きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
「神々の山嶺 上」夢枕獏(集英社文庫)
【この地上にただひとつしかない場所。地の頂。そこにこだわりたい】
翼をもたない人間は、大空に憧れ、鋼鉄の翼を作った。
空には自力では舞い上がれない。
けれども、聳え立つその山の頂には、自らの足で登り立つことができる。
選ばれし、ごく一握りの人間にのみ立つことを許されたその場所は、
この地上のどこよりも天に近い場所。
マロリーのエヴェレスト初登頂の是非の謎。
山に魂ごと取り込まれたかのような羽生の人生。
そして、マロリーの謎と羽生に惹かれる深町。
あたかも、高度数千メートルの山に立っているかのような臨場感あふれる描写に
ひたすらのめり込む様に頁を捲り続けて上巻終了。
先の展開がまったくわからないので、本当にドキドキしています。
長谷と羽生。
日常では接点のない二人が「山」を介してこれほど密につながっているというのが
なんだか不思議。
そして、二人の在り方がとてもいたたまれない。
内容(「BOOK」データベースより)
カトマンドゥの裏街でカメラマン・深町は古いコダックを手に入れる。そのカメラはジョージ・マロリーがエヴェレスト初登頂に成功したかどうか、という登攀史上最大の謎を解く可能性を秘めていた。カメラの過去を追って、深町はその男と邂逅する。羽生丈二。伝説の孤高の単独登攀者。羽生がカトマンドゥで目指すものは?柴田錬三郎賞に輝いた山岳小説の新たなる古典。
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