忍者ブログ

きままに読書★

読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。

   

「ボーイフレンドをきわめてみれば」 (モノクローム・ロマンス文庫)

誰かと関わることでこんなふうに変わっていける。
こんなふうに愛を育んでいくことができる。
恋人として、親子として、兄弟として、親友として。
作中にはいろんな愛が溢れていて、皆をハグしたくなる読後。
とりわけ、マイロの自分との、そして周囲の人たちとの向き合い方には敬意しかない。
逃げずに自分と向き合って育ててきた芯の強さが伝わってくる。
自閉症で生活ペースを掴むのに人より少し時間のかかるマイロに対するギデオンの向き合い方も素敵。
二人の間の恋愛感情だけではなく、家族との関係もより強いものへと再構築させていく物語。
とても良かった。

家の中での過ごし方は人それぞれ。
マイロは真っ先にズボンを脱いでパンイチになるし、
私は部屋着に着替えます。
裸で寝るのが日常だった友人(男子)は
社会人合宿の雑魚寝状態で就寝後の布団の中で無意識に着衣を剝ぎ取って真っ裸になっていたらしく。
明け方みんなが目覚める前に目を覚まして肝が冷えたと言っていました。
ちなみに帰省した実家では寝落ちした居間で素っ裸になっていたそうな。
習慣って恐ろしい……(笑)

拍手

PR

「八十禍の王子と最後の魔女」沙野風結子 (一迅社ノベルス)



どうしよう……と思いつつ、正直に。
作りこまれた世界観は素晴らしいし、設定もすごく興味深い。
一人一人の人物描写も色々想像力が掻き立てられて素敵。
先が気になる展開に、ワクワクしながら読み始めたんだけど……途中でトーンダウンしてしまった。
理由は自分の中では明確なんだけど、それを書くと完全にネタバレになっちゃうので内緒で。
わーん。
沙野さん好きなのよー。
未読本まだいっぱい積んであるから、次の本に期待。

拍手

「上海」かわい有美子 (幻冬舎ルチル文庫)



高潔で慎ましやか。儚げでありながらも垣間見られるのはしなやかな強さ。
どこまでも清涼感の漂う作品の雰囲気はエドワードのイメージ。
もちろん、レイモンドの存在感も各所に漂っている。
時代の変遷と共に彼らの運命を翻弄した上海、香港、そして英国。
戦禍の中、貫き通した純愛。
しっとりとした余韻にしばらく浸ったまま、彼らに想いを巡らせる読後。
とても良かった。
別れ際のレイモンドの言葉は、結果的にはエドワードの命を繋いだワードだったと思う。
繋いでくれてありがとう。
探してくれてありがとう。
諦めないでいてくれてありがとう。
そんな思いでいっぱいになってしまった。





文庫で購入して良かったと、心から思う。
ノベルズには入っていない書下ろしが読めたから。
書下ろしがなかったら、その後の二人が気になって気になって
眠れなかったと思う。(多分寝られたとは思うけど、そのぐらい気になったってことで・笑)

拍手

「君と僕と夜の猫」かわい有美子(幻冬舎)



とてもかわいさんらしい作品。
あまりにも心地よすぎるが故に、変わってしまうことを怖れ、
その先に踏み込むことのなかった智明と夏生の関係。
そこに第三者が絡むことによって、その関係性が変わっていくのはあるあるだけど、
あるある展開の中にもかわいさんらしさがめっちゃ感じられて、良いわ~~、と、感じ入る読後。
……と言いたかったんだけど。
ここで名前の誤植が入ってしまって、え?アナタいつのまに!?とびっくりして終わってしまった。(笑)
もったいない。
笠井さんの表紙も挿絵も作品世界と見事にマッチングして素晴らしい。

羊羹。
そう。重いのよ。
まとめて何本も持たされると、捨ててしまいたくなるような重さになるのよね。
私、仙台から大阪までお使いを仰せつかって2万円分の羊羹運んだんだけど。
店員さんが持ち上げた時に「うっ」って呻いて、受け取った瞬間、私も「うわっ」ってなって。
二度と頼まれるまい、って思ったよ。(笑)



拍手

「太陽はいっぱいなんかじゃない 」菅野彰(ディアプラス文庫)



幸せな死。
強制的に命を絶つことを幸いと思えるほどに追い込まれた二人に背筋が凍る。
死は回避したものの、
淀んだ澱の中に漬かったまま、停滞してしまった時間。
二人だけではどこにも踏み出すことができなかった。
だから。
身を切られるような別離が必要だったとしても、
二人がそれぞれ愛を囁き合える人に出会えた幸いに泣きたくなる。
英知の抱えた罪悪感を根気強く丁寧に引きはがしていった四郎。
想いを育んだ二人が辿り着いた、ペーパーで描かれた情景。
それが嬉しくて、胸がいっぱいになる。
虐待の呪縛から逃れることのできた英知。
彼の心が空っぽになることが、二度とありませんように。



コロナ禍で出歩けなかった時のことを思うと。
今、飛行機や新幹線に乗って移動できる幸いをしみじみと噛みしめる。
それらの交通機関がいつも通りに動かなかった時期を乗り越えて
お仕事に携わってくださっている皆様に感謝を。
そして。
菅野さん同様、私も彼らが大好きです!

拍手

「VIP 棘」高岡ミズミ (講談社X文庫)



聞きたいことがあったら、聞けばいい。
不安に思うことがあったら、それをぶつければいい。
と思うけど。
多分それは二人が対等な関係だからこそ、躊躇なくできること。
そのバランスが危うければ、思い切り本音をぶつけることにも
勇気がいることなんだろうな、と。
和孝をみていて思う。
でも結局、彼は久遠の懐に一歩踏み込むことを選択できた。
依存も馴れ合いもしない距離感で。
和孝が久遠の事務所に乗り込むシーン、とても好き。
この先が楽しみな二人。
谷崎の腹の括り方は見事だったけど、やるせないね。

前巻のレビューで続きは来年!って言ってたけど。
気になって読んでしまった。
今度こそ続きは来年に。←言い聞かせてる。(笑)


拍手

「毒を喰らわば皿まで ~箱詰めの人魚~」十河



【再読】
ああ、この状況から1巻のあのラストにつながるのね、と、感慨深い3巻。
前のレビューでも書いたけど、他者に選択を強いてきたアンドリムが、
逆に選択を迫られるシーンがとても好き。
その選択肢は自分が益する為ではなく、ヨルガを想うが故に手中に収めていたところも。
そんなものはいらないと、放ったヨルガの言葉たちが刺さる刺さる。
あの始まりから、ここまでの関係性を築くに至る過程を追ってこれた幸せ。
この二人、ホント好き。
3冊一気読みして復習バッチリ。
新刊届くの楽しみ~♪←15日発売なんだけどうちに届くのは来月頭……待ちきれないww


拍手

「毒を喰らわば皿まで: その林檎は齧るな 」十河



【再々読】
守りたいものがはっきりしているから、立ち回り方に迷いがない。
既に選択するものが明白だから、障害となるものを容赦なく排除できる。
10歳の子どもに対して、アラフォー容赦ないなーと思ったけど。
それも独り立ちの手助けかと思ってたけど。
真の理由は違ってたんだね。
事情を知れば、めっちゃ納得。
ヨルガとアンドリム。
打算から始まった関係だけれども。
そこに芽生えた愛を自覚するシーンがとても好き。
溺愛と執着が垣間見れても、
甘い雰囲気に溺れないところがこの作品の良いところだと思う。←誉めてる(笑)

拍手

「毒を喰らわば皿まで」十河



【再々読】
新刊が出る前にちょっとだけ復習……と思ったけど、結局最初からガッツリ再読。
だってこの作品(特にこの巻)ホント面白いんだもん。
悪役宰相超最高。
自らの陥った絶体絶命の危機を回避するため、放たれる数々の策略。
当人たちにはそうと気づかせず、
事象を狙った方向に誤解させるってすごいわ。
勝算ありとはいえ、代償を支払う覚悟を持って臨む、命がけの賭け。
「勝ち」が見えた時の爽快感。
なのに、あの誤算。
再読でもしんみり涙してしまう……。そして壮大なエンディング。
何度読んでも大満足で読了。

拍手

「VIP」高岡ミズミ (講談社X文庫)



もっと積読が減ったら読もうと思っていたシリーズ。
なのに先日成り行きで1巻を購入してしまい、
読み終わったら速攻でシリーズをポチってしまった……
うん。
読んだらこうなることわかってたよ。
期待通り面白かった。
ってか、私の年代にはドンピシャな内容な気がする。
旧き良き時代、じゃないけど、あの頃こういうの王道だったよね?みたいな。
ヤクザとヤクザが拾った少年が長じてからの物語。
忘れられなかった……というよりも、執着し続けた過去との再会。
再び出会った二人がこの先どんな人生を歩んでいくのか。とても楽しみ。

オーダーした本が手元に届いても読めるのは来年になりそうだけど、
手元にある安心感は大きいよね。
読みたいときにいつでも読める♡
積読本はすべてお宝なのです。


拍手

  

カレンダー

06 2025/07 08
S M T W T F S
1 2 3 4
7 8 9 10 12
14 15 17 18 19
20 22 24 25 26
27 28 29 30 31

フリーエリア

プロフィール

HN:
みやこ
性別:
非公開

バーコード

ブログ内検索

P R

Copyright ©  -- きままに読書★ --  All Rights Reserved

Design by CriCri / material by DragonArtz Desighns / powered by NINJA TOOLS / 忍者ブログ / [PR]