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きままに読書★

読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。

   

「コールドマウンテン 下巻 」フレイジャー(新潮文庫)

インマンの旅の終着点を見届け、私は疲労困憊。
極限に達する半歩手前でつないできた命。
彼の放浪は過酷ではあったけれども、通りすがった人々の孤独な営みや哀しみの欠片に触れることのできた旅でもある。
だけどやっぱり、彼の旅は彼に容赦がなさ過ぎて。
最後の安堵もするりと手の内を抜け落ちてしまう。
その瞬間、思わず息を呑み、本を閉じてしまった。
エイダがひとりきりではないことが救いではあるけれども。
読後に胸の中に渦巻く熾火で焼かれるような思いをなんと表現すればよいのだろう?
私の混乱の何もかもが著者の筆力の為せる業である。


【ガーディアン必読121-2/1000冊】
読後のこの虚脱感はスタインベックの『怒りの葡萄』を読んだ時に近いかも。
読むのにエネルギーが必要で、とても一気に読むことはできなかった。
表紙に騙されて(?)心構えがなかったなー。
無防備なところにガツンとやられた感じ。(笑)

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「コールドマウンテン 上巻 」フレイジャー(新潮文庫)

インマンとエイダ。
二人の視点から語られる物語。
共通しているのはコールドマウンテン。
軍から脱走したインマンは故郷のコールドマウンテンを目指し、
天涯孤独の身となったエイダは、独り、その地に暮らす。
時は南北戦争時代。
どちらの境遇に陥ったとしても、私、生き延びる事ができない気がする。
エイダは生きていくためのパートナーを得、不安しかなかった暮らしを確立させていく。
生きていくための知恵を身につけざるをえなかった境遇の、ルビーの存在は大きい。
一方のインマンは人目を避け、不運に見舞われながらも、命がけで前に進み続ける。
その道は何処に続く?→


【ガーディアン必読121-1/1000冊】
同時代の『風と共に去りぬ』ではなく、
何故か『すべての美しい馬』が頭を過ぎる。
共通項は放浪することぐらいなのに。
なんでかな。
着地点がまったく想像できなくて、色々五里霧中。

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「ハリー・ポッターと炎のゴブレット 下 」ローリング(静山社)

3校対抗戦の決着はつくけれども。読後の余韻が重い。
どんな妨害や困難が立ちはだかったとしても、
ハリーが勝利するんだろうなぁ、と思いながら読んでいたけれども、
その勝利にはまさかな出来事が付随してきちゃって、呆然。
え?嘘でしょ?←まだ疑いたい。
そして、悪は蘇り、ここから新たな戦いが始まるというのは確定事項……だよね。
現実を直視できない大人が見苦しい。
対策を取るべき立場の人が手を打たなければ、
本来その責を負う筈ではない人たちが奔走することになる。
歯痒いなぁ。
あと三年、彼等はどんな道を歩むのか。
ハラハラしながら次巻へ。


登録2500冊目。
選んだわけじゃなく、読み始めたら2500冊目だったことに気づいてみました。
でも遅まきながらのハリポタデビューした年のキリ番ってことで無問題。(笑)
続きは姪っ子ちゃんに贈呈しちゃったので、借りないと。

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「ハリー・ポッター裏話」 (静山社ペガサス文庫)

姪っ子ちゃんが「これおもしろいから読んで」と持ってきてくれた本。
ハリポタはまだ全巻読破していない私ですが、三巻まで読んでいれば
ネタバレないから大丈夫!とのこと。
著者がインタビュー形式で作品や自身、そして製作過程にに関して語っていて、
サラッとながら興味深く読めた。
作中に記されないところまで細かい設定をしっかり作りこんでいるということは
魅力的な作品を生み出している作家さんたちの共通項。
だからこそ、夢中になって読める面白い作品が完成されるんだね。
登場人物の名前の由来が知れたのも面白かった。



ウチに泊まりに来たときはお風呂上りから寝る時間まで
姪っ子ちゃんたちは私の部屋でくつろいでいます。
DVD観たりおしゃべりしたり過ごし方は色々だったけど、
前回来た時あたりからかな?
その時間は三人で黙々と読書。(笑)
今日はその時間にこの本を読み終えました。



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「ハリー・ポッターと炎のゴブレット 上 」ローリング(静山社)

いい大人が子ども一人に寄ってたかって何をやってるんだ?と思うけど。
それだけハリーの存在が脅威だってことだよね。
だけど、ちゃんと味方になってくれる大人もいる。
向けられる悪意と忍び寄る脅威。
楽しい学び舎であるはずのホグワーツが、ハリーにとって居心地の良い場所ではなくなっていき、親友であるロンとの間にも諍いがおきてしまう。
二人の間に入って何とか仲を取り持とうとするハーマイオニー。
青春だなー。
ぶつかり合っている時は苦しいけど、
それを乗り越えて仲直りした絆はぐっと強くなる……はず。
気になり処満載の上巻。謎解きは下巻へ。

続きがとっても気になるのですぐさま下巻を読み始めたいところですが。
明日から姪っ子ちゃんたち来仙。
本を読んでる場合ではなくなってしまいました。
下巻迄読み切ってしまいたかった……気になる~~・

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「百年の孤独」ガルシア・マルケス(新潮文庫)

恐るべし想像力。そして創造力。
鷲掴みにされて読んだけど「おもしろかった」という言葉は出てこなくて。
ただただ「すごかった」。
圧巻。
時に幻想的であったり神秘的であったりもするけれども、
作中の彼等は紛れもない現実の中で生きている。
様々な感情や境遇に翻弄されながらも、彼等の生まれ育った土地でもがきながら生きている。
幾世代にもわたる彼等を陰日向で支え続けたウルスラの存在がとてつもなく大きい。
母親って偉大だ。
死を迎えたのち、人間は土に還る。
それは、地球上の生き物の定め。
だからこそ、その環から外れたレメディオスが衝撃的過ぎた。


海外文学と栗本小説あるあるで、改行がない!
まぁ、それだけが理由じゃないけど、流石に一日二日では読み終わらなかった。
久々に時間をじっくり使っての読書でした。
併読できない人間なので、読み始めたらそれ一冊にかかりきり。
結果、『百年の孤独』とがっぷり四つに組んでしまった……(笑)
でも、良き読書時間でした。
【ガーディアン必読120/1000冊】

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「ハリーポッターとアズカバンの囚人」ローリング(静山社)

既読の三冊の中で一番面白かった。
三年生に進級したハリーたち。
大人が思っている以上に
ちゃんと学んで成長していっていることが伝わってくるし、
学校で日常生活を送るの中でより親密になったり喧嘩したり仲直りしたりの関係性が微笑ましい。
そして伏線の張り方とその回収がお見事。
え?それってどういうこと?え?そこは?
と思ったことが後に明確になっていく爽快さ。
そして少しずつ明らかになっていくハリーに纏わる過去の出来事。
それでも、まだまだ謎は多く、敵の動きも予測できない。
今回取り逃がした輩もいるしね。
続きを読むのがとても楽しみ。


スネイプの自称「我輩」呼び。
これは訳者のセンスなのかな?
英語って私、僕、俺と我輩って違いはないよね?
と、気になってみた。

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「ハリー・ポッターと秘密の部屋」ローリング(静山社)

悪意ある者はそれ相応の報いを受け、正しき者は満身創痍ながらも勝利する。
お約束展開だけど、児童書はそれでいい。
ハリーたちがこの難局を打開するのは間違いない。
でも、この窮地をどうやって乗り切るの?とドキドキワクワクしながら一気読み。
おもしろかった。
不死鳥カッコいいなー。
「自分が本当に何者かを示すのは、持っている能力ではなく、
自分がどのような選択をするかということ」
ダンブルドアのこの言葉が印象的。
そうだよね。
自分の生き様は自分で決める。
だから、後悔しないで進んでいける。
あ、それってラオウじゃん。(違)

作中に名前を呼ぶのも躊躇われる「あの人」という描写がありますが。
最近、取引先のめんどくさい人が「あいつ」とか「あの人」とか言われてて、なんかデジャブ。
「あいつ、うるえせーからさ」とはウチのボス。
「あの人、○○って言ってましたよー」とは下請けさん。
あ、この人も名前呼んでもらえない人だ(意味合いは間違いなく違うけど・笑)と。
そして!
SixTONESのYouTubeのハリポタ回見返して、ネタバレの嵐を喰らって撃沈しました。チーン……
(初見の時はハリポタを知らなかったから意味が分からなかった)
余計な事するんじゃなかったーーーーーーーー!

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「五番目の女 下」ヘニング・マンセル(創元推理文庫)

地道に積み重ねていく捜査状況を彼等と一緒に追いつつ、
次第に犯人に迫っていく様にドキドキが止まらない。
彼等の努力はこうして真実に結びついていくんだ、と。
刑罰を受けるべき者が、日の元で悠々と暮らしている。
地獄の苦しみを味わった被害者が、法が彼を裁かないのであれば、この手で……
と思う心情を全く理解できないとは言わないけれども。
踏み越えてはいけない一線は間違いなく存在する。
それを許せば社会の秩序が瓦解するだろう。
ならば「誰が彼を探すのか?」
彼女からの重い問いかけに応える責は確かにある。
でもあの状況で受け取った遺書、破って捨てていいの?



夜中の12時まで会議。
帰宅後、翌朝6時から勤務の為に始動。
ブラックすぎて慄くわ。
と思ってみたものの、一刻も早く犯人逮捕を!という気持ちの現れなんだろうね。
それが連続殺人犯だったらなおさら。
警察ではありませんが。
私が前職を辞めた理由の一つが、夜中に帰ってきて始発の新幹線に……という勤務状況に
無理!って思ったことを思い出してみました。
そして私は話途中で怒って電話を叩き切る男とは結婚する気にはなれない、とも思ってみました。
こっちも無理!

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「五番目の女 上」ヘニング・マンセル(創元推理文庫)

警察官と言えども、24時間事件を追っているわけではなく、
プライベートな時間ももちろん存在する。
そういったところも丁寧に書いてくれているから、
ヴァランダーがより身近に感じられるのかもしれない。
彼の担当する地域で起こった、二件の残虐な事件。
動機も犯人も皆目見当もつかない状態から、
地道にコツコツと捜査を進めていく警察官たち。
パズルのピースのように明らかになっていく断片。
だが、まだ全体像を把握するには程遠い。
上巻を一気に読み終わって表紙を目にした時、うすら寒い思いが過ぎる。
なんでこんなことを?
気になって仕方ないので下巻へ!

『ヴァランダーシリーズ』。
シリーズ5作目までを読み終わり、
もっと読みたいけど、ぽちっとするのは積読減るまで我慢。
とか言っていたのは4月の話。
結局、我慢できずに6作目以降を集めてしまった。
読みたい作品は読みたいときに読むべし。

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