きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
「デコイ 迷鳥」英田サキ(SHY NOVELS)
【人間、笑えるうちは踏ん張っていられる。崩れたりしない】
複雑に絡み合い、揺れ動く心情が胸に刺さる。
絶対的な信頼と情愛で結ばれた加賀谷と那岐。
憎悪と愛情の狭間で揺らぎながらも、離れることのできない火野と安見。
心理描写が圧巻で、私自身も迷鳥になってしまったかのような
心許なさと胸苦しさを終始感じながら読了しました。
地に足がついたような安定を得た二人と、
緊張感と危うさを孕んだ未来を歩む二人。
加賀谷と火野の愛し方は対極。
火野の安見に対する歪んだ執着と恋情にはゾクゾクした。
そして、火野と那岐の絆がいい。
二人の別れのシーンはぐっときました。
見届けた感満載の読後感です。
貸してくれたお友達に感謝。
おもしろかったー!
内容(「BOOK」データベースより)
「俺はお前を信じてる。お前は俺を裏切ったりしねぇよな?」関東侠和会の那岐には誰にも言っていない過去があった。高仁会前会長の殺人犯を探す最中、過去の亡霊ともいえる男と再び顔を合わせることに…一方、記憶を失っていた安見は、自分の上司と名乗る男と会い、思いがけない事実に戸惑っていた。自分には火野が必要だ。火野がいなくてはならない。しかし、その関係は偽りのものだった!?裏切りと真実。希望と絶望。縺れ合う憎悪と愛情。そして絆。男たちの想いの行方は…。
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