きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
「眠りなき夜」北方謙三(集英社文庫)
【「つまんない意地を張るのね、男って」
「大事なことさ。男にはな」】
友が死んだ。
それも、理不尽な死を強要された。
闘う理由はそれだけで十分だった。
そして、いつしか袋小路に追い込まれた男の戦いが始まった。
昼行燈かと思った男が身体を張って彼を助けてくれた。
一時の安らぎを与えてくれた女は何も語らずに彼の行動を見守っていた。
静かに隣に立った友軍は、彼が血まみれになることも辞さない、冷徹な男だった。
そうやって一つ一つ積み重ねたことが、敵を追い詰めていく。
一介の弁護士が巨悪に立ち向かっていく様に拳を握る物語。
「つまんない意地を張るのね、男って」
そう言った順子こそが、女にだって張る意地があることを証明している。
好いた女が望むことを。
好いた女が信じることを。
斎藤のスタンスは女としてぐっときました。
さて。
次は老犬シリーズですか。
北方祭への片足だけ参加から本腰への参加へ。
内容(「BOOK」データベースより)
弁護士・谷の同僚、戸部が失踪、つづいて彼と関わりのあった小山民子が殺された。彼女が書き残したメモを手がかりに、谷は山形県S市に飛んだ。事件の深奥を探る中、早速、3人組に襲われる。黒幕とみられる大物政治家・室井などの名が浮かぶが、事件の謎は深まるばかり。そして戸部の惨殺体発見……。民子との間に何があったのか?室井との関連は?友の死を追って、谷は深い闇を解明すべく、熱い怒りを雪の街に爆発させる。第4回吉川英治文学新人賞、第1回日本冒険小説協会大賞受賞作。
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