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きままに読書★

読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。

   

「恋と軍艦 3」西炯子(なかよしコミックス)



サーシャと晶のドタバタした掛け合いが可愛くて好き。
好きな子に意地悪するお子様かと思っていた陽の、
実はしっかりとした甲斐性のある一面が垣間見れたのが好印象。
キスに憧れてみたり、夏休みにはしゃいでみたり、アイドルにのぼせてみたり。
そんな中学生の微笑ましい日常の間に差し挟まれる大人の事情にはドキドキさせられっぱなし。
サーシャと航一の微妙な関係や、航一と町の人たちとの軋轢。
最後の最後の航一の言葉に爆弾を投げ込まれたような気分になりながら三巻読了。
え??
なんかもう、続き気になって仕方ないんですけど!

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「心臓がふかく爆ぜている」崎谷はるひ(ルチル文庫)



【違う育ちの人間同士、衝突は必然だ。
 そうならないように、お互いが譲歩したり変わったりするしかねぇんだ】

出会って、好きになって、付き合って。誤解して、悩んで、嫉妬して。
ケンカして、気持ちをぶつけあって、仲直りして、更に想いは寄り添いあっていく。
地に足のしっかりついた恋愛小説だった。
一緒にいることでどちらもが良い方向へと変わっていける関係は好ましい。
というか、羨ましい(笑)
歩んできた過去は、現在の自分を形成する重要なファクターで、そう簡単には拭えない。
その過去を受け止め、互いの性格を認めたうえで、お互いがお互いを変えていこう、と、
弘に伝える降矢の言葉が素敵だなぁと思った。

個人的には次作の綾川社長の話が大変気になります。


内容(「BOOK」データベースより)

リラクゼーションサロンなどを経営する会社の開発部員・齋藤弘は、地味でおとなしく、ふられてばかりのゲイ。大手企業から転職してきたイケメンで有能な降矢信仁を苦手に思う齋藤だったが、仕事で落ち込む降矢にアドバイスをしたことから親しくなる。降矢に惹かれていく齋藤は酔った勢いで思わずゲイと告白。そのうえ降矢からつきあおうと言われ…。

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「七王国の玉座〔改訂新版〕下」ジョージ・R・R・マーティン(ハヤカワ文庫)



【どうしてみんな、これほどまで盲目でいられたのだろう?】

なんとも読み応えのある物語。
国と国。人と人。
絡み合う煩雑な事情の中で、非常にわかりやすいのが私情と愛情。そして私利私欲。
敵地にも等しい陰謀の渦巻く宮中において、
正しくあろう、慈悲深くあろうとしたエダートが謀られて命を落とす様がやりきれない。
父の死を知って黒の城を抜け出したジョンを、命がけで連れ戻しに来た仲間たち。
ジョンの葛藤を汲んだうえで彼を傍に置こうとした熊の御大。
彼の居場所が居心地の良いものであるかどうかはわからないけれども、
彼が孤独でないことになんだかほっとした。
スターク家の子どもたちのこれからの運命がとても気になる。
ラニスター家でもまた、血の繋がった家族の間でそれぞれの思惑を抱えた不穏な気配がぬぐえない。
そしてターガリエン家の遺児、デナーリス。
ドロゴの元で安寧を得たかと思った彼女に襲い掛かる悲劇。
まだ序章に過ぎない物語。
これからの展開が気になります。

内容(「BOOK」データベースより)

前任の“王の手”は暗殺されたのでは?疑惑を胸に王都におもむいたエダード・スタークは、密かに調査を進めるうちに驚くべき秘密をつきとめる。だが同時に、彼のまわりには覇権を賭けた諸候の怖るべき罠が、幾重にも張りめぐらされていたのだ。一方、南方の草原では、ターガリエン家の遺児が騎馬民族と結託し、“鉄の玉座”奪還を狙う。さらに王国の北を守る“壁”の向こうでは、人知を超えた邪悪な力が蠢きだしていた。ローカス賞受賞。

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「恋と軍艦 2」西炯子(なかよしコミックス)




人生は壮大なヒマつぶし。
晶ちゃん、中学生が何て台詞を。
かと思えば、サーシャからワンポイントゲットとはしゃぐ姿は年相応で可愛い。

アラフォー男子二人のセリフのないコマの表情や仕草が本当に色っぽい。
航一を心配するサーシャとの無言のやりとりにはたまらなくクラクラしてしました。
町のために町そのものを変えていこうとする航一と町民との対立。
変化を嫌う人たちを説得するだけでも簡単なことではないところに、
過去の柵までも背負う航一。
サーシャとの関係も含め、これからの展開が気になるところ。

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「恋と軍艦 1」西炯子(なかよしコミックス)



中学生女子二人とアラフォー男子二人の物語。
両親の不仲が原因で祖母の元へ預けられることになった香奈。
大人の事情で振り回される子供は生きていくことがちょっと大変だ。
自分のことを大人が「もてあましている」という言葉を言わせてしまう環境が哀しい。
そんな香奈の憧れの人は28歳年上の町長さん。
爽やかな笑顔の裏に何が潜んでいるのやら……
町長とサーシャ。
二人のアラフォー男子の色気というか、醸し出す雰囲気にドキドキくらくらしながら読了。
お花畑脳の香奈とクールな晶のコンビも可愛い。
予測のつかないこの先の展開がとっても楽しみ。
それにしても晶ちゃん、たくましすぎました(笑)

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「つきのふね」森絵都(角川文庫)



【人より壊れやすい心に生まれついた人間は、
 それでも生きていくだけの強さも同時に生まれもっているものなんだよ】

淋しさや後悔は大なり小なりみんな抱えていて、先の見えない未来に不安になったりもする。
たったひとりでも自分の心に寄り添ってくれる誰かが傍にいてくれれば、
それほど心強いこともない。
逆に、よりどころを見失ってしまった時の落胆と淋しさと恐怖は計り知れない。

壊れかけたみんなを繋ぐために頑張った勝田。
宇宙船を捨てて地に足をつけた智さん。
ひきこもった殻の中から出てきた梨利。
そして、皆を繋ぎ、足掻くことをあきらめなかったさくら。
それぞれの心のあり方がやさしく切なく胸に染みる、素敵な話でした。

辛い時期を乗り越えた露木からの手紙には胸を打たれる言葉がいくつもあって、
何度も繰り返しなぞってしまいました。

内容(「BOOK」データベースより)

あの日、あんなことをしなければ…。心ならずも親友を裏切ってしまった中学生さくら。進路や万引きグループとの確執に悩む孤独な日々で、唯一の心の拠り所だった智さんも、静かに精神を病んでいき―。近所を騒がせる放火事件と級友の売春疑惑。先の見えない青春の闇の中を、一筋の光を求めて疾走する少女を描く、奇跡のような傑作長編。

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「天空の蜂」東野圭吾(講談社文庫)



3.11以前に読んだのなら、純粋に楽しめたんだろうなぁ、と思う。
けれども、東日本大震災を経験してしまったからこそ、
色々な思いを噛みしめながら項を捲った。
震災当時誰かが言っていた「安全神話などではなく、安全願望だ」という言葉が
鮮烈に耳に残っている。
良いとか悪いとか言う以前に、原発のことをきちんと知ることが大事なんだろうなぁ。
そういう意味では著者はどの視点にも偏ることなく、公平な目線で物語を展開していると思う。
説明はとても分かりやすかったし、色々なことがストンと胸に落ちてきた。

エンタメ的には……
救助シーンが、というよりも、航空救難隊の皆々様がとてもかっこよかった!デス。


内容(「BOOK」データベースより)

奪取された超大型特殊ヘリコプターには爆薬が満載されていた。無人操縦でホバリングしているのは、稼働中の原子力発電所の真上。日本国民すべてを人質にしたテロリストの脅迫に対し、政府が下した非情の決断とは。そしてヘリの燃料が尽きるとき…。驚愕のクライシス、圧倒的な緊迫感で魅了する傑作サスペンス。

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「ドント・ルックバック」ジョシュ・ラニヨン(モノクローム・ロマンス文庫)



不毛だとわかっていていも断ち切れない想いがあり、
それじゃだめだとわかっていても、どうしても抗えない柵がある。
ピーターの経験したことはとても辛いことだったけれども、
後に、そんな呪縛から逃れるために、一時的な記憶障害になったんだと、
グリフィンと語り合える未来であることを願います。

自分のことを忘れてしまったピーターと対面した時のグリフィンの棘のある態度が、
時間の経過と共にほどけていく感じが好き。
ふてくされたり拗ねたりしながらも、結局はピーターを放っておけないグリフィンと、
記憶の欠片が戻ってくるたびに、自分の本当の気持ちに気付いていくピーター。

開いた扉の向こう側を覗いてみたい気持ちに駆られつつ、最後の頁を閉じました。
うん。
素敵なラブストーリーでした☆

内容(「BOOK」データベースより)

甘い夢からさめると病院のベッドの中だった。美術館に勤務するピーターは頭を殴られ意識を失い、そのショックで記憶障害を起こしていた。警察の取り調べが始まり、ピーターは自分に容疑がかかっていることに気付く。自分は犯罪者なのか―そして夢に出てくるあの魅力的な男の正体は―。記憶とともに甦る、甘く切ない思い出。極上のミステリ・ロマンス。

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「退出ゲーム」初野晴(角川文庫)



【きみたちがこれから経験する世界は美しい。
 しかし同時にさまざまな問題に直面するし、不条理にも満ちている】

青春真っ只中の高校生たちの元気いっぱいな物語。
4編の短編からなる本書では、思春期の悩みや問題ごとだけではなく、
家族の在り方や、一人の人間の生死観まで、実に深い部分まで緻密に描かれている。
例えば「エレファンツ・ブレス」
奇天烈な導入からはじまるこの物語は、
一人の女子中学生の悩みからベトナム戦争にまで話が及ぶ。
いろいろと考えさせられた。
それでも物語の主軸は彼らの所属する吹奏楽部にある。
弱小だった吹奏楽部で部員を増やしながら
吹奏楽の甲子園に出場することを目指す彼らの今後の物語を読むのが楽しみだ。
そしてハルタとチカの恋の行方も気になるところ。


内容(「BOOK」データベースより)

「わたしはこんな三角関係をぜったいに認めない」―穂村チカ、廃部寸前の弱小吹奏楽部のフルート奏者。上条ハルタ、チカの幼なじみのホルン奏者。音楽教師・草壁先生の指導のもと、吹奏楽の“甲子園”普門館を夢見る2人に、難題がふりかかる。化学部から盗まれた劇薬の行方、六面全部が白いルービックキューブの謎、演劇部との即興劇対決…。2人の推理が冴える、青春ミステリの決定版、“ハルチカ”シリーズ第1弾。

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「永遠の仔 五」天童荒太(幻冬舎文庫)



【生きていたことが間違ってなかったって。
 そう信じさせてくれた人と出会えたことで、充分なのよ】

「打ち明けてしまう弱さ」
志穂はそう記したけれども、確かに、彼女がすべてを抱えて胸の内に秘めていたなら、
せめて聡志は救えたのかもしれない。
彼女によって明かされた真実は、誰にとっても残酷なものであったけれども、
同時に優希の心を救うものでもあった。

笙一郎が越えてしまった分岐点。
誰か一人でも彼を傍で支えてくれる人が、或は、彼を必要としてくれる人がいてくれれば、
こちら側に踏みとどまることができたのかもしれない。
三人が離れ離れだった十七年間、優希には家族や患者がいて、
梁平には叔父や叔母、奈緒子や伊島がいた。
けれども、笙一郎の人生に寄り添う者はおらず、結果的に彼は道を踏み外してしまった。
改めて思う。
人は、一人では生きられない。
負の連鎖を断ち切ることができるのも、闇に呑まれるまいと戦えるのも、
人生を踏ん張れるのも、たぶん、誰かの存在があってこそなのだと思う。
愛しいと思う気持ちも決して一人では生まれてこない。
一番身近にいる他人は家族。
お互いの生を喜び、抱きしめあえる家族であることを願ってやまない。

内容(「BOOK」データベースより)

母に続き弟まで喪ってしまった優希、母と優希への愛情にもがき苦しみ続けた笙一郎、そして恋人を殺害されてしまった梁平。三つの無垢なる魂に最後の審判の時が訪れる―。十七年前の「聖なる事件」、その霧に包まれた霊峰に潜んでいた真実とは?“救いなき現在”の生の復活を描き、日本中に感動の渦を巻き起こした永遠の名作、衝撃の最終章。

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