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きままに読書★

読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。

   

「ハリー・ポッターと賢者の石」ローリング(静山社)

姪っ子ちゃんにおススメされて今更ながらの初読。
一気に読み切れたのは、随分前に映画を流し見していたことと、
『本好きの下剋上』(著者は絶対ハリポタ好きだと思う)を読んでいたことが大きいと思う。
視覚的なイメージが容易で、スルッと作品世界に入っていけた。
何より、ストーリー自体が面白かった。
魔法魔術学校に入学した子どもたちの学びと成長の物語。
11歳の彼等はまだまだ成長途中。
同年代の仲間たちとの距離の詰め方が良い。
そして、教師である大人たちもまた、それぞれに事情を抱えていて意味深。
この先の展開にワクワク感しかない。



ハリポタにハマっている姪っ子ちゃん曰く。
「映画も大好きだけど、本の方が映画より色々詳しく書かれていて面白いんだよ」
そんな彼女は先日、USJで魔法の杖を買ってもらってご機嫌でした。
彼女が夏に遊びに来た時にハリポタ話ができるように!という理由で手に取ったけど、
読んでよかった。
続きも手元にあるので読んでいこうと思います。
これは、「 メイキング・オブ・ハリー・ポッター」に行かないと。
(私の推しがそこで楽しく遊んでいたので私も行ってみたい!という不純な動機もある・笑)
【ガーディアン必読119/1000冊】

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「目くらましの道・下」ヘニング・マンケル (創元推理文庫)

前半は犯人を知っているからこその焦燥感からドキドキしながら読み進める。
後半は怒涛の展開に呑み込まれ、息つく暇もないまま一気に最後まで駆け抜ける。
そしてエピローグ。
身元の判明した少女の父親の姿に、そしてヴァランダー親子のその姿に。
胸が熱くなる。
残酷な戦士を生み出したのは、快楽に塗れた大人たち。
彼等が犯した罪こそ裁かれるべきなのに、社会的に弾劾されない理不尽。
戦士の行為を正しいとは言えないけれども
それでも糾弾しきれない自分がいる。
彼の心情を、彼女たちの苦しみを思うとやりきれない。
子どもたちが健やかに成長できる社会を希う。

これで手持ちのマンケルは読み切ってしまった。
え、続き気になるよー。
ポチっとしかけたけど、積読が山となっていることに気づいてしまったので、
ヴァランダーシリーズの続きを買う前に、ある程度積読減らしに努めます。
【ガーディアン必読118-2/1000冊】

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「目くらましの道・上」ヘニング・マンケル (創元推理文庫)

菜の花畑での少女の焼身自殺。
彼女は誰?どこから来たの?
それが主軸に話が進むのかと思ったら。
その直後に連続して発生した猟奇的な殺人事件の捜査にヴァランダーたちは奔走する。
巻頭の登場人物欄を眺めていれば、読んでいる途中で犯人に行き当たり、
それが「彼」であることに当惑する。
何故男たちは殺されなければならなかったのか。
ヴァランダーたちの捜査の進行と共にぼんやりとしたものが浮かび上がり、
彼等の捜査の傍らでその理由を推測しながら読み進める。
そして、事件が少女の自殺とどう関係してくるのか?
下巻が気になって仕方ない。

シリーズ5作目にしてガーディアン選書。
「シリーズ物は一作目から読む!」という信念(?)のもと、
この『目くらましの道』を読むために1作目から読んできたけど、
読む機会を与えてくれてありがとう!と言いたくなるおもしろさだわ。
【ガーディアン必読118-1/1000冊】

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「笑う男」ヘニング・マンケル (創元推理文庫)

前作の事件で心を病み、辞職を決意したヴァランダーを刑事へと引き戻したのもまた、
事件だった。
正体の見えない殺人者、証拠のない容疑者をどのように追い詰めていくのか。
一つ一つの事象をコツコツと調べ上げていくその過程が興味深く面白い。
とてもとても楽しく読んでいたのですが。
ラストちょっとだけ失速。
一人で突っ込むのは目をつぶるとして、
警察関係者ではない人間をあんな形で捜査に巻き込むのはやっちゃいけないと思うんだよね。
このシリーズの何がおもしろいって、
登場人物の生活感や人間性がしっかり伝わってくるところ。
なんだかドラマチックなところで終わったので続き気になる~!


霧の中の運転超怖い。
まだ夜も明けきらない明け方の高速で、一気に立ち込めてきた霧に視界が悪くなり、
前の車のテールランプしか見えなくなった恐怖。
トンネル大嫌いだけど、トンネルがありがたいと初めて思った瞬間。
次のSAにたどり着くまでヒヤヒヤだったわ~。
さて。
次作はいよいよガーディアン選書の『目くらましの道』。
私、シリーズ途中から読むのがどうしてもできなくて最初から読む以外の選択肢がなかったわけですが。
このシリーズはそれで正解。

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「リガの犬たち」ヘニング・マンケル (創元推理文庫)

田舎町の刑事がいつもの職務の一環として担当した事件。
それがまさか、国境を越えた命がけの行為にまで及ぶとは、
彼自身、想像することはできなかっただろう。
二度の大戦で大きな影響を被ったラトヴィア。
ソ連の支配下からの独立運動という
大きな変革を遂げようとする国の内部に蔓延る混乱。
内政問題に加えて国家的な犯罪に意図せずして巻き込まれたスウェーデン人のヴァランダー。
職務の枠を飛び越えてよくぞそこまで頑張ったという奮闘ぶりと、
最後の最後まで予断を許さなかった怒涛の展開に引っ張られて一気読み。
事件後の彼の憂鬱がやるせない。

ここが頂点か?と思ったら、え、まだいくの!?
これ以上はないよね?と一息つきかけての、え、まだ!?
……という畳みかけるような展開に終始ドキドキハラハラ感が味わえます。
読後はヨーロッパの地図を眺めてスウェーデンとラトヴィアの位置確認。

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「夜愁 下」サラ・ウォーターズ (創元推理文庫)

1947年から始まった物語は、1941年へと時を遡っていく。
描かれているのは、彼等の人生の逆再生。
過去を知るにつれ、現在の彼等の姿が際立ってくる。
あの時のあの出来事があったから、今の彼らが在るのだと。
納得できるのと同時に、歯痒い思いを抱くことにもなる。
空爆の音が絶えない戦時下でも、人にはひとりひとりの人生がある。
心は移ろい、時にすれ違う。
或いは、癒えない傷を抱えたまま、知らず、吐息がこぼれる。
夜の愁い。一貫して鈍色の空のようなイメージの本作。
その隙間から彼等の元に一筋の光が射すことをひっそりと願う。


時間軸的には1941年の彼等から追っていく読み方もあるかもしれない。
けれども。
いつか、この作品を再読するときは、同じように1947年の彼等から遡っていくのだろう。
「今」に至る彼等を形成する過去をしっかりと噛みしめながら。                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                     
【ガーディアン必読117/1000冊】

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「7月のダークライド」ルー・バーニー (ハーパーBOOKS)

それはあなたの為すべきことではない。
何度もそう思った。
どうにかしようと突進すればするほど、
見えてくるのは命の危険。
それも、自分のみならず、協力してくれた知人や、
救いたいと願った当人たちですらも巻き込みかねない危険。
けれども。
彼は見て見ぬふりはできなかった。
虐待の痕の残る子どもたちをそのままにしておくことはできなかった。
救いたい、と、思ってしまった。
彼自身の手で。
と同時に、変わりたかったのかな、とも思う。
彼自身が、今の自分から。
その想いが伝わってくるから。
無茶だと思いつつ、夢をみかけてしまった。彼と同じ、美しい夢を。

登録2400冊目。
ああああ、もう!と、どうにもやるせない読後。
たとえ、どんなルートを辿ったとしても、多分彼は諦めなかったんだろうなぁ。
無茶だ、と思いつつ、彼に寄り添ってしまった。
だからこそ、やるせなさが余計に募る。
ルー・バーニーの刊行された長編は5作品。
未翻訳の長編があと3作品。
全部読みたいので是非翻訳をお願いします。




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「夜愁 上」サラ・ウォーターズ (創元推理文庫)

1947年。第二次世界大戦直後のイギリスで暮らす人々の物語。
それぞれが過去に負った傷や抱えた何かに縛られながら、時を過ごしている。
前に向かって進む彼等の足を、その傷が、時に引っ張るように感じられるのは、
その傷がいまだに癒えていないからだろう。
「幸せ?」との問いに「幸せなふりをしているだけ」との答えが切ない。
彼等の暮らしぶりを追いながら、過去に一体何があったのか、という思いが膨らんでいき、
絶妙なタイミングで時間軸は過去絵と遡る。
1944年。
そこには、戦禍の中、日々を生きる彼らがいた。
先の予測がまったくつかないまま下巻へ。


そうそう。
サラッと読み進めることができないこの感じ、
ガーディアンよね~、と、手ごたえに懐かしさを覚えつつ、上巻読了。
病院の待ち時間に読もうと思って本書を持って行くも、待ち時間1時間半とのこと。
ギューギューの待合室で待つのも何だし、と一回外に出てカフェで読もうと思ったら、
その店が閉店。
じゃあ、こっち……と移動したカフェでは駐車場が満車で店に入るのを断念。
そうこうするうちに時間がなくなって、結局ドライブしただけで再び待合室へ。
おとなしく待合室で読み始めました。(笑)
【ガーディアン必読117/1000冊】

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「11月に去りし者」ルー・バーニー (ハーパーBOOKS)

男のけじめのつけ方があまりにも見事で。
ちょっと震える。
いや、かなり震える。
共に過ごしたのは一ヶ月に満たない間だったけれども。
彼の胸の内には、確かな想いが芽生えていた。
彼女は女である前に母親だった。
だから、彼女の選択は間違ってはいない。
犯罪組織の幹部、夫の元を去ってきた女と二人の娘、そして殺し屋。
ケネディ暗殺で悲嘆にくれるアメリカを横断する三者の物語。
そしてもう一人。
悲しみを呑み込んだ者がいる。
理不尽な死を遂げた者が多くいる中で、30年後の彼女たちの姿は救い。
寝不足の頭も目が覚める面白さだった。

寝不足で読み始めて目が覚めて、結局読む手が止まらず寝不足まっしぐら。(笑)
ま、そんなときもある。
大雑把ながらジャンルや作家別に本棚の収納場所を区切ってあるんだけど、
当然この作品はウィンズロウと同じ棚に。




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「ザ・ロード」コーマック・マッカーシー (ハヤカワepi文庫)

【再読】
荒廃し凍てついた世界で、身を寄せ合い支え合いながら南へと進み続ける父と息子。
人で在ることをやめた者たちが蠢く中、どこまでも人で在り続けた二人。
険しい修羅の道を行く彼等の生き様は、高潔で計り知れない情愛が滲んでいる。
出会った男に「子どもがいるの?」と尋ねた少年の真意に、
「神」ではなく「父親」に語り掛けるその姿に。
泣けて泣けて仕方なかった。
世界は無慈悲で容赦がないけれども。
善き者でありつづける彼等自身が火。
彼が命を懸けて守った少年こそが清浄な光。
故に、貴方こそが希望なのだと。迷わずに伝えたい。


【ガーディアン必読】
読み始めた瞬間、すでにわかっている結末を思って泣いてしまった。
情緒不安定……なのではなく。(自己分析)
昨今の世情があまりにも厳しくて、
彼等の歩み続ける世界が厳しくて。
なんかいろいろ重なってこみ上げてきたんだろうね。
今読むのはメンタル相当きつかったけど、
多分、今だから手にしたんだと思う。
そして、今読んでよかった。

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