きままに読書★
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カテゴリー「BL小説」の記事一覧
- 2020.11.17 「最凶の恋人(8)―ある訣別―」水壬楓子 (ビーボーイスラッシュノベルズ)
- 2020.11.15 「星に願いをかけるには」イーライ・イーストン (モノクローム・ロマンス文庫)
- 2020.11.04 「最凶の恋人(7)―組員日記―」水壬楓子 (ビーボーイスラッシュノベルズ)
- 2020.11.01 「最凶の恋人(6)―例会にて―」水壬楓子 (ビーボーイスラッシュノベルズ)
- 2020.11.01 「最凶の恋人(5)―ある一つの賭け―」水壬楓子 (ビーボーイスラッシュノベルズ)
- 2020.10.28 「最凶の恋人(4)―覚悟の日―」水壬楓子 (ビーボーイスラッシュノベルズ)
- 2020.10.26 「最凶の恋人(3)―蝶々の束縛―」水壬楓子 (ビーボーイスラッシュノベルズ)
- 2020.10.25 「最凶の恋人(2)―地上の楽園―」水壬風子 (ビーボーイスラッシュノベルズ)
- 2020.10.25 「最凶の恋人(1)―ルームメイト―」水壬風子(ビーボーイスラッシュノベルズ)
- 2020.10.20 「潜入捜査~美しく淫らな男たち~ 」松雪奈々
「最凶の恋人(8)―ある訣別―」水壬楓子 (ビーボーイスラッシュノベルズ)
遥が柾鷹と共に生きるということは、
これまで生きてきた世界との柵を捨てるということ。
遥に迫られたのは選択ではなく覚悟。
答えなど、最初から決まっているのだから。
目を逸らさずに直視した遥の凛とした姿勢がひたすらかっこいい。
遥の対処に全てを任せ、ひっそりと見守っていた柾鷹の漢気。
言葉ではなく態度で示したやさしさと水面下でのフォローはかっこよかったよ。
後半は子どもたち視点で。
居場所をなくした能上が千紘たちと打ち解けていくさまが微笑ましい。
でも最後。
某作品から出張してきたお方に持っていかれました。
まさかここで出会えるとは!
いい加減表紙に文句言うのはやめようと思ったけど、やっぱり言う(笑)
この巻の表紙でど真ん中に来るべきは遥。
そして、それは柾鷹に寄りかかっている姿じゃない。
……と、私は思うんだ。
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「星に願いをかけるには」イーライ・イーストン (モノクローム・ロマンス文庫)
孤独の中にいたマイロが星に託した願い事。
そしてそのマイロを見失いかけたジェイソンが星に願った想い。
そんな彼らの恋の行方と並行して語られるのは、
平穏に暮らす町に降りかかった未知のウィルスの脅威。
本人が思っているほど頑なでもクールでもないジェイソン。
彼が押し隠した想いを本能的に察したマイロのジェイソン認識が、
本人の自己認識とかけ離れているところが面白い。
理屈をこねていたジェインがようやく素直になったかと思えば、
その想いをマイロに伝え損なう間の悪さ。
だけど、それは彼だけのせいじゃない。
凶暴な(笑)援護射撃に感謝しないとね。
一話話完結で続いてきての、シリーズ第三弾は
これは次巻に続くと考えて良いのよね?と前のめりになるエンド。
不穏な気配ムンムンで胸がざわざわする。
この町の平穏が壊されることがありませんように。
「最凶の恋人(6)―例会にて―」水壬楓子 (ビーボーイスラッシュノベルズ)
読み進めるほどに面白くなっていくシリーズ。
窮地にあって尚、遥を表に出さずに守ろうとする柾鷹と、
自らの意志でその場に赴き、柾鷹を煩わせる問題を解決した遥。
ヤクザではない遥が示した男気が半端なくかっこいい。
そして柾鷹が守ろうとしている遥の立ち位置が知れて、柾鷹を見直す。
ヤクザ相手に啖呵きれる梓ちゃんもカッコいい。
この子には遥とずっとこうやってつるんでいてほしいなぁ。
同録は生野と千紘。
腹の底はどうであれ、同級生のために骨を折った二人。
この子たちも読み進めるほどに印象良くなっていくんだよなぁ。
でも、あっちこっちで盛るのはやめよう(笑)
存じ上げている方々がぞろぞろ出てきて、
再読したいリンク作品が増えるって……時間が全く足りてない。
そのうちね。そのうち。
それにしても、表紙の指定って誰がどんな感じでしてるんだろう?
これじゃない!感が半端ないんですけどー。どー。←エコー。
「最凶の恋人(5)―ある一つの賭け―」水壬楓子 (ビーボーイスラッシュノベルズ)
前巻で柾鷹と共に生きていく覚悟を決めた遥。
今回遥が随所で伺わせたのは「自信」かな。
柾鷹に愛されているという自信。
それをナチュラルに滲ませている感じが、なんかいいなーと思う。
柾鷹に対する信頼は、遥の柾鷹に対する深い想いの表れ。
なのに、遥は絶対にデレない。
最後まで読み切って、ささやかな家電量販店デートで幸せをかみしめる柾鷹が
ちょっとだけ不憫だと思った。
まぁ、好き勝手やっている柾鷹にデレたら余計にめんどくさくなるかな?
拉致された遥を巡ってのやり取りに、
二人の揺るぎない想いが明確に伝わってきたのがすっごく良かった。
友だちと『氷刃の雫』の話をしたのが昨日。
そしたら本作の会話の中で秀島の名前がでてきて、テンションがあがりました。
作品の世界観がリンクしていると、こういうお楽しみがあります♪
「最凶の恋人(4)―覚悟の日―」水壬楓子 (ビーボーイスラッシュノベルズ)
自分自身では何も変わらないつもりでも。
生活環境が変わり、立場が変わり、
周囲からの自分に対する対応がその立場に見合ったものへと変われば、
自ずと自分自身も変わってくる。
そんな遥の変化が伝わってくる。
そして、その変化の過程の中で遥が自らの意志で心に抱いた覚悟。
それを強いたわけではない柾鷹の度量の広さを改めて思う。
駄犬並みのかまってぶりがうざくても。
遥のことが大好きなのが全力で伝わってくるから憎めない。
やくざに雇用されるデイトレーダー……確かにリスク高すぎてなり手いないのは納得。
でも、相場が読めたら楽しいだろうなぁ、とは思わなくもない。
ディーラーから連想するのは石田衣良の『波のうえの魔術師』。
友だちに貸したら彼女の会社の上司の方も読みたいと。
気軽くお貸ししたら図書カードで返却されてきました。
彼曰く。
「真剣に読んでたら赤線引っ張っちゃった!ごめんなさい」
私はむしろ、どこに赤線を引いたのかが知りたかった(笑)
音痴な組長にデジャブ。
黒羽も音痴だったよね。
花郎さんは谷地さん表紙の『禽獣の系譜』が神作品。
そのうちレビューあげたい。
「最凶の恋人(3)―蝶々の束縛―」水壬楓子 (ビーボーイスラッシュノベルズ)
前半は子供CP。
千紘が凌辱されてしまったがために
生野が負ってしまった悔恨と負い目。
千紘に対して彼が純粋に「好き」の気持ちだけでは対峙できなくなったことが
なんだかやるせない。
それにしてもの素朴な疑問。
組の跡目を継ぐ千紘の武道のたしなみってどの程度あるんだろう?
大人CPは柾鷹のバカっぷりに拍車がかかり、
遥の柾鷹のあしらい方には年季が入り……と、
なんだかんだ楽しく平和。
柾鷹のエロおやじの側面だけではなく、
極道らしい一面が垣間見られたのは新鮮だった。
ちゃんと仕事(?)してたのね。
性犯罪者に対する処罰はハンムラビの法則で。
……という観点からは理に適っているんだけど。
夢見心地の中での制裁はちょっと甘い気もする。
「最凶の恋人(2)―地上の楽園―」水壬風子 (ビーボーイスラッシュノベルズ)
俄然面白くなってきたシリーズ第二弾。
自分の意志でアメリカに留学することを決意し、
柾鷹に悟られることなく見事にそれを実行した遥。
自分の人生は、自分の意志で選んで歩んでいる。
そういう自己確認をしたくなる気持ちはわかる。
やり遂げたことが自信になることも。
今回は遥側の柾鷹に対する想いが描かれていて、
二人の在り様がストンと腑に落ちた。
そして、自分勝手に遥を振り回していた柾鷹が、
彼なりの最大限の譲歩で遥の意志を尊重していたのかも。
柾鷹と共に暮らすことを決意した遥。
より神経が太くなってきた気がするのは良いことだと思っておこう。
柾鷹と知紘の全力で大人げない親子喧嘩のシーンが好き。
子どもに「ヨコシマな」と言われる親心……(笑)
手元の全巻を眺めてみて、この表紙、どうにかならなかったのかとため息。
もともと私がこの絵師さんと相性が悪いのもあるんだろうけど、
この表紙のおかげで、私は遥の立ち位置を
「強いられるままに囲われる人」だと曲解したのよね。
自分の意志で戦える人で良かったわ。
「最凶の恋人(1)―ルームメイト―」水壬風子(ビーボーイスラッシュノベルズ)
長らく続いていくシリーズ第一弾。
やくざモノあるあるだけど、抱かれて乱れる恋人の姿を
他人に晒したい心境がさっぱりわからない。
始まりは強姦から。
柾鷹よ、それを他人にしれっと言うな、しれっと!
だけど、結局遥はそんな征鷹を受け入れる。
これがその理不尽にひたすら耐える健気受なら私の好みじゃないんだけど、
遥はちゃんと自己主張も意思表示もできるから、それもありかと。
そもそも、10年経っても気持ちがかわらなかったら、
それはもう、お幸せに、と言うしかない。
一方の子供CP。
残念なことに知紘は全く私の好みじゃなかった。
というわけで、大人CPの動向を楽しみに次巻へ。
11巻までそろえつつ、
積みっぱなしで長いこと手が出なかったのですが、
ようやく読み始めてみました。
1巻目じゃ面白さはわからないよー、と、
何人もの方々からおっしゃっていただいたので、
この先に待っている物語にワクワクしながら次へいきます。
これを既読の棚にしまえたら、積読棚が相当空くのもお楽しみ(笑)
「潜入捜査~美しく淫らな男たち~ 」松雪奈々
「潜入捜査」はタイトルに偽りなし。
副題の「美しく淫らな男たち」は……ん?どちらさま??と、クエスチョン。
だんだんグーデリアン(@サイバーフォーミュラ)にしか
見えなくなってきた陽気なアメリカ人と
生真面目さが可愛い初心でちょろい(褒め言葉ね)日本人男子が
仕事を介して出逢い、惹かれていく物語。
CIAと公安。
それぞれの立場でのお仕事シーンは読み応えあったけど、
美しさも淫らさも何処にも落ちてなかった(笑)
副題に則った最初の先入観に最後まで引きずられ、
なんか違う感が拭えなかったのは自分の妄想力のせいかな?
このタイトルにこの副題だったら山藍紫姫子さんに是非!
と思ったけど、それ、『背徳の聖者たちシリーズ 』に近いモノがあるうんじゃない?
と、気付いてみました。
あっちは「目には目を、歯には歯を」で
ハンムラビの補足に則って暗殺を請け負う物語。
「美しく淫ら」の看板に偽りなし!