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きままに読書★

読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。

   

本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第五部「女神の化身Ⅲ」 香月美夜



最初から最後まで暗雲立ち込める物語展開。
スカッと笑える晴れ空が恋しい。
思考の誘導って恐ろしいね。
言葉で巧みに相手の意図する方に誘われるのも怖いし、
最初に間違った方向に踏み出したら自発的にズルズル変な方向に行っちゃうのも怖い。
ヴィルフリート大丈夫かしら?
ちっとも大丈夫じゃなさそー。
本人にその気がまったくないにもかかわらず、権力を欲してると思われるのは大迷惑。
自分の趣味に没頭したい人は、いくら才があっても自ら率先してそんなもの望まないのよ。
価値観が違うとまったく分かり合えない悲劇。
そんな輩に人生引っ掻き回されるのは癪に障るので、彼らには戦ってほしい。



あと二冊読んだら既刊読破。
そこからは新刊の発売待ちで、完結巻は遠い……
わー、このモヤモヤ展開で待たされるのは精神衛生上よろしくないので、
読むのはここでストップ。
完結後一気読みにシフトチェンジします。
読めるのいつかしら?でも楽しみ待つよ。

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「進撃の巨人 11」諌山創(マガジンコミックス)



彼らの対話により謎がさらに深まり、物語自体もぐっと深みが増す。
つまり、もともと面白かった物語がさらに面白くなる11巻。
すごい作品を読んでいると、つくづく思う。
「なんでもない日々」のありがたみを知るのは、いつだってそれが崩れ去った後。
壊れたものを元に戻すのは不可能で、ならば突き進むしかない。
ミカサの願いが切ないなぁ。
彼らの日常を破壊した元凶自身の記憶の改ざんは都合よすぎるよ。
懺悔はいらない。
たとえどんな罵声を浴びたとしても、
自分のしでかしたことの顛末は両目を見開いて見届けて。



12巻以降は都度レビューをUPしていたので、
これで既刊全部のレビュー投稿完了。
あとは一気に33巻まで読んで最終巻待機。
終わっちゃうのは淋しくもあるけど、やっぱり楽しみ~~!

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「進撃の巨人 10」諌山創(マガジンコミックス)



向けられた言葉は「裏切者」。
それが露見した瞬間、彼らは「殺戮者」となり果てる。
彼らには彼らの正義があるけれども、だとしても、流した血の量は多すぎた。
「結婚したい」の脳内音声に笑っていられるうちは良かったんだけど、
こうなってくると笑えない。
ユミルの決意と覚悟。
それを受けとめたクリスタの想い。
ミカサは本当に絶妙のタイミングで飛び込んできた。
104期兵、色々ありすぎる。
多くの命を奪い、仲間を偽ってまで「果たすべき責任」って何?
逆か。責務があったからこそ紛れ込んだ彼ら。
ベクトルが一致しないことがホント、やるせない。



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「夏空白花」須賀しのぶ(ポプラ社)



戦争で中止となっていた夏の高校野球。
終戦後一年で大会を復活させるために奔走した人々の物語。
ラスト、感動と感激の余韻で震えた。
戦後の混乱・困窮した時代の中、よくも一年で復活させられたものだと思う。
開催を諦めることなく駆けずり回った彼らの熱意失くしてはありえなかったが、
同時に彼らの思いに賛同して参加する人々がいなければ成り立たなかった。
敗戦と言う事実と向き合い、そこから這い上がるために必要な希望……だったのかもしれない。
アメリカ軍との駆け引きや交流にもぐっとくるものがある。
彼らの尽力の先に今年の大会がある。
そう思いながら夏を待つ。


登録1800冊目。
1600冊目『革命前夜』と1700冊目『また、桜の国で』は無意識に須賀さんの作品でしたが、
今回は意図的に積読の中から須賀さんチョイス。
間違いない選書。
読後に反芻するタイトルの意味と表紙が素晴らしい。
去年はコロナ禍で開催されることのなかった大会。
去年高3だった球児たちが、全員で野球を辞めるか全員で続けるかの二択で
散々に議論した結果、結局は全員で秋の大会に出て、バラバラの大学ながらも
それぞれが野球道具を持って旅立っていきました。
苦楽を共にした仲間との繋がりって、一生ものだよね。


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「進撃の巨人 9」諌山創(マガジンコミックス)



「戦い続ける限りはまだ負けてはいない」
個人は巨大な敵に喰われた瞬間、人生は終わる。
だから、続ける戦いは「個人」ではなく「人類」のための戦い。
ならば、人類は一致団結……といかないところが歯痒いしやるせない。
未来を生きるためにどうすべきか。
サシャの父の言葉は説得力を持って胸に刺さる。
地に足をつけて生きるってそういうことなんだろうね。
ここにきて突き付けられる数多の疑問。
これまでの常識が通用しない巨人。
消えた村人。
芽生え始めた疑問。
それをはぐらかす者の胸の内は?
再読でもドキドキしながら次巻へ。

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本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第五部「女神の化身Ⅱ」 香月美夜



どんなに欲しいと思っても、当人の意思など関係なく、
特段努力するわけでもなく、力づくで奪おうという思考回路に
ちっとも共感できない。
そして、あっちもこっちも欲しがってるけど、
私は別にローゼマインが欲しくないので
まったく感情移入することのないまま頁をめくる。
それでもぐいぐい読ませる物語展開ってすごいと思う。
ハンネローレに芽生えた淡い想い。
戦う力があったのに戦わなかった彼女と、
そんな彼女を純粋に案じたヴィルフリート。
なんだかとっても微笑ましい。
今回の騒ぎの黒幕は誰なのか?
とっても気になる。

個人的なクライマックスは次回予告。
やっぱり貴方がいないと物足りません!
そして毎回思うけど、ペーパーは本編にぶっこんであってもおかしくないくらいの
情報量と読み応え。

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「進撃の巨人 8」諌山創(マガジンコミックス)



なんで戦えるのか?
守りたい人がいるから。
二つの正義がぶつかったとき、躊躇した方が殺される。
ならば、立ち向かうしかない。
生半可な大義では、あれだけの殺戮を繰り返した後に
平然とした顔で仲間の元に戻ることはできない。
それでも「普通の人間」と思われたいと、彼女は言う。
良い人、悪い人。
正しい人、クズな人、普通の人。
多角的に見れば見方は色々で、
一人を一つに当てはめることは難しいね。
安全なところで文句を言う輩は、前線に出てみるがいいと、
『銀英』を読んでた時もキリキリしながら思っていたわ。

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「進撃の巨人 7」諌山創(マガジンコミックス)



指導者たる器ってあると思う。
導くことに長けていると同時に
切り捨てることもできなければならない。
だけど、そこに情がないかと言えば、それは違うと思う。
情があるからこそ、人はついていく。
だって、みんな汲み取っている。
団長の意図したことを。
属する側も、自ら考え、そして行動を起こさねばならない時がある。
木の上から見下ろす巨人の遠近、おかしいよ!
あ、巨人だからだ(おかしくて当たり前)と、のほほんと思っていた冒頭。
半ば以降の巨人同士のバトルはド迫力だった。
リヴァイとミカサの共闘の安定感。
カッコよくて惚れ惚れする。



「悔いが残らない方を自分で選べ」
奇しくも今日、友だちに伝えた言葉。
「どちらを選んでも悔いが残る」とも言われたけど。
どちらを選んでも「結果的に良かった」と思えるような未来であることを信じてる。

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「進撃の巨人 6」諌山創(マガジンコミックス)



巻頭から巻末まで女型の巨人との攻防。
攻防?
形勢は圧倒的に人間である調査兵団に不利。
それでも、彼らは駆け続ける。
その根底にあるのは、仲間に対する絶対的な信頼。
死線を潜り抜けてきた彼らの結束の強さに震える。
今何をするべきなのか。
言い切ったジャンの成長が心強い。
と同時にベクトルの違う正義を抱えた彼らが歯痒くもある。
今その瞬間に命がけで戦っている人たちと同じフィールドにいることにモノ申したくもなるけど、
彼らの言い分も今となってはわかっているだけに気分は複雑。


この巻のニセ予告好き。とても好き。


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「スモールワールズ 」一穂ミチ(講談社)



哀しくて、苦しくて、ままならなくて。
だけど、やさしい。
理不尽を飲み込んで、それでも。
今在る世界で足掻きながら、自分らしく生きていく。
そんな彼らの物語。
6編の連作。
ほんの少しずつ重なっている彼らの世界。
最後の物語を読み終えた後、ちょっと震えながら最初に戻りたくなる。
引き裂かれるような類のものではないけれども、
小さな何かが胸に刺さったような読後。
痛みと同時に静かに胸に広がるのは、あたたかな余韻。
一穂さんだなぁ、と思う。
全作通してとても良かった。
以下、一言ずつ各話に対する思いを。→

「ネオンテトラ」切り札はここぞという時に効果的に。相手の息の根を止めるくらいの気持ちで。
「魔王の帰還」善意と余計なことの違いは個人の主観。良くも悪くも魔王は豪快だった。
「ピクニック」無自覚の闇にぞっとする。
「花うた」率直に綴られた言葉がとてもとてもいとおしい。
「愛を適量」十五年ぶりの親子の再会。あの言葉は本心。言った当人も汲み取った方も素敵だと思う。
「式日」ああ、って思う。この先、幸せなれたらいいのにって。




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