きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
カテゴリー「BL小説」の記事一覧
- 2021.02.06 「甘やかな共謀」沙野風結子 (ダリア文庫)
- 2021.02.02 「獣はかくして交わる」沙野風結子 (ディアプラス文庫)
- 2021.01.30 「千年の眠り花」沙野風結子 (ダリア文庫)
- 2021.01.26 「花陰の囚人たち」沙野風結子 (ダリア文庫)
- 2021.01.24 「花の堕ちる夜」沙野風結子 (ダリア文庫)
- 2021.01.17 「プリズムのヒトミ―ヤスメ―」崎谷はるひ (幻冬舎ルチル文庫)
- 2021.01.11 「最凶の恋人(14)―跡目・柾鷹―」水壬楓子 (ビーボーイスラッシュノベルズ)
- 2021.01.08 「最凶の恋人(13)―境界を越える男―」水壬楓子 (ビーボーイスラッシュノベルズ)
- 2021.01.04 「最凶の恋人(12)―極道と俳優―」水壬楓子 (ビーボーイスラッシュノベルズ)
- 2021.01.03 「最凶の恋人(11)―組員日記2―」水壬楓子 (ビーボーイスラッシュノベルズ)
「甘やかな共謀」沙野風結子 (ダリア文庫)
自分を脅迫して強姦した相手を何故そう簡単に信じられると思うんだろう?
そもそもの人間性が疑われる行為なわけで、
それを理由にお前のことが信じられないと言われても、
それを責めたりそれで傷ついたりするのは筋違いだと思うよ、キリト。
オラオラぶりが霧散してうなだれた犬のようにおとなしくなった後の
巻き返しは頑張ったね。
不正を暴くため、と、キリトとの関係を割り切った圭祐の心情の変化は
追っていて楽しかったし、
気持ちが伴ってからの行動力はかっこよかった。
そして描き下ろしはオトコマエすぎたわ。
リバってくれてもいいんだけどなぁ。
『花シリーズ』からの鷹羽刑事の貫禄ある暴力団幹部っぷりに笑う。
それも順番に読んできてるから。
シリーズが関連しているとは知らずにうっかりここから読み始めそうになり、
読み始める直前で気づけたのはラッキーだったわ。
『花の堕ちる夜』→『花陰の囚人たち』→『千年の眠り花』→『甘やかな共謀』→『色めく夜の陰謀』→『花の迷い仔』
いつも読友さんたちに頼りっぱなしなので私もシリーズ順番に記載してみました。
ホント助かっています。ありがとう!
PR
「獣はかくして交わる」沙野風結子 (ディアプラス文庫)
光と闇。
コクミンとヒ・コクミン。
刑事と自称フリーライターの男。
全く異なる世界に身を置く二人が、同じ目的を果たすために手を結ぶ。
飼うか飼われるか、ではなく、飼って飼われる関係性がとても好き。
そして、二人ともおとなしく飼われるタマじゃないところがまた素敵。
たとえるなら、大型肉食獣のぶつかり合い。
警察、検察、闇組織。
三者が絡んだ諸々の根本的な決着は続刊以降まで持ち越し。
ゼロも鹿倉も男としての伸びしろはまだあると思うから、
今後どうなっていくかがとても楽しみ。
沙野さんの世界観と小山田さんのイラストはベストマッチ。ひたすら眼福。
部下のカワウソ。
粘着質な検事のカメレオン。
例えが絶妙。
このカメレオン。
ただの変態ではなさそうなので、スピンがあったらとても楽しそう。
そして、フレグランスを取り上げられたカワウソくんは、
代わりのものをちゃんと買ってもらえたのかしら?
気になる……
『北斗の拳』と言われれば、反射的に思い浮かべるのはサウザーです!
「千年の眠り花」沙野風結子 (ダリア文庫)
「寄り添っている相手からは価値観の影響を受けて当たり前」
とは、鷹羽の言。
その通りだと思うから、ズシリと重い。
蒼の変化が悲しかったから。
蒼がその手を血で汚すことになったのは、零飛の傍に在り続けるため。
蒼が踏み込んだ黒社会で愛する人を守るために必要だった決意。
当の零飛は悪趣味に拍車がかかって、ちょっとどうなの!?って言いたいけど、
なんか最後はうっかり絆されそうになってしまった。
零飛は間違いなく蒼の想いを受け取っていたから。
変わるための第一歩を踏み出したから。
とはいえ、そこにたどり着くまでに巻き込まれた人たちはホントに大迷惑だよね。
前作で相性悪いかな?と思った鷹羽の印象は好転。
良いことだ。
それにしても……斎の行方不明を会社(警察)側にどう説明してるんだろう?
「花陰の囚人たち」沙野風結子 (ダリア文庫)
こんな脇が甘々な潜入捜査やってたらバレるよね?
身バレしてるから取引ぶち壊した後に命狙われるかもしれないよね?
そもそも!
前作の零飛のイメージがあるから、今作の彼はただ悪役ぶってるようにしか見えない。
彼が本気だったら、刑事二人、生きてあの屋敷から出れないよね?
と、余計なことをぐるぐるした結果、作中に入り込めなかった私の負けだわ。←何と戦ってる!?
暗に「付き合おう」と言っている鷹羽の意図が全く読めなかった斎、イイね。
そして「俺を欲しがれ」と斎に言った鷹羽に「お前が欲しがれ!」と嚙みつきたくなってみた。
ん?相性合わないのはもしかして鷹羽?
……と、グダグダ言ってる割には、最後まで一気読み。
沙野さんの文章は好き。
そして、後書きのイラストは必見。
パンダの刺青がかっこよく決まってる人って他にいない気がする。
「花の堕ちる夜」沙野風結子 (ダリア文庫)
上海マフィアに妹を殺され、平穏な生活を捨てて復讐を誓った蒼。
ビジネスエリートとして、そして裏社会に携わる者として
パーフェクトかと思っていた零飛が抱えていた闇。
とある出来事をきっかけに共に暮らすようになり、
知らず、欠けた穴を補いあっていた二人。
上海マフィア。復讐劇。無理やりからの……というワードと書き出しから
こんな感じなのかな?と方向性をなんとなく描いていたけれども。
途中で私の予測とは微妙に違った方向に舵が切られ、
それがとても良くって、大満足での読了。
茉莉葫芦になぞられての告白が印象的。
私もつられて泣きたくなったよ。
以前友だちに連れて行ってもらった中国茶専門店。
まだ営業してるのかな?
茶葉からふわっと花が開いたお茶の名前は……何だったんだろう?
また行ってみたくなりました。
沙野さんもコンプするつもりで着々と収集中。
「プリズムのヒトミ―ヤスメ―」崎谷はるひ (幻冬舎ルチル文庫)
シリーズ番外編。
3作品の主人公たちが繋いでいく物語。
沖村と史鶴の若者CPは悩み事も若い。
メンタルが安定している時は気にならないことも、
不安に揺らぐとスルー出来なくなる。
圧倒的に足りてなかったのはコミュニケーション。
うん。
ちゃんと言葉で伝え合うって大事よ。
栢野と朗の歳の差CP。
大人の気遣いで拗れる二人。
どっちの言い分も理解はできるけど、
そもそも第三者に引っ掻き回されての揉め事だからなんだかお気の毒。
その案件をさらに別角度から見ていた伊勢と昭生の大人CP。
予想以上の甘さと昭生の成長(?)にほっこり。
シリーズ全部感想をUPしたと思い込んでいたけど、
何故かこれだけ未登録だった番外編。
基本的に読メに登録するために読み返す以外、
よっぽどじゃない限り再読はしていないので、
本編覚えてるかな?と思いながら恐る恐る読み始めたけど、
ちゃんと覚えていました♡よかった。
「最凶の恋人(14)―跡目・柾鷹―」水壬楓子 (ビーボーイスラッシュノベルズ)
中編2編。
前半は柾鷹視点の過去振り返り。
抱え続けた遥への想い。
早すぎた父親=組長の死で一転した生活。
そして汚れた手。
掴んだ幸せ。
ヤクザ稼業をやってる柾鷹はやっぱりカッコいいんだよなー。
逆に言えば、遥といるときは完全にリラックスモードでいられるってことなんだよね。
後半はままならない想いに決着を付けようとしている当事者は必死にもかかわらず、
勘違い炸裂した柾鷹のお陰で大混乱になったラブコメ。
爆笑のドタバタ劇。
問答無用で面白かった。
梓の想いが叶って私の脳内ファンファーレ。
亭主関白な小野寺も悪くない。
お幸せに!→
……というわけで、やっと最新刊まで追いつきましたー!
読むのに長いことかかったイメージだけど、実際は2か月半くらい。
あれ?意外と短かった。←長かったのは積んでた期間。(笑)
1巻の柾鷹が最悪で、だけどそこで辞めちゃうのはもったいないシリーズなので、
1巻を読んで乗らなかったとしても、2巻には手を伸ばしていただきたいなぁ、と思います。
「最凶の恋人(13)―境界を越える男―」水壬楓子 (ビーボーイスラッシュノベルズ)
シリーズ13作目にしてこういう展開をぶっこんでくるとは!
飽きずに読めちゃうよねー、という構成のうまさ。
事件あり、駆け引きあり、アクションあり。
個人的にはこの路線で進んでもらいたいけど、
たまにだから新鮮でわくわくするんだろうなぁ。
柾鷹がヤクザの組長らしく……いや、
組長らしからぬ勢いで身体を張って戦った巻。
彼の行動原理は遥を守るため。
そして遥もまた、柾鷹のことを慮る。
わかってたけど!という二人の絆の深さを再確認させられた巻でもある。
ラストの遥の言葉に感無量。
ここまで読んできてよかったとしみじみ思う。
そしてしつこく文句を言う。
表紙!
遥が露出狂みたいになってる一連の表紙がどうにもこうにも気に入りませんっ!
口絵も何なのっ!?
「最凶の恋人(11)―組員日記2―」水壬楓子 (ビーボーイスラッシュノベルズ)
ヤクザの下っ端構成員による極道ライフ日記2。
1は何となく義務感で読んでいた感じがあったけど、
今回はとても楽しく読了。
この違いは何だろう?
ま、良いことだ。
個人的に歯医者に行くのは苦ではない、と言うよりむしろ好きなので、
診察台でおしっこちびるほどの恐怖が全く想像できない。
屈強なおっさんたちの阿鼻叫喚にちょっと興味津々。
それ以上に歯医者の皐月先生に興味深々。
バレンタイン前の賑わっている高級チョコレート店に平然と並べる若頭・狩屋、素敵。
この日記を通して狩屋の有能さがより伝わってくる。
彼が上司だったら仕事やりやすいだろうなぁ。
四季折々……というか、季節感が伝わってくるところもいい。
節分に豆をぶつけられて叩き出される組長に笑う。