忍者ブログ

きままに読書★

読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。

   

「undercover アンダーカバー」水壬楓子(SHY NOVELS)



秘密裏に暗躍するのはICPOの軍事版にあたる組織、メリッサ。
麻薬組織を撲滅するための潜入捜査。
ガッツリと描かれるミッションとアクション。
本気出せば出来るおっさんながらも、ヘタレな攻・榊。
メンタルではガッツリマウント取ってるひんやりとした美貌の女王様受・南雲。
どれもこれも好みど真ん中で楽しさ増し増し。
南雲が素性を明かしてからの榊との会話は、
榊のヘタレさ全開で爆笑もの。
こういうノリ、好きだわ~。
今回のエピソードは綺麗に完結しつつも、
次のステップへ進むための素地を十分に残したエンド。
シリーズ化してくれたらとても嬉しい。

手元にある水壬さんの作品はほとんどがシリーズ物で
(しかも読了数より積んである本の冊数の方が多いような??
知りたくないから数えないけど・笑)
単発のこの作品が積んであったことがイレギュラー。
だけど、大正解でした☆

拍手

PR

「嘘の欠片」栗城偲 (カクテルキス文庫)



その言葉は誰に向けられたものなのか?
意味を取り違え、誤解を抱えたまま、10年に及んだ擦れ違い。
後悔を抱えたままの別れだったからこそ、燻り続けた想い。
再会を果たし、想いは募る一方なのに、
過去の傷が癒えていないからこそ、不用意に相手に踏み込めない。
この関係を壊すのが怖い。
そんな呉村と峯井の間で愉快犯みたいに立ち回った鳥屋野がマイベスト。
楽しそうだなー。
いや、楽しかったんだろうな。
彼がいたからややこしくなり、彼のおかげで進展した二人。
ペーパーのオチに爆笑。
この三人にはずっとそのスタンスでいてほしい。


抗がん剤後の右腕は採血しづらいことこの上ないのは経験済み。
私も1度の採血で10回以上刺されたことあるわー、と振り返り。
でも、看護師の皆様に不快な思いをさせられたことは一度もなかったな。
点滴のルートが取れなくて、結局足から点滴しながら手術したこともあったわー。
お世話になりました。
入院時は快適だった思い出しかなくて、
それもこれもお世話になった医師や看護師の皆様のおかげだと思っています。
まぁ、そもそも寝て食べて本読んでスマホで遊んで……というルーティンで許される環境が不快な訳がないのです(笑)

拍手

「オオカミの言い分」かわい有美子 (リンクスロマンス)



タイトル通り、スペックの高いオオカミが
口の減らない、だけど素直で純粋な赤ずきんちゃんを嬉々として楽しそうに口説き落とす話。
口説かれていることを全く自覚していない赤ずきんと
巧みな言葉遊びを楽しむオオカミの掛け合いが愉快。
年上が元気な年下を甘やかす話は大好物だし、
高嶺さんのイラストがキラキラ要素増し増しだし、
あっちもこっちも可愛くて楽しく読了。
酔った赤ずきんの無防備さと色っぽさの破壊力は素晴らしかった!
そしてガツガツしていないオオカミも最高です。
描き下ろしはマジボケと天然ボケのコンボにオオカミが振り回される様が痛快。



「趣味が仲人みたいな人に借りをつくりたくない」
わかる!
その見合い話にのったら、あなたと一生縁が切れませんよね?
という薄ら寒い思いを味わった身としては、
その気持ちとても良くわかるわ~~!
と変なところで共感(笑)
そして私、みなとみらいが大好きなので、夜景描写に行きたい気持ちがウズウズと。
わー、行きたい。とても行きたい。
諸々落ち着いたら!って最近そんなんばっかりだけど、
いつかのお楽しみにワクワクしていようと思います。


拍手

「魅惑の恋泥棒」かわい有美子 (リンクスロマンス)



かわいさんの織り成す作品世界の豪華な雰囲気と、
高嶺さんの華麗なイラストの見事なコラボ。
そして所作がことごとくスマートで
大人の余裕がある沖が半端なくかっこいい!
彼の所有する車がジャガーってところも、ポイントアップ。
更に、髪を上手に洗ってくれる恋人って私的なツボドストライク。
年上が年下を甘やかす時に、年下の恋人を「この子」呼ばわりするのは大変好み。
読んでいて幸せ。
後編で明らかになる柳井のトラウマ。
ここで沖が示す抱擁力がカッコイイ。
ん?
沖語りに終始してしまった。
そんな沖が心惹かれた柳井も勿論魅力的。
でもやっぱり沖推しで(笑)

好き作家さんの世界観を
好き絵師さんが見事に表現してくれた作品。
泥棒稼業に関する突っ込みはおいといて、
眺めてるだけでも幸せだし、読んでも幸せ。



拍手

「赫蜥蜴の閨」沙野風結子 (幻冬舎ルチル文庫)



過ぎた執着も憎しみも。
それが、自分自身に向けられたものなら受け止めようがある。
けれども、自分を通り越した誰かに向けられたものだったら?
やってらんないよね。
獣染みた行為から始まった臣と光己の関係。
互いが自分の境遇や生活に満足していたら、
惹かれあうことはなかっただろう。
だけど、欠けたものを補うかのように躰でそして魂で絡みあっていった二人。
破滅願望を持った男は情人を生かすことを選び、
生きることを選んだ男は情人と共に壊れることを選ぶ。
命懸けで成就した想いは壮絶。
だからこそ、5年後の穏やかさが嬉しい。

重量感のあるシリーズ4作。
がっつりとした読み応えに大満足。
『蛇淫の血』『蜘蛛の褥』『蛇恋の禊』『赫蜥蜴の閨』
内容を鑑みて、これ以外ない!という絶妙のタイトル。

拍手

「蛇恋の禊」沙野風結子 (幻冬舎ルチル文庫)



過去は変えられない。
悔いてもその過去の延長上の未来に進むしかない。
自分の選んだその道が間違っていなかったと証明するために。
そのために他人の血を流すまいと、
痛々しい程の潔さで腹を括った凪斗。
彼に手厳しくしたのは臨んだ方向へ導くためだったはず。
なのに、そんな凪斗の姿を見て、何故ブレてんの?角能~~!?と、
一瞬愕然としました。はい。
だけど、そんな角能が見せた腹の括り方は壮絶で、
鬼気迫る奈良さん絵で臨場感倍増し。
いろいろあったけど、最後はお祖母ちゃんの残して逝った想いに涙。
お祖母ちゃんっ子の私には込み上げるモノがありすぎたわ。

さて。
次はいよいよシリーズ最終巻。
主役は違うけど、間違いなくこの落とし前つけるよね?
久々の沙野さんワールド、ゾクゾクするわ。




拍手

「蛇淫の血」沙野風結子 (ガッシュ文庫)



最初に芽生えた想いは恋なのか?と問われると、
素直に諾と言いづらい。
もっと濃密で、もっと切羽詰まった想いがそこにある。
角能と凪斗。
どちらにとっても運命を捻じ曲げてしまうほどの強烈な出逢い。
普通の大学生として生活してきた二十歳の凪斗が、
突然暴力団の組を継げ、と言われたところで無理がある。
その無理を可能にするための経緯が非常にエロティック。
終始漂うヒリヒリとした緊張感。淫猥な空気感。
凪斗が平穏を切り捨てた瞬間と、角能が永遠を誓った瞬間は
挿絵の効果もあって素晴らしさ倍増し。
生き辛い道を選択したとは思うけど、上りつめてほしいな。

角能の前職が良いスパイス。
前科持ちでもありきたりの極道じゃないところも良い。
運命に翻弄されてただ泣くのではなく、
抗って腹くくって欲しいモノを手に入れた凪斗の在り様はカッコイイ。
沙野さんも順調に(?)積んでいるので、シリーズ4冊手元にあります。
安心して読み進められますね~☆

拍手

「東方美人2 千年王国」かわい有美子 (幻冬舎ルチル文庫)



望んでその仕事を選択したわけではない。
にも拘らず、そして仕方がないと諦念を抱きながらも、
その任務に就き、優秀な成果をあげる。
そうせざるを得ない仕組みを作り上げたKGB。
やっぱり怖いわ。
ベルリンからイギリスを経由し、舞台はまさかのアフガンへ。
アレクセイと行動を共にするにつれ、変化を兆していくサエキの心情が
痛々しいんだけど、愛おしい。
アレクセイは一貫してぶれなかったなぁ。だからこその安心感。
ベルリンの壁の崩壊に合わせた見事な着地。
激動の時代を、そしてそこに生きる男たちを書き切った重厚な物語。
読み応えありました。


読みながら何度も頭を過ったのは『ツーリング・エクスプレス』
その中でもロシアン・エクスプレス。
そしたらラストがメッチャシンクロしていて、おぉ!となりました。
今年は桜をのんびりと鑑賞できるような状況ではなかったので、
来年は是非とも満開の桜を存分に鑑賞できますように!
見たい桜はまだまだたくさんあるのよ~~。


拍手

「東方美人」かわい有美子 (幻冬舎ルチル文庫)



東西冷戦下のソビエト。
ベルリンの壁が存在したドイツ。
各々が終焉を間近に迎えた1980年代が舞台。
ヒリヒリとした緊張を孕んで展開していく
重厚感のある物語にのめり込む。
KGBの諜報員の仕事の殺伐とした感じと孤独感がひしひしと伝わってきて薄ら寒くなる。
後出しみたいに縛り事が出てきて、気づけば故郷に帰れない。
家族にも会えない。
私、絶対無理。
組織のことを多くは知らずに任務についたアレクセイと、
諜報員として有能でありつつ孤独の淵に在ったサエキ。
この二人の距離感の縮まり方がとても良い。
お互いに出逢えたことを尊ぶ二人の行く末は?


『チャイルド44』に始まるレオ・デミドフ三部作を読んだ時の
鬱々とした気持ちを思い出したわ~。
スターリン時代のソビエトを描いた作品で、感想の中で私
「この時代のこの国で生き抜ける気がしない」と再三言ってたけど、
その思いはこっちの時代でも変わらず。
この物語はベルリンの壁崩壊で終わるのか、ソ連の解体で終わるのか。
ものっすごくわくわくしながら次巻へ。





拍手

「玉の輿新調しました: 玉の輿ご用意しました3」栗城偲 (キャラ文庫)



自分の将来の在り様について。
高校生も悩むし、大人だってもちろん悩む。
青依、印南、そして印南の甥の誉。
三者三様に葛藤しつつも、みんなそれぞれ自分なりの答えを見つけ出す。
誰に責任を押し付けることもできない、自分で努力して歩む道を。
巻数を重ねるごとに濃密になっていっている濡れ場から
二人の関係性の深まりが伺えてうまいなーと勝手に解釈。
物事の進行も各々の心理もとても丁寧にリアルに描写されているから
一緒に一喜一憂しながら納得してしまう。
満足したところで人の成長は止まる。
奮闘する彼らの今後に期待を寄せて、シリーズ楽しく読了。


個人的に諸星も気に入っているので再登場にホクホク。
それにしても諸星光って……ローラースケートはいたアイドルグループ
しか連想できない。←年代。
シリーズ番外編入手を試みつつ、栗城さんの他作品にも手を出してみようと思います♪
楽しみ。

拍手

  

カレンダー

10 2024/11 12
S M T W T F S
1 2
3 5 6 7 8
11 12 13 15 16
18 19 21 23
24 25 26 27 28 29 30

フリーエリア

プロフィール

HN:
みやこ
性別:
非公開

バーコード

ブログ内検索

P R

Copyright ©  -- きままに読書★ --  All Rights Reserved

Design by CriCri / material by DragonArtz Desighns / powered by NINJA TOOLS / 忍者ブログ / [PR]