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きままに読書★

読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。

   

「デルフィニア戦記第三部 動乱の序章3」茅田砂胡(中公文庫)

陸地でつながった隣国とは、どんな瞬間に争いになるかわからない。
どうしても今のロシアとウクライナを思ってしまう。
意に沿わないながらも王となったウォル。
なったからには懸命に職務を果たし、
それなのに、その先に待ち受けていたのが敵国の捕虜となっての凄惨な拷問。
自らの意思とは関係なく異世界に飛ばされたリィ。
王の同盟者である王妃として果敢に戦い、
その結果、疲れ切った心身を覆う異郷の相棒への想い。
理不尽だよね。
それでも、この二人は絶対の信頼の元、一緒に進んでいくんだなぁ、
と思った矢先の一触即発。
当人たちのことは心配してないけど、
周りの人たちの心労を思いつつ……次巻へ。

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「デルフィニア戦記第三部 動乱の序章2」茅田砂胡(中公文庫)

続き~~!と次巻に走りたい気持ちを抑えてまずはこの巻の感想を。
再読なんだけどなー。
今すぐ次巻を読みたい。
王の側室を勝手に探してきましょう&お膳立てしちゃいましょう!ついでに賭けちゃいましょう!という前半のほのぼのしい展開から一転して暗雲立ち込める後半。
他国の策略と自国の領主たちの裏切りによって窮地に陥るウォル。
頼もしい味方はそれぞれバラバラに。
猪突猛進型のバルロはこういう時「待て」の状態になる星廻り。
一方、無茶を承知で動こうとするイヴンとジルの会話は胸熱。
「おれを信じろ」
リィの言葉を胸に刻んで次巻へ。

読んだ本の感想はその場で打ってしまわないと次の本には進めない性分です。
速攻で内容が上書きされちゃう。(笑)








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「デルフィニア戦記第三部 動乱の序章1」茅田砂胡(中公文庫)

近隣諸国との間で不穏な気配が高まってきたデルフィニア。
いずれ開戦は必須。
その前に……高貴なる生まれの方々に迫り来るのはお世継ぎ問題。
ひとりでどうにかなる問題ではないし、
それぞれの想いが成就されるには
乗り越えないといけないハードルは高そうだけど、がんばれー!(他人事・笑)
シェラの性別がシャーミアンに知られて、こちらは流血の大惨事。
間に入ったイヴンの男気がカッコいい。
リィの謎が少しずつ明らかになりつつも、
どんな事態になってもリィに対する態度の変わらないウォルの度量の広さが好き。
そしてイヴンとウォルの固い友情が素晴らしい。



金脈があることを口外せず、
山賊暮らしを営んできたタウの人々。
そうだよ!黙っていたからこその存続なんだよ!
と、阿部の一族に言いたい。とても言いたい。超言いたい。(『炎立つ』参照)

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「10DANCE 2」井上佐藤(講談社)

リアルに言葉を交わす前から互いが互いを知っていて。
自身のダンス競技の在り方に大きな影響を与えあっていた。
その二人がいま、手と手を取り合って踊っている。
しかも喧嘩しつつも密着度半端ない。
ダンスに賭けている、というよりも、ダンスが生きることそのものなんだとしか思えない杉木。
そんな杉木に引っ張られていく鈴木の変化にこっちもドキドキする。
スタジオを飛び出して公園でも踊り出してしまうシーンがとても好き。
練習や試合がきつくても苦しくても。
周りに何を言われても。
踊ることが好きで楽しくて仕方ないことが伝わってくるから。


鈴木の英語の発音、聞いてみたいなー。
でも問題は私がそれを「甘えた舌足らずな喋り」と認識出るかどうか。
……無理っぽい。

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「10DANCE 1」井上佐藤(講談社)

コンプしている好き作家さん。
この作品が竹書房から講談社に移ったことにもびっくりだったのに、
さらにびっくりなまさかの実写化に再読&登録。
旧版はもちろん既読。
日本でのスタンダードダンスとラテンダンスを極めた者同士が挑む10ダンス。
鈴木と杉木。
それぞれの専門分野を互いに教え合うわけだけど、もちろんすんなりいくわけがなく、
その過程には山あり谷あり。
ダンスのレッスン風景だけでここまで楽しく読ませてくれる描写はホント素晴らしい。
何度笑ったか。
だけど、楽しいだけじゃなくて。
このチャレンジには葛藤も含まれる。
壁を越えて高みを目指して。
頑張れ!


実はソシアルダンス、ちょっとだけ習ったことがあるんだよね。
スタンダードはこなせても、私はラテンのクネクネした動きがどうにも向いてなかった。(笑)
どの作品においても実写版にはそんなに興味がないんだけど、
ネトフリ契約中なので配信になったら観てみようかな。
うん。観てみよう。

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「デルフィニア戦記第二部 異郷の煌姫3」茅田砂胡(中公文庫)

個人的な読みどころは二つ。
一つは「戦争や剣や弓で殺すのはよくてどうして嚙み殺すのはいけないんだ?」と
リィが問いかけるシーン。
うん。なんで?
命を狙ってきた者を「殺す」という行為は同じなのに手段が違えば化け物呼ばわり。
ビジュアル的に強烈すぎる、というよりも
根源的なところで畏怖しているのは伝わるけど、
でもやっぱりこの「どうして」には答えられない。
もう一つはウォルとリィが結婚式場からそのまま戦場に飛び出していくシーン。
そして戦場で行われた二人きりの式の続き……というか剣の誓い。とても好き。





この巻に関しては初読の時と言ってることがほぼ一緒である……ことに気づいてみました。
よっぽど印象深いんだなぁ。

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「デルフィニア戦記第二部 異郷の煌姫2」茅田砂胡(中公文庫)

デルフィニアの中枢にいる型破りな人たち、ホント好き。
王宮が化け物屋敷で、国王が最大級の親玉。
シェラの例えはとっても納得だけど、貴方も常人ではないからね。
彼も化け物屋敷の一味で通用すると思う。
彼らのやることなすこと破天荒だけど、
誰かの為、国の為に懸命に動いているのは伝わってくる。
対峙しなければならない事象は公にはできないけれども、絶たねばならぬ害悪。
結果、演技で怒っている人もいれば、
詳細を知らなかったために烈に怒っている方々も多々いたけれども、
故にうまくいった一芝居。
彼らの硬い絆と信頼に胸が熱くなる。



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「デルフィニア戦記第二部 異郷の煌姫1」茅田砂胡(中公文庫)

ウォルの即位から三年。
国内情勢は落ち着いたかに見せかけて、水面下で画策される不穏な陰謀。
バルロは身内の恥とか言ってないでさっさと内情をウォルたちにぶちまけた方が
話早かったんじゃない?と思わなくもないけど。
相手が高位の者だけに確たる証拠がないとちょっと弱いか。
これまでは国内にのみ向けられていた目線が近隣諸国にも広がり、
魔法要素も加わって話のスケールが大きくなる。
三年経っても言いたいことをポンポン言い合える彼らの関係性が好き。
シェラが加わって目の保養♡と思ったけど、
文庫に挿絵はないんだった……画集眺めようっと。


挿絵ってほぼ拘りがないんだけど。
挿絵なくて寂しいって思う事はほぼないんだけど。
『デルフィニア戦記』の世界観は沖さんの挿絵込みで成り立っていたんだなーと
挿絵のない文庫を読んで初めて実感。
うっ……新書版で買えばよかったかなー。
文庫でそろえちゃったから仕方ない。
収納場所的に新書じゃ無理だったしね。



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「デルフィニア戦記第一部 放浪の騎士4」茅田砂胡(中公文庫)

戦場における圧倒的不利、或いは不可能を打開するための奇策。
これを目の当たりにするのが楽しくて仕方ない。
従来の戦略とか戦術とか全く関係ない突破の仕方はリィにしかできないこと。
次はどうするんだろう?というワクワク感がたまらない。
今回ウォルの窮地を救ったのはカリンの証言。
白日の下に晒された過去に起こった惨劇。暴かれたその元凶。
「人殺し」の叫びが刺さる。
最も真っ直ぐな、その罪を糾弾する言葉。
ここまで彼らが振り回されてきた騒動に決着がつき、
リィの身の振り方も決まる。
次から第二部。
楽しみ~☆彡

姪っ子ちゃんにはまずここまで貸して、
続き読む?と、聞いてみたいと思います。
そして私は最終巻まで突き進みます。(笑)






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「犬も食わない同期の恋愛」栗城偲(キャラ文庫)

7年間変わらなかった関係が変わったのは、
幸せな時間が続くことを願った、篠田の悪意のない嘘から。
だけど、その嘘が明るみに出る瞬間は必ず来る。
わかっているから、いつ?どんなふうに?と、ハラハラする一方で、
その嘘を巡っての加藤の対応が最初から最後まで斬新でおもしろかった。
本人は至って真面目に真摯に対応してるんだけどね。
きっかけは嘘からだったけど、その後の篠田の言動は誠実で、
加藤の気持ちが動いていく様が伝わってくるし、納得できる。
ああいう時間を積み重ねたら、そりゃあ居心地よくなっちゃうだろうね。
お幸せに♡


これ、一人称の方がよかったんじゃないかなー?と思ってしまった理由は
途中で読むのがつっかえた個所があったから。
三人称だとなんか不自然な感じがしたんだよね。
シリーズ4作目だけど、読み返すのは1作目を推奨。
「走ってきます」は何度読んでも笑える。

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