きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
「Tonight,The Night」 一穂ミチ(SHY NOVELS)
【好きじゃなくなる方法も、好きなまま我慢する方法もわかんない。
俺にできそうなのは、真知にも好きになってもらえるように
頑張るぐらいだと思った】
透明度と純度の高い、とても綺麗な物語。
飾らず、偽らず。
それでいて、背伸びをしていないまっすぐな子供の、或は、
ごまかしたりいいくるめたりしないしようとしない素直な大人の言葉が
とても綺麗に胸に響きました。
「大人だから」とか「子供だから」とか。
そんな線引きをしないで、自分の気持ちとまっすぐに向き合った二人だったからこそ、
成就し得た恋。
出逢ってから六年。
お互いの年齢と立場を大事にしながら培ってきた二人の日常が、
あたたかくて、微笑ましくて。
終始、あったかい気持ちのまま読み終えました。
キラキラしたものをもらったような気持ちになった物語。
「お洗濯ものは夜に外に干してもいいと思うの」
「何で?」
「だって、迷子のお星さまがくっつくかもしれないでしょ?」
と言った姪っ子ちゃんの言葉を何故か思い出しました。
内容(「BOOK」データベースより)
ある夏の日、熱中症にかかった真知は、偶然とおりかかった佑に助けられた。真知の実家は和菓子屋で、佑は得意先のひとり息子だった。報われない恋をしている大人とまだ恋をしらない子ども、真知・二十一歳、佑・十二歳、それが出会いだった―。以来、佑はなにかと真知に懐き、少年らしい潔さとまっすぐな心を向けてくる。そして佑は真知に想いを告げる。「俺、真知が好き、どうしたらいいの」と。幼い告白に真知の心は揺れ―。
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