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きままに読書★

読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。

   

「火曜日のごちそうはひきがえる」ラッセル・E・エリクソン(評論社)



【もし、友だちをもつとしたら、おまえさんのような友だちがいいよ】

小さいころに好きだった本は、大人になっても好き。
そして、素敵な話は何年たっても色あせることなく、素敵な話のままだ。

友だちのいない気難しいミミズクと、陽気で楽天的なカエルが心を通わせるまでの物語。
一緒におしゃべりをしながら穏やかな時間を過ごす友達っていいなーと、
素直に思わせてくれる作品です。

自分のお誕生日のごちそうに食べるつもりでつかまえたウォートンのためにジョージがとった行動。
そんなジョージの危機にウォートンがとった行動。
是非読んで、そしてあたたかい気持ちになってもらいたいです。

内容(「BOOK」データベースより)
ウォートンとモートンは、ヒキガエルのきょうだい。ウォートンはそうじがだいすき、モートンは料理がだいすき。二ひきは、なかよく、土の中の家でくらしています。冬のある日、ウォートンは、おばさんをたずねることにしました。「ようく、ようく気をつけるんだよ」モートンはしんぱいそう。ウォートンがスキーですべっていくと、雪の上に黒い影!見上げると、ミミズクが、大きなつばさを広げて…。ぼく、ミミズクのたんじょう日のごちそうになんか、ならないぞ!第29回青少年読書感想文全国コンクール課題図書に選ばれた作品。

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「海賊と呼ばれた男 上・下」 百田尚樹(講談社)





【たとえ九十九人の馬鹿がいても、正義を貫く男がひとりいれば、
 けっして間違った世の中にはならない。
 そういう男がひとりもいなくなったときこそ、日本は終わる】

人は人とつながり、人のために手を差し伸べる。
同じ目的のために個々の力があつまれば、とてつもなく大きな力を産む。
それこそ、国をうごかすほどの。
国岡が最後まで己の義を貫き通すことができたのは、
彼の志に魅せられ、その漢気に惚れた人たちの助力があったからこそだ。
だが、それだけの男たちを惹きつけてやまない国岡の人としての器の大きさには、
ただひたすらに感服するばかりだ。
想像を絶するほど過酷な状況下で、互いを信頼しあい、希望を持ちながら働ける環境にあった彼らがうらやましい。
使命感を持ち、全社員が一枚岩となってやり遂げる仕事には、とてつもない喜びとやり甲斐があったに違いない。
そんな環境を作り出した国岡は、やはり時代の傑物だったのだと思う。

戦後の混乱をわずかの年数で収め、そして高度な成長を遂げた日本。
国岡鐡造という男の人生を通して、戦後の日本だけではなく、世界の情勢までもがとてもわかりやすく語られた物語だった。

内容(「BOOK」データベースより)
敗戦の夏、異端の石油会社「国岡商店」を率いる国岡鐵造は、なにもかも失い、残ったのは借金のみ。そのうえ石油会社大手から排斥され売る油もない。しかし国岡商店は社員ひとりたりとも馘首せず、旧海軍の残油集めなどで糊口をしのぎながら、たくましく再生していく。20世紀の産業を興し、人を狂わせ、戦争の火種となった巨大エネルギー・石油。その石油を武器に変えて世界と闘った男とはいったい何者か―実在の人物をモデルにした本格歴史経済小説。

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「フェア・ゲーム」 ジョシュ・ラニヨン(モノクローム・ロマンス文庫)



【今答えなくてもいい。今決めなくてもいいんだ。
 お互い……どうなるか、成り行きを見ればいい】

元FBI捜査官で、いまでは大学教授を務めるエリオットと、かつての同僚であり、恋人だった現役FBI捜査官のタッカー。とある事件をきっかけに再会した、かつての恋人たち。
事件の謎を解きながら、心の奥底にしまっていた想いや、すれ違っていた想いと向き合っていくエリオットとタッカー。
そんな二人がふたたび恋人同士へとつながりを深めていく気持ちの推移がリアルに伝わってきて、なんだかほっこりしました。

海外BLミステリ文庫……なにそれなにそれ!?といった感じで手に取ったわけだけど、
恋愛感情主体ではなく、しっかりしたストーリー展開を主軸に語られる二人の関係性がとてもよかったです☆

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「マギの聖骨 上・下」 ジェームズ・ロリンズ(竹書房文庫)





【愛ではない。まだ愛とは呼べない。ただの約束】

吊り橋理論…という言葉を思い出してみた。
極限の状況下で口吻けを交わした二人。
一連の事件が終わってから二組のカップルが誕生したわけだけど、
はたして、シリーズ次作でも彼らの関係は続いているのかしら?

……という意地の悪い見方はおいといて。(笑)

底抜けにスケールの大きい話だった。
歴史的事象に基づく、宗教、化学、伝承、そしてアクションが絡み合って、
たった数日の間に起った出来事に込められた情報量の密度の濃さに、圧倒される。
それらを一気に読ませるスピード感ってすごいなー。

流れ込んできた諸々の情報を、「理解」という言葉を伴って飲み下すのには、ちょっと時間がかかりそう。
反芻しつつ、事柄のひとつひとつを調べて行けば「知識」として身に付くんだろうけど。
それは無理だわー。
というわけで、ニュアンス理解。(笑)

次作も是非読ませていただこうと思います☆

内容(「BOOK」データベースより)
ドイツのケルン大聖堂で行われていたミサの最中、修道服姿の侵入者たちが出席者と司祭を惨殺した。犯人の目的は黄金や貴重な美術品ではなく、内部に保管されていた“マギの聖骨”だった。キリストの聖誕を祝いに訪れた東方の三博士の聖骨だ。聖骨を奪った襲撃者たちは、世界を一変させる力を手にする。事態の収拾に追われるヴァチカンは、ローマの国防省警察に所属するレイチェル・ヴェローナ中尉に調査を依頼。だが、彼らだけではこの奇怪な盗難と殺人事件に対処できない。そこで、米国国防総省内の機密組織、シグマに応援の要請が届く。グレイソン・ピアーズは、科学者と特殊部隊の隊員から成る即席のチームを編成し、奪われた聖骨の謎の解明に取り掛かる。彼らは暗い過去の歴史を暴きながら、古代の秘密が眠るアレクサンダー大王の遺跡へと向かう。その先には、神秘と恐怖のベールに包まれたドラゴンコートが待ち構えていた…。

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「唇にキス舌の上に愛~愛と混乱のレストラン3~」 高遠琉加(二見シャレード文庫)



【君が好きだ。君のそばに……いたい。いて欲しい】

焦れたり逃げたり。反発したり歩み寄ったり。強引だったり臆病だったり。
素直になりきれない感情に振り回され、傷ついたり泣いたりしながら、
それでも、自分の中に芽生え、育ってきた想いがなんなのかを自覚していく
彼らの心の機微がストン、と、胸に落ちてくる。

だからよかったなーって思う。

一緒に働いてきた仲間からの心からのサービスを受け、
理人に幸せになってもらいたいと願ってきた修司の作った料理を「おいしい」と
感じることができてよかった。
流されるわけでもなく。巻き込まれるわけでもなく。
理人が自分の意志で、自分の言葉で修司に「好きだ」と伝えることができてよかった。
しでかしたことを死にたくなるほど後悔した修司が、理人と相思相愛になれて、よかった。

うん。
よかった。

3冊通して読んでみて……
自分だけの「ル・ジャルダン・デ・レーヴ」を見つけたいなーと思った。
ゆったりとくつろげる、お気に入りでとっておきのレストラン。
いつか、出会えるといいな☆

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「美女と野獣と紳士~愛と混乱のレストラン2~」 高遠琉加(二見シャレード文庫)



【修司はいつだって間違えず、遠回りも容赦もなく、理人の急所を突くのだ。一撃で。】

ちょ、そこでそれ言っちゃダメでしょーーーーー!!!!!
と、絶叫したところで次巻に続く。
3巻目を手元においてから読むことをおススメします。
でないと気になって気になってしかたないわ。

感想は次巻へ。(笑)

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「愛と混乱のレストラン」 高遠琉加(二見シャレード文庫)



【どうしていつまでたっても、大人になっても、
    生きていくことはこんなに苦しいんだろう】

赤字のレストランを立て直すために、総支配人として赴いた理人。
そんな彼に反発しながらも(反発する理由はちゃんとあるの)、シェフとして働き始めた久我。
すれ違いと、ちょっとした誤解と、無意識の嫉妬心からから、「こんな店やめてやる」と口にした久我。
だが、エリート然とした風貌からはうかがい知れないものを抱えた理人の過去と内面に触れ、
頑なだった久我の心はやわらいでいく……
そんなふたりがもどかしいながらも、歩み寄れたことがうれしい。
そんなふたりをとりまく職場の人たちがメッチャほのぼのしくていい。
本編ではずっと謎めいた存在だったパティシエ、一の番外編がいい。
つまり、最初から最後まで楽しく読める本です☆

続きが気になるわ~

内容(「BOOK」データベースより)
赤字続きで休業に追い込まれたフレンチレストラン「ル・ジャルダン・デ・レーヴ」復活のため本社外食事業本部から出向してきた鷺沼理人は、若手シェフ・久我修司の引き抜きを試みる。確かな腕を持ちながら暴力沙汰を起こし、今は実家に戻っているという久我は、理人の依頼を「あんたが気に入らない」と言下に拒否する。それでも通い続けてくる理人に久我が提示した条件は「言うことをなんでも聞く」というとんでもないものだった。しかし、ある理由から店の再興を失敗できない理人は、その崖っぷちの選択を呑むことに。“夢の庭”の実現は果たして―。

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「エルハンブルグの天使」 あき((Feelコミックスファンタジー)



【いつか 笑い合うだけでは だめになる日が くるのかもしれない】

ちょっとした嫉妬。
ちょっとした劣等感。
ちょっとした優越感。
積み重ねられたそれらの思いに駆られた心は、本当に大切なものを見誤る。
本当に必要な人を、見失う。

ないものねだりだったのかなーと。
自分にないものを持った相手に対する嫉妬が羨望を上回ったがために崩れてしまったバランス。
ふたりそろってこそ、理想的な統治者であっただろうに。
ないものを補い合ってこそのふたりだっただろうに。

読後の切なさがあとをひく本。
でも大好き。

経過した年数。国の事情、背景。交錯する人々の思い。
一冊に収めるにはあまりにも膨大なそれらが、ストンと胸に落ちてくる。
うまいなーと思った。

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「猫語の教科書」 ポール・ギャリコ(ちくま文庫)



【これが、私が私の家にもぐりこんだ顚末】

小生意気な猫の、ちょっと見当外れで、時々的を射た人間観察日記。
知ったつもりになって得意げに語っている姿が何とも愛らしい。
微笑ましく思えたり、鼻についた感じがしたり。
そういうのも全部ご愛嬌。
ちょっとだけ残念なのは、男子目線だなー、というのがたまに垣間見えること……かな?
まぁ、作者男子なので、当たり前といえば当たり前なんだけど。(笑)
猫のしぐさを思い描きながら読むと、楽しさ倍増し。

とはいえ。
これ、BL変換してみると、とっても楽しい妄想が出来上がる気が………ん?
腐な感想になってるーー(笑)

内容(「BOOK」データベースより)
ある日、編集者のもとへ不思議な原稿が届けられた。文字と記号がいりまじった、暗号のような文章。“£YE SUK@NT MUWOQ”相談を受けたポール・ギャリコは、それを解読してもっと驚くはめになる。原稿はなんと、猫の手になる、全国の猫のためのマニュアルだった。「快適な生活を確保するために、人間をどうしつけるか」ひょっとしてうちの猫も?描き下ろしマンガ(大島弓子)も収録。

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「あるキング」 伊坂幸太郎(徳間文庫)



【人は死ぬまでは不死身だ】

不思議な読後感の本だった。
いや、この物語自体が不思議なのか。
だが、その不思議に対しての「何故?」を考える必要はない。
「きれいはきたない」ですべてに説明がつくからだ。

自分を含め、己の将来について思い悩む人が数多いる中、
生れた時から「野球選手」という己の道を貫き通した彼の迷いのなさはうらやましい。
と同時に、人よりも抜きんでた才能を持ったが故の苦労と煩わしさは、気の毒でもある。
だが、遠回りを余儀なくされても、彼は己の目指した「野球選手」となり、前代未聞の記録を打ち立てる。
後悔はないはずだ。

結果がどうあれ、野球は楽しい。
去り際の監督の、最後の言葉。
私自身がどんな道を歩むのか、いまだ途上でわからないけれども。
人生は楽しかった。
最期にそう言える道であればいいと思う。

内容(「BOOK」データベースより)
この作品は、いままでの伊坂幸太郎作品とは違います。意外性や、ハッとする展開はありません。あるのは、天才野球選手の不思議なお話。喜劇なのか悲劇なのか、寓話なのか伝記なのか。キーワードはシェイクスピアの名作「マクベス」に登場する三人の魔女、そして劇中の有名な台詞。「きれいはきたない」の原語は「Fair is foul.」。フェアとファウル。野球用語が含まれているのも、偶然なのか必然なのか。バットを持った孤独な王様が、みんなのために本塁打を打つ、そういう物語。

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