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きままに読書★

読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。

   

「ふさいで~イエスかノーか半分か番外篇 3~」一穂ミチ (ディアプラス文庫)



一穂さんが描くのはその人の「人生」なのだと。
つくづく思う。
一瞬の情景を切り取ったドラマではなく、その人の歩んだできた軌跡を読ませる。
とても深い話だった。
意味深なタイトルも秀逸。
現実に打ちのめされてボロボロになった栄に放った設楽の言葉に鳥肌が立った。
業だなぁ、と。
自分が越えられない才能を持った者に対して迸る想い。
その言葉で栄は走り続けて、そして設楽は見守り続けて。
再会を果たした二人の新たなる船出はなるか?
偶発的な出来事からそのジャッジに立ち会ったのは、本編でも良く馴染んだ人たちで、
展開のうまさに溜め息。



重苦しい場の雰囲気をぶち壊した竜起の溌剌とした明るさに安堵。
第三者視点の話だと、外面しか見えない国江田さんのプロ意識に感心しつつ、
裏の毒舌を想像して楽しくなる。
栄と一緒に仕事ができてうれしそうな深の姿が目に浮かんで
なんだかこっちもうれしくなる。
シリーズを読み続けてきたからこそ味わえる楽しさ。
プラスして、じじいレンジャーがとっても可愛らしかった。
栄と言う人を掘り下げて書いてくれたのは良かった。

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「恋敵と虹彩 ~イエスかノーか半分か 番外篇2~」一穂ミチ (ディアプラス文庫)



読み進めるほどに楽しさのボルテージが上がっていって、
最後は声を出して笑いながら読了。
楽しかった!
このシリーズは潮と計がいてこそなんだなーと再認識。
そして、潮が私が思ってた以上にイイ男だった。
外面を取り繕っていない素の計に出くわして挙動不審になっている深と、
ナチュラルに対峙している潮と竜起の落差も面白い。
全体の3/4は付き合い始めて2週間後からの竜起と深の話。
嘘をつくならその嘘を墓場まで持っていく覚悟で。
それができないなら、嘘はつくべくではない。
と言うのが私の持論。
竜起に対する好きがダダ漏れている深は可愛かった。



先日、社長と西宮神社の福男の話をしたばっかりだったので、
題材的にとてもタイムリー。
「学業=よほどの問題がない限り目的は達せられる」と書かれたおみくじの通り、
国家資格を取得した身としては、
おみくじって当たるんだわー、と思っています。
引いたのは「天然石おみくじ」だけどね。(笑)

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「横顔と虹彩 ~イエスかノーか半分か 番外篇~」一穂ミチ (ディアプラス文庫)



概要しか覚えてないなーと思いながらの再読。
なにこれ。面白いんですけどー!と、食い入るように読んでしまった。
竜起と深。
対極にあるような性格の二人が、
互いの良さを認め、努力を知り、良い意味の影響を与え合って成長していく。
仕事的にも、互いを知るほどに惹かれあっていく恋愛的にも
読みごたえがあって面白い。
ふがいなさを知ることは、成長の糧になる。
自分に足りていないものと、この先の仕事とどう向き合っていくのかと言う自覚。
若い二人の足掻きがなんだか眩しい。
これからの二人がとても気になるので、番外の続刊は嬉しい。


全力では仕事をしたくない身としては、
彼らの働き方に頭が下がる。
いかに余暇のために余力を残すかが私のポイントだからなぁ。
とはいえ、最初の職場がブラックすぎて、今の職場は何をやらされてもあの時の大変さを越える仕事はないからぶっちゃけ楽。
……と思っているのは会社には内緒(笑)
そんな前職ともいまだにつながりはあるので、いい勉強をさせてもらったという意味で感謝☆

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「おうちのありか~イエスかノーか半分か(3)~」一穂ミチ (ディアプラス文庫)



潮が自分にとっての安らぎの場であり、帰る場所であるのなら、
自分も潮にとってそうでありたいと。
そう思えるようになったことが、計にとって大きな変化だと思う。
計を守るために自分の元を離れた潮を取り戻そうと奮闘する計。
だけど、潮にとって計は既にそんな存在であったことを知らされて、胸が熱くなる。
自分の子どもの意に沿わないことを押しつけようとする親の心理が全く理解できない。
うまくいくわけないのにね。
紆余曲折ありつつも二人が手に入れた「おうち」。
守り守られ、愛し愛され。
のびのびと日々を営む二人を想像しながら楽しく読了。

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「世界のまんなか~イエスかノーか半分か 2~」一穂ミチ (ディアプラス文庫)



喧嘩をしてもすれ違っても。
計の潮に対する絶対の信頼は揺らがない。
それが伝わってくることが心地良い。
どんなことがあっても帰れる場所がある。
素の自分で寛ぐことができる場所がある。
そう思える寄り処があるのって、とてつもない力になる。
一人で抱え込んで頑張って頑張ってきた計が潮の前で弱音を吐くシーンがとても好き。
この人の前では素直になれるのね、という泣きたいような安堵。
だけど、その後のびっくり展開。
戸惑う潮の姿に胸が痛くなるものの、
ぐらついた潮を「浮気だ」と詰る計に爆笑。
ああ、本当に元に戻ってよかったよ。
周囲の人たちが計の頑張りを理解してくれてるのが嬉しい。


仕事で「できない」って言いたくない気持ちはよくわかる。
水面下の頑張りはすべて押し隠して「できましたけど」と涼しい顔をしていたい。
でも「わからない」はちゃんと言う。
「わからない」で進めてしまったら迷惑にしかならないから。



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「イエスかノーか半分か」一穂ミチ(ディアプラス文庫)



再読。読んだのは5年くらい前。感想を書いたのも5年前。
だけど、その時の自分の感想、ほぼ言えるわ~、っていうくらい、
思ってることは一緒だという自信の元に
当時の感想を確認してみて、まんまその通りで笑う。
今言いたいこと、当時の感想に全部書いてあった。
色々ブレない好き作品。
初読の一穂さんがこの作品で、
結局一穂さんの作品世界そのものにハマって既刊全部集めた思い出。
なのにまだ全部読みきれていない残念さ。
この作品も番外と短編集の未読分があるので1作目から再読。
楽しかった!

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「恋に焦がれる獣達 ~愛を与える獣達シリーズ~ 」茶柱一号



次期王となるテオの伴侶が自分でいいのか悩むヒカル。
他人は他人。
自分は自分。
そう割り切って生きられれば楽なんだろうけど、
親兄弟その他諸々、周りの人達がハイスペックすぎて大変。
ヒカルが自分に自信を持てない理由の一つを後にスイが述べてるけど、
それって一歩間違ったら謙虚さじゃなく傲慢さを生み出すもとにもなりかねないと思ってみた。
過保護にも限度があるわ。
スイの日記がとても可愛い。
そして、ガルリスとスイの掛け合いがとても微笑ましくて好き。
ラストはディランとイリス。
置いていく方もだけど、置いてかれる方も辛いよ~!と思っていたので、
諸々の問題が解決されそうな兆しに安堵。→

長命の現王がいる中、前倒しで世代交代を行うレオニダスは十二国記世界とは真逆だなぁ、と、
思った。
こういう考察ができるから、読書って面白い。
読みたいけど一冊単価が高い上に巻数嵩張るし……で躊躇していたけど、
お友だちが持っていることに気付いたので張り切って(?)お借りしました!
ありがとー!

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「愛を与える獣達 むすんだ絆と愛しき『番』 」茶柱一号



チカに対するゲイルとダグラスの溺愛っぷりと、
美味しそうにガツガツと食事する獣人たちの食べっぷりで
イロイロ満たされるお借り本。
出てくるご馳走が本当に美味しそう!
一人に対して二人の伴侶という構図で自然なバランスが保たれているとこがいいなー。
ゲイルとダグラスがお互いを認め合っているのがすごく伝わってくる。
出産祝いで二世帯住宅経てちゃうヘクトルが素敵。
っつか、お城に帰らなくて本当にダイジョブですか?前王様(笑)
チカがこの世界に来た経緯、この世界のしくみ等々がスルッと入ってきて、
テンポよく上手く語られてると思う。
説明くさくないところが凄い。

章ごとに視点を変えていく一人称の文体の中での
心の声や突っ込みがとても楽しくて好き。




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「愛を与える獣達 無骨な熊と王者の獅子と異界の『番』」茶柱一号



異世界に転生したチカ(日本人)がハイスペックな獣人二人に溺愛される物語。
表紙の三人がメインキャストなわけだけど、
「静かなる賢者」と言われる規格外な前王・ヘクトル(表紙にはいない)に
なんかイロイロ持っていかれたお借り本。
立場を考えれば、周りにとっては迷惑でしかない行動力が愉快すぎる。
そして乗り越えてきた過去が切ない。
メイン三人に話を戻して……
死んだ方がまし!という境遇からゲイルとダグラスによって救い出されたチカ。
二人の好意に甘んじることなく、自分にできることを模索する当たりが
苦労性の日本人だなぁ、と。
頑張れ、チカ。

私人間だけど、動物マッサージされてみたい!と割と本気で思った。
気持ちよさそうだなぁ。
モフモフにもたれかかって眠る!というのも憧れるよね。
「苦しゅうない、近う寄れ」という風情で横たわるライオンや熊には萌えしかない。
続きが楽しみ。

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「うなじまで、7秒」ナツ之えだまめ (フルール文庫 ブルーライン)



貴船の伊織に対する最初のアプローチの仕方は最悪。
訴えられるレベルですよー、と思うわけだけど、
身体から始まって絆されるのはある意味BLあるある。
ところが。
快楽に翻弄されながらも、伊織が簡単に流されなかったところが良い。
貴船の想い。
伊織の想い。
成就に至るまでのそれの想いが丁寧に描かれていて、
最初は独りよがりにしか感じられなかった貴船の溺愛が心地よく感じられる。
お兄ちゃん(伊織)大好きっ子の弟・隼人の態度が
私の想定外だったところがとても良い。
きっちり描かれているお仕事描写から伊織の仕事に対する姿勢が伺えて、
貴船はこういうところに惚れたのね、と噛みしめてみた。



作家買いだったり、読メでのレビュー買いだったり、
別の書籍でおススメされていたり。
その本を買った理由ってそれなりに判別できるんだけど、
これを積読棚で見つけた時は何で買ったのかさっぱりわからなかった本。
たまーにそういう謎本が出現します(笑)
でも、読んで買ったことを後悔することはないから、やっぱり欲しくて買ってるんだよね。

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