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きままに読書★

読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。

   

「ぼくらの七日間戦争」宗田理(角川文庫)

初読の10代の頃に感じたドキドキワクワク感や
彼らに対する憧憬の念は、今となっては当然なく。
その代わり、懐かしい気持ちと、もはやあの子たちのようには振舞うことのできない寂しさとが去来する。
それでも。
彼らの過ごした七日間はやっぱりキラキラしていて、
生涯忘れることのできない七日間になったのだということは、断言できる。
あの年代でしか味わうことのできない濃密な時間。
「負けたっていいのさ。やりたいと思ったことをやれば」
上手くいくとは思っていない。
だけど、やれるところまでやりきった彼らの、夢のような物語。


読み始めから終わりまでウツの歌声が脳内でヘビロテ。
姪っ子ちゃんの誕プレに選んだ一冊。
せっかくだから私も再読してみよう!と、私は角川文庫で読了。
彼女にはつばさ文庫をプレゼントしたので、読み比べて見るのも面白いかも。
そしてタイミングよく樹主演での舞台化のお知らせが。
東京行けるなー。
取れる気がしないけど、チケット申し込んでみよう☆彡

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「二都物語」ディケンズ(新潮文庫)

革命の血に酔うフランスの狂乱に眩暈がする。
法的根拠のない裁判。
言いがかりでしかない罪。
正義って何?
人が斬首されるのを見ることが娯楽になり得ることが怖い。
一方的に宣告されてしまった死刑を回避する方法は果たしてあるのだろうか?
10年以上に渡って描かれてきた人々の人生の物語の結末が胸に刺さる。
救いは彼らが(全員ではなかったとしても)無事にイギリスに戻り得たことが、
作中の文章から伝わったこと。
でも読後に胸に残るのはやるせなさ。
願わくば、愛に殉じた彼の言葉が彼女に届いていますように。


【ガーディアン必読124/1000冊】
最初の20頁をクリアするのに、やたらと時間がかかって大苦戦。
全く頭に入ってこなくて何度かいったりきたり。
でも、そこから先はのめり込んで読むことができて一安心。
場面転換が舞台的だなーと思ったら、宝塚やミュージカル等々で上演されてるんですね。
奇しくもただいま明治座で絶賛上演中。
良いタイミング…なのかな?観に行く予定はないけど。(笑)


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「営業部員・大町志月の恋愛収支決算報告書」栗城偲

シリーズ5作目。
リアルに痛ましいストーカー被害の事件が報道されていて、
今回の作中の事件については割愛。(突っ込んで触れる気になれなかった)
というわけで楽しい概略を。
メインCPは一作目の稲葉と志月なんだけど、
これまでの4作のほぼオールキャラが出演していて、とても楽しい。
1CPのみ「ん?」と思うけど、あとがきを読んで時系列的に納得。
ストーカーの付きまといを解決していく過程で、
稲葉と志月の互いに対する想いを再確認しつつ、
更に深まっていく感じがとても良い。
稲葉からのプレゼントにはぐっときた。
そしてその後の二人の会話にほっこり。


あとがきで触れられていた
小説ディアプラスの最終号の件。
雑誌の終了は本当に寂しいお知らせだった。
連載されているってことは、それだけの作品が文庫化されるってことで
楽しみだったんだけど。
ここのところBL漫画の新刊は続々でもBL小説の新刊は激減していて
残念だなーって思っています。

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「くちづけは嘘の味 8」サガミワカ(ガッシュコミックス)

加倉井のチャレンジ、とても良い。
食糧問題は本当に深刻だと思うので、ガチで考えていかないといけない問題だと思うの。
そんな加倉井にただ庇護されることを良しとしなかった景。
加倉井の隣に立つために努力する彼の将来が楽しみだね。
肝心の和智と槙尾。
景に触発された槙尾が和智に甘えるシーンが好き。
描き下ろしでは和智がえらいことになってたけど。
そして重要なワードとなる和智の槙尾愛炸裂な名台詞が素晴らしい。
杜江の名前が出るとちょっと切なくなるけどこればっかりは仕方ないね。
和智と槙尾。
お互いに対する愛情あふれた巻。とても楽しく読了。


わかっていたけど、ここにきて明確に語られた伊勢の想い。
これに付随した特典の小冊子がとてもよかった。
小冊子欲しさにコミコミでのオーダーやめられないんだよなぁ。

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「くちづけは嘘の味 7」サガミワカ(ガッシュコミックス)

初読の時は泣いたんだけど、今回は冷静に……でもないか。
やっぱ寂しい。
とても大切なものが二つあってどちらも大事に抱えていきたいけれども。
その両方を手にすることはできなくて、どちらか一方を選ばなければいけない。
槙尾にとっては一方を捨てるというよりも、
より大切な一方を両手で抱きしめるということだったんだろうなぁ。
杜江さん、超最高にかっこよかったわ。
そして、白洲には悪感情しか残ってない。許すまじ。
杜江さんの一時同居で浮かれる槙尾。
その理由がホント可愛い。
だからこそ、今回は選択がやるせない。

特典小冊子。
伊勢の愛と杜江さんの優しさが胸に染みる。
和智も槙尾も愛されてるな~。




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「くちづけは嘘の味 6」サガミワカ(ガッシュコミックス)

いくつになっても家族を大切に想う気持ちはあっていい。
あっていいけど!
和智兄・清介のブラコンっぷり……うっとおしいわ。
槙尾の素性を知る清介は和智と槙尾の関係を裂こうと画策するけど、槙尾の方が断然上手。
そもそも、槙尾と張り合おうっていうのは役者として格がが違いすぎる。
二択を突きつけられて即答する和智。答えはわかってたけどカッコよかったよ。
和智がだんだんヘタレ眼鏡になっていってるのは否めないけど、それは二人が上手くいってる証なんだろうな。
そして槙尾が和智の家を自分のテリトリーとして認識してくれてるのも嬉しい。

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「王様の休日」サガミワカ(ガッシュコミックス)

こみ上げる気持ちのままに泣ける素直さがあるのはまだ歪みきっていない証。
大人に裏切られ続けてきた景が出会った加倉井。
彼の包容力とバキバキの腹筋(笑)が素敵。
加倉井と付き合うことになっても、彼に依存せず、
加倉井の隣にきちんと並び立とうという決意がとてもいい。
同録は槙尾と和智も交えての別荘でのヴァカンス……のはずが、
悪天候によるサバイバル体験に。
加倉井と和智、槙尾と景。それぞれのお悩み相談室が興味深い。
なんだかんだ一番独占欲が強くて心配性で子どもじみているのは和智、
ということが改めて露呈されたよね。
そして和智はサバイバルに一番不向きよね。

『くちづけは嘘の味』5巻とどう発売を記念しての連動したペーパやリーフレットがとても楽しい。
この時で6年前。
時間の経過ってあっという間だなー。






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「くちづけは嘘の味 5」サガミワカ(ガッシュコミックス)

一緒に暮らしながらも、自分がいなくなった後のことを考えている槙尾の想いが痛いなぁ。
二人で暮らしているのに一人暮らしであるかのような部屋。
いなくなってはじめて明らかになる槙尾の深い想い。
和智の涙も切ない。
そしてまさかの槙尾の涙も切ない。
強く思うが故に、互いを守ろうとする二人。
「出会う前には戻れない」
そのことが端々から伝わってくる二人の心情の吐露と表情に、
こっちの気持ちまで揺さぶられてしまった。
本音をぶつけあって、ようやく地に足のついた和智と槙尾。
槙尾の私物が和智の部屋でどんどん増えていくのは間違いないよね。


杜江といるときの槙尾の表情と、和智といる時の表情。伊瀬に絡んでいる時の表情。その表情から対峙する相手に対する槙尾のスタンスがわかりやすく伺えて、おもしろい。
さらに言えば、描き分けているサガミさん、素晴らしい。

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「極上で不器用なサービス」サガミワカ

『くちづけは嘘の味』の加倉井さん繋がりで引っ張り出してきたけど、
表題の主役CPめちゃめちゃ良いじゃん!と、楽しく読了。
かつてのいじめられっ子・御城井が社会的地位を得て、かつてのいじめっ子・美馬に会いに行く。
復習を決意して。
でも御城井は無自覚に美馬を振り回す天然スキルを身に着けた大人になっていて、とても微笑ましい。
美馬はいじめっ子のお約束で実は御城井が大好き。
美馬の仕事中と素のギャップがイイね。
この二人に関わってくる加倉井さんの遊び心も神された大人の余裕がとても素敵。

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「くちづけは嘘の味 4」サガミワカ(ガッシュコミックス)

和智の度量の広さがすごいなーと、改めて思わせられる。
誰に何を言われても、槙尾にどんな態度を取られても、和智は槙尾に対してブレないところがいい。
一方で、和智へ向けられる槙尾の気持ちの変化がとても丁寧に描かれていて、嬉しくなる。
感情がそのまま露わになった槙尾の素直な表情が可愛い。
和智から槙尾に対する三つの質問が、相当カッコイイと思った。
とても幸せな着地に、笑顔で読了。
それにしてもこの二人。
言ってることが初々しいのに、やってること濃ゆいんですけど。(笑)
伊勢も加倉井サンも、とても良い役回りをしてくれたと思う。

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