きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
「誘惑の天使」ジョアン・ロス(MIRA文庫)
施設で育った二人の少年。
大人になり、諜報員と医師へと道が分かれても、家族のように慕いあう二人。
国内が混乱に陥っている因縁のある国への潜入は、囚われた親友を助けるため。
残虐な将軍が自分を殺そうと待ち受けていることがわかっているのに……と。
ここだけ抜き出すとハードボイルドな展開かと思いきや、
そこに「天使」という要素が加わると、素敵なロマンス小説になります。
意志が強くて、まっすぐで、美しく聡明なレイチェル。
彼女もまた、過去や自分自身の存在そのものに大きな秘密を抱えていた。
そんレイチェルとジェイドのラブロマンス。
頑ななジェイドの気持ちが、だんだんとレイチェルに傾いていく様がとても良かった。
一言苦言を呈すなら☆
服をビリビリに破くのはダメだと思うの。
脳内でハードボイルド展開を想像して、あ、ロマンスだとそっちにいくのねーと
分析している自分が面白かった。(笑)
読友さんからのプレゼント本。
楽しく読了しました。
ありがとうございます。
内容(「BOOK」データベースより)
凍えるほど寒いある冬の日、両親に捨てられ施設で暮らす少年ジェイドは、施設裏の湖に誤って落ちてしまった。息もできず薄れゆく意識の中で少年が見たのは、天使のような女性の幻覚。そして目覚めたとき、どういうわけか彼は助かっていて、医務室に横たわっていた。あれから20年近く経ち、諜報員となって暗躍するジェイドは今、大切な友人を助けるため人生で最も危険な任務に就こうとしていた。そんな彼の前に現れたのは風変わりな修道女。彼が気づくはずなかった―彼女が遠いあの日の天使と瓜二つなことにも、彼女の正体にも。
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「さよなら、ベイビー」里見蘭(新潮文庫)
肉親との死別。
思いもよらなかった事態との遭遇。
迫られる対応。
それは、誰にでも起こり得るもの。
対処の仕方がわからなくなって、途方に暮れた時こそ、
これまで培ってきた人生の経験値が生かされる。
自分だけが特別なわけじゃない。
みんながそうやって生きている。
そして、助言や助力を与えてくれる人がいなければ、
多分、危機を乗り越えることは難しい。
雅祥には色々言いたいことはあるけど、
ひきこもりでありながら、生後数か月のタカヤと
懸命に向き合った姿は評価したい。
彼らの接点は?
この子は誰の子?
そんな疑問を内在した時系列の運び方が秀逸。
おかげでノンストップで読み切りました。
「愛し愛されるためにやってきたこども」
このフレーズがとても響きました。
全ての子供達がそうであることを願いたい。
内容(「BOOK」データベースより)
見知らぬ赤ん坊を連れてきた父親が、まさかの突然死。母亡き後ひきこもり歴4年の雅祥が、いきなり育児を任されることに。この時から地獄の二人暮らしが始まった。ミルクを飲ませても、おむつを替えてもタカヤは泣き止まない。母親はいったい誰…迎えが来る日まで、あと1日。だが、まあくんとタカヤと母親の人生は驚愕の真実へと急転直下する!胸に染みる、痛快青春ミステリー。
「流刑の街」チャック・ホーガン(ヴィレッジブックス)
義勇軍を気取った退役軍人の彼らは、
この世界とどうにか折り合いをつけて、
楽しく真っ当に生きようとしただけなのに。
知らぬ間にはまり込んでいた泥沼。
後戻りできない道。
生き残った者も心に深い傷を負い、
その傷を抱えたまま、歩き続ける。
裏切った者は裏切られる。
彼が最も軽んじたであろう者に。
冒頭から鷲掴まれた物語の中に、ガッツリ引きずり込まれた。
そして、めまぐるしく展開していく物語をドキドキしながら追い続けた。
彼を最後まで突き動かした想いが哀しい。
この結末でメイヴンは救われたのか?
願わくは、彼の瞳に再び光の宿らんことを。
「明日の男理論」これはとても素晴らしかった。
「昨日の男」にしてほしかったことを、「明日の男」のために実行しろ。
「男」を「自分」に置き換えて、この部分を何度か反芻しました。
【ここからネタバレ】
諸悪の根源は男であって、言葉には罪はない。
それでも、弁舌巧みな男の言葉に拍手喝采を送りたくなった自分を、
後で罵りたくなるわけなのです。
ホント、イイこと言ってるだけに……ね。
こうやって人心を掌握していくんだわーと思うと、なんだかやるせない。
内容(「BOOK」データベースより)
ボストンの駐車場で夜間警備員として働く、若きイラク帰還兵メイヴン。ある晩、強盗に襲われた彼は、反撃のすえ相手を殺しかけてしまう。その翌日、メイヴンは一人の美しい女からある人物に連絡するよう伝言を受ける。メイヴンを待っていたのは元軍人だという謎めいた男ロイス。彼はメイヴンに自分のチームで働かないかと言ってきた。除隊後鬱屈した日々を送るメイヴンのような男たちを集め、麻薬組織を襲撃して街を浄化すること―それがロイスの“仕事”だった。戦場を思い起こさせる仲間たちとの絆と多額の報酬、すべては完璧に思えた。ある日歯車が狂いだし、街に血が流れ始めるまでは…。
「公安捜査3 北の謀略」浜田文人(ハルキ文庫)
殺人事件の容疑者として身柄を拘束された鹿取。
蘇る過去の因縁。
要たちの心配を知りつつも、蛍橋と犯人を追う鹿取。
この二人の会話がなんだか軽妙でおもしろい。
そして散々振り回され、頬を膨らませて拗ねる36歳、児島要。
なんだかんだ可愛がられている様がおもしろい。
鹿取を拘束した神奈川県警の近藤と坂井。
蛍橋といがみ合いながらも、結果的には認め合う間柄がいいな、と思う。
事件よりも人と人のつながりを追うのが面白かった本巻。
一巻から引きずってきた政治家との攻防はここでひとまず一段落。
幕引きにはヴェールの向こう側にいた彼が表に出てきます。
因縁の相手を仕留めたのが渾身の頭突きだったことに吹きました。
いいね、その泥臭さ。
そして、田中さん……機龍警察の誰かさんと被るんだよね。
内容(「BOOK」データベースより)
鹿取刑事から呼び出された神奈川県警の公安刑事・螢橋政嗣は、鹿取の待つマンション近くで不審な人物をはねてしまうが、男は搬送先の病院から忽然と姿を消す。一方、鹿取は落ち合うことになっていたマンションの住人・佐藤友子殺しの被疑者として身柄を拘束されてしまう。鹿取は彼女の何を探っていたのか?そして姿を消した男と事件の関係とは?やがて事件の裏に、対北朝鮮利権に絡む売国的政治活動が浮かび上がってくるのだが…。好評の公安シリーズ第三弾。
「最愛のあなたへ 炎の蜃気楼 断章」桑原水菜 コバルト文庫
小百合姫と成政の悲恋。
かつての成政の苦悩に己の姿を重ねる直江。
ぶつけられる激情に戸惑いながらも、
まっすぐに向き合おうとする高耶。
真っ正直に吐き出した言葉は直江の胸を射抜き、
彼の仮面を剥がし取る。
潜んでいたのは、狂おしいほどの愛情と、引き裂かれそうな憎しみ。
ただ孤高に。
ただ正しく。
凛としてそこに在る存在を、ひたすらに、求めて。
「断章」という位置づけでありながら、「本編」である本巻。
一気に引きずり込まれます。
後半は中学時代の高耶と譲の物語。
人の強さって喧嘩の強さや腕力じゃないよなーと、しみじみと思い知らされる。
この巻まで一気に買って読んでドハマリし、あとは順次発刊待ち。
あいだあいだが本当に待ち遠しい作品でした。
内容(「BOOK」データベースより)
奈良の事件を解決し、かつての上杉家の古戦場を訪ねた高耶と直江。だが、そこでも闇戦国の怨将の陰謀が渦巻いていた。佐々成政を狙う早百合姫の秘密とは。「最愛のあなたへ」。母に去られ、酒乱の父に反発しながらグレていた中学時代の高耶。孤独な彼の心を救ったのは、そばにいる譲の存在だった。そんな時高耶が無実の罪に問われ。「凍てついた翼」。大人気「炎の蜃気楼」シリーズ番外編登場。
「公安捜査Ⅱ 闇の利権」浜田文人(ハルキ文庫)
「腐ってやがる」
やくざにそう吐き捨てられる警察。
だが、その警察の腐敗を暴こうとしているのもまた、警察だ。
不審車両を追走中に殺人事件の現場に居合わせた蛍橋。
偶発的なようで、彼が追っていた事件は、その殺人事件とも無関係ではなかった。
上からの指示で単独捜査を進める蛍橋を全力でサポートするのが、三好組の面々。
組長である三好が底抜けにかっこいい。
彼の貫いた漢気には惚れ惚れする。
組織には内緒で蛍橋に協力する要と鹿取も
だんだんと個性が際立ってきて、おもしろさが加速するシリーズ第二弾。
とはいえ、弱者を食い物にした事件の真相には、
そして、保身のために真実を探求する者を死に至らしめた者達の存在には
憤りを感じるばかりだ。
要のことを「人タラシ」と私の友達は断言しましたが。
すれ違っただけの三好さんに「あんな男と呑めば情に締まりがなくなる」を言わしめて、
既にその片鱗を見せています。
ガラの悪い蛍橋に「すまん、ガラの悪いほうが来てしもうた」と、
やくざに向かって頭を抱えさせる鹿取もいい味出してます。
そして、やくざ者なのに強烈な好印象を植え付けてくれた三好さん。
大好きです!←聞かれてない(笑)
内容(「BOOK」データベースより)
北朝鮮からの覚醒剤密輸事案を内偵中だった、神奈川県警公安二果の螢橋政嗣。監察対象者を追うさなか、螢橋は殺人の現場に遭遇してしまう。殺されたのは麻薬取締官・四角哲也。彼は、広域暴力団仁友会の小山こと在日北朝鮮人・申勲を内偵中に妻を殺され、復讐に燃えていたという。螢橋はやがて、とある病院と老人ホームへたどりつく。北朝鮮との闇のつながりとは果たして何なのか?大好評のシリーズ第二弾。
「おうちのありか」一穂ミチ(ディアプラス文庫)
潮と付き合うことで、少しずつ周りへの接し方が変わってきた計。
竜紀の口から語られるその変化がなんだか嬉しい。
家族の柵に囚われ、計のことを慮って雁字搦めになった潮。
困った時に自分が頼るのは潮。
だから、今回は自分が潮を取り戻す。
仕事を捨てるのではなく、潮を諦めるのではなく。
計なりに考えて潮の家に乗り込んだ姿はとてもかっこよかった。
なるほど、その手があったか、と、膝を打ちました。
そして、ふたりが手にした「おうち」。
かつてのあたたかな家庭の名残りがあるその空間で、
二人のやさしい未来を。
「親だから当たり前ではなくて、計の両親は、そういう人たちだ」
このフレーズがとても好き。
そして江波じいがいいね。とてもいい。
内容(「BOOK」データベースより)
お付き合いを始めて間もなく二年、局アナとアニメーション作家として公私ともに充実した日々を送る計と潮。だがある日、計に衆院選立候補の噂が立つ。ほとぼりが冷めるまで不自由を強いられ計がストレスを溜めていたところ、同時に潮の仕事にも急なキャンセルが続く。二人の知らない場所で、何かが起きていた。今まで計が困ったときは、必ず潮が助けてくれた。でも潮が苦しい時は…?大人気シリーズ第三弾!!
「望郷の道 下巻」北方謙三
まっすぐに生きたその先に輝く一番星。
この物語で正太が築きあげたものが、まさしく「望郷の道」。
日本を出てからの彼らの生き様を追いつづけ、
正太と瑠瑋が藤の家の門を潜る場面には胸が震えた。
二人、足りない部分を補い合い、全力で支え合いながら過ごした台湾での日々。
瑠瑋の優しさと豪胆さ、そして度胸の良さには
本当に惚れ惚れする。
喧嘩の仲裁シーンは見事だった。
正太の才覚なくして「七富士軒」の成功はありえない。
そして、瑠瑋なくして、正太の成功はありえなかっただろう。
そんな瑠瑋の泣き笑い。
とても素敵な笑顔で幕を閉じる物語。
佐賀に行った直後に読めたことに、北方との「縁」を勝手に感じました。
姑息に立ち回らず、苦難にも真正面から向きあって努力をすれば、
見合うだけのものが返されるのだと、教えられた気がします。
内容(「BOOK」データベースより)
失意の正太は台湾へ。心に虚無を抱えながらも、日々懸命に働く。そんな正太の前に、海を渡った瑠〓(い)が幼子を連れて現れた。再会を果たし活力を得た正太は菓子屋「七富士軒」を創業し、商いの世界で熾烈な競争を繰り広げる。やがて頭角を現した正太は、ある想いを実現するために動き出すが―。日本人のものづくりへの情熱を謳いあげた感動巨編。
「まほろばの龍神 炎の蜃気楼5」桑原水菜(コバルト文庫)
少しずつ「上杉景虎」としての能力が覚醒していく高耶。
戦い方が板についてきたし、自分のやるべきことも自覚しつつある。
自然にリーダーシップをとり始めていて、直江はもちろん、千秋もそれを許容しつつある。
お互いにガルガルと突っかかりあいながらも、千秋とは良いコンビだと思います。
一方で苦悩が深まる直江。自分本位で身勝手な苦悩。
護りたい、という情愛と、壊したい、という狂気。
「愛」を持ち出したら何もかも許されると思わないでよね、と思いつつ。
「あなた、という、たったひとつの、私の、命」
この台詞に胸が軋むのでありました。
明智光秀の復活も仄めかされ、ますます混乱を極めていく闇戦国。
この巻で私は、松永久秀と佐々成政という武将を知りました。
佐々成正がとてもカッコイイ!と思っているのは、ミラージュの刷り込み。
信貴山のお土産は張り子の虎。これテッパン(笑)
この巻を読みつつ、東大寺と信貴山は必ず行かねば、と、志を新たにしてみました。
内容(「BOOK」データベースより)
夜な夜な出没するという火の玉『ホイホイ火』を調査するために、奈良入りした高耶と千秋。火の玉に殺された塩原の家に向かった高耶たちは、そこで妖怪にとりつかれた少女・なぎと出会った。なぎに寄生しているのは、戦国時代の茶釜の妖怪・平蜘蛛だった。なぎを救うために、妖怪を操る『信貴山の龍神』の正体を探ろうとする高耶たち。だが、宿敵・織田軍も、なぎを狙って動きだしていた…。
「公安捜査」浜田文人(ハルキ文庫)
人間にはいくつもの顔がある。
家族に見せる顔。仕事相手に見せる顔。友人に見せる顔。
多くの人から恨まれた男にも彼を愛する妻がいて、守ろうとするものがあり、
その死を悼む者がいる。
彼、そして彼に次いで殺された男たちの死の真相を追う刑事たち。
独自の判断に基づき、地道な捜査と型破りな捜査が進められるにつれ、
チラリと見えてくる警察内部の腐敗。
反目したり、腐ってたり。
同じ組織なのになーと、いろんな警察小説読むたびに思います。
要の妻・洋子と、要の義父・元警察官の久保と。
「警察官」という職業を主軸に置いた彼ら三人の関わり方はとてもリアルで、
共感はできないながらも、洋子の憤りはなんだか理解できる気がした。
とりあえずシリーズ一作目は人物紹介的な意味合いかと思いきや、
三係の面子の大人しいこと大人しいこと。ネコ被ってます。(笑)
初読の時は要とあまり歳の変わらなかった私ですが、
いまではすっかり追い越してしまいました。
内容(「BOOK」データベースより)
渋谷と川崎で相次いで起こった殺人。被害者は会社社長・松原と渋谷署刑事坂東。詐欺・贈収賄などの疑惑が囁かれていた松原だが、常に追及の手をかわしていた。事件直後警察に届いた、松原と内通していた警察関係者のリストの中には殺された坂東の名が―。北朝鮮への不正送金疑惑に関連して松原に接触していた公安刑事・螢橋は事件の背後関係に迫るのだが…。警察内部の腐敗と不正送金問題に鋭くメスを入れる、迫真の警察小説。
