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きままに読書★

読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。

   

「リーガルトラップ」水壬楓子 (リンクスロマンス)



一途で健気で強面なのに可愛げのある羆×肉食で毒舌で天邪鬼な女王様気質の豹。
もとい。
ヤクザ若頭・佐古×弁護士・征眞。
女王様受を推奨する私としてはっ!
戦える男が大好きな私としてはっ!
好みドストライクな……と言いきるには若干惜しい!ってなるのが、
征眞に対してだけ発動される佐古の可愛げ。
でもそこが佐古の良さでもある。
強制的に言わされた彼曰くの「甘い言葉」に私も吹きました。
でも、意識せずに口にした心からの言葉がカッコよすぎて、
さすが若頭!ってなるのです。
振り回す一方だと思っていた征眞の心の内にデスヨネ~と納得☆

お見合いを破壊しようとコソコソ頑張る32歳若頭。
レストランに置き去りにされる若頭。
可愛いなぁ。
おかしい。
私は女王様が大好きな筈なのに、若頭語りになってる(笑)
シリーズからのスピンだけど、この作品が一番好き。
女王様に攻められている若頭の健気さがとてもいい。
いや、だから私は女王様が(以下同文……


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「風の中の女」北方謙三 (集英社文庫)



作者の作り出した世界の中で、間違いなく彼らは生きている。
あれから二年半。
過ごした時間の中で成長した彼ら、相変わらずな彼ら、
そして何かを失ってしまった彼に出会った。
ここから先の時間を彼女と共にしていく男にも。
カッコイイじゃないか、野崎。
小さくても一国一城の主となった美有。
順調に仕事を手掛けていく中で、降りかかる不穏な火の粉。
戦うために立ち向かう彼女の姿は前作同様カッコイイ。
と同時に彼女が戦わなければならない理不尽が許し難い。
だけど、彼女は理不尽を誰かのせいにしない。
男たちも然り。
だから心が震える。


前作に輪をかけて面白かった。
そして、リンク作の面白みを存分に味わった。
もう少し先の彼らを知っているから。
だからこそ、また野崎シリーズを読みたくなる罠(笑)
やっぱり北方好きだわ~。





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「RDC ─メンバーズオンリー─ 」水壬楓子(リンクスロマンス)



シリーズ最終巻は14年間の愛の軌跡。
冬木の高埜の囲い込み方がスマートで素敵。
高埜のプライドを傷つけず、気持ちを尊重して、
そうとはっきりと気づかせずに自分の保護下におく。
経済力と気持ちに余裕がないと、できないよね。
「高埜」って名字だと思ってたけど、実は名前だった理由に、
ああ、うまいなーと。
公私の区別が難しい仕事をしてるけど、
高埜はもう少し冬木にデレてあげてもいいと思うの。
一堂に会して恋人ののろけ話をするオジサマ方がなんだか可愛い。
どのオヤジも恋人のことになると途端にデレてネジが外れるところが萌えツボ。
オヤジにねこ耳でもありだと思った私です。

なんだかんだオジサマびいきのワタクシですが。
イチオシオヤジは若頭。
若い子のイチオシは鉄朗。
総括すると、ステータスのあるオジサマ方が歳の離れた恋人を溺愛するシリーズ。
楽しく読了。

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「雨は心だけ濡らす」北方謙三 (集英社文庫)



インテリアデザイナーという仕事上、
本来は在り得ないようなゴタゴタに巻き込まれていく美有。
けれども。
「すべては自分で選択してきた」
こう言い切れる彼女がとてもカッコイイ。
決してスーパーウーマンな訳ではなく、
傍らにいる男たちの手を借りながら、
自らにできることを必死で考え、戦い抜いた彼女。
男たちもまた、スーパーマンではなく身体を張ってボロボロになりながらも
依頼された仕事を全うした。
吉尾。水田。氏家。津井。ついでに川辺サンも。
皆かっこいいなぁ。
ラストは路子の一本勝ち。
心の雨がカラッと上がったかのような読後感が秀逸。


服装。持ち物。車。バブル絶頂期の雰囲気がプンプンと。
わかりやすくて楽しい。
北方現代物って女子の口調で時々「ん????」ってなることあるんだよね。
いや、その流れで「ですわ」とか「ですの」とかはない、と突っ込みたくなる。
ま、それもご愛嬌(笑)
津井の職人気質が全面に出た仕事の仕方がとても好き。
吉尾と水田のコンビも好きだわ~。

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「RDC ―レッドアラート―」水壬楓子 (リンクスロマンス)



やり手の会社社長・江波とその会社の企画部に勤務する鉄朗の物語。
恋愛に舞い上がった江波はとても愉快なオヤジでした。
資産数十億のオヤジにジワジワと囲い込まれ、愛人契約を交わしても
常識的な感覚を持ち続けた鉄朗が好ましい。
一緒に暮らしていく上で価値観が共有できるのって、歳の差は関係なく大事。
同じ感覚で遊べるんだから、一緒にいて楽しいよね。
とは言え、この江波も到底一筋縄ではいかない腹黒オヤジ。
大嘘をぶっこんだプロポーズ。
ばれた瞬間に白目剥きたくなったであろう鉄朗が大変お気の毒。
でも、晴れて入籍できるわけだから問題ないよね。しかも溺愛。
お幸せに☆

社長の名前が「飛鳥」
会社が「斑鳩」
暗証番号が「壬申の乱」
『逆説の日本史』古代編を読んできた私にとって、
良いタイミングで読めたなぁ、と。
まぁ、記号的な感じで出てくるだけで、本書の内容とはまったく関係ないのですが(笑)



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「RDC―シークレット ドア-」水壬楓子(リンクスロマンス)



弁護士の公春と、血の繋がらない養いっ子・祐弥の恋愛模様。
歳の差カップルの両片思い。
祐弥の為を思って一度は手元から放すことを決意した公春だったけれども、
一途に彼を想い続けた祐弥の想いを受け止めることに。
そこからのダメオヤジへの転落振りが愉快だった。
会沢に制裁を加えた公春はカッコよかったんだけどなぁ。
祐弥以外のことに関してはクールに腹黒く立ちまわれる公春が、
祐弥に関してはぐずぐず。
公春に逆らえない祐弥もとばっちりを喰らってぐずぐず。
色ボケて遅刻や仕事の手抜きは社会人としてNG。
上手く立ち回ってシャンとさせた征眞の手腕はお見事でした。

これで『リーガルトラップ』を読む準備完了☆
『リーガル~』を最初に買ったら、こちらの『RDC』シリーズのスピンだと知り、
『RDC』を全部揃えるまでお預けに……。
ホントにお願い。
シリーズ物にはスピンも含めて通し番号をつけてほしいわ。←シリーズ物は最初から順番に読んでいかないと気が済まない人なのです。だから途中の巻だけ買うってできない(笑)





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「静かなる天使の叫び (下) 」エロリー(集英社文庫)



30年以上に及ぶ、ジョゼフの半生を描いた物語。
何故彼が、人生を壊されなければいけなかったのか?
何故彼は、掴みかけた幸せを奪われなければならなかったのか?
その答えを得るために、私も彼と一緒に旅をする。
著者が言いたかったのは「何故?」の部分ではなくて、
「ジョゼフがどう生きたか?」なんだと思う。
分岐点はいくつかあった。
けれども、彼は選択した。
過去と向き合うことを。
負の連鎖をその手で断ち切ることを。
本当はそれは彼の役目ではなかったのに。
上巻のようなドキドキ感はなかったけれども、
その分重苦しさと格闘しながらの読了。


服部由美子の「スリークオーター」が聴きたくなってCDを引っ張り出してしまった読後。
やるせなくなって涙出そうになったわ。
この曲と作品世界のイメージがなんか被ったんだよね。
【ガーディアン必読 79-2/1000】

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「RDC―レッド ドア クラブ―」水壬楓子(リンクスロマンス)




宿無し一文無しの直十が謎めいた男・廿楽と出会い、
自分の人生を立て直す物語。
マイフェアレディ……というより、育てゲー的な印象。
細かい事はつっこまないこと。
そうすると、テンポの良さとキャラの立ち回りのうまさで、
ものすごく楽しく読めます。
ああ、でも言いたい。
ハードボイルドの定義ってそうじゃないのよー!
それはただのエロオヤジなの!
でもね。悔しいけどこのエロオヤジが半端なくカッコいいのです!
←渋いおじさま大好き。
あだ名が「若頭」の強面なのに、その中身はかまいたがりの溺愛系な廿楽が
とっても素敵。
次巻はどんな素敵なおじさまが登場するのかしら?


「誰かに頼りたいとは思わなかった」
と言うのなら、もっと生活管理しっかりしようか。
それができないのは「甘え」でしかないんだよー。
と、なんか最初っから直十にはイラっとしたのでした。
でも、廿楽と出会えたのは彼にとって人生最大の幸せだと思う。
「生活すること」をちゃんと教えてもらえたのだから。





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「静かなる天使の叫び (上) 」エロリー(集英社文庫)



天使。即ち死者。
読み進める間中、苦しく脈打つ胸の鼓動が止まらない。
事件は解決していない。
彼の苦悩もまだ続く。
故にこのドキドキも次巻まで持越し!
……心臓に悪い。←褒め言葉。
アメリカ南部の田舎町で起こった幼女連続殺人事件。
時は第二次大戦の真っ只中。
ヨーロッパでの戦禍の火種は、アメリカの田舎町にまで降りかかる。
偏見や差別、そして姿の見えない恐怖に対する集団心理の恐ろしさ。
この負の連鎖はいつの時代にも当てはまる。
同時に語られるのは少年が大人へと成長していく物語。
痛々しさを孕んだ彼の人生に平穏が訪れる日がくるのだろうか?

カバー裏の内容すら読まずに読み始めたので予備知識なし。
なんか思っていた以上に引き込まれてガツンとやられてる感じ。
聡明だった彼女が精神的に壊れていった様がものすごく切ない。
「みんなが思ってることと実際にあったことは同じではない」
うっかり喋ったことがSNSで拡散されてしまう時代において、
気軽く発した言葉がとんでもない何かを引き起こしてしまう可能性が十分にある、
ということを改めて刻む。
【ガーディアン必読 79-1/1000】

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「約束」河南さらさ (ガッシュ文庫)



自分は覚えている。
交わした会話もその時の表情も触れ合った体温ですら覚えている。
大切に育んだ想いは変わらない。
だけど、彼からはその記憶は抜け落ちていて、
あの時のように触れることはできない。
手を伸ばせば触れ合えるところに彼はいるのに……。
うわーん。切なさマックス。
胸が軋んで、彼らの優しさと思いやりに泣きそうになって。
曝け出した感情が刺さって、ラストに安堵。
人を寄せ付けなかった有也に対する颯の近づき方がとても好き。
他人には決して見せることのなかった颯の心の傷。
それを隠してああやって笑っていられる颯は強いと思った。

鵜飼のスピンがとても読みたいお借り本。出ないかなぁ。
石田とお友だちになって一緒に飲みにいきたい。
「瞳ともう一度、もう一度恋ができる」(@キャッツアイ)
という俊夫の言葉に号泣した過去を思い出してみました。


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