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きままに読書★

読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。

   

「きみは僕に愛を突き刺す 完結編1」紅井採乃(ダイヤモンドコミックス)



ジャスティンの抱えた絶望と、叶わぬ恋を知ったデニス。
だからデニスは、ジャスティンの背中に腕を回す。
お互いに欠けたものを補いあう行為に、安堵したかのように。
この物語で語られる男達の愛のベクトルはあまりにもままならなさすぎて、切なくなる。
同時掲載はレナードの過去の物語。
凌辱された一週間が、解放された後も彼を支配し続ける。
おひさまのような笑顔とぬくもりをレナードに与えてくれた彼が
レナードを救うために巻き込んだのがドレイクだった。
ここにもまた、やるせない事情がある。
「愛してるよ」
この言葉に、泣きたくなるくらい胸が締め付けられるの。

それにしてもドレイク、メッチャカッコいいんですけど。

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「きみは僕に愛を突き刺す 情動編」紅井採乃(アクアコミックス)




あなたがいるから、強く在れる。
それが、リザードにとっての、ジェイという男の存在。
暴かれた犯罪。
満身創痍のリザードは、これからどう戦うのか?
刻んだ刻印が、彼を奮い立たせてくれることを期待する。
立ち去るラウルの背中に手を伸ばすことのできないデニス。
互いを知りすぎている二人の時間は、どうしたって先に進まない。
わかってるから、縋れないんだよね。
少しずつ明かされるレナードの過去。
同時に、ドレイクがレナードに拘る理由も少しずつ明らかになっていく。
幸せってなんだろう?
思わず問いかけたくなりながら、完結編へ。


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「きみは僕に愛を突き刺す 新章2」紅井採乃(アクアコミックス)




ジャスティンの機転で傷つきながらも難を逃れたデニス。
「生きていたくなんかない。一緒に死にたかった」
彼の心からの言葉は、男たちの心を抉る。
アイク。
求める男のぬくもりを感じることは、永遠にできない。
リザードは兄の呪縛から逃れようと、運命に必死で抗い、
ジョーゼフに知られた事実で、レナードの心が揺らぐ。
ドレイクはレナードの過去を知っている。
過去に捕らわれた男が、ここにも一人。
描き下ろしはアイク×デニス。
とても幸せな物語かと思ったのに。
どう頑張ったって、現実は変わらない。
「早く僕を迎えに来て」
彼の願いも、終始一貫して変わらない。

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「きみは僕に愛を突き刺す 新章」紅井採乃(アクアコミックス)



アイクを失った悲しみを引きずったまま、
存えている自分を責めるデニス。
指輪を埋めてしまったことは、彼の心がアイクと共に在りたいと願っていることの証。
デニスの過去を知っているが故にキスができないラウル。
何も知らないから強引にキスをしたジャスティン。
ラウルの優しさがとても切ない。
知らないが故に何もかもをぶち壊しそうなジャスティンの激しさにハラハラする。
そんなジャスティンは兄、クリスとの間に確執を抱え、
レナードはドレイクに苛まれる。
誰もが、傷を負いながら、生きている。
キャロラインはその傷を抉った結果を見届けなければならない。

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「きみは僕に愛を突き刺す 下巻」紅井彩乃(SBBC)



ディディ?
呼びかけた名前にこめられた想い。
ねぇ、きみはいま、どこにいるの?
心許ない問いかけは、頭の中で何度も何度も繰り返され、
行き場を失った愛が溢れ出す。
僕はきみに出逢い、きみは僕に出逢った。
恋におち、幸せそうに寄り添う二人の姿にとても切なくなるのは、
彼らの未来を知っているから。
『永遠』は見えなかった。
デニスの前巻での言葉が過り、胸を抉る。
思えば、あまりにも短い幸せな時間。
何が幸せかは当人が決めること。
第三者が他人の「幸せな未来」を決めてしまっては絶対にいけない。

この本、泣かずに読んだことってあるのかしら?
でも、20年くらい手元に残しておいているくらい好き。(旧版)
頁を捲って表れたトレーズとゼクスにきゃーー!!となりました。
そんな時代もあったわ。
そして私はカトルが大好きでした。
ファーストありきなんだけど、SEEDが一番好き。
とはいえ、シリーズ全作品を通して誰が一番好きかって聞かれたら……
アスランよりランバ・ラルに軍配が上がります。
あら?何の話??

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「きみは僕に愛を突き刺す 上巻」紅井彩乃(SBBC)



アイクの父が普通の一般人であったら、彼らの未来は違ったのだろうか?
地位。身分。立場。
同性というだけでもハンディがあるのに、
親の介入によって引き裂かれた恋人たち。
結果、彼らの身に降りかかった悲劇。
「父でなく、母でなく、あなたの名を」
アイクの母がデニスにそう伝えたシーンから泣きっぱなしで、
大統領が墓前で懺悔する所で涙がピーク。
今さら!という思いと、それでも二人の関係をちゃんと認めてくれたのね!という思いと。
どっちにしたって時すでに遅しなんだけど。
銃口を喉元に突きつけたデニスの笑顔が果てしなく切ない。
たとえ、苦しくとも。
生きてほしいと、願ってやまない。

涙だけにはとどまらず、鼻水までズルズルで、
ティッシュボックス引き寄せながら泣いちゃいました。
何度目の再読かわからないのに。
初読が旧版の1994年って、相当前ですね~(笑)
名作です。


内容紹介

19の年、デニスはアイザックと出会った。二人は惹かれあい、直ぐに恋に落ちる。だが、ひたむきな愛情を寄せるアイザックの心を、デニスは信じきれないでいた。辛い過去がデニスを臆病にしていたのだ。怯え、混乱する心。そんなデニスの許へアイザックの父ジョーゼフが、やって来た。「…息子と、別れてくれないだろうか」「きみは僕に愛を突き刺す 上」のデニスとアイザック、ふたりの出会いの物語!

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「青く清く」小杜蕗シンジ(H&C Comics )



手放しで絶賛。
とても素敵な物語だった。
高校生の真摯なラブストーリー。
「好きだから一緒にいたい」
根底にあるのはこの想い。
そして、好きの意味合いが合致しないからこそ、
「好きだから触れたい」
「このままでいたい」
「好きだから辛い」
「好きになってごめん」
そんな想いとの間で揺れ動くことになる。
シュウからの告白を逃げずに流さずに真剣に受け止め、
どうあるべきかを考え続けたナツ。
彼らの悩みを受け止めて相談に乗り続けたハルとトウヤ。
心理描写が丁寧に描かれている上に、その気持ちを裏付ける表情がとても素晴らしくて。
彼らと一緒に胸がギュッとなりました。

BLでくくって読む方が限定されちゃうのはもったいないくらい素敵な物語だった。
(とはいえ、Hしちゃってるので苦手な人には薦められませんが^^;)
この子たちの表情が本当にいい。
そして、覚えのある気持ちに一緒になって嬉しくなったり哀しくなったりします。
お友達からのお借り本。
これ、私も手元にお取り寄せするわ~。←私も友達に貸したい(笑)


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「ブーランジェの恋人」天禅桃子(ドラコミックス)



お互いに交しあう言葉がとてもいい。
言葉で気持ちをきちんと伝えあいながら、
急がず、流れに任せる感じで、重なり合っていく想い。
パン屋さんと作家。
職種は違っても、お互いの仕事にプラスの影響を与えあう素敵な関係。
満ち足りた時間を過ごす彼らの傍らから
ほんわり甘いパンの香りが漂ってきそうで、
とっても幸せな気持ちになります。
彼らに係る人たちも魅力的。
そして最後の藤川の言葉と浅尾の答え。
ああ、こんな誓いもあるんだなぁ、と、感動しました。
描き下ろしがベタ甘で可愛い。
個人的に大沢がツボでした(笑)。

内容紹介

パン屋のイケメン店主・浅尾には、気になる常連客がいた。無口で無表情、それでいていつも甘いパンを買って行くーーーなんとなく不思議な雰囲気を持つ彼に、浅尾は次第に興味心以上の想いがめばえ始め...? 大人の甘い色香が溢れる幸せラブストーリー!

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「思わせぶりな君のとなり」天禅桃子(アスカコミックス)



それぞれの事情により、家をシェアすることになったゲイとノンケの二人。
一緒に生活をしていくうちに、互いに寄せていく好意。
だけど、意味合いも重さも違う「好き」。
すれ違いや我慢や誤解。
だけど、二人ともお互いに対して真剣で誠実で。
触れたいけど触れられない。
一緒にいたいけど、このままじゃいられない。
悩み惑う二人の想いが切なくて苦しくて。
きゅーーっとなっていた時に、ひっかきまわしてくれた第三者存在が
ありがたいと思ったのは、私が柴崎好きだからなんでしょうね。
気持ちが通じるまでの想いが丁寧に描かれてて、ホント素敵な話しでした。

個人的に柴崎のスピン希望。
あるのかしら?


内容紹介

縁あって同居中の社交的で天真爛漫な西野とクールで無愛想な真木。一見仲の良いふたりだけれど、西野にとって真木は可愛い後輩で、真木にとって西野は愛しいひとだった…。

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「セブン」天禅桃子(クラフトコミックス)



ナナとナナオ。
二人の“ナナ”の物語。
根無し草の三葉が出会ったナナ。
欲しいものは欲しいと。
何も持たなかったナナがなりふり構わず叫んだ率直さがあってこそ、
進展した二人の関係。
大人で分別のある三葉の方が、実は他人にのめり込むのが怖い臆病者。
手探りながらも、しっかりと気持ちを確かめ合った二人。良かったね。
そしてナナオ。
彼のヒロムとの恋は茨の道。
当事者の二人以外には決して晒すことのできない恋心。
貫く覚悟を決めた二人の表情が好き。
ナナオはいつか、三葉に会えるのかな?
それともこのままなのかしら?
不明瞭なままのエンドが逆に味わい深くて良かった。




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