きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
「蛇淫の血」沙野風結子 (ガッシュ文庫)
最初に芽生えた想いは恋なのか?と問われると、
素直に諾と言いづらい。
もっと濃密で、もっと切羽詰まった想いがそこにある。
角能と凪斗。
どちらにとっても運命を捻じ曲げてしまうほどの強烈な出逢い。
普通の大学生として生活してきた二十歳の凪斗が、
突然暴力団の組を継げ、と言われたところで無理がある。
その無理を可能にするための経緯が非常にエロティック。
終始漂うヒリヒリとした緊張感。淫猥な空気感。
凪斗が平穏を切り捨てた瞬間と、角能が永遠を誓った瞬間は
挿絵の効果もあって素晴らしさ倍増し。
生き辛い道を選択したとは思うけど、上りつめてほしいな。
角能の前職が良いスパイス。
前科持ちでもありきたりの極道じゃないところも良い。
運命に翻弄されてただ泣くのではなく、
抗って腹くくって欲しいモノを手に入れた凪斗の在り様はカッコイイ。
沙野さんも順調に(?)積んでいるので、シリーズ4冊手元にあります。
安心して読み進められますね~☆
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