きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
カテゴリー「BL小説」の記事一覧
- 2020.08.17 「愛しのニコール」凪良ゆう(ショコラ文庫)
- 2020.08.12 「2119 9 29」凪良ゆう (ショコラ文庫)
- 2020.08.10 「ショートケーキの苺にはさわらないで」凪良ゆう (ショコラ文庫)
- 2020.08.05 「好き好き大好き、全部欲しい」 夕映月子(シャレード文庫)
- 2020.08.02 「破廉恥なランプ」中原一也 (シャレード文庫)
- 2020.08.01 「淫猥なランプ」中原一也 (シャレード文庫)
- 2020.07.22 『愛を与える獣達 猛き孤狼と緑樹育む新たな『番』』茶柱一号
- 2020.07.19 「スロウスロウ」栗城偲 (リンクスロマンス)
- 2020.07.14 「玉の輿に乗ったその後の話 玉の輿ご用意しました番外編」栗城偲(キャラ文庫)
- 2020.07.12 「ハッピーエンド」水壬楓子 (リンクスロマンス)
「愛しのニコール」凪良ゆう(ショコラ文庫)
悩んで苦しんで立ち止まって。
一歩を踏み出そうとして停滞して、やっぱり悩んで。
人生ってそういうものよねーと、いう想いを
長い年月をかけて彼らと一緒に追えたお借り本。
一度は尽きかけた情熱。
そこからどう持ち直すのかな?と思ったけど、
日常の積み重ねの上に新しく芽生えていったやさしい熱情。
何処かのタイミングでどちらかが諦めてしまっていたら決して成就することのなかった恋。
この二人のこれまでの経緯を思えば、一直線にうまくいくよりも説得力があった気がする。
二人を育んだ故郷にずっとずっと一緒に帰省できるといいね。→
ニコールが一番最初に出逢った二丁目の人がマスターで良かったと
心底思ったお借り本。
心からくつろげる癒しの場って大事だよね。
そこでリフレッシュできるからこそ、明日からの日々を頑張れる。
私の場合はお部屋で読書が十分な癒しタイムになっているのです♪
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「2119 9 29」凪良ゆう (ショコラ文庫)
この世界に生まれ落ちたからにはやさしくしたいし、やさしくされたい。
大切な人と一緒に天寿を全うしたい。
例え目の前にどんな困難が立ちはだかっていたとしても。
誰かと共に歩む幸せな人生を描ききった物語。
やさしさと愛情深さが読み進める程沁みてきて、胸が震える。
阿部ちん、オトコマエだったよー。
そして、自力ではままならないことも、
誰かの力を借りれば突破できることも思い知る。
タイトルの意味は途中で知れる。
じゃあ、どうやってその時をむかえるの?
そう思って読み進める程にいろんな思いが溢れて泣きたくなり、
読んでいる間も読み終わっても幸せだった。
読めて良かったお借り本。
個人的にリョウと芝のアメリカでの暮らしぶりも気になる。
「ショートケーキの苺にはさわらないで」凪良ゆう (ショコラ文庫)
やさしくてやわらかくて。
哀しくてあたたかい、とても綺麗なお伽噺。
単純に恋愛っていうだけじゃなく、
誰かを幸せにできる大きくて深い愛情のかけかたって、
こういうことなんだろうなぁ、と心から思える。
与えるだけじゃなく気づきがあって、
お互いに受け止めあう想いの純粋さが眩しい。
南里と出会ってからのシンはそうやって「幸せ」の意味を教えてもらって、
南里の周りには彼を理解して力を貸してくれる仲間がいた。
人の営みってそういうもの。
悩みながらも幸せをみつけて
一度きりの人生を一直線に歩んでいく。
終着点は「死」。
だからこれは幸せなお伽噺。
「何のために生きているのか」を
吐きそうなほど考えてハイティーン時期を通過してきた身としては、
なんとなく釈然としない結末で、カテゴリーとしては良質なファンタジー。
悶々としていた頃の自分を懐かしく思い出したお借り本。
ちなみに。
『銀河鉄道スリーナイン』は私の殿堂入りアニメベストスリーの一角です。
「破廉恥なランプ」中原一也 (シャレード文庫)
もう、二度と会うことはできないあなた。
だけどずっと愛している。
イシュタルの過去と現在。
そして匡の仕事事情。
点と点が綺麗につながる展開に喝采。
そして、おふざけとシリアスの緩急が素晴らしい。
戦闘クライマックスのどシリアスシーンで
まさか股間が光るとは思わなかったよ。
永遠の刻を生きる魔物と有限の刻に縛られる人間。
自ずと生じる苦悩があるわけで、
切なくて匡と一緒にキリキリしながら、
キファーフの想いの深さに包まれてほっこり。
ワンルームに人間1人とランプの精が4人。
これはぜひお引越しした彼らの日常も読みたいわ。
下ネタ比喩は後半になっていくにつれ
もはや意味不明になってきたけど、
個人的に「真っ赤なランボルギーニカウンタックがピットイン」がベスト。
身近にランボルギーニ乗りがいてびっくりしたことがあったけど、
私が乗りたいのは真っ赤なカマロ。
「淫猥なランプ」中原一也 (シャレード文庫)
しっとりとした雰囲気の漂う淫靡な千夜一夜物語。
……ではなく。
昭和臭漂うリーサルウエポンなおっさんランプの精と
純朴で無害だけどちょっと訳ありなサラリーマンと
成長途中のちみっこランプの精の物語でした。
ちみっこ可愛い。
掴みは相当なアホエロだったけど、
根底にあった諸事情はどシリアス。
平和な日本のワンルームマンションから
北アフリカの紛争地帯へ飛び、ど迫力な展開へ。
エンタメ要素盛りだくさん。
でも際立ったのは匡の無欲さと働くことに重きを置く姿勢。
そしてスパイシーチョリソーはホットじゃなくヒリヒリしそうだから
例えとしてはよろしくないと思う。
歩いていたら「無料で姓名判断してあげるよ」と怪しい勧誘をされたこと
私もあったなー。
話を聞きながらハンコを売りつけたいんだな、というのは透けて見え、
その時点で私の勝ち(笑)
同じく「無料診断」で石を売りつけたいんだなーと言う占い師の
不安を煽るような言い分に悉く言い返してたら追い出されました(爆笑)
『愛を与える獣達 猛き孤狼と緑樹育む新たな『番』』茶柱一号
煮詰まった思考では妙案など浮かばない。
悩める者たちの迷える思考に風穴を開けるのは、
全く違う角度から物事を捉えたプラスの見方。
それも、無理にプラスに転化するのではなく、
ナチュラルに添えられるプラスの言葉。
寄り添った伴侶同士だからこそ、そして、愛を確かめ合った二人だからこそ、
或は、第三者的な視点だからこそ、相手を心から想い、口にすることの出来る言葉。
彼らが歩んできた道は平坦ではないけれども、
3カプとも良き伴侶に出会えて皆それぞれ幸せそうで何より☆
ペーパーでまさかのもうひと組に衝撃の走ったお借り本。
でも、お似合いに思えてくるから不思議。
そして、獣の捌き方は梁山泊に学べ!と、思った私はここでも北方脳が発動しております。
「玉の輿に乗ったその後の話 玉の輿ご用意しました番外編」栗城偲(キャラ文庫)
秘書兼親友として。研究職員として。親戚として。後輩社員として。
それぞれの立場から印南を、蒼依を、そして印南と蒼依を語った短編四編。
+最後の一編は蒼依視点の印南と蒼依の話。
シリーズ番外編としてよくできた構成で、多方面から楽しめる。
お仕事描写の掘り下げの深さにはシリーズ通して興味深く引き込まれる。
そしてラストは甘さと幸せを十分堪能できる仕様に。
印南に出会えて人生が劇的に変わった蒼依と、
蒼依に出会えて人として良い方に変わった印南と。
プラスの相乗効果を引き出しあった二人。
周囲にもプラスに作用していることが伺える番外編。
楽しく読了。
「危険物のため、船でしか運べない」描写に、沸々と蘇る記憶……。
沖縄のお客様に商品を送るのに航空便がNGで船便のみ。
問い合わせた着日は「船次第ですね~」との返答。
なんだ、そのゆるっとした感じ!
と思ったけど、お客様は納得していたからままあることなのかな?
それから、不具合の原因が「気温が低いから」と返してきたメーカーに
キ―――ッ!ってなったことも。
だったら「冬場の東北使用不可!」って書いとけ!と、社内でガーガー言っていました。
「ハッピーエンド」水壬楓子 (リンクスロマンス)
先走って自棄になったり後ろ向きな結論を出したりする前に、
まず本人に事情を確認しようか。
と言いたくなることが、水壬さんのキャラには多い。
今回は変に拗れることなく早々に誤解も解けて良かったけどね。
素直になりきれない三津谷に対する泰丸の逃げ道の与え方が好き。
与えてるようで囲ってる感じがさらに好き。
なんだかんだ甘やかし上手。
同録はシリーズオールキャストのまさに「スペシャル」。
無理なく全員が絡んでるところが水壬さんのうまさで、
シリーズ通して読んできたご褒美的な感じがとても嬉しい。
『ハッピーエンド』のシリーズ。楽しく読了。
遊び相手と歩いているところを奥さんに見られて。
「友達だ」と言い張った知人男子。
泣かれても問い詰められても「謝ったら負け」の精神で突っぱね通したと。
ほほー。
言いたいことは色々あるけどここでは一つだけ。
奥さんと行動範囲が被るってわかってるところに遊び相手連れて出かけるな。
行き先きいて「馬鹿なの!?」って脱力したわ。