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きままに読書★

読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。

   

闇に哭く光 Undercover Cop 上 (アクアコミックス)



一方から見れば魔王でも、一方から見れば神に等しい創造主。
接する相手によって態度が変わるのは当然。
故に、多面性は誰にでもある。
外界から隔離されて育った籠の鳥。
籠の中の世界の幸を思って生きる鳥を
不憫に思って外の世界に出すのは、不憫と思った人間の傲慢。
生きていく術をどんな責任でもって教えていくつもりなのか。
主目的を見誤ったら足元を掬われる。
青砥。マリア。そして唐橋。
それぞれに曰くのある過去を背負った三人の行く末は?
こうあって欲しいと、こうなるんだろうなぁ、がイコールにならない歯がゆさ。
ラブ要素はなくてもいいので次巻が早く読みたい。

タイトルにUndercover Copが入っていることに、二度目を読了して気付いたわ。(遅ッ!)
「バカなの?」というペーパーが好き。
菅野さん棚に収納するためにこちらに登録。
この作品を読みながら、とある街のとある区からの候補者を選挙に当選させるために、
その街に信者をまるごと居住させた宗教の話を思い出してみた。(怖ッ!)

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「きみがいなけりゃ息もできない」円陣闇丸/榎田尤利 (ビーボーイコミックス)



ノベルズのコミックス化。
心情は小説の方がより鮮明に抉られるように伝わってくるけれども、
実際に動いている二人を視覚的に見られる楽しさが漫画にはある。
漫画には漫画の、小説には小説の良さがあって、
作品から受け止める印象はどちらも変わらない。
素晴らしい。
東海林の愛情を当たり前のように受け止めていた二木。
離れてみて痛いほどに突きつけられる彼の存在の大きさ。
無人の部屋のドアを叩くシーンはやっぱり泣ける。
「愛してる。だから自由にしてやる」
そんな想いを経てからの
東海林の涙のモノローグが半端なく感動的だった。良かったよ~~。

足元に巻きついて甘える27歳男子が可愛いってどんな異常事態!?
と思うわけだけど。
二木ならアリだな、と、思える不思議は東海林曰くの末期。








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「いつも王子様が」木下けい子/月村奎 (HertZ&CRAFT)



可愛らしい表紙からは想像できないような、
意地悪な王子様がいらっしゃいました。
この王子様、意地悪なのに、カッコいい。
いや、意地悪だからカッコイイの?
あ、これヒナ視点だわ。
一見するといじられっぱなしのヒナだけど、
言いたいことはちゃんと主張している芯の強さがある。
実は一方的じゃない力関係がいい。
堀を間に挟んでの痴話喧嘩(笑)は愉快だった。
そして、王子様・佐原が、実は嫉妬心丸出しの執着攻ってとても素敵。
意地悪王子様がヒナに泡くって振り回される日がいつか来るに違いないと、
ニヤニヤしながら読了したお借り本。

『眠り王子にキスを』のスピン。
描き下ろしでそちらの二人のイチャラブが読めるので、お得な気分。

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「恋とは呼べない 3」町屋はとこ/榎田尤利(ビーボーイコミックス)



どちらかがどちらかを利用しようとしているわけではない。
両方にとって必要な、自分の本当の気持ちに気付くためのセックス。
大人なんで、これはこれでアリだと思う。
だって、みんなわかっている。「選択を間違えた」ことを。
自分の気持ちと正直に向き合うこと。
本当に向き合うべき相手とまっすぐに向き合うこと。
これって、とても大事。
あそこまでのきっかけがなければどうにもならなかったほど、
こんがらがってしまっていた四人。
結局、淳平と英は橘高とサガンに振り回された感じかな。
「恋をしよう」「大好きだよ」
淳平と英の物語は素敵な言葉で終幕。


巻を重ねるごとに町屋さんの絵が麗しくなっていった気がする。うっとり。
身体のラインがホント綺麗だと思うのよね。
私的セクシーな男子を描かれる作家さんランキングは一位がもんでんさんなんだけど、
その次が町屋さん。
散々振り回された橘高とサガンに英と淳平が恋愛相談しているところが笑える。

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「恋とは呼べない 2」町屋はとこ/榎田尤利(ビーボーイコミックス)



淳平が呑まれかけた闇の中から、
英の存在によって引き上げられる一転した光の描写があまりにも綺麗すぎてため息。
まさに、「世界が変わった」瞬間。
胸の中に芽生えた想いを自覚し始めた淳平と英。
順調に行くかと思った二人の糸も、縺れて絡まってこんがらがる。
えっと……その原因は、やっぱり橘高だよね?
そして、淳平の言葉にサガンが傷ついたのなら、
それはサガンの自業自得。
頑なに過ぎるサガンの態度に橘高も疲れたのかなぁ、と。
とはいえ、やっていいことと悪いことがある。
この辺りの橘高とサガンの心理は小説編で。
大人カップルよ。
若いカップルに悪影響を及ぼさないで~~。

一瞬のタイミングで明暗を分ける事って、
リアルでもありますよね~。
橘高、英に何すんのよ!→淳平誤解→サガン巻き込まれる。
という、見事な連鎖。
でも、もともとはサガンの蒔いた種でもあるようなないような……?



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「コイシラズ」定広美香&栗本薫(白泉社)



これほどマッチングする原作と漫画ってそんなに多くはないだろうなぁ、と。
栗本薫の世界であり、定広美香の世界でもある。
暴力と紙一重のセックス。
狂おしいまでの情愛。
突き抜けた才能故に、苦悩する姿。
或は、その才能に惑わされる周囲。
彼らの魂の慟哭が胸に刺さる。
そんな中でキラリと光る、一途で純粋な想い。
恋を知らなかった天使が恋を知り、
より深みのある音を奏で、やさしく愛を語る。
奪うことしか知らなかった野生の獣は、
守ることと失うことの強さを知る。
彼らの奏でる艶めかしいハーモニー。
ガツンとくる読み応えがたまらないお借り本。感謝!

かつての私が浸りきっていた懐かしくて切ない世界観がそこに在る。
先陣を切ってその世界を築き上げた彼女はいまはもう、いない。
あ、泣きそう……。
好きとか嫌いとか、そんな範疇を飛び越えて、ただただ凄い人だったと。
心から思える。

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「In These Words 3」Guilt|Pleasure(BBCDX)



ここで1巻の冒頭につながり、物語展開の緻密さと凄さにゾクゾクっとなる高揚感が半端ない。
フラッシュバックしていた記憶がリアルに押し迫ってくる。
実体を得た犯人。
繋がり始めた事象。
身勝手で妄執めいた愛なんていらない。
自己憐憫で涙を流すその姿が気持ち悪い。
だから、諦めないで、と。
兆した、麻野の生きることへの執着に、ぐっと拳を握る。
そして私は尋ねたい。
あなたは、いったい、誰なのですか?と。
篠崎、踏ん張りどころだよ。
小冊子の過去は現在にリンクするのかしら?
先の展開へのわくわくが途切れない。
どれだけ間があいても、続刊を待ちます。

たとえ新刊が2年以上ぶりだとしても、ちゃんと出してくれる幸せをかみしめるのです。
待ち続けて何年??という作品が色々と。
今年こそ!と年が変わるごとに想い続けて何年!?という作品が。(以下略・笑)

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「きみは僕に愛を突き刺す 完結編3」紅井採乃(ダイヤモンドコミックス)




アイクの傍にいくこと。
即ち、死を願い続けるデニス。
そんな彼に囁かれた、死を約束する言葉。
「おれがこの手で殺してやる」
ジャスティンの言葉にどこか安堵したように身を委ねる姿に、
ラウルじゃダメだった理由が、これなんだなぁ、と。
妙に納得できたところが哀しかった。
独りと独り。
寄り添いあうことで少しは楽に息をすることができるといい。
ラウルとキャロラインがとても微笑ましいコンビであることは新発見。
ドレイクのレナードに対する言葉には涙腺刺激されてしまいました。
この二人も、ここからまた新たな関係を築いていく。
ここまででシリーズは一段落。
予告めいた2頁は一向に出る気配がないので、とりあえず忘れることにします。



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「きみは僕に愛を突き刺す 完結編2」紅井採乃(ダイヤモンドコミックス)




自らの手で柵を断ち切ったリザード。
自らの身を弾丸の前に晒したデニス。
彼の心はどこまでもアイクに寄り添ったまま。
ジャスティンの叫びは彼に届くのかな?
そしてレナード編。
僕には天使の記憶がある。
ねぇ、キミは誰?
そして、ドレイクが大切にしつづけた天使がいる。
共有する天使の記憶で二人は奥深いところでつながっている。
僕に愛を説いたのは誰?
ガブリエルの計らいで、結局は惹かれあう運命だったんだよね?と信じたくなる。
誰にも告げることのできなかったドレイクの哀しみ。
だけど、レナードは天使の存在を忘れていない。
二人がエルについて語れる日は多分こないんだろうけど。
くるといいなーと、涙ぐみながら思ってしまう。

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「きみは僕に愛を突き刺す 完結編1」紅井採乃(ダイヤモンドコミックス)



ジャスティンの抱えた絶望と、叶わぬ恋を知ったデニス。
だからデニスは、ジャスティンの背中に腕を回す。
お互いに欠けたものを補いあう行為に、安堵したかのように。
この物語で語られる男達の愛のベクトルはあまりにもままならなさすぎて、切なくなる。
同時掲載はレナードの過去の物語。
凌辱された一週間が、解放された後も彼を支配し続ける。
おひさまのような笑顔とぬくもりをレナードに与えてくれた彼が
レナードを救うために巻き込んだのがドレイクだった。
ここにもまた、やるせない事情がある。
「愛してるよ」
この言葉に、泣きたくなるくらい胸が締め付けられるの。

それにしてもドレイク、メッチャカッコいいんですけど。

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