きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
「ハイキュー! 14」古舘春一(ジャンプコミックス)
烏野vs和久南。
負傷して戦線離脱することを余儀なくされた大地さん。
大黒柱を欠いての試合で、それぞれが自分に何ができるのかを考え、口に出して伝え、
チームとして戦っていく姿には、一試合の中でも彼らの成長が垣間見られ、
なんだか頼もしさを感じます。
日向のフライングレシーブからカウンターまでの流れがとても好き。
合宿の成果をこうして見られるって、いいね。
たった一言で縁の下を奮い立たせるノヤっさんは相変わらずオトコマエ。
「自分がいなくても大丈夫」と大地さんに思わせる試合をした彼らだけれども、
やっぱり大地さんの姿に安心する様子が微笑ましい。
勝ち試合の後に噛みしめる悔しさ。不甲斐なさ。
それがあるからこそ、彼らはもっと強くなれる。
個人的には青葉城西の動向がとっても気になるので!
早く次巻が読みたいです☆
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「流れ星が消えないうちに」橋本紡(新潮文庫)
とても綺麗な喪失と再生……というより、喪失と新しい始まりの物語。
加地と奈緒子と巧とで描かれた三角形。
それは加地が生きている時も亡くなった後も変わらない形。
加地の死という辛く悲しい出来事はあったけれども、
彼らの描く三角形が、とてもかわいらしくて微笑ましかった。
流れ星に願った巧の願い事になんだかきゅんとた。
若者独特の感性を、綺麗に書かれているなーという印象。
個人的には父の悩みと、母との関係がとっても気になるところ。
お父さんの夢へのチャレンジ権、是非与えてあげて欲しいなぁ……
彼らと同じ年代の頃に読んだら、より色々な揺さぶられ方をしたんだと思う。
内容(「BOOK」データベースより)
忘れない、忘れられない。あの笑顔を。一緒に過ごした時間の輝きを。そして流れ星にかけた願いを―。高校で出会った、加地君と巧君と奈緒子。けれど突然の事故が、恋人同士だった奈緒子と加地君を、永遠に引き離した。加地君の思い出を抱きしめて離さない奈緒子に、巧君はそっと手を差し伸べるが…。悲しみの果てで向かい合う心と心。せつなさあふれる、恋愛小説の新しい名作。
「機龍警察」月村了衛(ハヤカワ文庫JA)
久々に、読みながら血がざわざわするくらい面白かった。
至近未来警察小説と称されているけれども、
事件を通して「人、或は人生」と「警察組織」がきっちりと描かれた物語。
それぞれの生き様、歩いてきた人生、価値観、任務に対する想い。
そういったものがちゃんと伝わってくる。
だから彼らの言葉に重みがある。そして時に切ない。
見栄とプライドと同族意識とに雁字搦めになって
捜査の邪魔にしかなっていない警官が滑稽でもどかしい。
全体的にはプロローグ的な物語。
警察組織の中に潜む闇は明らかにされていないまま続編へ。
個性的な彼らに早く会いたくて。
速攻注文してしまいました(笑)
内容(「BOOK」データベースより)
大量破壊兵器の衰退に伴い台頭した近接戦闘兵器体系・機甲兵装。『龍機兵』と呼ばれる新型機を導入した警視庁特捜部は、その搭乗要員として姿俊之ら3人の傭兵と契約した。閉鎖的な警察組織内に大きな軋轢をもたらした彼らは、密造機甲兵装による立て篭もり事件の現場で、SATと激しく対立する。だが、事件の背後には想像を絶する巨大な闇が広がっていた…“至近未来”警察小説を描く実力派脚本家の小説デビュー作。
「その男、侵入禁止!」成宮ゆり(ルビー文庫)
足りない言葉と擦れ違いから起きる誤解。
そこに嫉妬と独占欲が絡むから、話が余計にややこしくなる。
とりあえず。
敬介の意志を無視して強引に抱いたことを緒方が謝ってくれたので、
私の溜飲は下がりました。
愛があればなにしてもいいってわけじゃないよね。
敬介は相変わらずかっこよくてかわいくていい。
プライベートではぐるぐるに悩んでも、仕事も勉強もちゃんとしてるし、
女子の子のことも気遣ってくれている。
緒方にどんなに責められても、高橋を友達だといい続けた強さも好き。
高橋の話……気になるなぁ(笑)
内容(「BOOK」データベースより)
工事現場で働く佐伯の恋人は、敏腕刑事の緒方。最初は「男の抱き方を教えてやる」と緒方を誘ったはずが、今では逆に緒方に抱かれる日々が続いている。ところが、忙しい緒方とすれ違っていたある夜、街で女と親しげに歩く緒方を見てしまう。不安になる佐伯だが、緒方が嫌う佐伯の友人・高橋と会っていたことがバレたとたん、緒方の紳士的な態度が豹変。捉えられた佐伯は、恥ずかしい“お仕置き”を受けることに…!?刑事×ガテン系子羊のスリリングなトラップ・ラブ。
「その男、取扱注意!」成宮ゆり(ルビー文庫)
敬介の歪みのないまっすぐさがいいなぁ。
狼の皮をかぶった羊(笑)……気が強くて、腕っぷしも強い受けの子は大変好みです。
抱く側から抱かれる側になったときの、戸惑いと羞恥。未知なる感覚への恐れ。
そして次第い募っていく緒方に対する恋情。
どれもこれもかわいい。
そして狼(笑)緒方。
身元を隠して敬介に近づいた緒方の、敬介に対する愛情がダダ漏れになっていく様子がいい。
職場では鬼と称されながらも、敬介に対してだけはどこまでも甘い。
個人的には、敬介のお友達の高橋もとっても気になる存在です。
続編読むの楽しみ。
内容(「BOOK」データベースより)
工事現場で働く佐伯は、気が向いたら男女問わず寝てしまう節操なし。隣に引っ越してきた真面目そうな公務員の緒方に、男同士の恋愛相談を持ちかけられた佐伯は遊び半分で「男の抱き方を教えてあげますよ」と緒方を誘う。けれど一転、優しそうにみえた緒方に組み敷かれてしまった佐伯は、なぜかそのまま気持ちよくされてしまい―!?「遊んでそうにみえて…ここは、初心なんですね。本当に可愛らしい」策略上手な公務員×哀れなヒツジのトラップラブ。
「蜜毒の罠~薔薇の王と危険な恋人~」犬飼のの(ラヴァーズ文庫)
生まれながらに背負った運命に翻弄される理玖と馨。
重い枷を嵌められたままの理玖が馨の傍で過ごしてきた9年という年月は、
とてつもなく重い。
感情と使命との間で板挟みになり、
離れなければ、と思う気持ちと、好きだから離れたくない、という気持ちの狭間で
葛藤した末の、馨を殺したくがない故の理玖の決断。
あまりにも冷静で徹底した対処に胸が締め付けられた。
馨の中で「都合の良い存在」から「恋しい人」へと変わっていく
理玖に対する気持ちの変化がとても丁寧に描かれていて、彼の成長ぶりがとても好ましい。
紲と馨の距離感も良かった。
徹底的に作り込まれた設定は本当にうまいと思う。
シリーズ通して楽しませていただきました!
踊らされていることは百も承知でいまからラブコレいきます(笑)
内容(「BOOK」データベースより)
ごく普通の大学生・鷹上理玖は、幼なじみである雛木馨の重大な秘密を知っている。それと同時に、自分が持っている危険な秘密も隠していた。目的のため、小学生時代から親友を装い、警戒心と勘の鋭い馨をうまく騙せている、はずだった…。しかし、ある些細なことが原因で、10年以上隠し通してきた理玖の秘密が、すべて馨にバレてしまう。姿を消す理玖と、それを追う馨…。生まれ持った運命に逆らうことを決意した、ふたりが出した答えとは―。
「慈愛の翼~紫眼の豹と漆黒の翼~」犬飼のの(ラヴァーズ文庫)
やさしくて、穏やかで、包み込むような情愛。
蒼真の想いはどこまでもあたたかい。
その愛を受けるユーリは、健気で一途だけれども、凛とした気概と誇りを持っている。
彼の蒼真への愛も、どこまでも揺るぎない。
堕天したことへの負い目を持たず、蒼真への想いを誇らしく貫いた彼と、
番として幸せな生涯を送ってくれることを願います。
一族を粛清された現実を受けても尚、笑っていろ、とユーリに言った馨。
彼のしたことは、魔族を統べる者としては間違ってはいない。
馨と蒼真、そして紲とルイ。
深い絆で結ばれた彼らの姿を垣間見れたことは嬉しかった。
内容(「BOOK」データベースより)
『天使を見つけたら即、城へ献上せよ』。美しい幻の種族として伝えられるバーディアンの生き残り・ユーリは、森の湖で貴族悪魔の豹・蒼真と出くわす。狩る者と狩られる者、絶対絶命の状況でユーリはケガを負ってしまうが、そんなユーリを蒼真は狩らずに助ける。「天使を食う趣味はないんでね」。悪魔の掟に背き、傷が癒える間だけ、誰にも秘密で山小屋にかくまわれたユーリだが、ときおり現れる蒼真の『狩人』の瞳に追い詰められ―。深い森の中、出会ってはいけない者同士が惹かれ合い、そこから禁断の運命が動き出す。
「黄昏の岸 暁の天」小野不由美(新潮文庫)
「天は何故民を助けてくれないのか?」と叫んだ李斎。
「人は自らを救うしかない」と静かに語った陽子。
そして「天をあてにしてどうする?」と言った泰麒の言葉に、
王と麒麟、そして民の決定的な違いを見た気がした。
運命とは自らの手で切り開くもの。
他者に依存し、祈り縋るだけでは何事も動かすことはできない。
厳しいことを突きつけられるけれども、真理だと思う。
安住の地を飛び立った泰麒と李斎の苦難の道の先に光明があることを願います。
各国の重鎮会議の様相を呈していた本巻。
天敵とみなす氾王と延王のとぼけた掛け合いが個人的に楽しかった。
子どもは大人の言葉をきちんと聞いている。
だから、わからないだろう、と、侮ってはいけないし、
都合のいいことだけを伝えてごまかして、真実から遠ざけてはいけない。
泰麒を麒麟として、国の台輔としてみなすのであれば、
宮中の大人たちは真実を知らせなければいけなかったのだと思う。
内容(「BOOK」データベースより)
驍宗が玉座に就いて半年、戴国は疾風の勢いで再興に向かう。しかし反乱鎮圧に赴いた王は戻らず、届いた凶報に衝撃を受けた泰麒も忽然と姿を消した。王と麒麟を失い、荒廃へと向かう国を案じる将軍は、命を賭して慶国を訪れ、援助を求める。戴国を救いたい―景王陽子の願いに諸国の麒麟たちが集う。はたして泰麒の行方は。
「咲き誇る薔薇の宿命」犬飼のの(ラヴァーズ文庫)
シリーズ最終巻はドキドキしっぱなしで頁を捲る怒涛の展開。
女王の引き際がいっそお見事。
孤独に身を置きながらも、種族を統治し続けた彼女は、
その掟に殉じた最期まで彼らの女王だった。
自らの手で戦いにケリを付けようとしたルイも凛としてたし、
ルイを信じて戦いの場に送り出した紲の態度も潔よかった。
家族を守るために戦った馨。
彼らを見守り続けた蒼真。
ノアも含めたラストの雰囲気もイラストもたまらなく好き。
長い年月の果てに、想いのままに愛を囁きあえる環境に身を置くことができたルイと紲。
お幸せに☆
麗しい世界を堪能させていただきました。
内容(「BOOK」データベースより)
赤い瞳、年を取らない身体―。半分人間ではない者の世界で、「下級」である香具山紲と、「貴族」のルイは、身分違いの禁断の愛を貫くため、支配者である女王に背き、その罰を受けてしまう。ルイは憎んでいる女王のもとに監禁され、紲はルイが解放されるのを待っている。どんな形で引き裂かれても、20年間罪を償えば、幸福な生活と愛を取り戻せる―はずだった。しかし、19年足らずで、突然、姿を現したルイは、憎んでいるはずの女王のもとで結婚式を挙げると言って、紲を連れ出し…!!無慈悲な運命に翻弄される二人の愛の結末は?
「焦れ舞う薔薇の宿命」犬飼のの(ラヴァーズ文庫)
ルイの一途さと不器用さ。紲に対する深い想い。
狂おしいほどに愛している。
溢れ出る想いから踏み出す一歩を誤ってしまったことが、
こんなにも残酷な事態を引き起こしてしまうとは……
嘘っ、と、途中で思わず叫んでしまいました。
そして紲もまた、自身の身体に起こった異変に衝撃を受け、運命に翻弄される。
それでも、蒼真や彼の周囲にいる人たちが心強い存在であってよかった。
それにしても女王……えげつないわぁ。
だからこそ、この世界の頂点に君臨してきた怪物なんだろうけど。
意味深な引きに、続きが気になりすぎてたまらなくて、
緻密に作り上げられた世界観と設定には唸るしかありません。
豹は豹柄のものを好み、虎は虎柄。
獣人貴族の嗜好にちょっと笑ってしまいました。可愛い(笑)
内容(「BOOK」データベースより)
赤い瞳、年を取らない身体―。半分人間ではない者の世界で、「下級」である香具山紲と、「貴族」のルイは、身分違いの禁断の関係を貫くため、支配者である女王に背き、逃亡を続けている。しかし紲は、女王から送り込まれて来るかつての仲間たちと戦い、傷つけ合うルイの姿を次第に見たくないと思うようになっていた。「罪もない他者を傷つけるくらいなら、このままふたりで消えてしまったほうがいいのかもしれない―」。そんな紲の葛藤を見透かしたように、女王は紲の親友、蒼真を差し向けてきて…。残酷な選択を前に、一途な愛は引き裂かされるのか。