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きままに読書★

読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。

   

「ジェファーソンの密約 下」ジェームズ・ロリンズ(竹書房文庫)



【いずれ答えは出るだろう】

限られた時間の中で繰り広げられる戦い。
事の始まりはアメリカの建国の時まで遡る。
解かなければいけない謎。
止めなければいけない爆発。
守らなければいけない人たち。
めまぐるしく展開していく事象から目が離せなくなり、
ひたすら文字を追い続ける。
膨大な知識の数々が破綻することなく綴られる筆力は相変わらずお見事。
彼らの尽力があって、地球規模の危機を何とか脱するのだけれども。
失ったものはあまりにも大きかった。
カイとジョーダンの若いカップルに救われた感じかな。
絶望の底あるグレイが這い上がってくる、その時の姿を想いながら捲った最後のページ。
ラスト一行で受けた衝撃は半端なかった。
続きが楽しみ。

個人的に今回のベスト・オブ・シーンはムササビのように四肢を広げて宙を飛ぶ犬、カウッチ。
笑う場面じゃないんだけど、想像したらあまりの可愛さに笑ってしまった。


内容(「BOOK」データベースより)

先住民の歴史から調査を続けるペインターたちと、アメリカ建国の歴史から調査を続けるグレイたち。彼らが探すのは、あらゆるものを粉末へと分解してしまう「大いなる秘薬」―古代のナノテクノロジー技術から生まれた物質が大量に貯蔵されている場所。アイスランドでの爆発により、新たにニュートリノが放出され、次の爆発へのカウントダウンが始まる。金でできた地図からグレイは物質の貯蔵場所を突き止める。そこは考えられる限りで最悪の場所だった。アイスランドの百倍以上の規模と予想される爆発によってその地の火山が噴火すれば、全世界に壊滅的な被害が及ぶ。ペインターとグレイは、人類滅亡へのカウントダウンを止めることができるのか?そして、ギルドに関して驚愕の事実が明らかになる。

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「ハイキュー!! 15」古舘春一(ジャンプコミックス)



烏野vs青城。
個人的には一番心臓によろしくない試合。
試合前の影山と及川のじゃれあいが可愛い。
一転して、試合は緊迫ムードのシーソーゲーム。
負けたら終わり。
そんな試合の中で、ボールの威力をあげ、チームメイトの調子をあげ、
各々のスキルがアップしている様がリアルに感じられる描写がホントすごい。
「恐れている暇はない」監督、名言です!
日向と影山のガチンコのハイタッチ。相変わらずいいね。この二人。
大王様よりおまえがすごい!と、あっさり言ってしまえる日向は、
影山にとっては最強のパートナー。
菅が入ることによって試合の運び方がガラッと変わるのもおもしろい。
緊張感を引きずったまま、次巻へ。
一気読みしたいわww


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「ジェファーソンの密約 上」ジェームス・ロリンズ(竹書房文庫)



【普通ならこのようなことは起こらない。
 だが、ここで発生している事態は、どこからどう見ても普通じゃないんだよ】

発見されたジェファーソンの書簡。
先住民たちの間に囁かれた、恐るべき言い伝え。
シンクロする過去の悲劇と現在の悲劇。
建国当時からの存在を匂わせる、謎の組織ギルド。
少しずつ紐解かれていく歴史の闇の中に隠された真実。
さらには、世界中で連鎖するニュートリノの放出との関連は?
多くの謎にぐいぐい引き込まれながら、一気に読み。
今回はアメリカが舞台。そして、日本のカミオカンデもちょっとしたご活躍。
緊迫した場面でも、コワルスキ―は相変わらず癒しだわ。
グレイとセイチャンの間の緊張感がなんだかいたたまれない。
でも、これまでのことを顧みればどうしようもないよね。
さて。
地球規模の危機的状況に直面した物語。
どんな結末を迎えるのかは次巻へ。

内容(「BOOK」データベースより)

アメリカ・ユタ州山間部の洞窟で謎の爆発が起こった。現場の大地や岩盤は細かい砂と化し、火山の噴火を誘発してしまう。シグマフォースのペインター・クロウ司令官は、現場に居合わせたハンク・カノシュ教授らとともに、爆発の謎を追う。同じ頃、シグマのグレイ・ピアース隊長と女暗殺者セイチャンは、テロ組織ギルドの手がかりを求めて国立公文書記録管理局に向かっていた。トーマス・ジェファーソンら建国の父たちとアメリカ先住民との間の密約とは?「十四番目の植民地」とは?「大いなる秘薬」とは?それらは爆発と、ギルドの起源と、関係があるのだろうか?ニュートリノの謎の放出と、トーマス・ジェファーソンの書簡の内容を手がかりに、グレイたちはアイスランド沖合の島へと向かう。

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「イエスかノーか半分か」一穂ミチ(ディアプラス文庫)



「半分でいい」と言った竜起に対して「ふざけるな」と怒鳴った潮に全部持っていかれました。
計に対する想いの深さと真摯さ。どれだけ計を大切に思っているかがぶわっと流れ込んできた。
そして「竜基に謝れ」と計を叱った潮に、人間としての懐の広さと誠実さを垣間見た気がした。
大なり小なりの二面性は誰しもが持っているもので、多分みんな使い分けている。
それがあそこまで極端な計は、ある意味凄い。
演じる楽しさ爽快さはあっても、一番楽に息をできるのは、素の自分であるとき。
潮に一括されたあと、「半分じゃいやだ」と泣く計に、
そうやって素直になれる場所を得られて良かったね、と、心から思いました。

計も潮も竜起も、設楽さんも。
仕事に対する姿勢が皆一生懸命なところがすごくよかった。
人知れずの努力があっての高評価。
努力をひけらかしたりはしないけれども、見る人はちゃんと見てくれている。
それは頑張り甲斐があるなぁ、と思いました☆


内容(「BOOK」データベースより)

人気若手アナウンサーの国江田計は極端な二重人格。王子と称される完璧な外面と、「愚民め」が(心の)口癖の強烈すぎる裏の顔を持っている。もちろん誰にも秘密だ。そんなある日、取材で知り合ったアニメーション作家の都築潮と、オフモードの時に遭遇してしまう。幸い都築は、くたびれたジャージにマスクの男があの国江田計とは気づかない。けれど怪我をした都築の仕事を、計はしばらく手伝う羽目になり…?

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「死命」薬丸岳(文春文庫)



【今まで家族のことを大切に思ってきた。
 だが、大切にしてきたかと問われれば、自信がない】

抑えに抑えていた殺人衝動が解き放たれたきっかけが余命宣告。
そのおかげで新しい世界に踏み込めたと語る榊。
その言葉に、彼の三十三年の空虚さを突きつけられたようで、苦い思いが込み上げる。
解放された魂は殺人という行為によって至上の快楽を貪るのだけれども。
人生を奪われた彼女たちにとってはたまったものではないだろう。
到底許される所業ではない。
奇しくも同じ病で余命幾許もないことを知らされた殺人犯と刑事。
追う者と追われる者が対峙したその空間で、蒼井が榊についた嘘。
それは榊にとって天使の囁きか、悪魔の囀りか。
どの瞬間に命が尽きても、悔いはあるだろう。
家族や仲間に見守られて眠りにつけた蒼井は幸せだったのだと思う。

内容(「BOOK」データベースより)

若くしてデイトレードで成功しながら、自身に秘められた女性への殺人衝動に悩む榊信一。ある日、余命僅かと宣告され、欲望に忠実に生きることを決意する。それは連続殺人の始まりだった。元恋人の澄乃との皮肉な再会。犯人逮捕に執念を燃やす刑事・蒼井にも同じ病が襲いかかり、事件の展開は衝撃の結末を―。

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「高熱隧道」吉村昭(新潮文庫)



【なぜ人間は、多くの犠牲をはらいながらも
 自然への戦いをつづけるのだろう?】

昭和11年に始まった黒部第三発電所建設工事は、
場所によっては165度の岩盤温度を記録する高熱地帯を掘り進まなければならい
過酷な大工事だった。
完成までの4年の間に失った命は300名を超える。
劣悪に過ぎる環境下で偉業を成し遂げた作業員たちに笑顔はなく、
疲れ果てた彼らのやり場のない憎しみを向けられた、現場を指揮した者たちは、
逃げるようにその場を立ち去っていく。
そこに達成感や充足感はなく、虚しさともの悲しさが胸の内を侵食する。
係わった人たちをそれだけの極限に追い込む危険を伴う作業だったことが
淡々と綴られる文章から伝わってくる。
それでも、続けられた隧道工事。
その時代にあれだけのトンネルを貫通させた人々には畏敬の念を抱かずにはいられない。
いまの日本の礎の一端を、間違いなく彼らも担っている。

今から80年近く前の技術の進捗も自然現象の解析も地質調査も
今とは比べ物にならない時代に
これだけの工事をやり遂げた人々がいるということに心が震えます。
泡雪崩が建物をあたかも消失したかのようにごっそりと吹き飛ばす、という事象には絶句。
自然の恐ろしさを改めて思い知らされました。

内容(「Amazon」より)

黒部第三発電所――昭和11年8月着工、昭和15年11月完工。人間の侵入を拒み続けた嶮岨な峡谷の、岩盤最高温度165度という高熱地帯に、隧道(トンネル)を掘鑿する難工事であった。犠牲者は300余名を数えた。トンネル貫通への情熱にとり憑かれた男たちの執念と、予測もつかぬ大自然の猛威とが対決する異様な時空を、綿密な取材と調査で再現して、極限状況における人間の姿を描破した記録文学。

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「抱いてみやがれ!」真山ジュン(あすかコミックス)



好みどストライクのカプ2組。
野性味を帯びた肉食獣系ながらも「待て」のできる攻と、気が強い女王様気質&猫気質の受。
どちらの話も攻め側から押せ押せな感じでアプローチしながらも、強引に関係には及ばず、
きちんと相手の気持ちを汲んでから……という流れがいい。
受け側も流されるのではなく、自分の感情をちゃんと呑みこんで抱き返しているところも好み。
そしてツボツキまくりの台詞満載(笑)。
大人の余裕と魅力が満載の上総が個人的にはたまりませんでした。カッコいい。
のっかられて鼻血吹いた陵王に爆笑。
こちらのカプは主導権握られっぱなしじゃない彰之が素敵。
楽しかった~♪

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「フォー・ユア・プレジャー」柴田よしき(講談社文庫)



【人生には、絶対に他人には任せられない選択をしなくてはいけない時が、
 一度や二度はくるもんだ】

副業での人探からはじまった、ハナちゃんを見舞った災厄の数々。
恋人の失踪、殺人事件、薬絡みの大捕り物。
そして自分と友人の命の期限が切られた24時間。
スピード感あふれる展開にドキドキワクワクしながら頁を捲りました。
どこまでも泥臭く立ち回り、人間味に溢れているハナちゃんは魅力的。
だからみんな放っておけない。
合間合間で語られる日本の保育園事情は真剣に考えさせられました。
こんなに前から取りざたされていることが、今でもあまり改善されていない現状。
個人的には笑い上戸の麻取、逸見の存在がツボ。
人を食った感じがたまらなくいい。
もちろん練には及びませんが☆


内容(「BOOK」データベースより)

無認可保育園の園長兼私立探偵・花咲慎一郎。彼に持ち込まれた人探しは、やがてクスリがらみの危険な仕事に発展する。その上、最愛の女性・理紗が行方不明に…。次々に襲いかかる無理難題と戦う心優しいハードボイルド探偵に、明日はあるのか!?読み始めたら止まらない傑作シリーズ第2弾。

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「サーカスギャロップ」崎谷はるひ(ダリア文庫)



辛い時や苦しい時。
自分が陥った状況を真っ正直に話せて、
泣きながら想いを吐き出すことができる相手がいるといないとでは、
天国と地獄ほどの落差があると思う。
恋人と信じていた女に三つ股をかけられていた阿東と日下。
この二人がお互いの状況を確認しながら、
エスカレートしていく女と第三の男からの嫌がらせに対策を講じていく中で、
想いを通わせていく。
甘いけれども逃げ場のない阿東の熱いアプローチ。
混乱しながらも流されるのではなく、自分の意志で陥落した日下。
二人のやりとりがものすごく微笑ましかった。
「浮気する彼女より誠実な彼氏の方がいいよ!」
ごもっとも(笑)

前作で辛い思いをした理名の幸せそうな姿が見れて良かった。
佐伯と末永くお幸せに☆



内容(「BOOK」データベースより)

平凡な会社員の日下は、結婚も考えていた美久からの誤メールで、彼女の浮気を知る。悩む日下の元に阿東という男から「会って話そう」と連絡が。美形で色気のある阿東に日下は圧倒されるが、彼との話で更に別の浮気相手が浮かびあがり、互いが被害者と気づき意気投合。美久への対処を相談する内、阿東がバイだと知り、彼は「好きなんだよ。あんたみたいなタイプ」と言いだし…。

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「フォー・ディア・ライフ」柴田よしき(講談社文庫)



【愛はいつだってうまく行かない。いろんな人生を狂わせる。】

愛する人を守りたい。大切な人を守りたい。家族を守りたい。
そんな切なる想いに端を発した出来事が、多くの人々の人生を狂わせる。
園長業と探偵業。
二足のわらじで大都会で途方に暮れる人々のために奔走する
ハナちゃんの一生懸命さにエールを送りたくなる。
鬼籍に入った韮崎の影は色濃く、奈美も練も今なお彼を介してつながっている。
奈美の生き様は女子としてカッコいいと思う。
そして悪魔と言われながらも危うさを垣間見せる練のことが気になって仕方がない。
小さな子供がさらに小さな子供たちを守るためにヒッチハイクに出るシーンは
本当にいたたまれない。
ハナちゃんが命を担保に守った場所で、子供たちが安らげることを希う。



内容(「BOOK」データベースより)

新宿二丁目で無認可だが最高にあったかい保育園を営む男・花咲慎一郎、通称ハナちゃん。慢性的に資金不足な園のため金になるヤバイ仕事も引き受ける探偵業も兼ねている。ガキを助け、家出娘を探すうちに巻きこまれた事件の真相は、あまりにも切なかった…。稀代のストーリーテラーが描く極上の探偵物語。

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