きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
「桶川ストーカー殺人事件―遺言」清水潔 (新潮文庫)
「彼女はただ訴えたのだ。警察に。助けてくれと」
彼女と同じ状況に陥った場合、頼るのはまず警察だ。
だが、命の危険を訴えた彼女に助けの手すら差し伸べず、
取り返しのつかない事件が起こってしまった後は自分たちに都合の悪いことを隠すために
事実を隠蔽し、個人を攻撃する警察の何を信じればいいのか?
全ての警察がこうであるとは思わないけれども。
市民を守り、犯人を追いかけるべき警察のこの有様。
自らの足で殺人犯を探し当てた著者の尽力がなければどうなっていた?
考えるだけで、ぞっとする。
一個人の警察官が第一に守るべきもの。
たとえそれが自分であり、自分の家族であったとしても。
組織としての警察が守るべきものは組織ではなく市民だ。
清水氏の成し遂げたこと。
警察がやらなかったこと。
当時の上尾署の方々にはきちんと考えてほしい。
軽んじられる命はあってはならない。
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