きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
「最凶の恋人(14)―跡目・柾鷹―」水壬楓子 (ビーボーイスラッシュノベルズ)
中編2編。
前半は柾鷹視点の過去振り返り。
抱え続けた遥への想い。
早すぎた父親=組長の死で一転した生活。
そして汚れた手。
掴んだ幸せ。
ヤクザ稼業をやってる柾鷹はやっぱりカッコいいんだよなー。
逆に言えば、遥といるときは完全にリラックスモードでいられるってことなんだよね。
後半はままならない想いに決着を付けようとしている当事者は必死にもかかわらず、
勘違い炸裂した柾鷹のお陰で大混乱になったラブコメ。
爆笑のドタバタ劇。
問答無用で面白かった。
梓の想いが叶って私の脳内ファンファーレ。
亭主関白な小野寺も悪くない。
お幸せに!→
……というわけで、やっと最新刊まで追いつきましたー!
読むのに長いことかかったイメージだけど、実際は2か月半くらい。
あれ?意外と短かった。←長かったのは積んでた期間。(笑)
1巻の柾鷹が最悪で、だけどそこで辞めちゃうのはもったいないシリーズなので、
1巻を読んで乗らなかったとしても、2巻には手を伸ばしていただきたいなぁ、と思います。
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「鍾愛のスーヴェニール 」天王寺ミオ/崎谷はるひ
「崎谷さん」と言うワードから受の人物像をある程度想像して読み始める。
ところが!
何このオトコマエな子!
と、予想と真逆だった一斗の腹をくくったカッコよさにときめく。
戦える強気受大好物です♡
一見スパダリなラナルドが確かにかっこいいんだけど、
一斗に対しては大型わんこみたいなのも面白い。
オーラが支配的とか言われながらも、ガツガツいかないところが紳士だわ~。
というわけで、最初から最後まで楽しく読了。
崎谷さんの書き下ろし小説。
外国人と日本人という立場での言葉の意味の伝わらなさがうまいと思った。
この作品、崎谷さんも小説で出してくれないかしら?
それにしても……
『鍾愛のスーベニール』
全く意味がわからず調べちゃったよww
「ゼロデイ 警視庁公安第五」福田和代(幻冬舎文庫)
今回は公安vsテロリスト集団・クーガ。
そして語られる警備会社・ブラックホークの成り立ち。
一作目同様、途中までは可もなく不可もなく的な感じで読み進め、
中盤以降、もしかしてそういうことなの?と、
色々と推測しながらのめり込み、
ラストは嘘でしょ?という衝撃があって、
前作同様にちょっとーー!続きーー!と、吠えました。
ジェットコースターに乗りっぱなしで放置された気分。
え?
貴方、どういうことですか?
今回はクーガの幹部たちが生き生きと魅力的に描かれていて
ちょっと困ってしまう。
やってることはガチで犯罪なのにね。
次巻は警察vs警備会社vsテロリストの三つ巴になるのかな?
広げた巨大な風呂敷を最終巻となる三作目でしっかり畳んでくれることを期待します。
「最凶の恋人(13)―境界を越える男―」水壬楓子 (ビーボーイスラッシュノベルズ)
シリーズ13作目にしてこういう展開をぶっこんでくるとは!
飽きずに読めちゃうよねー、という構成のうまさ。
事件あり、駆け引きあり、アクションあり。
個人的にはこの路線で進んでもらいたいけど、
たまにだから新鮮でわくわくするんだろうなぁ。
柾鷹がヤクザの組長らしく……いや、
組長らしからぬ勢いで身体を張って戦った巻。
彼の行動原理は遥を守るため。
そして遥もまた、柾鷹のことを慮る。
わかってたけど!という二人の絆の深さを再確認させられた巻でもある。
ラストの遥の言葉に感無量。
ここまで読んできてよかったとしみじみ思う。
そしてしつこく文句を言う。
表紙!
遥が露出狂みたいになってる一連の表紙がどうにもこうにも気に入りませんっ!
口絵も何なのっ!?
「標的」福田和代 (幻冬舎文庫)
舞台は少々近未来。
VIP専門の警備会社vsテロリスト集団。
一癖も二癖もある警護対象者。
それ以上に興味深い経歴を持つボディーガードたち。
更に曰くありありなテロリスト。
おもしろい。
おもしろいけど、あと一味足りないかなぁ?と思っていたのは途中まで。
読了直後は、ちょっと続きーー!と吠えていました。
かつての親友が今では宿敵。
相反する正義のもとに行動する彼ら。
どちらの言い分も間違ってないかもしれないが、
法を犯している時点でそれは正義ではなく犯罪だ。
「俺は正義を疑い続ける」
惑うな。
いや、すでに彼は迷ってはいない。
だからこそ、続き~~!→
……というわけで、こちらの作品は
『標的』(旧題・『特殊警備隊ブラックホーク』から改題)『ゼロデイ』『サムデイ』の
三部作となっています。
そしてどうやら『ゼロデイ』は『標的』の前日譚らしい。
ということは!
気になる続きは『サムデイ』までお預けなの?
でも『ゼロデイ』も美味しそうなにおいがするので、鼻息荒く、二作目行きます!
「夢の中の魚」五條瑛(集英社)
のほほんと生きているなぁ、と、自分の境遇を顧みる。
だからと言って、何かを変えたいと思うわけでもないんだけど。
そもそも「国の為」と言う言葉がピンとこない。
とはいえ、まぎれもなく「日本」という国に所属し、庇護されて生きている。
だけど、その国について、更には国が世界とどう向き合っているのか。
知らないことが多すぎる。
知ろうとしない、と言われると耳が痛いけどね。
多分、事なかれ主義。
今が平和に通り過ぎればそれでいい。
だけど、10年後は?
作中の彼らはそこまで見据えて動いている。
本作を読んで軽く感想が書けない程度にちょっと混乱中。
初読の時ってただただ楽しく読んだだけだった気がする。
再読の今、読後感が重い。
でも、こういう手ごたえは悪くない。
「最凶の恋人(11)―組員日記2―」水壬楓子 (ビーボーイスラッシュノベルズ)
ヤクザの下っ端構成員による極道ライフ日記2。
1は何となく義務感で読んでいた感じがあったけど、
今回はとても楽しく読了。
この違いは何だろう?
ま、良いことだ。
個人的に歯医者に行くのは苦ではない、と言うよりむしろ好きなので、
診察台でおしっこちびるほどの恐怖が全く想像できない。
屈強なおっさんたちの阿鼻叫喚にちょっと興味津々。
それ以上に歯医者の皐月先生に興味深々。
バレンタイン前の賑わっている高級チョコレート店に平然と並べる若頭・狩屋、素敵。
この日記を通して狩屋の有能さがより伝わってくる。
彼が上司だったら仕事やりやすいだろうなぁ。
四季折々……というか、季節感が伝わってくるところもいい。
節分に豆をぶつけられて叩き出される組長に笑う。
「スリー・アゲーツ―三つの瑪瑙 」五條瑛(集英社)
やるせなくて胸が苦しくなるのは、彼らの苦悩が伝わってくるから。
必死で生きる彼らの存在が生々しく伝わってくるから。
北朝鮮。
私の住む国とはあまりにも違う国の柵に縛られて生きる男の葛藤が痛い。
二つの国に住まう家族への想い。
そして、そんな彼らに対する葉山の想い。
職務を果たすことが誰かの不幸せに繋がるかもしれない。
そんな思いを抱いてする仕事ってきついなぁ、と思うけど。
胸に傷を抱えながらも葉山は己の仕事を全うする。
彼もまた、迷える者。
身に纏った強かさが頼もしく、悲しい。
三つの瑪瑙。
込められた想いがあたたかくて切ない。
ここまでガツンとした読み応えのある作品にはそう簡単には出会えない。
未読既読含めて五条さんの作品は全部手元にあるので、
今年は感想UPに努めます。
鉱物シリーズも革命シリーズも最初から文庫のもの以外は単行本で持っているけど、
描き下ろし目当てで文庫本が欲しくなる罠。
それ以上に、去年動きがあって、諦めかけていた続きが読める喜びをかみしめる。
『猫目石』も是非。
「GIANTKILLING 57」ツジトモ(モーニング KC)
どん底まで落ちたメンタルの立て直しの舵取りは、
自分自身でしなければいけない。
けれども。
ちょっと手を添えてくれる誰かの存在が、
とてつもない力と勇気を与えてくれる。
背中を押してくれる。
椿に向けられた窪田の言葉。
心強い達海の存在。
サポーターからの声援には鳥肌が立った。
試合は大分戦。
どうにも苦戦しているけど、
降格がかかっているチームと戦っているのではない。
自分たちが優勝するために戦っているのだということを忘れないで。
そして。
待ってた王子!問答無用でかっこいい。
赤崎とのバカバカしい掛け合いも好き。
椿復活は次巻持ち越し。
ジャイキリは今のジャパンカップが終わったら
完結になるのかしら?
連載開始から13年。
私が読み始めてからも10年。
そんなに経ってるんだなぁ、とちょっと驚いてみた。
あひるとジャイキリ。
この2つだけが私にとって主役チームに贔屓がいる漫画な気がする(笑)