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きままに読書★

読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。

   

「ジャイアントキリング 29」 ツジトモ(モーニングコミックス)



羽田さんとゴロ―さんが対峙するシーンが好き。
お互いが自分の非を詫びて、自分に足りないものを認め、相手の存在を認め、
それを補うために手を取り合ってサポートしていく。
この先のスタンドはとても活気あふれたものになるんだろうなぁ……。
反して、迷いの中にあるETU。なんだかものすごくツライ。
もやもやとした霧の中から早く抜け出してほしいけど……うわーん。コッシー(泣)
ドキドキしながら次巻を待ちます!

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「チェーザレ 破壊の創造者 1~10」 惣領冬実 (KCデラックス)



作品に圧倒されて呑まれる感じは本当に久しぶり。

2006年。1巻が出た時から買い続けて積んでいた本。
第一部が完結し、ミケランジェロ展を鑑賞してきたこのタイミングで読み始めて大正解。
約10年。
自分もそれなりにいろいろなものを見て、考えて。
ちょっとでも知識の蓄積ができているからこその面白さ。
惣領さんの絵も素晴らしくキレイで、うっとりと見入ってしまう。
それにしても……歴史って本当に壮大で奥が深い。
すべての事象が現代につながっていると思うと、なんだか感慨深いわ。

歴史的な大転換期を迎えた中、学生時代を終えようとしている青年たち。
多感な時期を共に過ごし、確実に絆を深め、確実に成長を遂げている姿が何とも心強い。
と同時に、この先の彼らの困難を思うと何とも言えない気持ちになる。

今日と同じ明日を当たり前のように迎えられる生活って、実はすごいんだなーと。
「今日まで生き延びてきたことに乾杯」とても重い言葉だけど、
静かに笑って酒を酌み交わす友がいることは、ものすごく心強いと思う。

物語に圧倒され、そして呑まれるような感覚を味わうのは本当に久しぶり。
描写の素晴らしさは、あたかも芸術を見ているかのよう。
良い読書でした。


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「あひるの空・38」 日向武史(講談社コミックス)



【俺はトキワにはかなわん。 でも、仲間はこっちの方が上だ】

クズ高vs丸高。
試合終了間近。
熱気と、歓声と。
個々の思いの深さと、仲間との絆の強さと。
心が揺さぶられるほど切実に、伝わってくる。

勝者は一校。
込められた思いの深さと切なさに泣きそうになりながら頁を捲った。

相手を認め、敬意を払い、それでも、自高の勝利を信じて戦い抜いた彼ら。
一生の間にあれほどまで濃密な時間を共有できる瞬間は、とても希少だ。
だからこそ、生涯胸に残るに違いない。
切なく甘く疼く傷のように。

そして、そんな瞬間を共に戦い抜いた仲間は、生涯の友となるに違いない。


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「エルハンブルグの天使」 あき((Feelコミックスファンタジー)



【いつか 笑い合うだけでは だめになる日が くるのかもしれない】

ちょっとした嫉妬。
ちょっとした劣等感。
ちょっとした優越感。
積み重ねられたそれらの思いに駆られた心は、本当に大切なものを見誤る。
本当に必要な人を、見失う。

ないものねだりだったのかなーと。
自分にないものを持った相手に対する嫉妬が羨望を上回ったがために崩れてしまったバランス。
ふたりそろってこそ、理想的な統治者であっただろうに。
ないものを補い合ってこそのふたりだっただろうに。

読後の切なさがあとをひく本。
でも大好き。

経過した年数。国の事情、背景。交錯する人々の思い。
一冊に収めるにはあまりにも膨大なそれらが、ストンと胸に落ちてくる。
うまいなーと思った。

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「あひるの空・37」 日高武史(講談社コミックス)



【負けそうな時に『負けるかも』って絶対に思うな】

地区予選決勝。丸高戦。
自分の立ち位置で、自分にできることを必死でやりながら戦っている彼らの姿に
本誌を読みながら毎週毎週泣きそうになっているわけですが……
コミックスを読んでても、やっぱり泣きそう。
それは、彼らの必死さや、懸命さ、仲間への信頼、相手への敬意。
そういったものが痛いくらいに伝わってくるからだと思う。
セリフやモノローグがいちいち胸に刺さって仕方ない。
前巻にひきつづき、この巻でも試合に決着はついていないわけだけど、
このボリュームでこの内容。
読み応えありすぎました。
決着………ついてほしいけど、ついてほしくない。
どっちが勝っても泣きそうだけど、最後までドキドキしながら彼らの試合を見続けたいと思います。

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『女衒夜話』 もんでんあきこ(クィーンズコミックス)






【いつか あんたが 俺を殺ってくれるんだろうと思ってたよ】

何回読んでも、やっぱりこの話好き。
というか。
話もさることながら、あたしは彼女の描く男の人のカラダ……というか、
にじみ出る男の色気が本当に大好きです。
彼女の本は少女コミック・レディコミ・BLに至るまで読んでるけど。
主観で話の良し悪しはあるけど。
でも、彼女の描く男子のカラダは無条件でカッコイイと思っています。大好き。
いや、カラダ大絶賛はさておき。(笑)

一人の女を守れる男になりたがっていた女衒と
「後悔」という感情を知ってしまった殺し屋と
時代の波に振りまわされながらも逞しく生きる女たちの物語。
読後は重たい感じの何かがずしーん、と残るけど、
戦後と言う時代を必死に生きた人たちの話は、ぐっと胸に来るものがあります。
自分の選択した生き方に、誰も後悔していないんだろうなー、と思うと、なんだか切ない……
キリオと裕也の関係が、またいいんだよなー。
キリオの「生きててよかった」という言葉。
裕也の「生きていくれ」という言葉。
誰もが模索した生きることの意味を、残された命に託したい。

内容説明(背表紙より)
終戦直後の東京――。女をかどわかして売り飛ばすことで生計を立てているキリオと、場末のバーを営む殺し屋の裕也。闇を這いずるように生きる二人の男は、ある女との出会いで運命の歯車をくるわせていった…。

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