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きままに読書★

読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。

   

「巡査長 真行寺弘道」榎本憲男 (中公文庫)



続編を手元に用意していなかった自分が悔やまれる。
それくらいおもしろかった。
自らの意思で出世を放棄した万年下っ端の巡査長、真行寺。
ところが彼は切れ者だった。
明確な意図をもって己の生き様を貫く真行寺の心意気がカッコいい。
そんな彼とニコイチで事件解決に臨むのは、
出自の知れないハッカー、黒木。
難しい言葉や考え方も、かみ砕いてわかりやすい例えで説明してくれるのは、
著者の筆力。
そして、日本の未来を考える。
自分だったらどう在ることを望むのか、と。
離れ離れになった彼らが再び相まみえる日が来ることを願いつつ。
私も音楽に耳を傾けよう。


TSUTAYAでちびっこたちを「好きな本一冊選んでいいよー」と解き放ち、
さて、自分は?と店内をウロウロ。
積読300冊以上ある身としては、新しい本買うのもなーと思いつつ。
自分だけ何も選ばないのもおもしろくない。
でも読みたい本は全部手元にあるしなーと、思った私の目に飛び込んできたのが
この本。
なんでお持ち帰りしたのかと言われれば、真行寺のように「勘」と答えるしかない。
でも私、そういうの外さないんだ。(笑)
続きもスピンも集めないと。←え?






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「本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第五部「女神の化身Ⅶ」 香月美夜



後半に向けて一気に加速するように事態が動き、
え、ここでお預け!?というところで続いてしまった。
30冊読んできても衰えない面白さ。素晴らしい。
諸悪の根源との直接対決間近。
足りない戦力を補うためのローゼマインの戦略はお見事。
ダンケルフェルガーとのディッター勝負がここでこんなふうに
活かされるとは。
戦闘に特化したシュミルが一体どんな活躍を見せるのかも気になる。
王族の他力本願ぶりには「自力で現状を打破する気概を見せなさいよ」と
詰め寄りたい。
自力で大切な人を取り戻すために全力で臨む彼らの姿に期待して次巻へ。


読んでも読んでも次の巻に手を伸ばせる状態でここまできたのに。
ついに追いついてしまった……。
こんなに気になるところで!
でも大丈夫!
来月も再来月も新刊発売☆
楽しみ~♪
冬は車が汚れる……と言う話をしたけど。
「ヴァッシェン!」の魔法が使えたら車は一瞬でピカピカになるなーと
ちょっとうらやましく思ってしまった。

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「検事の信義」柚木裕子 (角川文庫)



何故そんなことを?
どうしてそこまで?
他者が疑問に思うことが佐方にとっては当たり前のことで、
それが彼にとっての職務でもある。
真実を探求し、罪をまっとうに裁かせる。
彼の在り様は正しい。
だが、それを貫くことは容易ではない。
時に回避できない軋轢。
「お前の立場も俺の立場も悪くなる」という筒井の言葉が重い。
それを汲んで背中を押してくれる筒井は理想的な上司だと思うわ。
短編四作。
四話目の「信義を守る」では
本当に生活に困った人がもう少し頼りやすい社会であってほしいと切に思う。
でも、手助けが必要な人が助けの手を拒んだらどうしようもない。
うー、やるせない。




第三話、「信義を質す」で思いがけない面々との再会があり、
おおおおおお!と、テンションが上がる。
『孤狼の血』シリーズ、大好きです♡
そして、かつて楽しく遊んだ宮島の風景を懐かしく思い出しました。
宮島に一泊して、満潮干潮の厳島神社を訪れて、弥山にも上って。
広島城では何故かはしゃいで兜をかぶっていました。(笑)

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「本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第五部「女神の化身Ⅵ」 香月美夜



ヴィルフリートに崩れて欲しくなかったのは、
領主一族とカルステッド一家の和気藹々とした雰囲気が
崩れて欲しくなかったから。
分断ノーサンキュー。
この先の道のりは決してやさしくはないけれども、
自分で歩むべき道を熟考する方向へと導かれたヴィルフリート。
踏ん張りどころだよ。
そしてローゼマインも岐路に。
今回は平民のみんなの出番がたくさんあって幸せ。
やっぱりこの作品の原点は下町にあるんだなぁとしみじみ。
特典ペーパー。
うっとおしいハルトムートにはしっかりフェルディナンドの鈴がついていたことに、
何故か私がしてやったり。

下町のみんなに出会って、最初から読み返したい衝動に駆られてみたけど、
それは今じゃない、と、ぐっと我慢。
いつかのお楽しみ♡

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「君のために泣こう」英田サキ (SHY NOVELS)



なんで他人の言葉に惑わされて
自分たちの関係の在り様を決めてしまえるんだろう?
と、思ってみたけど。
それは自分の気持ちに確固たる自信がないから。
自分の惑いにいっぱいいっぱいで、相手のことを思いやる余裕がないから。
向けられた刃の裏の真意を読み取ることができなければ、
刃で返すしかない。
だから二人とも傷だらけで辛い思いをすることになる。
複雑な家庭環境で育った二人が抱えた孤独と自責の念。
これから二人で寄り添って生きていくことで、それらが薄れ、幸せの濃度が深まっていくといい。
泣いた分だけ笑ってほしい。

それにしてもよ。
自分に気持ちの向いていないない相手をどうにか手に入れようと、
その相手が好きな人に「ふさわしくないから別れてください」と言いにいく心境が全く理解できない。
好きな相手に直接ぶつかることができないなら、そもそもアナタが相応しくない。
余談だけど。
ウチは逃げたインコは近所の人に保護されて、逃げた文鳥は自力でしっかり我が家に戻ってきてくれました。
私も泣きながら探したよー。

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「検事の死命」柚木裕子 (宝島社文庫)



一方を守るために胸の内に封じてしまった真実は、
その真実を知らされなかったが故にもう一方をひどく傷つける。
陽世の両親が長年抱えてきた気持ちを思うと本当にやるせない。
和尚、グッジョブ。
犯した罪をまっとうに裁くために、
個々の話に耳を傾け、事実を一つ一つ拾い集めて検証していく佐方の姿勢は
検事としてゆるぎなく、どこまでも正しい。
だからこそ、のちに彼が何を思って弁護士に転身したのか。
辞める理由となった検察庁内の不祥事の処理と彼がどう対峙したのかが
とても気になって仕方がない。
いずれ書いてくれることを期待しつつ……次巻へ。


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「本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第五部「女神の化身Ⅴ」 香月美夜



今回は王族めんどくさっ!
問題事に対して自力でどうにか対処するのではなく、
誰かにど~にかして~!と、丸投げ。
それも、お願いするのではなく、やってもらって当たり前な上から目線。
そんな理不尽とガッツリ戦ったローゼマインの立ち回りはお見事。
ポンコツ王子に対するアドルフィーネの心の中での毒舌も小気味よい。
とはいえ、そんな苦労、しなくて済むに越したことはないのに。
ローゼマインの関わる世界が平民→貴族→王族と広がっていき、物語も佳境。
裏で暗躍している気持ち悪い人たちが完膚なきまで叩きのめされることを期待する。



レビューを書くより続きが読みたい!と思いつつ、
一冊一冊整理していかないと混乱するのがわかっているので
読む手を止めての打ち込み。
盛大なネタバレを喰らっているので(Twitterの弊害・笑)物語の着地点はわかっているけど、
ここからどう展開したらそこに行きつくのか楽しみで仕方ない。

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「本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第五部「女神の化身Ⅳ」 香月美夜



「派閥」の存在が本当にめんどくさい。
エーレンフェストをどう守るのか。
老人たちは恨みつらみが凝り固まりすぎて害にしかならず、
肝心の領主は頼りにならない。
なので、子どもたちが子どもたちなりに考え、
どう行動したらよいのか考える。頼もしいなぁ。
「情報」ってつくづく大事。
正しく伝わった情報は強大な武器になる。
そして歪められた情報は大きな足枷に。
ヴィルフリートにはポンコツで終わって欲しくないのでここが正念場。
自分にとって真の側近は誰なのか。
エピローグは光明と捉えていいのかな?
特典のルッツとトゥーリのssがとても好き。

ヴィルフリートが好きなわけじゃないけど、
この子には「ちゃんとまわり見て!自分で考えて!」と、
真っ当な方向に進んでもらいたい。
「第二夫人」を「役職」と言い切って志願したブリュンヒルデには大あっぱれ。











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「検事の本懐」柚月裕子 (宝島社文庫)



短編5作。
罪を犯すのが人間なら、その罪を明るみにし、裁くのもまた人間。
裁く過程や手段を間違えるのならまだしも、
意図的に事実を捻じ曲げたり、捜査を妨害しようとすることはあってはならない。
佐方を描く物語でありながら、
主体を佐方以外の他者に置いて描かれる物語。
だからこそ伝わる佐方の検事としての在り様は、凛として潔い。
そして、佐方の父、陽世の生き様は私にはとても真似できない。
父の真実が佐方に伝わって良かったと、心底思う。
それにしても……他人を貶めたり陥れたりすることに
躍起になりながら仕事して、日々楽しいのかなぁ?
楽しくないよー。


「事実がどうだったかなんて、この際問題じゃないんだよ」
検察のセリフとしてはありえない……と思わない人もいるのかな?
びっくりだわ。
事件の報道は日々あがってくる。
その度に思う。
「なんでこんなことしたのかな?」と。
だけど、その「なんで」を私が知ることはない。
でも、時に気になる「なんで」。


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「春になるまで待っててね」伊達きよ(幻冬舎コミックス)



冬眠期を迎えた熊獣人ディビスとリス獣人リックが
居心地のよい暖かな部屋で
睡眠と半覚醒を繰り返しながら
互いのぬくもりを分け合って
ひとつのベッドでくっつきながらひたすらスヤスヤゴロゴロぬくぬく……
何この可愛い生き物!
頁を捲っても捲ってもその可愛さにほっこりする癒ししかない。
そして保存食のぎっしり詰まったディックの食糧貯蔵庫が魅力的。
ついでにお宝本のずらりと並んだ書庫があったら
私もそこで冬眠休暇を取ってぬくぬくしたい。
細かいことは突っ込み不要なお借り本。
冬の寒さを吹き飛ばしてほっこりする癒し力でした。


ディビスの想いと押しに流されるのではなく、
きちんと自分で考えて着地したリックの結論は好印象。
それにしても一瞬ですべてが灰になる火事怖い。
色々気をつけよう。




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