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きままに読書★

読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。

   

「王室護衛官に欠かせない接待」水壬楓子 (キャラ文庫)



ファンタジーとして、お仕事小説として、ラブストーリーとして。
三拍子そろって楽しく読める作品でした。
加えて、二国間の駆け引き在り、王宮内での刺客あり。
これだけの内容をこの頁数にまとめられるのは、水壬さんの力量かと。
栄誉ある王室護衛官に任命されながらも自己評価の低いトリスタン。
そんなトリスタンの抱えた心の傷を癒したのは異国の伯爵、イーライ。
偶発的な出会いで始まったからこその二人の関係は読み応えあり。
そして王室護衛官の面々の結束力と仲間意識がとっても素敵。
トリスタンの努力が認められていたことが嬉しかったわ~。

スピンあったらいいな~、と思いながら後書き読んでびっくり。
この作品、シリーズ二冊目だったとは!
基本的にシリーズ作品は最初から順番に読みたい身としては、
やらかしたー!という気分だったけど、前作を知らなくても楽しく読めたので無問題。
とはいえ、一作目『王室護衛官を拝命しました』も近々入手しようと思います。


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「宮廷神官物語 七」榎田ユウリ(角川文庫版)



楽しくない。
面白いけどちっとも楽しくない。
もう一人の王子に祭り上げられた曹鉄がポンコツすぎてがっかりする。
状況に困惑し、部屋に籠って飲んだくれて女の言いなり。
貴方の意思はどこに行ったの?
敵陣に密かに潜り込んできた櫻嵐(姫)の方がよっぽどオトコマエ。
そして苑遊が抱えた鶏冠に対する独占欲と執着。
苑遊の行動の動機が賢母の強い思いに同調したと言われるよりも、そっちの方が納得するわ。
変態チックだけど。←言い方ww
一方で赤烏の藍晶王子に対する揺るぎない想いや鶏冠の透明な芯の強さが胸に響く。
事態が好転することを願いつつ、次巻へ。

「信じる」こと。
傍にいて会って話をして。
眼で見て肌で感じていられれば容易なことも、
距離ができ、間に他者が介在することで難しくなってしまう。
策を弄してただまっすぐに生きようとする人を貶めようとする悪意は気持ち悪い。
あの人にもこの人にも雷が落ちればいい。←……

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「イエスタデイをかぞえて」綾ちはる (ショコラ文庫)



異世界転生は楽しく読めても、生き返りは納得できないのだと再認識したお借り本。
というわけで、事故死した主人公が人生のやり直しを計るために復活する前半の「イエスタデイをかぞえて」は物語世界にまったく入り込めずに戸惑っていたわけですが。
恋人の死と向き合い、その恋人との出会いと共に過ごした時間を丁寧に振り返る後半の「イエスタデイをひろって」は物語世界に入り込んで彼らと想いを共有できました。
最後まで読んでよかった。
特に後半、椿が三島に対してどんなふうに想いを寄せていったのかが追えたことがとても良かった。


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「宮廷神官物語 六」榎田ユウリ(角川文庫版)



ここまでの展開は予想通り。
淡々と読み終えてしまったのは特にびっくりすることもなく、
先読みできていた展開のまま進んだからかな?
想定内の行動に出た賢母には老害と言う言葉を進呈したい。
見た目が若いって言われてるのはスルーで。
このまま賢母たちの思惑通りに祭り上げられる傀儡になったら
曹鉄にも王様と同じくポンコツの綽名を進呈するわ。
景羅大臣は賢母と潰しあえばいいと思う。
でもお互いにとって最大の障害物は藍晶王子なんだろうね。
負けるな。
連れて行ってほしくて行李に潜み、褒めて褒めてと頭突きをする白虎……可愛すぎる。


「杯がかわいておるぞ」という言葉に
デヴィ夫人の名言「私のグラスがエンプティ」を思い出してみた。
あの言葉がスルッと出て様になっている彼女はすごい。






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「ザ・ボーダー  下」ドン・ウィンズロウ (ハーパーBOOKS)



「いったいどうしてこんなことになったのか」
もちろん要因は一つではない。
いくつもの欲と闇が絡み合って構築された泥沼は、
人々の命を絡めとり、呑み込んでいく。
そしてそれは、メキシコの問題であり、アメリカの問題でもある。
犯罪は取り締まるべきもの。
それなのに、その犯罪を正そうとした者たちが、何故こんなにも疲弊しきっているのか。
漂う無力感と虚無感と憤りは、それが現実であることと、
それ故に問い続けなければならないことを物語っている。
アメリカの国民でありながら、メキシコの麻薬組織とアメリカの中枢と戦ったアート・ケラー。
圧巻の物語。

私が読メに登録してきた中で、多分一番分厚い小説。
これを越えるのは京極しか思い浮かばない(笑)
以下ネタバレ。
カランを取り戻したノーラの在り様がとてもカッコよかった。
シレロ、ホントに頑張ったね。お疲れさま。




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「都会のトム&ソーヤ(1) 」はやみねかおる



窮地に陥った時の内人の危機回避能力と言うか
そんな知恵を持っていて、且つ、それを実行するための道具を持ってるって
すごいわー。
いや、すごいのはその知恵を授けたおばあちゃんかしら?
そして内人を諸々の事象に巻き込んだ創也の見識の広さと
リサイクル力もすごい。
廃棄物拾ってきて自力で修理する中学生……。
どっちもスペック高すぎてリアリティは感じられないけど、
楽しく読めるので無問題。
一巻通して物語の序章的な位置づけかな?
お坊ちゃまである創也の御守り役から転職したいと言いつつ、
しっかり子どもたちに付き合ってる卓人が愉快。


姪っ子ちゃんにプレゼントする前に試し読み。
ものすごく本を読む子なんだけど、ラノベ的なモノしか読まない……
というのが妹の悩み。
「みやこちゃんから文学的なもの勧めて…」とは言われたけど、
課題じゃないんだから、読みたくないものは読む必要ないと思うのよね。
文庫が読める年になったら私の本いくらでも貸すよーと思ってるけど、
私の蔵書もジャンル極端なんだったわ(笑)


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「ザ・ボーダー  上」ドン・ウィンズロウ (ハーパーBOOKS)



自らの意思で戦いに臨んだ者の末路は結果はどうであれ全て自業自得だ。
けれども。
望まずに争いに巻き込まれた者にとっては全てが悲劇でしかない。
麻薬戦争。
末端を叩き潰したところで意味がない。
変わりはいくらでもいるのだから。
だから金の流れを断つ。
頭を潰すために。
その判断は間違っていないけど、伴う困難と負うリスクは果てしなく大きい。
アダンは必要悪だったのか?
それは違う。
彼が存在することで安定する世界を構築した者たちこそが混沌の原因。
人生を賭けて戦いに挑んだ者たちの物語。
どんな結末を迎えるのか。
ドキドキしながら下巻へ。

作中で描かれる、かつてニュースで見聞して戦慄した出来事が物語のリアリティを増す。
麻薬組織側は息子たちの時代に移行していっているのに、
一方で最前線で指揮を執るアート。
素晴らしい成果をあげながらも、効果のなかったかつての作戦。
出口のない戦争。
彼が安らげる日はくるのか?来て欲しい。

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「異世界の沙汰は社畜次第3 魔法外交正常化計画」八月八



シリーズ最終巻。
前巻で相思相愛になったアレシュと総一郎。
蜜月展開になるかと思いきや、そうはならないところが二人らしいというかなんというか。
アレシュの溺愛ぶりは相変わらずなのに、諸々自己完結してしまったが故の痴話げんか。
一方の総一郎がアレシュに求めたのが報連相って……彼らしすぎて爆笑。
アレシュが先走った婚約の証はともかく、
二人ともが同じ方向を向いて色々模索していたのにね。
そして総一郎が示した驚くべき行動力。
オトコマエすぎて素敵。
メンタル鋼の二人の恋愛模様がとても楽しかったお借り本。
面白かった!

「八」と書いて「わかつ」と読む。
この作者に出会うまで知らなかったわ~。
取引先の所長のお名前漢字一字での「子」が読めなくて悶々としていたことを思い出しました。
正解は「しげる」さん。
ちなみに私の名前は100%正しく読み取ってもらえる漢字。
妹は100%首を傾げて読めない漢字。
姉妹でも両極端なのです。

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【異世界の沙汰は社畜次第2 教会運営支援計画】八月八



世界平和には八百万の神を!
と、推奨したくなるお借り本。
自分と異なる宗教を認めなくてもいいけど、否定はしない。
そうすれば諍いは減るのにね。
アレシュの溺愛っぷりは明白でも、何とも言い難かった誠一郎の想い。
ここにきて誠一郎側に可愛らしい恋の自覚。
そして、相思相愛になってみれば週一の情事に不平を漏らしたアレシュだけど、
それまでの待てのできるワンコぶりに惚れ惚れするわ。
そこに在る自分が打ち込める何かがある。
それって、自分の存在意義を認識するうえで大事なこと。
誠一郎も優愛も異世界での頑張りっぷりが素晴らしいと思うわ。

次巻で完結。
元いた世界へ戻る道を模索する彼らがどう決着をつけるのか。
とても楽しみ。
自分が異世界に飛ばされたとして。
そこにメガネはあるのかないのか。(コンタクトは期待しない)
そもそもの死活問題はそこだなーと思ってみました。
裸眼で日常生活って無理―!



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「宮廷神官物語 五」榎田ユウリ(角川文庫版)



宮中には陰謀を巡らす大蛇あり。
ひっそりととぐろ巻いてる感が気持ち悪い。
そして。
宮中には腹を出して眠る白虎あり。
ハク半端なく可愛い。
一時的に難を逃れ、修行に励むために故郷へ戻る天青。
満身創痍の極限に近い状態で問われた「欲しいもの」。
天青らしい答えと、その答えに至った心理を見事に読み問いた鶏冠との絆が嬉しい。
陰湿なゴタゴタが絶えない宮中の諸悪の根源は王様なんじゃ?と言いたくなるポンコツぶり。
いっそ引退!と思っても、それができないことが今の大問題なんだった。
誰もが傷つかない方法がないのであれば。
せめて必要最小限の傷で済んで欲しいと思うわけだけど。
さて、どうなる?

虎!
虎が見たい!動物園行きたい!
でもちびっこが遠い……
姪っ子ちゃんたちにはもう一年近く会ってないなぁ。
近くの甥っ子ちゃんたちは動物園っていう歳ではなくなってしまった。
自分も現状で停滞することなく、いつまでも何かしらの成長を遂げていたいなぁ。


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