きままに読書★
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カテゴリー「海外小説」の記事一覧
- 2014.09.06 「七王国の玉座〔改訂新版〕下」ジョージ・R・R・マーティン(ハヤカワ文庫)
- 2014.08.18 「君のためなら千回でも」カーレド・ホッセイニ(ハヤカワ文庫)
- 2014.08.17 「君のためなら千回でも」カーレド・ホッセイニ(ハヤカワ文庫)
- 2014.06.18 「七王国の玉座〔改訂新版〕上」ジョージ・R・R・マーティン(ハヤカワ文庫)
- 2014.05.29 「真夜中の相棒」テリー・ホワイト(文春文庫)
- 2014.05.02 「ケルトの封印 上・下」ジェームズ・ロリンズ
- 2013.09.27 「ロマの血脈 上・下」 ジェームズ・ロリンズ(竹書房文庫)
- 2013.04.14 「マギの聖骨 上・下」 ジェームズ・ロリンズ(竹書房文庫)
- 2013.03.31 「猫語の教科書」 ポール・ギャリコ(ちくま文庫)
- 2013.03.11 「犬の力 上・下」 ドン・ウィンズロウ(角川文庫)
「七王国の玉座〔改訂新版〕下」ジョージ・R・R・マーティン(ハヤカワ文庫)
【どうしてみんな、これほどまで盲目でいられたのだろう?】
なんとも読み応えのある物語。
国と国。人と人。
絡み合う煩雑な事情の中で、非常にわかりやすいのが私情と愛情。そして私利私欲。
敵地にも等しい陰謀の渦巻く宮中において、
正しくあろう、慈悲深くあろうとしたエダートが謀られて命を落とす様がやりきれない。
父の死を知って黒の城を抜け出したジョンを、命がけで連れ戻しに来た仲間たち。
ジョンの葛藤を汲んだうえで彼を傍に置こうとした熊の御大。
彼の居場所が居心地の良いものであるかどうかはわからないけれども、
彼が孤独でないことになんだかほっとした。
スターク家の子どもたちのこれからの運命がとても気になる。
ラニスター家でもまた、血の繋がった家族の間でそれぞれの思惑を抱えた不穏な気配がぬぐえない。
そしてターガリエン家の遺児、デナーリス。
ドロゴの元で安寧を得たかと思った彼女に襲い掛かる悲劇。
まだ序章に過ぎない物語。
これからの展開が気になります。
内容(「BOOK」データベースより)
前任の“王の手”は暗殺されたのでは?疑惑を胸に王都におもむいたエダード・スタークは、密かに調査を進めるうちに驚くべき秘密をつきとめる。だが同時に、彼のまわりには覇権を賭けた諸候の怖るべき罠が、幾重にも張りめぐらされていたのだ。一方、南方の草原では、ターガリエン家の遺児が騎馬民族と結託し、“鉄の玉座”奪還を狙う。さらに王国の北を守る“壁”の向こうでは、人知を超えた邪悪な力が蠢きだしていた。ローカス賞受賞。
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「君のためなら千回でも」カーレド・ホッセイニ(ハヤカワ文庫)
【人生にはなにをやるか、なにをやらないかしかないよ】
「やり直す道がある」そんな電話に導かれて、20年ぶりにアフガニスタンへと旅立つアミール。
そこで知る、アミールがかつて手ひどく裏切った少年、ハッサンの人生。
アミールの裏切りにも関わらず、ハッサンの変わらぬアミールに対する忠誠と愛情に涙ぐみ、
凄惨な過去に卑屈になることなく、幸せな人生を歩んでいる彼の姿に凛とした強さを感じた。
だが、激動する時代の波に、ハッサンの人生は壊されてしまう。
残されたハッサンの息子、ソーラブに降りかかる悲劇。
そんな彼を救おうと、奔走するアミール。
時代は容赦なく無慈悲に彼らを傷つける。
子共にはいつだって無邪気に笑っていてもらいたい。
けれども、子供が子供らしくあることが許されない時代がある。
やるせなさに涙があふれて仕方なかった。
アミールの元で新しい人生を歩み始めるソーラブ。
彼の人生が幸せに彩られたものであることを切に願います。
ソ連のアフガニスタン侵攻から、タリバンの9.11事件まで。
いかに歴史的認識が薄かったのかを思い知らされる。
自分で知ろうとしなければ、知識は培われない。
色々な意味で、この時期に良い本に巡り合いました。
内容(「BOOK」データベースより)
「もう一度やり直す道がある」わたしとハッサンをよく知る友人ラヒム・ハーンは告げた。電話回線の向こうにあるのは、わたしの過去、まだ償いの終わっていない罪。わたしは迷いをふりはらい、パキスタン行きのフライトに飛び乗った。そこに、わたしを打ちのめす哀しい真実が待ち受けているとは知る由もなく―アメリカとアフガニスタンを舞台に、少年時代の罪に立ち向かう男の姿を感動的に描き上げる、世界的ベストセラー。
「君のためなら千回でも」カーレド・ホッセイニ(ハヤカワ文庫)
【この川のなかに入れば、みずからの罪を川底に沈め、
流れにまかせてどこかへ行くことができる。
亡霊も、想い出も、罪もないどこかへ】
その年に起きた出来事は、12歳の少年アミールや
彼の周りの多くの人たちの運命を大きく変えてしまった。
アミールを庇ったことによって11歳の少年ハッサンが悪童たちの暴力の対象となり、
アミールが逃げたことによってハッサンが心と身体にひどい傷を負ってしまう。
自らの臆病さと裏切りを悔いながら、アミールの26年の人生は費やされていく。
贖罪を望むなら、ハッサンを対等に扱うべきだったのだと思う。
ハッサンによって罰せられることを願うのではなく、
傷ついたハッサンを友だちだと、抱きしめてあげるべきだったのだと思う。
だが、僅か12歳の少年にそれを望むのは、ずいぶんと酷なことだろう。
そして、僅か11歳でありながら、ハッサンがアミールに対して
最後まで示した忠誠と献身には涙が溢れそうになる。
罪の意識を抱えながら、アミールは大人になっていく。
結婚を前にアミールに自らの過去を告白したソラヤの勇気と、
ソラヤのすべてを受け入れたアミールのやさしさが心に沁みた。
哀しさの中にも誰かが誰かを思いやる気持ちに溢れている。
やるせなさを抱えたまま、次巻へ。
内容(「BOOK」データベースより)
「君のためなら千回でも!」召使いの息子ハッサンはわたしにこう叫び、落ちてゆく凧を追った。同じ乳母の乳を飲み、一緒に育ったハッサン。知恵と勇気にあふれ、頼りになる最良の友。しかし十二歳の冬の凧合戦の日、臆病者のわたしはハッサンを裏切り、友の人生を破壊した。取り返しのつかない仕打ちだった。だが二十六年を経て、一本の電話がわたしを償いの旅へと導く―全世界八〇〇万人が涙した、衝撃のデビュー長篇。
「七王国の玉座〔改訂新版〕上」ジョージ・R・R・マーティン(ハヤカワ文庫)
【孤独でいなくてはならないなら、孤独を甲冑にしてやろう】
スケールの大きさに圧倒され、気づけばのめり込む様に読んでいました。
登場人物の多さに、最初は読むペースが亀の歩みに……でも読み飛ばさなくて正解。
何度も確認しながら人物関係を把握したあとは一気に読み切りました。
約700頁のボリュームを読み切ってもまだ序章のこの物語は
中世のヨーロッパを彷彿とさせる壮大な歴史絵巻。
生れたついた家によってそれぞれの業を背負って生きる子供たち。
その子供のことを思い心を痛める、或は狂気に走る母親。
権力欲と陰謀に塗れる大人たち。
家臣の言葉に耳を傾けることのできない王の統治する王国は傾くと思うんだけどなぁ……
身内には甘くとも、他人には信じられないくらい冷酷になれる。
これも人間の業なのかな?
欲に塗れた大人はともかく……
覇権をめぐる争いに巻き込まれた子どもたちの未来がどうなっていくのか。
今後の展開が気になります。
久々にガッツリ読み応えのある本に出会いました!
内容(「BOOK」データベースより)
ウェスタロス大陸の七王国は、長い夏が終わり、冬を迎えようとしていた。狂王エイリスを倒し、ターガリエン家から“鉄の玉座”を奪って以来、バラシオン家、ラニスター家、スターク家ら王国の諸候は、不安定な休戦状態を保ってきた。だが、ロバート王がエダード・スタークを強大な権力を持つ“王の手”に任命してから、状況は一変する。それぞれの家の覇権をめぐり様々な陰謀が渦巻き…。ローカス賞に輝く歴史絵巻、開幕。
「真夜中の相棒」テリー・ホワイト(文春文庫)
【物事はなるようにしかならないのだから、
ただ一つなすべきことは、そのなかで最善を尽くすことだ】
それは、とても哀しい依存と共存。そして執着。
ボタンを一つ、掛け違えた男たちの物語の根底にあるのは、果てしない淋しさと孤独。
人間は独りで生きていくことはできないんだなぁ、と、切実に思いました。
ベトナム帰りのマックとジョニーが殺し屋を生業とせざるを得ない泥沼にはまっていく第一部。
そんな彼らに相棒を殺されたサイモンが、全てを捨てて執拗に二人を追い続ける第二部。
そして、彼らの人生が交錯する第三部。
一度手を差し伸べてしまったがために、ジョニーを見はなすことができなくなってしまったマック。
マックと共にいるためだけに殺人を繰り返すジョニー。
そんなジョニーを追い続け、いつしか距離感を見失ってしまったサイモン。
エピローグに漂う底のない孤独感が切ない。
内容(「BOOK」データベースより)
アイスクリームを愛する青年ジョニーは殺し屋だ。依頼は相棒のマックが持ってくる。一人では生きられないジョニーをマックが苛酷な世界から守り、ジョニーが殺しで金を稼いで、二人は都会の底で生きてきた。相棒を殺された刑事が彼らを追いつめはじめるまでは。男たちの絆と破滅を暗く美しく描いた幻の名作、30年ぶりの復活!
「ケルトの封印 上・下」ジェームズ・ロリンズ
【危険にさらされているのは、人類の未来。
手に入れなければならないのは、その運命を制御する力。】
近い将来必ず起こりうると予測される地球規模の人口増加による食糧危機。
だったら自分たち以外の人間を減らしてしまえばいい、という
傲慢な視点に則った実験から端を発する物語。
人間は創意工夫によって困難を乗り越える力を持っていると思うんだけどなぁ。
数日間の間に凝縮されたあまりにも濃密な出来事。
次々と展開される事象にひっぱられるように読み進めました。
一つの事件が収束するたびに、増えていく心の傷。
彼らがシグマという組織に身を置く限り、
その傷を抱えて生きていかないといけないんだろうなぁ…
同情はできないけれども、セイチャンの生き方が痛々しい。
彼女もまた、自らの犯した罪を背負って生きていかなければならない人間の一人。
それでも、レイチェルに謝ることができてよかったと思う。
真剣なんだけど緊迫感のないコワルスキの存在が本当に癒しだわ(笑)
新たなる戦いを示唆しながら次巻へ。
個人的には「存在するものの公表されないように圧力がかけつづけられている」
という、ミツバチ大量消失の謎が気になる……
内容(「BOOK」データベースより)
ヴァチカンのサンピエトロ大聖堂での神父、アフリカ・マリ共和国の難民キャンプでのアメリカ人大学生、アメリカのプリンストン大学での大学教授―三つの大陸で起きた三つの殺人事件には、ある共通点があった。シグマフォースのグレイ・ピアースは、ヴァチカンでの事件でおじが巻き添えになった元恋人レイチェルの依頼でイタリアに飛び、渦巻模様と円環の謎を追う。一方、マリで犠牲になった大学生の父親である上院議員の要請で調査を進めるペインター・クロウは、遺伝子組み換え作物を手がけるノルウェーの企業が事件の裏に存在することを突き止めた。だが、調査を進めるグレイとペインターに、炎と氷の脅威と裏切りの罠が迫る。「ドゥームズデイ・ブックの鍵」を巡り、シグマとギルドとの争奪戦の火ぶたが切って落とされた。
「ロマの血脈 上・下」 ジェームズ・ロリンズ(竹書房文庫)
【いったい何をしようとしているんだ?
俺たちを救おうとしているのさ。】
心無い大人たちの手によって過酷な運命を背負うことになってしまった子供たち。
破滅へとむかうこの世界を救うために何をなすべきか。自分たちに何ができるのか。
知っていたことが悲しい。
そんな子供たちと、彼らを見守るチンパンジーのマータとの交流には胸が熱くなった。
今回はイラストもとても重要な意味をもつわけだけど……
ラスト一枚。
小説という文字を読む媒介において、イラストの視覚的効果がここまである本はなかなかないと思う。
コワルスキの存在は本当に和むというかなんというか……
好きだなー。
少女の謎めいた言葉は新たなる物語への布石。
次巻が待ち遠しいわ。
上巻内容(「BOOK」データベースより)
シグマフォースのグレイ・ピアース隊長の目の前で一人の男性が射殺された。著名な神経学者であるその男性、アーチボルド・ポークは、致死量の放射線を浴びていた。デルポイの神殿が描かれた硬貨と、不思議な能力を持つ少女の手による絵を手がかりに、グレイたちシグマの隊員は、ポークの娘エリザベス、ロマの男性ルカとともに、インドへと向かう。一方、ロシアのウラル山脈で記憶を失った一人の男性が目を覚ました。彼は不思議な能力を持つ三人の子供から、「僕たちを救い出して」との依頼を受ける。その頃、ロシアではニコライ・ソロコフ上院議員とサヴィーナ・マートフ少将を中心に、チェルノブイリ原発を利用したロシア再興計画が進んでいた。その計画に参加させられていたのが、不思議な能力を持つ子供たちだったのだ。子供たちの能力を増幅させる人体実験には、シグマの存在を疎ましく思うアメリカのグループも関与していた…。
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「マギの聖骨 上・下」 ジェームズ・ロリンズ(竹書房文庫)
【愛ではない。まだ愛とは呼べない。ただの約束】
吊り橋理論…という言葉を思い出してみた。
極限の状況下で口吻けを交わした二人。
一連の事件が終わってから二組のカップルが誕生したわけだけど、
はたして、シリーズ次作でも彼らの関係は続いているのかしら?
……という意地の悪い見方はおいといて。(笑)
底抜けにスケールの大きい話だった。
歴史的事象に基づく、宗教、化学、伝承、そしてアクションが絡み合って、
たった数日の間に起った出来事に込められた情報量の密度の濃さに、圧倒される。
それらを一気に読ませるスピード感ってすごいなー。
流れ込んできた諸々の情報を、「理解」という言葉を伴って飲み下すのには、ちょっと時間がかかりそう。
反芻しつつ、事柄のひとつひとつを調べて行けば「知識」として身に付くんだろうけど。
それは無理だわー。
というわけで、ニュアンス理解。(笑)
次作も是非読ませていただこうと思います☆
内容(「BOOK」データベースより)
ドイツのケルン大聖堂で行われていたミサの最中、修道服姿の侵入者たちが出席者と司祭を惨殺した。犯人の目的は黄金や貴重な美術品ではなく、内部に保管されていた“マギの聖骨”だった。キリストの聖誕を祝いに訪れた東方の三博士の聖骨だ。聖骨を奪った襲撃者たちは、世界を一変させる力を手にする。事態の収拾に追われるヴァチカンは、ローマの国防省警察に所属するレイチェル・ヴェローナ中尉に調査を依頼。だが、彼らだけではこの奇怪な盗難と殺人事件に対処できない。そこで、米国国防総省内の機密組織、シグマに応援の要請が届く。グレイソン・ピアーズは、科学者と特殊部隊の隊員から成る即席のチームを編成し、奪われた聖骨の謎の解明に取り掛かる。彼らは暗い過去の歴史を暴きながら、古代の秘密が眠るアレクサンダー大王の遺跡へと向かう。その先には、神秘と恐怖のベールに包まれたドラゴンコートが待ち構えていた…。
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「猫語の教科書」 ポール・ギャリコ(ちくま文庫)
【これが、私が私の家にもぐりこんだ顚末】
小生意気な猫の、ちょっと見当外れで、時々的を射た人間観察日記。
知ったつもりになって得意げに語っている姿が何とも愛らしい。
微笑ましく思えたり、鼻についた感じがしたり。
そういうのも全部ご愛嬌。
ちょっとだけ残念なのは、男子目線だなー、というのがたまに垣間見えること……かな?
まぁ、作者男子なので、当たり前といえば当たり前なんだけど。(笑)
猫のしぐさを思い描きながら読むと、楽しさ倍増し。
とはいえ。
これ、BL変換してみると、とっても楽しい妄想が出来上がる気が………ん?
腐な感想になってるーー(笑)
内容(「BOOK」データベースより)
ある日、編集者のもとへ不思議な原稿が届けられた。文字と記号がいりまじった、暗号のような文章。“£YE SUK@NT MUWOQ”相談を受けたポール・ギャリコは、それを解読してもっと驚くはめになる。原稿はなんと、猫の手になる、全国の猫のためのマニュアルだった。「快適な生活を確保するために、人間をどうしつけるか」ひょっとしてうちの猫も?描き下ろしマンガ(大島弓子)も収録。
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「犬の力 上・下」 ドン・ウィンズロウ(角川文庫)
このボリュームで最後までダレることなくどきどきしっぱなし。
ぐいぐい引っ張られる展開は圧巻。
とはいえ。
残酷な描写が多いので、精神状態がローな時に読むのはちょっとキツイかな?
麻薬捜査官=アーサー・ケラーと麻薬カルテルの統制者=アダン・バレーラとの30年に及ぶ麻薬戦争の物語。
史実が絶妙にちりばめられてるところがなんだかリアルで、諸々想像すると背筋が寒くなります。
自らその道に飛び込んでいった者。
運命に背中を押され、意図せずしてその道にはまり込んでしまった者。
多くの人を巻き込んでの血で血を洗う年月の果てに疲弊しきったアーサーの叫び。
ラスト、アーサーとアダンが対峙したシーンはなんとも言えない気持ちがこみ上げてきました。
「日本語に翻訳された小説」ではなく「英語で書かれた小説」を読んでいる気分にさせてくれる翻訳は、
賛否があるみたいだけど、あたし的にはGood☆
それにしても……
殺されるか、全てを失うか。
この争いに関わった人たちの行きつく先はこの二択で、壮絶すぎました。
上巻・内容(「BOOK」データベースより)
メキシコの麻薬撲滅に取り憑かれたDEAの捜査官アート・ケラー。叔父が築くラテンアメリカの麻薬カルテルの後継バレーラ兄弟。高級娼婦への道を歩む美貌の不良学生ノーラに、やがて無慈悲な殺し屋となるヘルズ・キッチン育ちの若者カラン。彼らが好むと好まざるとにかかわらず放り込まれるのは、30年に及ぶ壮絶な麻薬戦争。米国政府、麻薬カルテル、マフィアら様々な組織の思惑が交錯し、物語は疾走を始める―。
下巻・内容(「BOOK」データベースより)
熾烈を極める麻薬戦争。もはや正義は存在せず、怨念と年月だけが積み重なる。叔父の権力が弱まる中でバレーラ兄弟は麻薬カルテルの頂点へと危険な階段を上がり、カランもその一役を担う。アート・ケラーはアダン・バレーラの愛人となったノーラと接触。バレーラ兄弟との因縁に終止符を打つチャンスをうかがう。血塗られた抗争の果てに微笑むのは誰か―。稀代の物語作家ウィンズロウ、面目躍如の傑作長編。
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