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きままに読書★

読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。

   

「別冊図書館戦争II (図書館戦争シリーズ 6)」有川浩 (角川文庫)



隊員たちの過去が垣間見られる最終巻。
楽しい思い出話だけではなく、ホロリと苦味の残る過去を持つ隊員も。
弱さを自覚した上での強さ。
過ちを認めた上での正しさ。
人に歴史あり。
培った過去の延長上に今がある。
堂上と郁の幸せな家庭内描写は読んでいて本当にあったかい気持ちになる。
そして柴崎の見舞われた災厄に背筋が寒くなる。
歪で卑怯な攻撃が気持ち悪い。
手塚、間に合ってよかったよー。
恋愛に不器用な手塚と柴崎。
柴崎はもう、郁たちを羨ましがる必要もなくて。
ちゃんと寄り添える相手と一緒になることができたのが嬉しい。
終幕は〆に相応しい人で。
楽しかった!

その息遣いをすぐ傍に感じられそうな程、身近に思えた彼ら。
再読にもかかわらず、そして再読だからこそ、本当に楽しい読書時間でした。
満足☆


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「別冊図書館戦争 1―図書館戦争シリーズ(5)」有川浩 (角川文庫)



職場恋愛でありながら、郁に対する「好き」を
もったいぶったり出し渋ったりしない堂上の愛情の示し方が好き。
臆病でテキパキ恋愛進行ができない郁を
急かさず焦らず、彼女のペースに沿って一緒に歩んでくれるところも素敵。
なんだかんだ堂上の株上がりまくりの別冊。
まぁ、もとから好きなんですけど・笑。
爆笑しながら読み進めながらも、
事件の陰で突きつけられる問題が深刻で唸る。
今ここで進行していてもおかしくない問題がそこにある。
楽しいだけで終わらせないのがこのシリーズだと思う。
だいぶ距離が縮まった手塚と柴崎。
素で接する相手がいるっていうだけで、心強い。


初めての!という夜の展開がわかっていて
スポーツブラって女子としてちょっとないかもー。
と思いつつ。(わかっていなかったらもちろんアリだと思う)
気付いた時点で買いに行こうとした郁が可愛らしい。
私がやらかした場合はその発想は、多分ない(笑)

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「プラチナ・ビーズ」五條瑛(集英社)



緻密な構成。魅力的な登場人物。圧倒的な読み応え。
これほどまでに完成度の高い作品にはそうそう出逢えない。
外国人の外見でありながら純然たる日本人でありえないことに揺らぐ葉山。
日本人の外見でありながらアメリカ人であることに誇りを持つ坂下。
強烈な自国主義のエディ。
自国を喪失し、北朝鮮という国で飢餓に苦しむ者たちのために神であろうとしたサーシャ。
二つの事件を追いながら、彼らの現在と過去の姿を垣間見、
自分が「日本」という国で生きることを改めて見つめ直す。
葉山の悔しさが突き刺さるのと同時に、
サーシャたちの想いも捨てられない。
そして私は悲しみでいっぱい。

ものすごく楽しく読了して、その後五條さんのnote見て、なんだか悲しくなった。
どうしてそうなったのかの過程がわからないから何とも言えないけど……
「読みたい」という気持ちが全部嘘だと思わないで。
「読者はいません」と断言してしまわないで。
私は「プラチナビーズ」を単行本発売時から読んできた。
自費出版のペーパーバックまで全部大事に持ってる。
だから「SeoulCat's-eye(半島の猫目石)」も読みたい。
まぁ、それは私の希望だからおいといて……
うん。
五條さんの作品を読みたいと思っている読者がいる。
その声が届くといいな。
そして、燃やすくらいなら私は『革命シリーズ』を買い取りたい。←激烈本音(笑)

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「ルーデンドルフ公と森の獣 」かわい有美子 (SHY NOVELS)



内気で孤独で庇護欲をそそられる人狼・ユリアンは、
ぎゅって抱きしめたくなる頼りなさ。
推定年齢35歳。
一方で、柔軟でおおらかな建築学者の藤森。
人から狼に変わったユリアンの姿に
「尻尾!尻尾!」って追いかけた時点で、
ああ、この子、大丈夫だな、と、微笑ましかった。
藤森の少しの不在で揺らいだユリアンが抱えた孤独と諦念が哀しい。
もう大丈夫。
安心して……からの先!
先も読みたいんですけどーー!
欧州との文化の違いが丁寧に描かれていたのが興味深かった。
緑豊かな森の奥で暮らす彼らのその後を思い描きながらの読了。

イラスト買いって私はしないけど、
もしするなら周防さんイラスト作品は絶対集める。
他の作家さんは?
考えないで浮かんだのは
蓮川さん、小山田さん、高階さん。
わ~~、なんかすごく幸せに眺めていられそう。





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「図書館革命 図書館戦争シリーズ (4)」有川浩 (角川文庫)



大満足な読み応えの最終巻。
楽しくて、だけど色々考えさせられて、ずしっとくる読後。
たとえ、自分の力でどうにかなることじゃなかったとしても。
自分の目で見て、自分で考えることは
絶対にやめちゃいけないんだな、と思う。
そうなった未来に文句を言う権利も
喜ぶ権利も手放したくはない。
追われる彼らに手を貸してくれた人たちの気持ちが熱い。
だけどそれも日頃ちゃんと考えているから咄嗟に動けるんだと思う。
ラブ部分はもうこれしかないよね!という安定の着地。
イメージそのまんまのエピローグが特に良かった。
次は手塚。
ガンバレ!

「善意のおしつけ」
どこかでやらかしてしまわないように、一歩引いて考えてみることも大事だよなーと。
言い返してきてくれる相手ならまだいいけど、
不服を呑み込まれてしまうと押し付けに気付けない。
喜怒哀楽がはっきりした彼らにと一緒に笑ったり泣いたり怒ったり喜んだり。
すっごく楽しい読書時間でした。
まだ続きが読めるのが嬉しいね。


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「図書館危機 図書館戦争シリーズ (3) 」有川浩(角川文庫)



正義は一つだけではない。
組織が二つあれば、正義は二つ。
幾つもの正義があって、より健全な社会は成り立っている。
でも、正義を主張するのにどんな手段を使ってもいいわけではない。
再読なのにやりきれなさに涙が滲む。
理不尽だけど、これが社会。
失くせない大切なものを守るために彼らは戦っている。
彼がしてきたことを、しっかりと受け止めた彼らの意思。
『苦難の中の力』は彼らの中に宿っている。
本人たちが自覚する前に周りが察した堂上と郁の想い。
手塚だけ蚊帳の外なところが笑える。
手塚の前では表情を取り繕うことのなくなった柴崎。
この先が楽しみな2組。



私が玄田を例えるなら虎や猪じゃなくて熊なんだけどなー
と、主観でしかないどうでもいいところで異議あり(笑)
あ、熊は干支に入ってないか。

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「恋するクラゲ」かわい有美子 (SHYノベルス)



大人の恋愛。とても良かった。
日々の仕事に取り組む男たちの
終始フラットに進行する日常の中に差し挟まれる
恋情を伴った熱量と、たまらなく艶めかしい色香。
この辺りの緩急はさすがかわいさん。
エレガントで終始ソツのない朧谷の仕事で見せる表の顔と
プライベートで除かせる素の顔とのギャップがかなりいい。
綺麗な顔して凶暴で武闘派って、好みドストライクすぎて悶絶。
一方の「クラゲ」と称される天宮のスタンスは表も裏も変わらない。
押し付けがましくなくて無自覚なのに、スペック高すぎる。
時々天然が入るところが、また好ましかった。
余韻にうっとり!

今のザワザワしている状態が収まったら、
必ず旅に出よう。
ちょっと素敵なホテル(or旅館)に泊まってのんびりしよう。
そして改めて、かわいさん好きだわー。
そう思わせてくれる作品でした。



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「図書館内乱 図書館戦争シリーズ (2)」有川浩 (角川文庫)



好きな本を好きな時に手に取って、
好きなように読み耽ることができる。
その幸せをしみじみと噛みしめる。
政治的な思惑が絡んでの接触や駆け引きにイラッとする。
目的を達するために誰かが傷ついてもやむを得ないという考え方が嫌い。
いや、そもそも、彼らは傷つく誰かの気持ちを斟酌すらしていない。
その傲慢さが嫌い。
その思惑を一刀両断した郁。
切り捨てた柴崎。
誰かのために怒れる彼女たちが好き。
そして、彼女たちと共に戦う堂上、小牧、手塚。
シリアスの中にぶっこまれる笑いに癒される。
で、ラストはちょっとこの二人どうなるのー!と、前のめりになっての読了。

再読でも早く次巻が読みたくなる引き。
郁のお父さんの想いがちょっと切なかった。
いつかちゃんと郁に届くといいな。

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「進行性恋愛依存症」かわい有美子 (ビーボーイノベルズ)



「狂え、俺に焦がれた歳月の分」
こんな台詞を口にする男にもこんな台詞が似合う男にも
そうそう出逢えないと思うんだけど。
いましたよ、ここに。
内面の読めない御巫の距離感に苛立っていた九鬼は、
もう少し自分に自信がある王様気質な男かと思ったけど、
実際は多くの痛みと苦しみを乗り越えてきた男だった。
最後の九鬼のデレた台詞が予想外で、だからこそ身悶える。
九鬼に焦がれ続けた御巫。
彼らの関係性に関しては惚れた方が歩が悪いなぁ、と
御巫が気の毒にも思いつつ。
結局は彼を手放すことができなかった九鬼。
御巫の逆転サヨナラヒットだったと思う。→

かわいさんにしては珍しい書き出し?
と思ったけど、なるほど。そう言う事情がありましたか。
と、後書きで判明。
それにしても「御巫」
北方の中国名よりも頭に入ってこなくて、馴染むまでが大変でした。
むー、なんか敗北感(笑)

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「図書館戦争 図書館戦争シリーズ (1)」有川浩 (角川文庫)



再読。面白いモノは永遠に面白い。
ラブコメ且つエンタメ。
だけど、軸がどっしりしているから、面白いだけでは終わらない読み応えがある。
「こんな世の中になったらイヤだな」
確かにイヤだわ。
だから彼らは身体を張って戦っている。
自分の意志で本を選び、読みたい本を読む。
そんな当たり前のはずの権利を守るために。
まっすぐに追う背中が王子様からクソ教官にすり替わっている郁。
沈着冷静を言い聞かせつつ、内面は熱い男な堂上。
この二人の掛け合いがひたすら楽しい。
のみならず、周囲の面々からの横やりもやはり楽しい。
気分上々で次巻へ。


初読の時は健康診断の待ち時間の合間で読んでいたんだけど。
「クマ殺し」の件で笑いを呑み込むのに大変な思いをした記憶が……
声は決死の想い出殺したけど、涙は堪えられなかった。
静まり返った公共の場で読むことはおススメできない(笑)
だけど、楽しくテンションが上がるから、今のこの時期に読むにはおススメ。
映画を観ているおかげで脳内映像はキャスティングのままの彼ら。
嵌り役だったと思うわ。

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