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きままに読書★

読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。

   

「カッコーの巣の上で」ケン・キージー(冨山房)



笑うことを忘れ、思考を停止させ、
管理された時の中で生きるウサギたちに
人間らしく在ることはどういうことなのかを
知らしめた男がいた。
その状況に疑問を呈し、従うことを諾とせず、
抵抗を試みた男がいた。
彼に触発され、感情を取り戻していく男たちの描写からは、
その賑やかさが聞こえてくるようだ。
けれども。
立ち向かうにはあまりにも強大だった権力。
え?これはSF?と言いたいところだけれども。
こんなことが実際に行われていた時代があったことに戦慄する。
偽りの屈服を良しとしなかった彼。
その志は伝わっている。確かに。

個を個たらしめているもの。
それを抜き取られてしまったら、
それはただの有機体。
彼はもう、そこにはいない。
『カッコウはコンピューターに卵を産む』とごっちゃになって、
あれ?これ何の話??と混乱した読み始め。
読後にまさかこんなにやるせない想いを噛みしめるとは思わなかった。
読めて良かったです。
【ガーディアン必読101/1000冊】

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「スミソニアンの王冠(下)」 (シグマフォースシリーズ12)ロリンズ(竹書房)



蜂の攻撃描写がホント嫌。
というか、小さな虫に全身に張り付かれてジワジワ食いちぎられるのは
マジ勘弁してもらいたい。
忍者、もっと頑張れよ、というのと、
え~、そこ共闘しちゃうんだ!という個人的不満もあって、
上巻がとっても楽しかった割には下巻でプラマイゼロ感。
つまり、いつも通りの満足度に落ちつきました☆
陰謀やアクションメインにストーリーが展開しても、
恋愛や家族等々の生活感漂う描写が差し挟まれるから、
彼らがより身近に感じられる。
グレイとセイチャンの間に生じた変化は
今後の彼らにどう影響するのか?
気になりつつの読了。


蜂に関しては百田氏の『風の中のマリア』と
鉄腕ダッシュで色々と学びました!
多分、間違ってないと思う(笑)
作中で和歌が差し挟まれるけど、
五七調の和歌が英訳されると、どんな感じになるんだろう?
と、ちょっと気になってみました。

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「スミソニアンの王冠(上)」 (シグマフォースシリーズ12)ロリンズ(竹書房)



ワンパターンを脱却して、
ここにきて面白さのギアをあげてくるシリーズ。
監視なのか護衛なのかよくわからないお付の人たちを伴っての
グレイとセイチャンのバカンス。
彼らに向けられたのは白寿間近の男が胸に抱き続けた恋の恨み。
そして、彼らの過去が招きよせた大いなる危機。
アメリカン・エンターテイメントらしく日本の影の組織の呼称は「忍者」。
「忍刀」「鎖鎌」「手ぬぐい」の用語が飛び交っているのには思わず笑ってしまった。
ああ、だけど忍び寄る脅威の正体はもはやホラー。
気持ち悪い!そして怖い!でも気になる~~!
と読み進めて、最後の最後で衝撃的な爆弾がセイチャンの口から放たれました。
ちょっと、どうなるの!

『悪魔の花嫁』で蟻の卵を人の身体で孵化させて……という話を
小学校の時に読んで半泣きになって以来、その手の話は軽くトラウマ。
想像するだけで気持ち悪い。怖い。でも気になるし!!!
と、ゾワゾワしながら読んでました。
セイチャンは多分、大丈夫だと思うんだ。
ああ、そしてパル。最後まで無事でいてね。
私にとって「ハワイ」と言えば「鉄腕DASH」。
深夜枠は神がかって面白かった。

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「アンナ・カレーニナ(下)」トルストイ (新潮文庫)



現代日本の価値観の中で生き、子どもを持たない私は、
アンナの選択に寄り添うことはできなかった。
ってか、理解不能。
心はどこまでも自由であるべきだけれども。
立場上、許されない恋は間違いなく存在する。
その恋を成就させるためにしなければならなかったことを
彼女は全て放棄した。
つまり、幸せになる権利は彼女自身の手で手放したようにしか思えない。
全編通して主に三組の男女が描かれていたけれども。
それぞれが抱えた問題が生臭くてリアル。
信仰を持たなかったリョーヴィンが宗教的な境地に辿りついたところで終幕。
オブロンスキーは最後まで駄目男だった。


ドストエフスキーとトルストイ。
「ロシア人作家」と一括りにしていたけど、当然のことながら、全く違う。
個人的にはドストエフスキーの俺前面押しのエネルギッシュな作風の方が好み。
トルストイは社会背景をきっちり描いてくれているのが興味深かった。
そして突然始まった花占いのロマンチックさにびっくりした(笑)
【ガーディアン必読100-3/1000冊】


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「アンナ・カレーニナ(上)」トルストイ (新潮文庫)




とても窮屈な世界で生きている人々の物語。
だけど、窮屈な中でも皆どこまでも自分勝手。
というか、自分の感情に素直。
だからとても生き生きとしている。
とはいえ、浮気が公認の……というか、筒抜けの社会ってすごいわー。
怖いわー。
アンナとヴロンスキー。
キチイとリョーヴィン。
彼らの恋がどんな形で進行して、どんなふうに帰結するのか。
とても気になる。
そして、アンナの夫、カレーニンの存在も気になる。
恋に溺れる前のアンナが私にとっては魅力的だったなぁ。
ドリィは身勝手な浮気夫を一度は踏んでもいいと思う(笑)→

ドストエフスキーを読んだ時に感じた、
ロシア文学の俺俺主義は健在。(笑)
でも、俺推しはドストエフスキーよりはよっぽどマイルドだった。
とはいえ、一冊に詰め込まれた内容の濃いことと言ったら。
この読み応えでまだ3分の1。
先の展開がまったくわからないからとても楽しみ。
ディーン(@ツーリング)がヴロンスキーの台詞を口にしたシーンを
脳裏に焼きつけた小学校時代。
だからヴロンスキーがとてもカッコイイ青年将校だと思い込んでいたんだけど。
描写的に想像するとそうでもないの?←

【ガーディアン必読100-1/1000冊】


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「赤と黒(下)」スタンダール (新潮文庫)



作中の人物たちの想いに全く共感できないので、
途中までは読み進めるのが苦行。
ジュリヤンとマチルダの恋愛は
「自分のための恋愛」という感覚が全面押しで
恋愛というよりもはやどちらがより優位に立てるかの勝負。
強烈な自尊心の根底には、相手に対する情愛がしっかりと宿っていることが
確信できるのは、色々なことが手遅れになってから。
そして決して尽きることのなかったレーナル夫人とジュリヤンとの絆。
彼のために最後まで尽力した親友のフーケ。
彼らの悲痛な想いと運命を受け入れる覚悟を決めたジュリアンの心の凪が伝わってきて、
最後は切なくなっての読了。

苦行を抜けるまでが長かった……
もうちょっと時間がかかるかと思ったけど、何とか週末前に読了。
ジェロニモと言えばキン肉マンを思い浮かべていた子ども時代。
今はジェロニモと言えば天草四朗。
見聞したものに影響されまくりの連想ゲーム(笑)

【ガーディアン必読99-2/1000冊】

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「赤と黒」スタンダール(新潮文庫)



これはロマンなのか無謀なのか?
若気の至り、と言うにはレーナル夫人は年を重ねすぎている。
が、遅れてきた初恋、と言えば、まぁ、あり……なの!?
いや、子どもがいる時点でなしでしょ。
そしてジュリヤンの想いも純然たる恋、というよりも、
手に入らないものを欲する子どもじみた独占欲のようにも感じられる。
……と言っても、彼はまだ子どもか。
その行動が迂闊に過ぎるレーナル夫人と、
野心をその胸に抱くも、極端にその視野が狭いように思えるジュリヤン。
足りないのは経験値?
なんだか色々危なっかしい。
勝手にやってよ……と言いたくなりつつも、
行く末が気になるので下巻へ。

付きまとう閉塞感は時代にもよるのかな?
ジュリヤンが夫人を悪魔的に魅了する話だと勝手に思っていたけど、
読んでみるとそうでもなくて、思い込みをリセットするのにちょっと時間がかかった。
ifに意味はないけど、
この子が親から愛された子どもだったら、その将来は全く違っていたんだろうね。
「モデルになった実在の事件」がどういうものだったのかが気になってみたけど、
調べている暇があったら下巻を読むべし(笑)
【ガーディアン必読99-1/100冊】

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「叛獄の王子外伝 夏の離宮」パキャット (モノクローム・ロマンス文庫)



命懸けの修羅場を潜り抜けた二人の後日譚『夏の離宮』
甘やかに色めく二人の逢瀬を丁寧に書き上げてくれたことに感謝。
幸せだ!
『色子語り』
持てる力を駆使して這い上がっていこうとする根性は嫌いじゃないよ、アンケル。
自分は真逆の性格のベレンジェ卿に惹かれていく様子が小気味よい。
その勝負の行方を私たちは知っている。
『春の青さは~』
楽しそうな彼らしか描かれてはいないけど。
永遠には続かなかった幸せな時間が切ない。
『布商人チャールズの冒険』
乱闘騒ぎの挙句、食べ物を手に逃走する王子二人に爆笑。
大事だよね。
彼らの治める国に幸あれ。

ずっと緊張しながら読んでいた本編とは打って変わって
楽しく読了の外伝。
貸出中の本編が返ってきてから読もうと思ってたけど、
戻ってくるまでもうちょっとかかりそうなので読んでしまった。
わーん。
本編読みたい!
それは戻ってきてからのお楽しみだわね。
アンケルの野心的な姿になんとなくスカーレット・オハラを思い出す。
映画が好きで何か見たけど、本編未読の『風と共に去りぬ』。
いつか必ず読むよ。

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「ホテル・ルワンダの男」ポール・ルセサバギナ(ヴィレッジブックス)



「ルワンダよ、なぜこんなことに?」
100日で80万人が殺される常軌を逸した事態。
1日に8千人。
殺された人の多くは鉈で切りつけられて命を絶たれた。
国民を狂気に誘ったのは言葉による扇動。
その大本にあったのは権力に対する執着。
虐殺のために水面下で進められた準備。
意図的に導かれたものであることが恐ろしい。
そんな殺戮から自分の持てるあらゆる手段を使って1200人の命を救った男がいた。
学ぶべきことが多々あるその手段は本書に克明に記されている。
そんな彼が、嵐が去った後に抱いた諦念と願いに、胸が締め付けられる。


ドイツにシンドラーが、リトアニアに杉浦千畝がいたように、
ルワンダにはルセサバギナがいた。
舌咬みそうだけど、覚えておきたい名前。
レビューは既定の文字数に無理矢理おさめたけど、
久しぶりに文字数全く足りないわ!と言いたくなった。
そのくらい色々なことを突きつけられて考えさせられる読書だった。





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「シグマフォース外伝 タッカー&ケイン シリーズ2 チューリングの遺産 下」 (竹書房文庫)



おもしろかったか?と言われれば、おもしろかった。
だけど、釈然としない読後感。
軍用犬のケインにとっては当たり前のことかもしれないけど、
ナイフで刺されても銃で撃たれても、ケインが戦闘の場に駆り出される姿がいたたまれない。
そして「あ、この人死にキャラ…」と思った人が、
思った通りに退場していく展開もどうかなーと。
無人の殺人兵器が血の通った人間を殺戮する時代がそこまで来ていることが
容易に想像できることが怖い。
そして、悪意のある情報操作によって踊らされる恐ろしさ。
現代社会が抱えた問題に対する注意喚起…でもあるのかな。

外伝も楽しく読めるけど、やっぱりシグマあってこそのシリーズ。
漸くシグマが絡んできた下巻で何となく感じる居心地の良さ。
個人的には本編にタッカーとケインが絡んで登場してくれると嬉しい。
ワンパターンでも、不死身の人は何処までも不死身でも、
続きを読んでしまう中毒性のあるシリーズ。


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