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きままに読書★

読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。

   

「VIP 刻印」高岡ミズミ (講談社X文庫)

ちゃんと調べないからそういうことになるんだよ~~、と。
思わず言いたくなる展開。
騙された云々以前に、聡をあの母親の元に帰したのがそもそもの間違い。
とはいえ。
これは立ち回り方が相手が一枚上手だった。
和孝が一方的に庇護される立場だった状態から、ある程度対等に意思を伝えあえる関係へと変化していることが明確に伺える久遠と和孝。
互いに対する想いがより深く信頼のおけるものになっているのが伝わってくる。
逆に白朗と田丸の関係は思っていた以上に一方的と言うか田丸が盲目的で驚く。
危険を承知で飛び込む敵地。
どうなる!?

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「隣の男」安西リカ (ディアプラス文庫)

『嫌いな男』スピン。
ずっと一緒にいるなら、自然体の自分でいられる人の隣がいい。
そして、それが恋人なら、時々感情に波風を立てられるのも案外良いと思う。
例えば嫉妬だったり心配だったり好きと言う思いだったり愛おしさだったり。
不毛な恋にずっと振り回されてきた伊崎だったけれども。
安原と出会って肩肘張らずに自然に彼に惹かれていく様がとても可愛らしいし、
安原の安定感と包容力が心地よい。
引っ越しの件は大納得。
それが一番効率良いよね。
記念日、というか誕生日は大事。
「おめでとう」と言う言葉だけでも毎年恒例で祝福しあってほしい。→



年末にペーパーをファイリングしようとして
ため込んだペーパー全部をひと箱に放り込んだ結果、
この作品のペーパーを見失ってしまった不覚。←まだファイリングまで行き着いていない。
その代わり、お友だちに貸した本に付随するペーパーを貸し忘れたことに気づいてみました。
むー。
ペーパーや小冊子を効率よく管理する方法を知りたい。(本に挟むのが一番だと思ってるけど、大きさ的にそうも言ってられないものが多くて……)

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「嫌いな男」安西リカ (ディアプラス文庫)

言うのも恥ずかしいけど、年甲斐もなくキュンキュンした。
今更こんなふうにときめくとは思わなかった。
いや、ホント、めっちゃ良かった。(←語彙)
一方的な競争意識と理不尽な憤り。
そして自分に恋心を抱く男を振り回す優越感。
向居に対してそんな思いを抱えていた千裕だけど、
自分のマイナス面を指摘された後の対応は見習いたい。
そこからの彼の成長は目覚ましかった。
思いが通じ合ってからは、良好な関係を続ける方向を模索する千裕と、
最初から終わるものと決めてかかったいた向居。
そりゃあ、千裕は怒るよね。
そんな向居を諫めた千裕はかっこよかった。
とっても楽しく読了♡


期待以上に楽しかったので、このまま二周目いきたいけど、
スピンがあるのでまずそちらを。

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「VIP 瑕」高岡ミズミ (講談社X文庫)

読んでる途中はイラっとしたりモヤっとしたり。
でも、結果的にはそういう選択もありなのか…と、なんか色々考えさせられてしまった。
でも、やっぱりそれでいいの?という思いは拭えない。
弁護士!
まず弁護士同席させよう。
胡散臭いと思うなら、相手のこともちゃんと調べよう!
ってか、私だったらそうするよ?
そもそも、お金ないのに興信所雇うって矛盾してない??
わー、この先嫌な展開になりませんように!
今回は甘え甘やかしな久遠と和孝の会話と行為の応酬がとても嬉しい。
漂う緊張感も含めて、この二人の距離感、好きだなぁ。


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「ボーイフレンドをきわめてみれば」 (モノクローム・ロマンス文庫)

誰かと関わることでこんなふうに変わっていける。
こんなふうに愛を育んでいくことができる。
恋人として、親子として、兄弟として、親友として。
作中にはいろんな愛が溢れていて、皆をハグしたくなる読後。
とりわけ、マイロの自分との、そして周囲の人たちとの向き合い方には敬意しかない。
逃げずに自分と向き合って育ててきた芯の強さが伝わってくる。
自閉症で生活ペースを掴むのに人より少し時間のかかるマイロに対するギデオンの向き合い方も素敵。
二人の間の恋愛感情だけではなく、家族との関係もより強いものへと再構築させていく物語。
とても良かった。

家の中での過ごし方は人それぞれ。
マイロは真っ先にズボンを脱いでパンイチになるし、
私は部屋着に着替えます。
裸で寝るのが日常だった友人(男子)は
社会人合宿の雑魚寝状態で就寝後の布団の中で無意識に着衣を剝ぎ取って真っ裸になっていたらしく。
明け方みんなが目覚める前に目を覚まして肝が冷えたと言っていました。
ちなみに帰省した実家では寝落ちした居間で素っ裸になっていたそうな。
習慣って恐ろしい……(笑)

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「八十禍の王子と最後の魔女」沙野風結子 (一迅社ノベルス)



どうしよう……と思いつつ、正直に。
作りこまれた世界観は素晴らしいし、設定もすごく興味深い。
一人一人の人物描写も色々想像力が掻き立てられて素敵。
先が気になる展開に、ワクワクしながら読み始めたんだけど……途中でトーンダウンしてしまった。
理由は自分の中では明確なんだけど、それを書くと完全にネタバレになっちゃうので内緒で。
わーん。
沙野さん好きなのよー。
未読本まだいっぱい積んであるから、次の本に期待。

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「上海」かわい有美子 (幻冬舎ルチル文庫)



高潔で慎ましやか。儚げでありながらも垣間見られるのはしなやかな強さ。
どこまでも清涼感の漂う作品の雰囲気はエドワードのイメージ。
もちろん、レイモンドの存在感も各所に漂っている。
時代の変遷と共に彼らの運命を翻弄した上海、香港、そして英国。
戦禍の中、貫き通した純愛。
しっとりとした余韻にしばらく浸ったまま、彼らに想いを巡らせる読後。
とても良かった。
別れ際のレイモンドの言葉は、結果的にはエドワードの命を繋いだワードだったと思う。
繋いでくれてありがとう。
探してくれてありがとう。
諦めないでいてくれてありがとう。
そんな思いでいっぱいになってしまった。





文庫で購入して良かったと、心から思う。
ノベルズには入っていない書下ろしが読めたから。
書下ろしがなかったら、その後の二人が気になって気になって
眠れなかったと思う。(多分寝られたとは思うけど、そのぐらい気になったってことで・笑)

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「君と僕と夜の猫」かわい有美子(幻冬舎)



とてもかわいさんらしい作品。
あまりにも心地よすぎるが故に、変わってしまうことを怖れ、
その先に踏み込むことのなかった智明と夏生の関係。
そこに第三者が絡むことによって、その関係性が変わっていくのはあるあるだけど、
あるある展開の中にもかわいさんらしさがめっちゃ感じられて、良いわ~~、と、感じ入る読後。
……と言いたかったんだけど。
ここで名前の誤植が入ってしまって、え?アナタいつのまに!?とびっくりして終わってしまった。(笑)
もったいない。
笠井さんの表紙も挿絵も作品世界と見事にマッチングして素晴らしい。

羊羹。
そう。重いのよ。
まとめて何本も持たされると、捨ててしまいたくなるような重さになるのよね。
私、仙台から大阪までお使いを仰せつかって2万円分の羊羹運んだんだけど。
店員さんが持ち上げた時に「うっ」って呻いて、受け取った瞬間、私も「うわっ」ってなって。
二度と頼まれるまい、って思ったよ。(笑)



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「太陽はいっぱいなんかじゃない 」菅野彰(ディアプラス文庫)



幸せな死。
強制的に命を絶つことを幸いと思えるほどに追い込まれた二人に背筋が凍る。
死は回避したものの、
淀んだ澱の中に漬かったまま、停滞してしまった時間。
二人だけではどこにも踏み出すことができなかった。
だから。
身を切られるような別離が必要だったとしても、
二人がそれぞれ愛を囁き合える人に出会えた幸いに泣きたくなる。
英知の抱えた罪悪感を根気強く丁寧に引きはがしていった四郎。
想いを育んだ二人が辿り着いた、ペーパーで描かれた情景。
それが嬉しくて、胸がいっぱいになる。
虐待の呪縛から逃れることのできた英知。
彼の心が空っぽになることが、二度とありませんように。



コロナ禍で出歩けなかった時のことを思うと。
今、飛行機や新幹線に乗って移動できる幸いをしみじみと噛みしめる。
それらの交通機関がいつも通りに動かなかった時期を乗り越えて
お仕事に携わってくださっている皆様に感謝を。
そして。
菅野さん同様、私も彼らが大好きです!

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「VIP 棘」高岡ミズミ (講談社X文庫)



聞きたいことがあったら、聞けばいい。
不安に思うことがあったら、それをぶつければいい。
と思うけど。
多分それは二人が対等な関係だからこそ、躊躇なくできること。
そのバランスが危うければ、思い切り本音をぶつけることにも
勇気がいることなんだろうな、と。
和孝をみていて思う。
でも結局、彼は久遠の懐に一歩踏み込むことを選択できた。
依存も馴れ合いもしない距離感で。
和孝が久遠の事務所に乗り込むシーン、とても好き。
この先が楽しみな二人。
谷崎の腹の括り方は見事だったけど、やるせないね。

前巻のレビューで続きは来年!って言ってたけど。
気になって読んでしまった。
今度こそ続きは来年に。←言い聞かせてる。(笑)


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