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きままに読書★

読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。

   

「紙つなげ!彼らが本の紙を造っている」佐々涼子(早川書房)



未曽有の災害に直面した時に、
どんな備えをすればいいのか。どう行動すればいいのか。
あの地震を経験して実感したこと、学んだことはたくさんある。
だけど、それらを実践する日は二度と来なければいい。
正直、それが私の本音です。
でも、語り継がなければいけない。
あの時、何が起きたのか。その後、人々がどんな思いをして頑張ってきたのか。
本書は瓦礫の中から奇跡の復興を果たした人たちの物語。
あの日何が起こったのかを記録した物語。
そして、こうして手にする紙がどうやって作られているのかを知ることができる物語。
三重の意味での良書だと思います。

人と人。
同じ方向を向いて力を合わせれば、こんなにも素晴らしいことができる。
そして、何事かをやり遂げようと思った時の明確な目標と期日の提示の重要性を
改めて思い知らされました。
「命があるうちに好きなことをしないと」
本当にその通りだと、しみじみ思います。
全力で生ききりたい。


内容(「BOOK」データベースより)

「8号(出版用紙を製造する巨大マシン)が止まるときは、この国の出版が倒れる時です」―2011年3月11日、宮城県石巻市の日本製紙石巻工場は津波に呑みこまれ、完全に機能停止した。製紙工場には「何があっても絶対に紙を供給し続ける」という出版社との約束がある。しかし状況は、従業員の誰もが「工場は死んだ」と口にするほど絶望的だった。にもかかわらず、工場長は半年での復興を宣言。その日から、従業員たちの闘いが始まった。食料を入手するのも容易ではなく、電気もガスも水道も復旧していない状態での作業は、困難を極めた。東京の本社営業部と石巻工場の間の意見の対立さえ生まれた。だが、従業員はみな、工場のため、石巻のため、そして、出版社と本を待つ読者のために力を尽くした。震災の絶望から、工場の復興までを徹底取材した傑作ノンフィクション。

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