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きままに読書★

読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。

   

「新宿ラッキーホール」雲田はるこ(Feelコミックス オンブルー)



どん底を知っているからこそのやさしさとしなやかさ。
懐の広さと余裕をうかがわせる彼らの過去は、決してやさしいものではないけれども。
今の彼らの笑顔が、人生は捨てたもんじゃないっていう気持ちを
物語っているのかなぁ、と思います。
「俺が生かしてやる」
絶望の淵に立っていた苦味にサクマが言った言葉。
管理される生活からの自立。
そこからの、二人三脚の人生。
思えば、お互いに人生を変えあった苦味とサクマなんだよなぁ……
垣間見れる二人の絆がぐっとくる。
いろんな感情がジワジワくる良い話でした!
そしてサクマが個人的には大変好みでした。

借本。表紙→裏表紙の流れがほんわりしていて、良い意味で力が抜けました。
組長さんも何気に良い人だった。
でも、なんと言ってもサクマが!!←まだ言う(笑)

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「囀る鳥は羽ばたかない3」ヨネダコウ




凄味の出てきた百目鬼の覚悟がヒリヒリと伝わってきて、
逆に矢代の揺らぎが手に取るようにわかる。
治まらない熱。
見られたくない。触れられたい。守りたい。汚したい。
両極で揺れ動く感情と真摯に向き合うには、
寝首をかかれかねない現状が殺伐としすぎていてままならない。
あまりにも閉塞的で息苦しい世界で生きる男たちは、
眩暈がするほど生き急いでいる。
平田の心情はやっぱり嫉妬……なんだろうなぁ。それから焦り。
竜崎と七原のこれからもとても気になる。
危なっかしい彼らの綱渡りを、三角さんがきっちり収めてくれることを願いたい。

影山の鈍さはもはやあっぱれ。(笑)
巻末の描き下しで気持ちがちょっと和みました。

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「囀る鳥は羽ばたかない 2」ヨネダコウ(大洋図書)



自分では制御しきれない想いが胸の内にあることを徐々に自覚しつつも、
その気持ちに名前をつけることができないでいる百目鬼と矢代。
それでも彼らの距離感は少しずつ変わろうとしている。
理不尽をすべて受けとめて生きてきた矢代の諦念と孤独。
それでも凛とした彼の生きざまに感じるのは、強さか、哀しさか。
側にいたい。ずっと近くに置いてほしい。
そう願った人が銃弾に倒れるのを、ただ見ているしかなかった百目鬼の自責の念と無力感。
物語を通して始終付きまとうのは、ヒリヒリとした胸の痛み。
何をもって幸せとするかは当人次第。
だから、誰に対しても意を曲げることなく、望むままに生ききってほしい。

傍から見れば危なっかしい矢代の傍に、三角さんがいてくれてよかった。
久我は相変わらず真っ当に輝いている。

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「囀る鳥は羽ばたかない」ヨネダコウ(大洋書店)



寂しさに気付かなければ、突き刺さるような胸の痛みに泣くことはなく、
想いに気付かなければ、成就されない空疎さに泣くこともなかった。
決して思い通りにはならないままならない感情を抱えて、人は生きる。
そこに歪んだ諦念はあっても、悲壮感がないのは、
みんな、それぞれにハードな人生を受け入れて、悲観せずに生きているから。
自分を全肯定する矢代。
そんな矢代を盲目的に信奉する百目鬼。
矢代の自分自身をすら皮肉るようなドライさが時に胸に刺さるけれども、
百目鬼の愚直なまでのまっすぐさが、そんな彼を包んであげられれば、と、
思ってしまう。
久我のギラギラとしたまっすぐな生命力はとても眩しかった。

妹の百目鬼に対する業の深い想い。
それでも、どんな関係であっても百目鬼が好きだったと言い切った彼女は
強いと思う。

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「チョコストロベリーバニラ」彩景でりこ(バンブーコミックス)



拾の自覚のない残酷さによって形成される歪んだ関係。
ミネの戸惑いと反発。
タケの苛立ちと開き直り。
どれもこれも「好き」の気持ちが根底にあってのゆらぎ。
一人が二人に、二人が三人になれば、空気感は変わるし、関係性だって微妙に変化する。
好きな人を手に入れるために受け入れなければならない状況に
乱された感情を咀嚼して呑みこんで。
着地したところに作り上げられたのは、見事なトライアングル。
当事者全員が納得して受け入れた歪みは、歪みではなくなる。
そこに在るのはこれしかない、と、妙に納得させられた愛の形。
うまいなー、と思いました。

拾が何故三人だとダメなのか、ということを理解した上で三人での関係を肯定する流れと、
ミネとタケのそれぞれに対する感情が変化していく様が綺麗に描かれていたのがとてもよかった。

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「抱いてみやがれ!」真山ジュン(あすかコミックス)



好みどストライクのカプ2組。
野性味を帯びた肉食獣系ながらも「待て」のできる攻と、気が強い女王様気質&猫気質の受。
どちらの話も攻め側から押せ押せな感じでアプローチしながらも、強引に関係には及ばず、
きちんと相手の気持ちを汲んでから……という流れがいい。
受け側も流されるのではなく、自分の感情をちゃんと呑みこんで抱き返しているところも好み。
そしてツボツキまくりの台詞満載(笑)。
大人の余裕と魅力が満載の上総が個人的にはたまりませんでした。カッコいい。
のっかられて鼻血吹いた陵王に爆笑。
こちらのカプは主導権握られっぱなしじゃない彰之が素敵。
楽しかった~♪

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「僕はすべてを知っている 2」高久尚子(キャラコミックス)



クリスマスデートよりも相手の体調を気遣ったり、
女子にエレベーターをエスコートしてあげたり、バレンタインに無頓着だったり。
歩の男子としてのナチュラルなかっこよさと可愛さにくらくらしつつ、
加賀の説教にいちいち納得。
コンプレックスからEDになってしまうのも、千尋への想いの現れ。
千尋だけでも、と言われて、千尋が馬鹿なこと言うな!と、歩を叱るシーンも好き。
千尋が歩をものすごく大切にしているのが伝わってくる。
原因がはっきりすれば、病状も回復するわけで……
そこから小冊子への流れが甘々で可愛い。
幸せのおすそわけ、ありがとう!という気分になりました☆

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「僕はすべてを知っている」高久尚子(キャラコミックス)



あらすじを見てどんな話かとおもいきや……
可愛さとおもしろさとかっこよさの混在するお話で、ものすごくよかった!
歩に対する千尋のアプローチが紳士的だったり必死だったりなのも可愛いし、
だんだんと千尋に惹かれていく歩の葛藤もひたすら可愛い。
歩に「仕事を尊敬している」と言われて千尋がジンとするシーンすごく好き。
やりがいを持って携わっている仕事を好きな人に認めてもらえるって嬉しいよね。
加賀のその後もすっごく気になる♪
ここまでチ○コ発言のある話ってあんまり出会ったことがないけど、
全体的にほんわりしたやわらかい印象のお話で、幸せな気持ちになりました。

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「恋愛操作 4」蓮川愛(SBBC)



薙と恵の期間限定遠距離恋愛。
仕事優先だから思い通りに会えないことに焦れて苛立ちを隠せなかった薙が、
式に一括いれられてちょっと大人になりました(笑)
恵を気遣いわがままを口にしなくなった薙に、それはそれで不安を感じ始める恵。
ありがちな空廻りと擦れ違い。
でも、最後は恵が年上らしくビシッと決めてくれました。
その後の短編見てても、うまい感じにおさまったなーと。
一発かました式、素敵。
奥村と啓の携帯ゲーム話も可愛くてよかったけど、ボリュームのある話も読みたかったなぁ。
次巻期待していいのかしら?

限定の小冊子。
ちょっと不思議な話だけど、啓がどこまでも啓らしくてすごくよかった。



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「In These Words 2」Guilt|Pleasure(ビーボーイコミックス)



前巻からの息苦しさを引きずったまま読み始め、まさかの展開に驚きました。
いや、本読んでてこんなにびっくりしたの久々(笑)
そして時間は一気に過去に遡ります。
一コマ一コマの二人の表情がとても豊かでいい。
特に浅野の表情が個人的ツボ。
大がかりな仕掛けはなぜ必要だったのか?
そして殺人鬼の正体は?
まだまだ波乱を含む展開を匂わせつつ、謎は全く解決しないまま次巻へ(笑)
最後に収録されていた短編はかわいらしかったけど、
この話はヒリヒリとした緊迫感を孕んだまま突き進んでほしいと思います。
引っ掛かりキーワードは「アンタはもう、誰も傷つけない」
展開が全く予測できないから、余計に続きが気になります!



内容紹介

精神科医・浅野克哉への警察からの極秘要請。それは、3年で12人を殺害した殺人鬼・篠原のプロファイリング。
しかもその任務は、殺人鬼からの逆指名だった。
任務の日から、浅野は悪夢にとりつかれる。夢の中、浅野は顔の見えない男に監禁され、犯されつづける。
交差する夢と現実。そしてある夜、ついに殺人鬼は牙を剥く――!

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