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きままに読書★

読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。

   

「くぐもったドラム 」英田サキ(ハーレクイン・ラブシック)



どちらが悪いわけではない。
わかってる。
わかってるけど……ばかー!と、叫びたくなる。
人生を賭けた約束を果たそうというその日に二人が見舞われた悲劇。
幸せの明日を迎えるはずが、マティアスは失意の底に。
そこからは傷つき、傷つけあい、或いは負った傷を押し隠しての二人の旅路。
マティアスの本当に健気な強い想いがあってこその再生。
ああ、もう、ルドルフ!なんでそんなときに頭打ってるの~~!?←戦争だからです。
欠けた記憶が生み出す誤解と混乱。
まっすぐゴールできたところをアクロバティックに紆余曲折して、
……あれ?結果的には予定通り?

時代設定が1866。
南北戦争を想起しそうな時代に
普墺戦争が舞台ってなかなかレア……と思ったら、
メインはそこじゃなかった。(笑)
英田さんではなく、だけど、英田さんでもある。
超訳のおもしろさがちゃんと伝わった作品になってるんじゃないかな?

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「彩恋 リンクスノベルス アンソロジー」(冬幻舎)



4作品の番外編アンソロジー。
既読のかわいさんの『平河寮シリーズ』と水壬さんの『エスコートシリーズ』のみ読了。
このボリュームでオールキャラ総出で楽しませてくれる筆力は、お二人ともさすが。
シリーズ全編を再読して臨んだかわいさんは、日常の延長的に楽しんだけど、
間隔がだいぶ空いた水壬さんのシリーズはみんな久しぶりー!とテンションが上がった。
『エスコート』シリーズ以外のキャラも出ていて、想定外なだけにますますテンションが上がった。
こういう企画物、楽しくて良い。
小冊子もお得感満載。
未読の2作品も機会があったら読んでみよう。

『エスコート』シリーズは、さすがに再読できるボリュームではなかったので
自分の感想を読んで復習。(笑)
読メお役立ち。
私はノベルズ版で持ってるけど、文庫だと書き下ろしがあるんだよね。
再読するならそっちにしようっかなぁ。

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「墨と雪2 上」かわい有美子 (リンクスロマンス)



身勝手で残忍な犯罪に巻き込まれ、
心身ともに大きな傷を負った篠口の傍に黒澤がいてくれてよかったと。
つくづく思う。
一人では立ち上がることすらできなかったであろう大きな傷に、
ともすれば、黒澤の言う通り自分を壊そうとしてしまったかもしれない篠口。
そんな彼にやさしく寄り添いつづける黒澤。
曖昧な関係を長らくつづけながら、黒澤が篠口に対してどんな想いを抱いていたのか。
ひしひしと伝わってくる。
そして黒澤の過去も気になる。
丁寧に丁寧に描かれる再生の物語。
ゆっくりでいい。
ゆっくりでいいから、日常を取り戻していってほしい。


焼肉屋さんを経営している妹の友だちがお勧めするお肉の部位はカイノミ!
そんな話をしたばかりだったので、お肉のカイノミチョイスにタイムリ~♪と思ってみました。

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「墨と雪」かわい有美子 (リンクスロマンス)



【再読】
ちょっとここで終わるってどういうことよ!?と吠えた初読時。
え?続きは?!という思いは再読でも変わらないけど、
今回は『墨と雪 2』がちゃんと手元にある安心感。
しかも上下巻。
読み応えがありよね、というわくわくが止まらない。
自分が知らない間に向けられる、粘着質な執着。
一方的なものだけに、防ぎようがないのが半端なく恐ろしい。
自由を奪われての暴力に対する恐怖は計り知れない。
あの奇妙な部屋を施工した業者の人がいるなら、通報しよう。
黒澤の篠口に向けた想いを明確に口にしたところで
本作は終了。
シビアな展開だったので、次は甘さを所望するわ。

ここまでで再読終了。
とても楽しかった。
そしていよいよ新刊に突入します!
たどり着くまでとても長かった。

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「天使のささやき 2」かわい有美子 (リンクスロマンス)



【再読】
甘え上手で、それ以上に甘やかし上手な艶めいた色男。
生真面目で芯が一本しっかり通った少し天然な癒し系。
そんな峯神と名田の、ようやく付き合い始めたその後の物語。
仕事と恋愛とのバランスがホントに申し分なくて、読み心地がとても良い。
二人だけの世界にとどまらず、周囲の人たちとの関係性も申し分ない。
寮を出ることを選択した峯神と名田とのやりとりに、
こうやってふたり、人生を共に歩んでいくんだなぁ、としみじみ感じ入ってしまった。
同録のSS。
平河寮の面々がにぎやかで愉快でとても楽しい。
年を重ねても、そうやって集まれたらいいね。





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「Zwei」かわい有美子 (リンクスロマンス)



【再読】
およそ10年ぶりに再会したかつての同級生との
しっとりと進展していく大人の恋。
10代のころにはどうにも進展することのなかった思慕の情。
30を過ぎた今だからこそ、動き出したた想い。
分別ある大人だからこそ、抱える諦念。そして切なさ。
二人の恋愛模様と警察内部の事件の深刻さとのバランスも絶妙で、
読後の充実感が半端ない。
どう想像したって笑えるトナカイとの絡みから、
あんな的確なアドバイスをもらえるとは思わなかったわ。
峯神の過去を知るからこそ感じられる言葉の重みはシリーズ読みの特典。
書きおろしに感無量

厳島神社、私も好き好き。
何度行ってもまた行きたい。
弥山の上から初日の出!拝んでみたい。
どう考えても無理そうだけど。

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「AGAIN DEADLOCK番外編3」英田サキ (キャラ文庫)



シリーズも15周年になれば、世界観は盤石。
長らく続く作品の安定感と読み心地の良さったら半端ない。
小冊子やペーパー、アンソロ収録作品を一冊にまとめた番外編。
持っているものが多々あっても、
やはりこうして一冊になったものを手に取ることができるのは嬉しい。
葛藤や煩悶を乗り越え、共に時を歩みつづける4組の恋人たち。
他愛のない日常を描いているからこそ、
いつも通りの彼らに加えて、今まで見ることのなかった彼らの表情を
垣間見ることができる至福の読書時間。
愛し合う想いに微塵の揺るぎもない姿がとても素敵。
大満足で読了。

シーフードガンボ、ポジョデモーレ……どんな料理か全く想像できなくて、
レシピ調べちゃったよね。食べてみたくて。
どちらも家庭料理なだけあって自作できそうなので試してみたい。

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「欺かれた男」英田サキ (キャラ文庫)



表題+続編の2作品収録。
続編の方が俄然面白いなーと思いながら読んでいたら、
続編が書かれるまで8年。
経過した時間がそれだけあるなら、
筆力にも深みがでるなー、と思ってみました。
表題は読み始めから俯瞰して見えてる筋道通りに話が進んでいってるなーという印象。
沢渡、ちょろい。(←言い方)
槙野、ちょっとキモイ。(←……言い方!)
続編はその沢渡がとても良い感じで仕切ってくれました。
例えるなら、エリート二人を一喝と拳で黙らせる猛獣使い。(笑)
槙野もなんだかんだ頑張った。
藤本はちょっとお気の毒だけど、後出しはそうなるよね。
美味しいお酒が飲めるようになるといいね。

収集はコンプ済の英田さん。
今年はあと2冊読む本を決めていて、完全攻略は来年以降に持ち越し。
主だったシリーズ物は読了済みであとは短編のみ……
この作品を読んで、発刊順に読んでいくのがベストかな?と思ってみました。

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「甘い水 2」かわい有美子 (リンクスロマンス)



【再読】
ひとりで乗り越えるにはあまりにも大きな傷を抱えた遠藤。
彼自身は前向きに人生と向き合ってきているけれども。
時折吐露される小さなエピソードの数々が刺さる。
1巻よりもこちらの内容をより鮮明に覚えていたのは、
2巻目でタイトルの根幹に関わるような話をしていることと、
神宮寺と遠藤の関係がより揺るぎのないものになったから。
そのために払わなければならなかった代償が痛々しいけれども。
守り守られ、共に桜を愛で、花火を見上げ、ふたりでずっと一緒に歩んでいってほしい。
情事の最中の「お前なんか」のあとの遠藤のセリフがとても好き。


漢字が読めない神宮寺って、私のイメージとはちょっと違っていてなんだか新鮮。
漢字の書き取りをやっていた姪っ子ちゃんに
「私国語得意だったよー」と自慢してみたところ、
「本いっぱい読んだから?」と聞かれたので
「そうだよ。いっぱい読んだから」と自信満々で答えておきました。

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「甘い水 」かわい有美子(リンクスロマンス)



【再読】
間の悪いタイミングで耳に届いてしまった言葉が発端で、
遠藤から神宮寺に向けられるようになった反発。
遠藤には全く届いていなかった、所属部署を移動してまでも
遠藤を追いかけたかった神宮寺の想い。
第三者が上手く間に入って、そうと知らずあるいは意図的に彼らの
関係の改善やそれぞれに対する想いの自覚を促していく様がとても楽しい。
遠藤に関してはカラダからの興味が勝った部分が無きにしも非ずだけど、
色気の全くないその誘い方がある意味新鮮。
オトコマエすぎる誘い受け。(笑)
発展途上の彼らの物語がまだ続くことがうれしい。


『墨と雪 2』に向けての再読なわけですが。
その主人公の一人、篠口が思っていた以上に出番があって、再読して大正解。
このシリーズ電子では読めるけど、紙本で入手しずらくなっているのが
紙派の私としては残念。

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