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きままに読書★

読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。

   

「放浪の戦士 デルフィニア戦記1」茅田砂胡(C・NOVELS)



異世界から迷い込んだ正体不明の少女リィと、
あらぬ疑いをかけられて国を追われた戦士であり国王であるウォル。
リィの聡明さと歪みのないまっすぐな気質がとてもまぶしい。
そしてウォルの実直さとおおらかさがとても好ましい。
10歳以上歳の離れた二人が遠慮なくポンポン言いあう様がとても楽しくて、
サクサク先に進んでしまいます。
リィにコテンパンにやられた壮年剣士のガレンスは潔いいのになんだか微笑ましいです。
この巻は、二人の運命的な出逢いに端を欲する冒険譚の始まりの章。
この先にどんな出来事が待ち受けているのか、読み進めるのがとても楽しみな物語。

久しぶりに手にした長編ファンタジー。
すんなり物語世界に入り込めて、ワクワク感倍増し☆



内容(「BOOK」データベースより)

刺客に追われる漂泊の戦士ウォルと異世界からの迷子リィ。剣戟のさなか孤独な二人の戦士の偶然の出逢いが、デルフィニア王国の未来を、アベルドルン大陸の運命を大きくかえていく。やがて『獅子王』と『姫将軍』と呼ばれることになる二人の冒険譚はここからはじまる。

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「迷宮」中村文則(新潮文庫)



「誰か一人いなくなればいいのに」
祈るように願う以外、現実を変える術を知らなかった幼い命。
そう願わざるを得なかった、優しくない現実。
歪みが歪みを呼び、狂気が狂気を呼ぶ。
文字通りの負の連鎖。
家族の歪みは外側からはわかり辛いからこそ、起こる悲劇がある。
あちら側にいってしまうかと終始ハラハラしながら頁を捲った「僕」の選択。
誰かを殴ること、刺すこと、殺すこと。
想像することだけは、どこまでも自由だ。
人生を終わらせることではなく、固執することを選んだ僕。
彼女の世界が外に向かって開かれることを切に願います。
人生は捨てたもんじゃない。

全ての人に「この本イイよ!」と勧められる話では決してないんだけど。
中村さんの話、私は好きです。
この話の終幕はとてもやさしかった。


内容(「BOOK」データベースより)

胎児のように手足を丸め横たわる全裸の女。周囲には赤、白、黄、色鮮やかな無数の折鶴が螺旋を描く―。都内で発生した一家惨殺事件。現場は密室。唯一生き残った少女は、睡眠薬で昏睡状態だった。事件は迷宮入りし「折鶴事件」と呼ばれるようになる。時を経て成長した遺児が深層を口にするとき、深く沈められていたはずの狂気が人を闇に引き摺り込む。善悪が混濁する衝撃の長編。

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「is in you」一穂ミチ(ルチル文庫)



ツキン、と、胸を刺されるような痛みを随所で感じながら、
読み切った後に残る印象は透明な穏やかさ。
10代の感性はまっすぐで瑞々しくて、歪みがないだけに、
噛み合わずに受けた傷はひどく痛々しい。
紆余曲折を経て13年ぶりの再会。
互いだけを一途に想いつづけたわけではなかった二人だけれども。
奥底に封じた想いは透明なままで、探り合って、誤解して、また傷ついて。
それでも、気持ちを寄せ合わせていく二人の距離感がとても良かったです。
圭輔の性格、すごく好き。
心理描写も情景描写も本当に綺麗で、
一穂さんの作品好きだなぁ、と改めて思いました。

後日談の圭輔視点の話は、やっぱり所々胸が痛かったけど、
合間合間に挟まれる圭輔の独白がかわいくておもしろかった(笑)
そして最初から最後まで美蘭がとても可愛かった☆


内容(「BOOK」データベースより)

香港からの転校生・一束は、日本にも教室にもなじめずに立入禁止の旧校舎でまどろんでばかりいる。そんな一束だけの世界を破ったのが、二つ先輩の圭輔だった。まっすぐな圭輔にやがて心を許し、どうしようもなく惹かれていったのに、向けられる想いを拒んでしまった一束―十三年後、新聞社香港支局長になった圭輔と仕事相手として再会し…。

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「恋する組長」笹本稜平(光文社文庫)



やくざ御用達の探偵業を生業とする私立探偵の、
やくざや悪徳刑事からの依頼を消極的積極的に解決していく6編の短編集。
一癖も二癖緒ありすぎる面々と絡みつつ、
人情話あり、笑いあり、で問答無用でおもしろい!
そして最終話6話目の幕引きがメッチャ洒落てて良い。
主人公の周りのやくざや悪徳刑事の個性が本当に強烈過ぎて、
日々退屈しないだろうなぁ。
なんてったて悪徳刑事の話のタイトルは「ゴリラの春」。
解説の「ユーモアハードボイルド」という言葉は言い得て妙な表現。
読後にスッキリしたいときにはうってつけかも☆

正直笹本さんの話だからもう少し硬派な話かと思っていたのですが、
良い意味で期待を裏切られました☆
積んでる他の話を読むのが俄然楽しみになってきました。


内容(「BOOK」データベースより)

“おれ”は、東西の指定広域暴力団と地場の組織が鎬を削る街に事務所を開く私立探偵。やくざと警察の間で綱渡りしつつ、泡銭を掠め取る日々だ。泣く子も黙る組長からは愛犬探しを、強面の悪徳刑事からは妻の浮気調査を押しつけられて…。しょぼい仕事かと思えば、その先には、思いがけない事件が待ち受けていた!ユーモラスで洒脱な、ネオ探偵小説の快作。

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「meet,again」一穂ミチ(ディアプラス文庫)



想いが深くなるほどに増す苦しさは、確かに存在する。
離れた方が楽になれるかもしれない。
現に嵐は栫との距離が縮まったことによって、屈託なく笑えなくなってしまった。
でも、離れられない。
関係を絶ったつもりでも、「行こうか」の一言でリセットされてしまう。
理由づけができなくても、理不尽だとわかっていても。
それが、「好き」だということ。
栫は何かが欠落していて、この先もそれが埋められるかどうかはわからない。
だけど、「あなたが存在する世界」で「起きる」ことを選んだ栫。
それは間違いなく、嵐がいてこその覚醒。
「こんにちは」
繰り返されるその言葉が、愛の言葉になる日が来ると良いと思う。

読後は決してすっきりした感じではないけれども。
この余韻を含んだやるせない感覚が好き。
何度も噛みしめて反芻したくなる感じ。


内容(「BOOK」データベースより)

大学構内の生協で働く嵐は、飲み会の席で栫という学生と知り合いになる。どこか冷たい静けさを纒い、独特な言動をする栫と嵐はまったくタイプが違ったが、つかず離れずの友人関係は意外なほど長く続いている。そんなある日、嵐は心の内に抱え続けていた、母の死にまつわる秘密を栫に暴かれて―?ゆっくりと落ちてゆく心を計る砂漏の恋。その後の二人を描いた「hello,again.」も収録。

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「三匹のおっさんふたたび」有川浩(新潮文庫)



それぞれの家族との係わり方が印象に残ったシリーズ第二弾。
パート先で苦労をしていることを察しながらも敢えて口にせず、
さりげない気遣いをしながら、貴子の初めてのお給料で買ったケーキで、
家族で食卓を囲むシーンは、素敵だなぁ、と思った。
清一からまだいろんなことを学びたいと思い、健一のことを見直す祐希。
重雄のことをカッコいいと思う康生。
まだ則夫のそばにいたいと子供のようにダダをこねた早苗。
言葉にしてもしなくても、家族がきちんと向き合って、
生活をしているその姿には、地に足がついた安心感がある。
起きる事件は身近なもので、それ故に怖さややりきれない思いを抱かされた。
そんな中、書店主の井脇が万引きをした中学生たちに真摯に向き合ったその姿勢は
ちょっと感動しました。
向き合った相手がきちんと反省できる子でよかった。


内容(「BOOK」データベースより)

剣道の達人キヨ、武闘派の柔道家シゲ、危ない頭脳派ノリ。あの三人が帰ってきた!書店での万引き、ゴミの不法投棄、連続する不審火…。ご町内の悪を正すため、ふたたび“三匹”が立ち上がる。清田家の嫁は金銭トラブルに巻き込まれ、シゲの息子はお祭り復活に奔走。ノリにはお見合い話が舞い込み、おまけに“偽三匹”まで登場して大騒動!ますます快調、大人気シリーズ第二弾。

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「雪よ林檎の香のごとく」一穂ミチ(ディアプラス文庫)



一人で壊せない殻なら、誰かに叩いてもらえばいい。
ままならない現実が辛かったら、誰かに想いを吐き出せばいい。
自分自身で己に課した戒めに雁字搦めになって、
前に進むことができずにいた不器用な二人。
距離を縮めていくエピソードの数々が、怖いもの知らずの高校生らしくて。
それなりの挫折を経験してきた教師らしくて。
ストン、と、胸に落ちました。
まとまってみると、大人げのなさ全開の桂がなんだかかわいい。
桂の幸せを見届けることができた喜びと安堵が伝わってくる、葉子の涙は良かった。
将来に対する心もとなさって、志緒の年代なら誰もが経験するもの。
だからこその青春。

栫のしたことはとりあえず説教部屋行きだけど。
みんな泣き寝入りしなかったのが良かった。
桂の啖呵は大人げのなさ全開だったけど(笑)
りかちゃん、良い子で可愛かったよ。


内容(「BOOK」データベースより)

中学受験も高校受験も失敗し、父の母校に進学する約束を果たせなかった志緒。今は、来年編入試験を受けるため、じりじりする気持ちを抱えながら勉強漬けの毎日を過ごしている。五月雨の降るある日、志緒は早朝の図書室で、いつも飄々としている担任・桂の涙を見てしまった。あまりにも透明な涙は、志緒の心にさざなみを立て―。静かに降り積もるスノーホワイト・ロマンス。期待の新鋭・一穂ミチのデビュー文庫。

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「アンフォーゲタブル」一穂ミチ(ディアプラス文庫)



恋した人を想う気持ちの深さ。
やり遂げようという意思の強さ。
職場の仲間を案じる気持ち。
家族を思いやるやさしさ。
がんばって日常を生きる人たちのたくさんの想いが溢れて伝わってくる。
一穂さんの話が好きだなーと思う所以です。
望に対する想いを冬梧が自覚する場面がすごく好き。
そして封筒に入れたいちょうの葉に託した望みの想い。
それを汲んだ冬梧と一緒に泣きたくなりました。
そして再会。
冬梧の記事を望が追いかけていたということがなんだかじんわり嬉しかった。
穏やかに寄り添って生きていってほしいなぁ、と思います。

未帆ちゃんが本当に良い子だった。
泣いている未帆と途方に暮れる冬梧の脇を通り過ぎようとした静に笑ってしまった。
気持はわからなくもないけど!
でも私も叫ぶわ。「何で無視するんですか!」って(笑)


内容(「BOOK」データベースより)

ある夜、新聞社勤めの冬梧が証明写真を撮っていたボックスに見知らぬ青年が闖入、身も世もなく泣き出してしまう。お詫びをと連絡してきた製薬会社勤務の望と交流を重ね、冬梧はデートめいて心地いい時間に戸惑う。やがて懇願される形で体をつなげ、すでに惹かれていたのだと観念した冬梧だが、望はその日から「もう会えない」人になっていた―。

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「あひるの空 40」



胸に刺さる言葉があっちこっちにちりばめられていて。
噛みしめながら頁を捲りました。
県大会を前にした各々のスタンスが浮き彫りになって、すごく良かった。
足りないところを補い合い、持ってるものは分けあって、切磋琢磨する一年生たち。
きっと一生の友達になるんだろうなぁ。
千秋の言うことは相変わらず筋が通っていてカッコイイし、
百春の頼もしさも怪我をしていたって健在。
空たち二年生も目標に向かって揺るぎがない。
世界は独りだけでは完結しない。
触れ合った誰かの些細な言葉が、とんでもない力に変わることもある。
次巻は、いよいよ県大会。胸が震えます。

何度も何度も言うけれども。
この漫画、本当に大好きです!


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「僕はここにいる」飯田雪子(ホワイトハート)



【これからもずっと、僕はここにいる】

綺麗で純粋でちょっと切ないお伽噺。
不思議な瓶の音に導かれて出会ったのは、透明で優しい雰囲気をまとった彼だった。
逢うたびに彼に惹かれ、淡い想いを抱いていく涼香だったけれども。
いつしか彼女は気づいていく。
それは抱えきれない哀しみが引き寄せた出逢いであることを。
前に進むためには彼とはもう二度と会えない、会ってはいけないのだということを。
だけど、その出逢いは涼香にとっては必要なものだった。
人生に立ち向かっていくために。
いつだって笑っていられるために。
ぼくはずっとここにいる。
泣き顔しか見せなかった彼に、とびきりの笑顔を。



内容(「BOOK」データベースより)

はじまりは、瓶の音だった。夜の庭に響く、聞こえるはずのない音。中一の春。新しい町で幸せに過ごしていくはずだったのに、いつしか家の中には険悪な空気が流れ、そしてある夜、それは哀しい空気へと変わってしまった。なす術もなく立ちつくすあたしの前に現れた、不思議な雰囲気をもつ人。彼が教えてくれたことは…。心に染みる、せつなく美しいファンタジー。

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