きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
「機龍警察 火宅」月村了衛(早川書房)
様々な事象が凝縮された短編集。読み応え抜群。
「火宅」彼にそこまでさせたのは、警察組織の歪か、彼自身の歪か。ゾクリとする読後。
「焼相」見事な連携プレイ。
「輪廻」やるせないアフリカ少年兵の悲劇。人は人に対して何故そこまで残虐になれるのか?
「済度」この瞬間からライザは独りきりではなくなったのだと思う。
「雪娘」殺されたところで文句の言えない下種二人。
「沙弥」人は偏見を捨てられない生き物。だけど、そうじゃない人もいることを忘れないで。
「勤行」宮近の受難。笑ってしまった。
「化生」これからの展開につながるおぞましさを感じさせつつ終幕。
次作はガツンとした長編希望。
内容(「BOOK」データベースより)
最新型特殊装備“龍機兵”を擁する警視庁特捜部は、警察内部の偏見に抗いつつ国際情勢のボーダーレス化に連れて変容する犯罪に日夜立ち向かう―由起谷主任が死の床にある元上司の秘密に迫る表題作、特捜部入りする前のライザの彷徨を描く「済度」、疑獄事件捜査の末に鈴石主任が悪夢の未来を幻視する「化生」など、吉川英治文学新人賞&日本SF大賞受賞の“至近未来”警察小説、珠玉の傑作短篇集。
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