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きままに読書★

読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。

   

「裏切りの代償 ~真実の絆~」六青みつみ(リンクスロマンス)



小さい子を「寂しい」って泣かせたらダメだと思うの。
甘えたい気持ちを我慢させちゃダメだと思うの。
何より、あんな可愛い盛りの子をほっといちゃダメだよね!?
というわけで。
リオンにはなんかいっぱいダメ出し。
そんなんだから、変な奴に付け入る隙与えちゃうんだよ!
挙句「僕の命は君にあげる」と。
「馬鹿かっ!」と叫んだアルティオと同じ言葉を叫びたい。
とはいえ……前半はアルティオがやるせなくて泣き、
後半は自業自得だと思いつつ、リオンがやるせなくて泣き…でした。
包容力のある聖獣に育ったアルティオ。
淋しかった幼少期の埋め合わせは、これから存分にしてもらうといいと思う。

シリーズ一気読みってホント楽しい。
そして、こんなほんわりした話もあったんだ!と、
六青さんに対する印象がちょっと変わりました。
それなのに……「忠誠」シリーズにつながる「光の螺旋」シリーズ。
久しぶりに読み返そうかな?どうしようかな?と、チラリと揺らいでみました。
せっかく変わった印象が戻っちゃう?(笑)
貸して下さったお友達に感謝。
ありがとうございます!

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「彷徨者たちの帰還 ~守護者の絆~」六青みつみ(リンクスロマンス)



一人で生きていくための手段と糧。
「聖獣」がなんであるかもわからないままの、手探りでの子育て。
本能的な誓約。
世界観の作り込み方が半端ないから、
必死になって生きていく彼らの姿が、リアルに目に浮かぶ。
互いの存在だけをよすがに積み重ねられた歳月。
守り守られ、懸命に生きてきた彼らの「在るべき場所」への帰還。
心無い者たちのおかげで人間不信に陥ったキースが、
宮廷の者たちに心開いていく様は心地よかった。
フェンリルの子供じみた独占欲がちょびっとめんどくさいと思いつつも微笑ましい。
お約束になってきた葛藤は、先輩たちに導かれて無事解決。
ほんわり読了。

シリーズ4作目。
前作の面々が随所で顔を見せてくれることが嬉しい。
「寝るの?」「そうだ」「まだ昼間だよ、眠くない」「そっちの寝るじゃない」
この会話、ものっすごく可愛かった。











内容(「BOOK」データベースより)

帝国生まれでありながら密入国者集団が隠れ住む『天の国』で育ったキースは、聖獣のことも騎士のことも知らずに育った。生来の美貌のため、キースは幼い頃から性的な悪戯を受けたり襲われたりすることが多く、人間不信に陥っていた。そんな折、成人の儀式で光り輝く繭卵を見つけ大切に保管する。数年後、孵化した聖獣に驚くキースだが“対の絆”という、言葉も概念も分からないまま誓約を結び、聖獣をフェンリルと名付け、育て始めるのだが―。

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「奪還の代償~約束の絆~」六青みつみ(リンクスロマンス)



キリハに対する情欲をあっさり認めた皇帝・ヴァルに対して、
リグの忍耐強いことといったら!
でも、カイエの過去の辛い体験を思えば、自制せざるを得ないよね。
今風な言葉でいえば、虐待やネグレクトに近い扱いを受けていたカイエが
あんなにも素直にまっすぐに育ったことが奇跡。
それも、いつか出会えるリグの存在を信じて意識下の擬態で身を守り、
リグも同じように出逢いを信じてカイエを探しつづけたおかげ。
彼等の絆の強さと、モフモフっ子たちの可愛らしさに、ほんわり和みました。
身体をくっつけて言葉を交わすとか、
プスゥ…プスゥ…っていう寝息とか……たまらなく可愛い。

上昇志向結構。
成りあがりたいならそれに見合う努力をすればいい。
だけど、そのために誰かを犠牲にしたり陥れたりなんて言語道断。
それがまかり通ってしまうのも人の世って、なんかやるせない。
でも、頑張った彼らがちゃんと認められて本当によかった。
なんだかんだあっても、ほのぼのしい読後のお借り本。

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「誓約の代償~贖罪の絆~」六青みつみ(リンクスロマンス)



馬鹿だよね?ホントに馬鹿だよね?
と、ギルのことを詰りつつ。
偽りを真実と信じて育てられてしまった彼自身も、結局は被害者……と思いつつ。
だけど、やっちゃいけないことってあるよね?と憤慨。
生みの親より育ての親だと思ってる。
大切なのは、二人で過ごした時間。
だから、二人の絆だって本物に成り得たはず。
二人で積み上げた時間を台無しにしてしまったのは、全部ギルの咎。
振り回された挙句に人生そのものを台無しにされたリュセが一番の被害者。
と、想いながらも、そうじゃなかった結末に泣き続けるしかなかった。
「約束を守ってくれた」とナーバイに飛びついたリュセ。
この先の二人は絶対に道を間違わないと確信できるラストが嬉しい。

この展開。
狡いなーと思いつつ、良作だとも思うのです。
葛西さんのイラストがとても素晴らしかった。
暫く余韻に浸っていたい読後。


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「忠誠の代償~聖なる絆~」六青みつみ(リンクスロマンス)



世界観の作り込み方が半端ないところが、さすが六青さん。
腕の立つ皇子と愉快で粗野な仲間達の組み合わせは私的に大変好み。
そんな彼らの中で奔放に育ったキリハ。
運命に翻弄されのではなく、
運命を切り開いていった感じがとても良かった。
キリハの成長を見守り続けたヴァルクート。
キリハに対する想いを自覚してから
「そのあたりから口説きはじめればいい」と腹を括るまでの
短い葛藤には、思わず笑みが零れてしまった。
どんな立場や状況に置かれても、
自分を見失わずに毅然としていたヴァルクートが、
キリハに対してだけ不器用になっちゃうところは愛だよね、愛。


隊を整えていくための基本の基本は食事と糞尿処理。
そして適材適所の配置。
なんだか梁山泊の最初の頃を彷彿とさせられました。←北方脳(笑)
読み応え抜群なお借り本。続きも楽しみ~☆

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「国民的スターと熱愛中です」小林典雅(ディアプラス文庫)



あっまーい。特に蜜月編は極上の甘さ。
一週間の長期休暇のおうちバカンス。
延々と続くツッコミ不在のバカップルトーク。
際限なくベタベタし続けても、尽きることなくにじみ出る甘さ。
大好き感が半端なくて、もう、ホントに激甘でした。
この二人の屋外デート、メッチャ楽しそうだなぁ、と思ったところで、
国民的人気を博す旬の恋愛はシークレット。
外では他人行儀でいるしかないのよね。
油断するとマイナスに落ち込みかける旬の思考だけど、そこは葛生が上手にフォロー。
糖分ガッツリ摂取して読了です。


部屋では存分に甘々で……と言っても、
ハートトーストは私でさえ作ったことないよ!←聞かれてない(笑)
とりあえず二人は褌で悪代官ごっこをするといいと思うの。
くるくる回るのは葛生の方でお願いします(笑)
樫原のスピン。
書いてくださるのならぜひ読みたい。


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「寄せては返す波のように」六青みつみ(ガッシュ文庫)




「ほんと、エリィってお馬鹿さん」と、ため息をつきながら読み始める。
だけど、早々に自らの過ちを悟り、同じ愚を犯さないように、
愛しいものを決して失わないようにと懸命になる彼と、
零れ落ちる記憶を必死で手繰り寄せるルースとの交流が、
胸が痛くて、だけど微笑ましくて、やっぱり苦しくて。
紡がれる彼らの言葉のやさしさと切なさに涙が滲む。
孤高に在ることしか知らなかったエリィが周囲の人たちと打ち解けていく様が
丁寧に自然に描かれていて嬉しくなる。
「君が忘れたら何度でもくり返そう」から始まる最後のモノローグが好きすぎて、
何度も涙目になりながら反芻して幸せに読了。

この作品、本当に本当に大好きです。
ホント、どうしようもないわねぇ、とため息をつきたくなるエリィが
ルースと出逢って、変わっていく様がとてもやさしい。
修復不可能かと思われたショアとの「いま幸せ?」のやりとりに
良かったね、と、心から安堵した。
たくさん泣いた分、ルースはエリィの腕の中で幸せになるといいと思います。


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「蒼い海に秘めた恋」六青みつみ(ガッシュ文庫)




寂寞と諦念の滲んだとても綺麗で澄み切った想い。
だけど、核になる部分はとても強くて。
まっすぐに向けられたその想いは揺らがない。
モニタに映し出された、会ったことのないグレイの姿に焦がれる程、
追い詰められていたショア。
焦がれた場所に決死の想いで辿りつけはしたけれども。
言葉を封じられてしまった人間は、どうやってその想いを伝えればいいのだろう?
ショアのいじらしさと健気さに胸が痛んで仕方なかった。
何もわからぬまま苛立つグレイに理解してよ!と望むのは、多分酷だろう。
でも、非難めいた想いを向けたくなってしまう。
だからこそ。
二人で迎えたラストに心の底から安堵するのです。

彼にはあの子を惜しむ権利も、もう一度その腕に抱きしめる権利もない。
手放したのは、自分自身の咎なのだから。
だから私からの言葉は「お馬鹿さんなエリィ」。
ふふ。だけど続編も大好きなのです。
藤さんのイラストが作品の内容と絶妙なマッチング。
何度読んでも切なくて泣ける……でも、大好きな作品です。


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「おまえが望む世界の終わりは」菅野彰(ディアプラス文庫)



気持ちは変わる。
そして、すれ違って壊れてしまった想いが元の形に戻ることはままならない。
傷つき、疲れ切って、後悔して。
そんな時に出逢ったからこそ、新たに育まれる関係がある。
全ては巡りあわせ。
いつ、どんな風に出会うかで、関係は変わる。
大人になりきれない彼らの言葉が痛くて。
彼女の叫びも切なくて。
言いだせない気持ちも、知りたい気持ちも、ぼんやり理解できるから余計に刺さる。
自分の言葉を悔やんで、相手を思って泣ける彼らは、
幸せになれる権利が絶対にある。
世界を終わらせるスイッチではなく、
手探りで模索する明日を求め始めた彼らに幸あれ。

精神状態がローの方にスイッチ入ってたら、しばらくどよーんとなっていたかも。
菅野さんの感性には同調してしまうから危ない。←賛辞です(笑)
傷つかなかったり、傷つけなかったり。
そんなふうにして生きていくことは多分できなくて。
だったらせめて、自分が自分が、と、なって誰かの気持ちを見失わないように
生きていきたいなーと思ってみました。


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「夜に咲き誇る」英田サキ(プラチナ文庫)



すべてを預けることと守ってもらうことは同義ではない。
男として譲れない矜持がある。
久我と共に人生を駆けたいという秋津の想い。
血生臭い世界で秋津に傷ついて欲しくないという久我の想い。
燻る跡目争いがさらに事態をややこしくする。
傷つけるのを覚悟でぶつかって、想いを言葉にして。
妥協せずにやりあい、理解しあっていく様は、ちょっと羨ましいなーと思ってみた。
主張一直線で狭窄した視野の中に在るときに、第三者の言葉からは、
時に光明を得ることもある。
人と人。
言葉で思いを伝え合えうこと、誰かの言葉に耳をかすことって本当に大事。
彼らの野望は道半ば。
極道の世界でのてっぺんを極めてほしいと願いながら読了。

俺の本気を甘く見るな。
秋津を受け入れることも辞さないと言い切った
久我はどこまでもオトコマエ。
最初から最後までカッコイイ人たちでした。


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