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きままに読書★

読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。

   

「スリィピングビューティ」水城せとな (ビーボーイコミックス)



この頃のせとなさんの感性がとてもとても好き。
彼らの気持ちやその顚末が抉られるみたいに刺さるんだけど、
それがいい。
そして一冊の中でまとめ上げられている世界観の素晴らしさ。
突っ込みどころはあるけど、
そんなことは気にならないせとなワールド。
彼女にしか紡げなかった物語。
知りたかったのは情熱の行方。
欲したのはそのぬくもり。
抱えた覚悟は自分だけのもの。
そう思っていたけれども。
計り知れない愛を与えられていたのだと。
気付いた瞬間の切なさは言葉にできない。
至上の愛。
永遠の苦しみ。
「夢のつづきはここにある」
読み返すたびに涙。


元は同人誌での自費出版。
イベント会場で購入してそのまま直行した友だち宅で読んで、
友だちのベッドを占拠して声をあげて大号泣した想い出。
友だちもそんな私をどうしていいかわからず、泣きやむまで放置されました。
そりゃそうだ(笑)
商業で出版するにあたって作中の人たちの名前が変わってしまっているけど、
私の中での呼び名は今でも当時の彼らのままです。



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「いじわるしないで手加減してよ 」リオナ



好きすぎて何度も読み返しては幸せになっている作品。
夏都が好きで大好きで。
だけど、その気持ちは決して報われることはないと思いつづけた仙波。
そんな仙波の想いを受け止めた夏都の柔軟性ってホント神。
性格が180℃真逆な二人だけど、
それで上手くいったのは、夏都鷹揚さによるところが大きいんだろうなぁ。
否定から入る仙波と夏都のかけあいがとても楽しい。
私にとっては意外性の塊だった仙波の「愛してる」のカッコ良さに
好みではない筈なのに毎回ときめいて、
夏都の「ただいま」の笑顔に癒されてる。
プロポーズの件は何度読んでも可愛い。


別アカでレビューあげたけど、好きすぎてこっちでも(笑)
基本的に読了したら本棚にしまって終了!の私が、
短期間でこれだけ読み返すこと自体が私にしては珍しい。
最近でこんなに再読したBL漫画はこの作品と秋雨さんの『不機嫌なディア』かな?
リオナさん、好きだわー。

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「In These Words (4) 初回限定版」 (ビーボーイコミックスデラックス)



篠原の献身と浅野の強さに胸を打たれて、打たれて……
最後は切なさマックスでの読了。
つ、続きはいつ読めるのでしょうか?(涙目)
そしてあとがきの裏話は私的に聞きたくなかった(苦笑)
安全で居心地の良い場所から出なければ、
二人の穏やかな時間は続いたかもしれない。
けれども。
彼らの責務が、その思いが、安穏を許さない。
猟奇的な殺人犯を野放しにすることはできないのだ。
だから決意する。
自分に出来うる最善の策を決行することを。
遡って最初から読み返して合点のいくことがいくつもあって、
練り上げられた構成の緻密さに圧倒される。


以下、小冊子のネタバレ的なのアリです。
限定の小冊子は4巻読了後、すぐに読むモノではなかった……というのが私見。
世界観違いすぎて本編の余韻が吹っ飛んだのがもったいなーい。
笑っちゃったもん。
私はあの切なさにもっともっと浸っていたかった。

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「負け犬のなんでも屋」菅野彰/麻生海 (あすかコミックスCL-DX)



人生に挫折した三人の自称負け犬。
そこにいていいよ、と用意された空間で、
やり過ごす日々は多分居心地が良い。
だけど、心に残った小さな違和感。
それは後悔だったり未練だったり、或は前に進むための意欲だったり。
それに蓋をし続けることが、多分、嘘を重ねるということ。
嘘が積もって、全部が嘘になる前に、ジタバタと足掻き始めた負け犬トリオ。
閉塞的な空間に風穴を開けたのは、強烈な他人の存在。
自力では、彼らはそこから動けなかったか、動き出すまでに更なる時間が必要だった。
人って、支え合って生きてるんだなーと思う瞬間。


読んでから某所のレビューを拝見したら
小説『なんでも屋ナンデモアリ』の2巻目にあたる話とのこと。
ってことは、小説読んでからの方がわかりやすいのかしら?
漫画は初読。
小説は買った時(15年前)に読んでるけどきれいさっぱり覚えてない!←自慢にならない。
こういう症状を「フレッシュ症候群」と読友さんが命名してくださっていました。
よし。
小説も初読の気分で楽しく読もう。







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「夜を走り抜ける 2」湖水きよ&菅野彰 (enigmaコミックス)



晴生を主軸に巡る愛憎。
いや、憎しみはないか。
みんな、晴生を心配したり愛したりの一方なんだけど、問題は愛情の示し方。
考えることもやることも、お金持ちのスケール半端ない。
その一方で、取引材料は自分の才能。
そんな立場で、虎一はできることを頑張った。
やっぱり彼の立ち回り方、好きだなぁ。
まっすぐで潔くて嫌みがない。
晴生の心の傷はそう簡単には癒えることはないだろう。
だけど、夜に眠ることのできなかった晴生が虎一の傍で眠れるようになったことに安堵する。
読み返すほどに私の中で上がる虎一の株。
結果的にみんな良い人だった。


本筋の感想からは外れるけど、
「芸術家は死ぬが、芸術はいつまでも生き残る」
この言葉、胸に刻んでほしい。
破壊行為で壊された美術品は元に戻すことができないんだよ。
どっちが真作でどっちが贋作なのか。
唸る彼らの姿に笑う。
一枚の写真を見て自分の写真なのか双子の兄の写真なのか。
本気で苦悩して結局結論の出なかった友だちの姿をなんとなく思い出してみました。

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「夜を走り抜ける1」湖水きよ&菅野彰 (enigmaコミックス)



彫塑家と美術商。
晴生が虎一に興味を持ったきっかけは、すんなりと内側に踏み込んできた距離感と彼が生み出す作品。
晴生のまさかのアプローチに驚いたけど、癒えない傷を抱えたままの彼に対する虎一の接し方がいい。
芸術に携わるが故の感性、なのかな。
晴生の不安定を汲み取って不安になる虎一と、虎一の傍で安らげる晴生。
自分に好意を抱く宝生をうまくあしらえていると思っているのは晴生だけで、
周囲の評価は違う。
虎一といるときの晴生は、取り繕ったいつもの表情ではなく、
素の自分を晒すことができる。
そのことに気づいてしまった宝生。
さぁ、どうする?
人の心は侮ってはいけない。


個人的に諸橋近代美術館(作中では唐橋美術館)は大好きな場所なので、
こうして作中で描かれることがとてもうれしい。
前回行ったのはいつかな?と思って調べたら10年くらい前だった。
また行きたいなぁ。

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「華なるもの」西つるみ (onBLUE comics)



ものすごく良かった。
平安絵巻のようなBL……とカテゴライズしちゃうのはもったいないかな。
枠をとっぱらって読んでもらいたい作品。
静かに静かに語られるオムニバス形式の物語の中に
ものすごくたくさんの想いが凝縮されていて。
最後はただ涙。
こういう人生もあるんだなーと。
うう。切ない。
刻み付けたのはどちらなのか。
心を囚われたのは誰?
扉一枚を隔てた逢瀬。時が過ぎても褪せぬ想い。
読み返すほどに泣けてくる良作。
そもそもが時代物に苦手意識があるので
自分では手に取ることはなかったと思うお借り本。
だけど、読めて本当に良かった。

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「闇に哭く光 Undercover Cop 下」 (アクアコミックス)



噛み砕きながら読み進め、
自らに銃を向けあうシーンでは言葉が刺さって泣けてしまった。
唐橋の強さは自分の原動力が復習で在ることを知っていること。
だけど、その手段を法に委ねられる判断力があったこと。
マリヤはただ幸せになりたかっただけ。
今の幸せがどんな世界の上に築かれたものなのか。
考え始めた時点で彼の世界は変わる。
青砥の心の中にあったのは虚無なのかな?
マリヤと在り続けることが彼にとっての幸せだったのだろうか?
青砥、ミステリアス。
呪縛から解放された唐橋とマリヤ。
「生きて」
そして、愛を増やし続けて欲しい。

憂慮してること。
憤っていること。
心配していること。
色々あるんだろうなぁ、というのは私の忖度。
とりあえず、考えることは放棄しちゃいけない。
自分の国。
自分の未来。
自分の幸せ。

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「囀る鳥は羽ばたかない 6」ヨネダコウ



動いて欲しいと思っていた人が動いてくれて、平田の件は解決。
平田の自業自得とは言え、後味はちっとも良くないけどね。
結局は誰も彼もがヤクザ者。
決着をつけるために平田と対峙した矢代に滲む諦念が辛い。
百目鬼の存在によって揺らぎかける矢代のアイデンティティ。
矢代の葛藤が痛いけど、そこを乗り越えないとどうにもならない。
七原の言葉は百目鬼にどんな影響と決断を与えたのかな?
ラストの白抜き文字が凄い刺さった。
で、改めてタイトルを復唱して、自分なりに解釈してみる。
読後にこんなにドキドキする漫画ってちょっとすごい。


七原の矢代に対する愛が歪んでいて愉快。
影山の天然っぷりも愉快。
この辺りがこの巻の癒し。
自分を見てほしかったら、自分自身をどうにかしないとダメ。
彼が見ている誰かを消したって、同じように自分を見てもらえるわけがない。
羨んで妬んで殺してしまえって発想以外なかった平田。馬鹿だね。



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「囀る鳥は羽ばたかない 5」ヨネダコウ



愛されて感じるのは幸せなこと。
それを罪深いことのように思わないでほしい。
どちらのせいでもない。
ただ、惹かれあっただけ。
と、割り切れないのが人の心。……なんだろうな。
これまで矢代がどうやって自分の心を守ってきたのかが
痛々しいまでの描写で描かれていてやるせない。
百目鬼の想いが勘違いでも刷り込みでもないことが、矢代にきちんと伝わるといい。
竜崎の見せた漢気。
矢代とちゃんと話せてよかった。
そして三角さん、懐が広すぎるのも難儀だね。
「色々大事にしすぎるな」は的確な助言。
目をかけてもらった平田が拗らせなければこんなことにはならなかったのに。

時間の進みが遅い上に、まだ結構続くって喜んでいいのか、苦しんでいいのか。
もちろん、最後まで追いかけます☆



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