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きままに読書★

読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。

   

「ロッセリーニ家の息子 捕獲者」岩本薫(ルビー文庫)



仕事と恋愛の両立。
私の好みのシチュエーションな上に、エドゥアールがとっても素敵なので、
シリーズの中では一番好きな話です。
そして10年愛。
繰り返した擦れ違いの末に、偶然の再会で成就する想い。
ホテルにまつわるあれこれも興味深く読めたし、
エドゥアールと礼人が想いを通わせるまでのやりとりもよかった。
そして何より、書き下しが!!良い!!
好奇心旺盛なエドゥアールが可愛かったのとかっこよかったのと、
礼人との甘くて濃密な時間がご馳走様だったのと……はい。大満足でした。
蓮川さんのイラスト、本当に素敵です。
孔雀×オリエンタルビューティー……とは、言い得て妙な組み合わせです☆

内容(「BOOK」データベースより)

礼人が勤務する老舗ホテル『カーサホテル東京』がイタリアのロッセリーニ・グループに買収された。カーサの流儀を守り抜くことを心に誓う礼人だったが、新しくやってきたクールな美貌のボスはエドゥアール・ロッセリーニ―かつて礼人が一夜の過ちを犯した相手だった。予期せぬ再会に心を揺らす礼人とは裏腹に、エドゥアールは昔のことなどまるで記憶にないかのように礼人を改革の片腕にと望んできて―。人気シリーズ文庫化第3弾、書き下ろし2編同時収録!

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「ロッセリーニ家の息子 守護者」岩本薫(角川ルビー文庫)



ロッセリーニ家の三男、箱入り息子のルカ。
そのお目付け役のマクシミリアン。
歳の差15歳。
ルカに恋情を抱きながらも、大人の理性で自らを律し続けたマクシミリアン。
とある出来事をきっかけに、その箍が外れてしまうことを恐れ、
想い人から離れようとした彼に向けて放たれた
「おまえ以外なにもいらない」というルカの言葉。
自分からはルカに手を伸ばすことができなかったマクシミリアンの、
その後の溺愛っぷりが良い(笑)
知的にみせて実は武闘派。
クールにみせて、実は愛したがり。
そういうギャップ、私は大好きです。
本編その後の蜜月っぷりは、微笑ましい限りで……うん。お幸せに☆


内容(「BOOK」データベースより)

厳格な家を出るため母の生まれ故郷である日本への留学を切望していたシチリアのマフィア・ロッセリーニ家の三男・ルカ。留学を許可する代わりに兄から出された条件は、長兄の補佐役で、幼い頃のルカの世話役だったマクシミリアンを同行させることだった。規律に忠実で融通のきかない彼との同居生活に鬱憤を募らせたルカは、ひそかに独立を計画するが、裏ではルカを狙った組織の手がその身に迫っていて―待望のシリーズ文庫化第2弾、書き下ろし2編同時収録!

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「ジャイアントキリング 33」ツジトモ(モーニングコミックス)



名古屋戦決着!
なんだろう……随所で泣きそうになったり、テンションあがったり。
忙しい巻でした(笑)
「全ての答えはプレーで出す」そう言ってピッチに立った村越。
「しっかりケアしておけ」不破からこの上ない賛辞をかけられた川瀬。
ベテラン二人には心から拍手を送りたい。
積み重ねてきた努力とサッカーにかける情熱が見事に融合するプレーをした二人だと思う。
そして椿の著しい成長。
王子が周囲の意見をちゃんと汲み取れる器の在る人間であることが認知されてよかった(笑)
選手があってこそのサッカーであり、監督があってこそのサッカーであることを
改めて感じさせられる試合だった。
試合終了後の不破と達海のやりとりにはぐっときた。


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「欲望」小池真理子(新潮文庫)



あまりにも美しく、あまりにも狂おしく、そしてあまりにも切ない物語。
彼らのあり様は刹那で醜悪で、だが、におい立つように香しく崇高ですらある。
動から静へ。
時の流れと共に移り変わっていく女の人生が描かれた物語。
と、同時に、そこには彼女を取り巻く人々の人生も紡がれている。
彼らの人生を読み進める中、濃密な官能の中で翻弄され、
押しつぶされそうな胸苦しさに掻き乱される。
そして気づけば、溢れ出る涙に途方に暮れる自分がいる。
彼女の編み出す物語世界の緻密さ、紡がれる言葉の美しさに雁字搦めになってしいまっている。
そしてため息。
しばらくこちら側に帰ってこれそうにもありません。

内容(「BOOK」データベースより)

三島由紀夫邸を寸分違わず模倣した変奇な館に、運命を手繰り寄せられた男女。図書館司書の青田類子は、妻子ある男との肉欲だけの関係に溺れながら、かつての同級生である美しい青年・正巳に強くひかれてゆく。しかし、二人が肉体の悦びを分かち合うことは決してなかった。正巳は性的不能者だったのだ―。切なくも凄絶な人びとの性、愛、そして死。小池文学が到達した究極の恋愛小説。

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「ロッセリーニ家の息子 略奪者」岩本薫(ルビー文庫)



「俺たち、お互いを誤解していたんだな」
いや、違う。
キミたち(主にレオ)に足りないのは言葉だよ!と、思わず突っ込み。
誤解以前の問題(笑)
自らの意志の介入しないところでシチリアまでつれてこられた瑛。
意に沿わない処遇を受けながらも、その状態に決して屈しなかった彼が
レオに啖呵切るシーンはすっとしました。(そのあとが散々だったけど)
孤独に身を置いてきたレオは、ずっと見守り続けてきた瑛を決定的に失うことが怖くて、
彼の気持ちを明確にすることが怖くて。
言葉が足りていなかったのかなぁ、と、勝手に解釈。
レオの真意がわからないからこそ、
流されまい、ほだされまい、として足掻く瑛は好感が持てました。
終身契約上等!お幸せに☆

内容(「BOOK」データベースより)

早瀬組組長の息子という出自を隠して暮らしていた瑛は、ある日突然現れたイタリアのマフィアの首領レオナルド・ロッセリーニによって、シチリアに連れ去られてしまう。理由も告げず、貴族の館に軟禁し、束縛しようとするレオナルドの身勝手で理解不能な行動に反発する瑛。しかし、ロッセリーニ家にはかつて自分を捨てた母との思わぬ繋がりがあると知り…!?岩本薫が贈る人気単行本、待望の文庫化!大ボリュームの文庫版限定書き下ろし2編を同時収録。

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「ジェントルマン」山田詠美(講談社文庫)



【理由なんて、ひとつしかないんだよ。
 ぼくがぼくだからという、それしか。】

彼の行為。彼らの関係性。
それらを、どこかで軌道修正することはできたのだろうか?
いや、それは不可能だっただろう。
何故か?
それは、彼らが再三にわたって叫んでいる。
彼が、彼だから。ぼくが、ぼくだから。
他に理由はない。
倫理、理屈、善悪。
それらすべてを飛び越えたところに起因するものは、ただひとつ。
溢れる想い。
他人には理解されなくてもいい。
時に、染み出す水のように。時に込み上げる慟哭のように。
心の内側から溢れ出す想い。
美しい言葉で紡がれる、歪な世界。
そこに漂う、背徳めいた幸福感。
他者に対してそこまで残酷になれた男の末路。
納得の結末でした。


内容(「BOOK」データベースより)

眉目秀麗、文武両道にして完璧な優しさを持つ青年、漱太郎。しかしある嵐の日、同級生の夢生はその悪魔のような本性を垣間見る―。天性のエゴイストの善悪も弁えぬ振る舞いに魅入られた夢生は、漱太郎の罪を知るただ一人の存在として、彼を愛し守り抜くと誓う。切なくも残酷な究極のピカレスク恋愛小説。

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「ふたたびの、荒野」北方謙三(角川文庫)



【この街が、俺には強烈過ぎたんだ。
 安穏な夢なんてものを、抱かせてくれはすない。】

長い間の抗争に終止符を打った最終話。
安穏な夢で良かったのに、と、叫ばずにはいられなかった秋山の死には涙が止まらなかった。
願った通り、仲間に囲まれて眠りについた下村。
ひとりで決着をつけに行ったキドニー。
いつだって身体を張って誰かを支えてきた川中。
何がそこまで彼らを駆り立てたのか。
問うことは無意味だ。
彼らにですら、説明することは不可能だっただろう。
「なにも、終わってはいなかった」
最後の川中の言葉が胸に刺さる。
川中がいるこの街に男たちは流れ着き、根を下した。
シリーズ10巻を通して描かれたのは、鮮烈に生ききった男たちの物語。
友情に篤く、権力と理不尽に屈しない男たちの物語。
一言で表すなら、北方浪漫。
しばらく引きずりそうな余韻を残したまま閉幕です。

内容紹介
ケンタッキー・バーボンで喉を灼く。だが、心のひりつきまでは消しはしない。張り裂かれるような想いを胸に、川中良一の最後の闘いが始まる。”ブラディ・ドールシリーズ”、ついに完結!

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「聖域 ブラディ・ドール9」北方謙三(角川文庫)



【俺は、自分ではおかしな男だとは思っていない。
 ただ、自分の変化にびっくりしているよ】

その男は、車の走らせ方が図抜けて上手いことを除けば、どこにでもいる普通の男だった。
退学をして家出をした教え子を探しにきた高校教師。
殴ることも殴られることもなかった男は、いつしかトラブルの中に巻き込まれ、
下村や坂井、そしてこの街に暮らす男たちと係わりを持つようになる中で、
性根の座った男へと変わっていく。
闘えなかった男が、闘う決意をし、命がけで教え子を守り通したのだ。
だが、その代償はあまりにも大きかった。

賭け事をするキドニーたち。金魚を飼う川中。つるんでいる坂井と下村。
流れた時間の分だけ、営まれてきた彼らの生活がある。
そんな瞬間が垣間見れるのは、なんだか嬉しい。

次はシリーズ最終巻。
覚悟して読みます。

内容紹介

高校教師の西尾は、突然退学した生徒を探しにその街にやって来た。教え子は暴力団に川中を殺すための鉄砲玉として雇われていた……激しく、熱い夏! ”ブラディ・ドール”シリーズ第九弾。

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「鳥影 ブラッディ・ドール8」北方謙三(角川文庫)



【パパにいま、翼をあげたいよ】

これは父と子の物語。
太一と義理の父である中西、そして太一と実の父である立野。
中西の死をきっかけに、三年ぶりに息子と再会した立野が示した真摯さと漢気。
最初は距離をおき、探るように立野を見ていた太一だったけれども、
「立野さん」から「パパ」へ。
呼び方と一緒に変わっていく太一の立野に対する思い。
二人が親子の絆を取り戻していく様は胸に迫るものがあった。
抱えた秘密のために、子供ではなく、男であらねばならなかった太一。
そんな重責を太一に背負わせた中西と、その重さから解放しようとした立野。
必死の思いで悪意ある者たちの手から逃れ、それは、叶うはずだったのだ。
それなのに……
誰かのために奔走する。
ブラディ・ドールの男たちは健在でした。

内容(「BOOK」データベースより)

男は、3年前に別れた妻を救うために、その街へやって来た。「なにからはじめればいいのか、やっとわかったよ。殴られた。死ぬほど殴られた。殴られたってことから、俺ははじめるよ」妻の死。息子との再会。男はN市で起きた土地抗争に首を突っ込んでいき、喪失してしまったなにかを、取り戻そうとする。一方、謎の政治家大河内が、ついにその抗争に顔を出し始めた。大河内の陰謀に執拗に食い下がる川中、そしてキドニー。いま、静寂の底に眠る熱き魂が、再び鬨の声を挙げる。“ブラディ・ドール”シリーズ第8弾。

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「残照 ブラディ・ドール7」北方謙三(角川文庫)



【過ぎた時間は、幻だったと思うことだ。でなけりゃ、やっていけんよ】

過ぎた時間は幻だと思え。でなければやっていけない。
下村にそう言った川中は、だが、すべての過去を抱えて生きている。
彼の眼に宿る暗さは、抱えたものの重さと喪失の悼みの現れなのかもしれない。
自らの死を覚悟した沖田を中心に、持ち上がる騒動。
沖田を守ろうとする川中たち。
死に向かう沖田に惹かれる女たち。
そんな沖田の姿から何かを感じ取ろうとする下村。
自らの生きる道を決めきれず、
ただひたすらに自らの在り方を模索する姿は若者らしくて好ましい。
友だちがいる限り、自分のやったことは無駄じゃない。
そう言って眠りについた叶。
彼の存在もまた、ブラディ・ドールの男たちの胸の中で生き続けるのだ。


内容紹介

消えた女を追って来たこの街で、青年は癌に冒された男と出会う……青年は生きるけじめを求めた。男は生きた証を刻もうとした。己の掟に固執する男の姿を彫りおこす、”ブラディ・ドール”シリーズ第7弾。

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