きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
「窓の灯とおく」一穂ミチ(ルチル文庫)
出会ってから恋情に進むまでのふたりの距離感の描写が絶妙。
偽らず、繕わず、ありのままの自分を受け入れてくれる存在。
築にとってはそれが新で、新にとっては築だった。
描かれているのは
「ここに帰り着きさえすれ大丈夫だと思える場所」を得ることができた奇跡。
激しい激情が描かれているわけではないけれども、
溢れる想いに涙が滲みました。
静かに営まれる生活の中、互いに係わることで少しずつ変わっていく二人。
それもたぶん、良い方に。
新のために自分の気持ちを諦めようとした築。
築のために囁かれる、一日更新の告白の言葉。
恋愛っていいな、と、素直に思った物語でした。
すっぱりとした築の物言いがとても好き。
「今しかない」と言い続けている彼らの未来を願います。
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