きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
「永遠の昨日」榎田尤利(白泉社)
愛の物語。
そして、生と死の物語。
コミカルからのシリアス。
ファンタジーなのにリアル。
避けられない現実は、どうしたってそこにある。
生きとし生けるものすべてが、いつかは直面する死。
彼らはまさにその瞬間に立っていた。
刻々と近づく別れの時。
浩一が終始身にまとっていたあたたかさと穏やかなやさしさが、
終わりの時が近づくにつれ、とても切なくなってくる。
「俺は大丈夫だから」
そんな満の言葉を、浩一は確かに聞き届けたのだと思う。
この状況を生み出したのは二人の想い。
人の想いは、こんなにも強くて、純粋で、やさしくい。
「あたしにはもう時間がないから」
決して人生を悲観しているわけではなく。
現実を直視して今できることにエネルギッシュに取り組んでいらっしゃる方と
電話をした直後にこの作品。
初読の時以上に胸に刺さった。
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