きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
「進撃の巨人 7」諌山創(マガジンコミックス)
指導者たる器ってあると思う。
導くことに長けていると同時に
切り捨てることもできなければならない。
だけど、そこに情がないかと言えば、それは違うと思う。
情があるからこそ、人はついていく。
だって、みんな汲み取っている。
団長の意図したことを。
属する側も、自ら考え、そして行動を起こさねばならない時がある。
木の上から見下ろす巨人の遠近、おかしいよ!
あ、巨人だからだ(おかしくて当たり前)と、のほほんと思っていた冒頭。
半ば以降の巨人同士のバトルはド迫力だった。
リヴァイとミカサの共闘の安定感。
カッコよくて惚れ惚れする。
「悔いが残らない方を自分で選べ」
奇しくも今日、友だちに伝えた言葉。
「どちらを選んでも悔いが残る」とも言われたけど。
どちらを選んでも「結果的に良かった」と思えるような未来であることを信じてる。
「スモールワールズ 」一穂ミチ(講談社)
哀しくて、苦しくて、ままならなくて。
だけど、やさしい。
理不尽を飲み込んで、それでも。
今在る世界で足掻きながら、自分らしく生きていく。
そんな彼らの物語。
6編の連作。
ほんの少しずつ重なっている彼らの世界。
最後の物語を読み終えた後、ちょっと震えながら最初に戻りたくなる。
引き裂かれるような類のものではないけれども、
小さな何かが胸に刺さったような読後。
痛みと同時に静かに胸に広がるのは、あたたかな余韻。
一穂さんだなぁ、と思う。
全作通してとても良かった。
以下、一言ずつ各話に対する思いを。→
「ネオンテトラ」切り札はここぞという時に効果的に。相手の息の根を止めるくらいの気持ちで。
「魔王の帰還」善意と余計なことの違いは個人の主観。良くも悪くも魔王は豪快だった。
「ピクニック」無自覚の闇にぞっとする。
「花うた」率直に綴られた言葉がとてもとてもいとおしい。
「愛を適量」十五年ぶりの親子の再会。あの言葉は本心。言った当人も汲み取った方も素敵だと思う。
「式日」ああ、って思う。この先、幸せなれたらいいのにって。
「進撃の巨人 5」諌山創(マガジンコミックス)
いつの時代、どこの世界でも人間って変わらないなぁ、という一幕があり、
エレンの身はリヴァイが預かることに。
綺麗事は言わず、リアルな数字を述べ、
死地に赴くことを前提に、エルヴィンは志願する者を募る。
そこに並んでいる調査兵団の面々こそ、
死線を搔い潜って生き残った者たちの集団。
そりゃあ、貫禄もあるわ。
そんな彼らの集合体を「変人の巣窟」と言ったエレンも、立派な変人の仲間入り。
一方、調査兵団入りを決意した104期生たちの覚悟には鬼気迫るものがある。
死ぬために壁外に出るのではない。
それなのに、意志を持った殺意が辛い。
排泄をしない巨人に肛門はあるのか?
プリプリのお尻があっちこっちに描かれていて、
なんだか気になってしまう……
「進撃の巨人 4」諌山創(マガジンコミックス)
今いる世界がどれだけ残酷だったとしても。
その世界に生まれたからには、力の限り生きる場所はそこでしかないのだ。
立ち向かわなければならないのは、
あまりにも巨大な捕食者。
その脅威と無力な彼らとの間に立ちはだかった自由の翼を背負った彼の背中の
なんと頼もしいこと。
訓練兵時代に彼らが膝を突き合わせて語り合っている光景は、今思うと身震いがする。
彼らのしたことを、胸に秘めた思いを知っているから。
再読している甲斐があるなーと思う瞬間。
二つの絶対に曲がらない意志。
同じ方向に向かえないのならば、ぶつかるしかないのか?
とにかくリヴァイが大好きです!←聞かれてない。
作中で長い年数を経過する物語は、
登場人物たちの成長を伺うことができて感慨深い。
初期のジャン、こんな感じだったんだなーと、なんだかとても微笑ましい。
「進撃の巨人 3」諌山創(マガジンコミックス)
ピクシス司令カッコイイ~~!
絶対的な立場にある指揮官でありながら、
他者の意見に耳を傾けることのできる柔軟性。
惚れ惚れするわ。
エルヴィンと並び立つリヴァイに涙出そうになって、
一枚岩の三人の姿にやっぱり泣きたくなる。
互いが互いに預けることが出来る命。
絶大な信頼がそこにある。
なのになぜ……という未来像がやるせない。
伝播する恐怖は人を混乱に陥れる。
そこから抜け出すために縋るものは希望。
その希望を託された者がが背負うものはとてつもなく重いけれども。
やるしかないのだ。
大切な人を守るために。
坊主頭のお気に入りツートップは海坊主(シティハンター)と天光寺輝彦(コータローまかりとおる!)。
三人目はその時々で入れ替わるわけですが、今はピクシス司令を入れてのトップスリーとなっております(笑)
「進撃の巨人 2」諌山創(マガジンコミックス)
ミカサとエレンの絆の強さを改めて思い知らされる。
エレンの強さは危ういほどまっすぐで、
だから選択を迫られる局面に立った時も、
泣きたいほどに揺らがなかったのかと思えてしまう。
そして、再読だからこそライナーたちの会話が深読みできてしまって
本当に構成を練りに練ってから連載を始めたのだと
窺い知ることが出来る。
弱肉強食。
うーん。
私絶対捕食される側な気がする。
戦力と戦略。
どちらかが欠けても有利に事は運べない。
巨人がウヨウヨしていたこの頃は
最後まで巨人vs人間で展開していくことを疑っていなかった。
超大型巨人の身長は60m。
ウルトラマンの身長も似た感じだったはず!と思って調べてみると、
歴代のウルトラマンは大体40m~60mくらいだった。
ほほー。
ウルトラマンから連想して一番最初に浮かんだ歌は『ザ・ウルトラマン』の主題歌でした。
皆さんは?(笑)
「進撃の巨人 1」諌山創(マガジンコミックス)
100年間一度もなかったことが、明日も起きないとは限らない。
それは、震災を体験した私たちなら痛切に思うことだろう。
突如として壁を越え、降りかかってきた巨人の脅威。
そして始まる惨劇。
万全だったはずの備え。
あまりにも強大な力の前に、人間は無力。
だけど。
そこで諦めてはいけない。
諦めてしまったら、呑まれるしかないのだから。
まだ幼さの残る104期生の彼らの壮絶な戦いの始まり。
一人一人の顔ぶれを眺めながら、いろいろな思いがこみ上げるのは、
その後の彼らの運命を、その巨人の正体を知っているから。
再読ならではの楽しみを味わいつつ次巻へ。
最終巻発売前に既刊全巻再読……するついでに、
レビューを上げていない11巻までのレビューを上げていこうと思います。
姪っ子ちゃん(小5)に「みやこちゃん、進撃の巨人持ってるの?」と聞かれ、
「持ってるよ。読む?」ときいたら「怖いからいい」とお断りされました(笑)
彼女にレンタルするならまずは少女漫画かな。
「ウサ耳オメガは素直になれない」海野幸 (カクテルキス文庫)
自分らしく生きるって難しいね。
そもそも、自分らしくって何だろう?
外から見たら順風満帆かもしれないけど、
当の本人にとっては波乱万丈。
そんなこともザラ。
それぞれが悩みを抱えながらも、みんな、頑張って生きている。
私生活と仕事と生い立ちと。
すべてひっくるめてそういうのが伝わってきて、色々染みた。
そこに絡まる恋愛模様。
汐見と理人の関係は、あ、そうきたんだ!と唸る展開。
それがまた良い。
何がそうなのかは是非読んでみてください。
と、思わず薦めたくなるお借り本。
そして、個人的には来栖がイチオシ。
この子のスピン是非!
切除した耳を補うつけ耳。
ちょっと違うかもしれないけど、
切除した胸を補う人工乳房或いはシリコンパッドを想起しました。
なくても問題ないかもしれないけど、心の安定のために必要なもの。
少なくとも私はそれでストレスフリーな生活を送れています。