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きままに読書★

読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。

   

「進撃の巨人 28」諫山創(講談社コミックス)



リヴァイがカッコよすぎて震える。
そして、彼の胸の内を想って涙が出そうになる。
彼の口からエルヴィンの名が出てきたことが辛いけど、嬉しい。わー、複雑な私。
ジークの傲慢に過ぎる思考。
死ぬなら一人で絶望を抱いて死ねばいい。
道連れの安楽死なんて誰も望んでいない。
誰もあなたになんて未来を託してなんかいない。
エレンがミカサにぶつけた言葉が本心だとは思いたくないなぁ。
「解放」だと思いたい。
忌まわしい習性からの。
娘を殺した敵を前にしてのサシャの両親の態度には頭が下がる。
着々と動いている物語。
行き着く先は、破滅か、平穏か。

「無知ほど自由からかけ離れたものはない」
刺さるなぁ。
知らない方が幸せな事ってあると思うけど、
自らが進むべき道を選択して判断するためには、
無知であってはいけないんだね。
エレンの「自由意思での選択」
最後まで見届けなければ。



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「進撃の巨人 27」諫山創(講談社コミックス)



語らないエレンは、心の中で何を思うのか。
「ほかのやり方があったのなら教えてほしい」
それは彼の心からの叫び。
これまで共に戦ってきた仲間たちと一線を引いてしまったエレン。
未来への道筋を彼らと共有できないのは、何故なのか。
ピクシス司令やハンジと義勇兵との対話にも何らかの意味がある。
サシャを間に置いての、マーレ人とエルヴィア人との交わりが哀しいけどあたたかい。
こんな僅かな絆から大きく広がることを期待したくなる。
殺し、殺される、殺戮の連鎖を断ち切るためには何をすればいいのか。
子どもたちの問答が刺さる。
与えられた問題提起は果てしなく重い。

一年前の彼らの姿が描かれているからこそ、
無表情に徹したエレンが余計に辛い。
このタイミングで行動を起こしたことに、どんな意味があるのか。
何をしようとしているのか。


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「GIANT KILLING 51」ツジトモ (モーニング KC)



椿と窪田。
伸び盛りの若手二人と、絶対エースの花森との絡みが愉快で楽しい。
ボケ3人でなんだかプラスの相乗効果。
とはいえ、どんなに仲間から弄られていても日本代表のエース。
負けん気の強さとここぞという時の言葉の頼もしさったらないわ。
ジャッジには期待しない。
問答無用の得点で試合を勝ち取る。
そんな、あるべき形を再確認。
試合の流れと自分の立ち位置をきちんと考えて把握している椿の成長が頼もしい。
そして花森の言葉に震える。
51冊読んできても、まったく衰えないワクワク感。
この試合の最高のクライマックスを期待して次巻へ。

読みながら、この試合展開と彼らの想いに鳥肌。
最後の数ページが特にすごかった。
衰えない面白さが素晴らしい。

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「GIANT KILLING 50」ツジトモ (モーニング KC)



自分を信じること。チームメイトを信じること。そして、監督を信じること。
モチベーションを上げていくのに、この三つって大事だよなー、と。
そして気持ちはどこまでもアグレッシブに。これも大事。
物を言うのは実力。
だけど、メンタル面の強さも勝敗を左右する。
対UAE戦。
完全アウェーでの試合でも、日本代表の選手たちは気持ちの上で負けてない。
ブランの選手たちに対する鼓舞の仕方が素晴らしい。
そして、達海の椿に対する評価には期待しかない。
監督には監督なりの想いと葛藤がある。
それを教えてくれる本書。
1点ビハインドでの前半終了。
この後の巻き返しを期待するわ。→


ところで王子、若返ってる気がしませんか?

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「ケルトの封印(下)」 (シグマフォースシリーズ5)ロリンズ(竹書房)



感情を押し殺して非情に徹する生き様は心がすり減るだろなぁと思うけれども。
その姿を痛々しい、と言い切るには手を血で汚しすぎたセイチャン。
命の期限を切られながらも最後まで毅然として戦い通したレイチェル。
彼女たちが必要としたのが同じ男だってところが、なんとも複雑な想いが込み上げてしまう。
一連の事件を通して謎に包まれたギルドの存在がその輪郭を僅かに覗かせ、
シグマ側が新たな戦いを覚悟したところで次巻へ。
毎回毎回、ほんの数日の間に謎解きをしながら世界中を駆け巡り、
命懸けの戦いで満身創痍になっている隊員たち。
彼らが心から安らげる日は程遠いのね。

セイチャンに今回の任務を与えたまさかの人物にびっくり。
そしてかけつけたまさかの援軍にびっくりして、再読のはずなのにこの巻についてはほぼほぼ何も覚えていなかった自分にがっかり。
「読んだ」っていう事実しかインプットされてなかったわ~。
アメリカ(だったはず)でミツバチが激減したというニュースが数年前にリアルにあったけど、
その後どうなったのかしら?と、ふと思ってみました。

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「ソラリス」レム (ハヤカワ文庫SF)



彼の抱いた恋情は、眼の前にいる彼女に対する純然たる愛ではなかったはずだ。
かつての彼女に対する想いの残滓。或は、贖罪。
一方、彼の記憶から生み出された彼女は、ただ、そこにいただけ。
彼女はソラリスの海が生み出した有機体に過ぎない。
だが、ならば、彼女は何故あの選択を?
彼はその場所で何を待ち続けている?
種の異なる二人であっても、
二人だけにしか築けなかったものが、確かにそこにあった。
だからこそ、読後の余韻は「寂しい」の一言に尽きる。
それは私のセンチメンタル。
私の記憶の中からは「誰」が生み出されるのだろう?
ちょっと知りたい。

スケールの大きさ……というよりも、学者たちによる「ソラリス論」の変遷と論旨が明確過ぎて
すごいわ~~、と、なりました。
そっちの骨組みをきっちり立ててから物語を書き始めたのかな?
物語を書きつつ、組み立てていったのかな?
起承転結の「起」をすっとばして始まったかのような展開に「ん?ん~~??」と
もたついたのは最初だけ。
一気にのめり込んでしまうおもしろさでした。
【ガーディアン必読 81/1000】

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「権力の花」榎田尤利 (SHY NOVELS)




踏み躙られ、組み伏せられ、手段や道具のように扱われたとしても。
決して失われなかった矜持と自尊心。
「愛がよくわからない」と言った楓が、
この先、陣内の深い愛につつまれて、愛を知り、語れるようになることを願うわ。
そして、楓が「父親」という呪縛からようやく解放されたことに安堵。
愛される資格のない子どもなんていないんだよ。
だけど、どの親も無条件で子どもに愛を与えてくれるわけじゃないのも事実。
なんともやるせない。
思ったよりも重くて社会的なテーマを扱った内容で、ものすごい読み応えがあった。
新田さんの挿絵もベストマッチ。

窮地に陥った時に敵を植木鉢で殴るときは思い切りよく。
これ、教訓。
理不尽に屈しない楓の凛とした態度が好き。
そんな楓を受け止めたどこか隙のありそうな陣内のカッコよさが魅力的。
総括すると、榎田さんの作品が好き。←総括しすぎ(笑)

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「ケルトの封印(上)」 (シグマフォースシリーズ5)ロリンズ(竹書房)



このタイミングで。
歴史的な文化遺産が破壊される作品はいたたまれない。
三つの大陸で起こった三つの殺人事件。
その事件の影に潜む謎を解明するために
各々の場所で調査にあたるシグマの隊員たち。
事件のを追いながらも、
前巻で生まれたロマンスが育まれていることが知れたり、
家族間での強い想いが垣間見れたりするするところが面白い。
そして、愛憎絡まり合う複雑な感情を持った三人が一堂に介してしまう緊張感にドキドキ。
命を盾にとっての脅迫。
なんてカードを切ってきたの!というところで次巻へ。
他者の犠牲を厭わない、選民意識に凝り固まった人たちは痛い目にあうといい。


組織の規律を守りながらも、
仕事に置いて「自分の判断で臨機応変に行動する」ことって必要だよね。
今回の新人くんの自己判断は豪快だった。
おかげでピンチを乗り切れたわけだけど、
自分があの中に放り込まれることを想像したら……ヤダヤダ。
逃げ切れないなら早々に気絶したい。

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「動物と話せる少女リリアーネ2 トラはライオンに恋してる!」



ギュギュっと詰まった事件とロマンスと冒険の濃密さが半端ない。
最後までドキドキワクワクしっぱなし。
ロマンスの主役は表紙の二頭。
この表紙、とても好き。
好き合っていながらも、離れ離れにされそうなこの二頭を
一緒に留めておくためにはどうすればいいのか?
動物園で働き始めたリリや親友のイザヤ、飼育員のフィンだけに留まらず、
飼い犬ボンサイと飼い猫シュミットまで巻き込んでの騒動に。
結局は二頭の為に案じた策が二人のピンチを救うことに。
ゾウの親子、カワウソの夫婦、動物園の庭師の親子等、
他にも見所が盛りだくさんの一冊。

言葉の通じていないボンサイとシュミットのコミカルなやりとりがとても楽しい。
エラー姉妹の子どもの悪戯レベルじゃない嫌がらせにびっくりだわ。
この二人、これでちゃんと反省できるのかしら?……と思ってたら、あとがきでなんか不穏なこと書いてある~!
ライオンとトラの子どもの「ライガー」
そんなにたくさんいるのかな?と、調べてみたらちょっとやるせなくなってみました。
種の保存を遺伝子が訴えてるのかな?

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「ラブ~キス2~」一穂ミチ (ディアプラス文庫)



『キス』続編。
再会を果たした二人の距離感が、リアルというか、ですよね~、というか。
そう都合よくいくわけがない、と突きつけられ、
「四日間だけの恋人」という言葉にハッとさせられた。
二十年近くも一緒にいたのに。
「最初からはじめよう」と言った明渡。
もう一度傷つくのが怖い、なくすのが怖い、という苑の想いを尊重して、
強引に事を運ばず、待てる男になっているところが好印象……なんだけど、切ないね。
日常の積み重ねで再び距離感を縮めていく二人。
最後に辿りついた明渡の願いと苑の想いが素敵。
流れ込んでくる二人の想いに胸が爽やかに熱くなって読了。

自分と境遇のよく似た実留に迷わず手を差し伸べた明渡と、
同族嫌悪と嫉妬めいた想いに翻弄される苑。
鬱屈した感情の発露。そして歩み寄り。
この流れ、とても説得力があった。
久々に読んだけど、やっぱり一穂さん、好き。

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