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きままに読書★

読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。

   

「透過性恋愛装置」かわい有美子 (CROSS NOVELS)



「まいったなぁ」とは牧田のつぶやきだけど。
私も言いたい。まいったわ!何なの、この人!
人としても社会人としてもどうなの!?
と、憤りすら思えていた北嶋が、可愛らしくいじらしく思えてしまった。
鼻持ちならない自信家。
世界の中心は常に俺。
そんな部分が目につくけど、
根本的なところは子供で純粋。
恋愛慣れしていそうな北嶋に
駆引きも打算もないど直球な想いをあんな風に向けられたら
……絆されるよ。
普段は紳士な牧田のちょっとイジワルなセックスも良い。
苛々しながら読み始め、北嶋に気持ちが傾いていく牧田に同調して
とても楽しく読了。

『上海金魚』→『透過性恋愛装置』→『月一滴』と連なっている模様。
知らずに本作から読んでしまったので、未読の二冊と
うっかり同人の総集編もポチってしまった。こういうとこダメね。
集めるならとことん!となってしまう。
でも届くの楽しみ~☆←正直者(笑)

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「ガーランド -獣人オメガバース- 下」 (ダリアシリーズ)



己の気持ちを自覚し、その想いをまっすぐに伝えたジル。
ディエゴの誠実な想いにすっぽりとくるまれる感覚がとても心地良い。
震えるほど切ない擦れ違いを経て想いを伝え合う二人に
幸せを噛みしめるのだけれども。
ジルを想い続けたアルバートがとても不憫。
やらかしたことはとても誉められたことじゃないけど、
その喪失感はやるせない。
想ったから想われるわけじゃないのが辛いところだよなぁ。
良い人に出会えるといいね。
「魂の番」という強烈な引きがない代わりに、
ゆっくりと気持ちを育んでいく様が描かれていて彼らの想いがじわじわ沁みた。

エピローグでは幼少時のルアードとジュダの可愛らしさにほっこりする。
この二人が大人になったらあんなふうになるのね~、と思い描けるのは、
本編既読の特典。
巻末の漫画で甘さを噛みしめて、ラストのイラストでとても幸せに読了。




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「ガーランド -獣人オメガバース- 上」 (ダリアシリーズ)



自分の置かれた境遇から抜け出したいと望んでも、
その術がなかったら?
自分に期待される役割と、自分がこうありたいと望む立ち位置が
合致しなかったら?
どちらも息苦しい人生だ。
同じ息苦しさを抱えたジルとディエゴ。
オメガとアルファという立場の違いから、
互いのことを全く理解できないまま、
すれ違った状態から少しずつ歩み寄っていく。
わからないなりにジルを理解しようとし、
本能が暴走してもおかしくない状況下で尚、
ジルの想いを尊重しようとするディエゴがとても素敵。
巻末の羽純さんの漫画もとても素敵。
切なさと愛しさを抱きつつ、下巻へ。

羽純さんの漫画『レムナント』の外伝小説。
漫画の世界観が齟齬なくきれいな文章で構築されています。
そして装丁がとても綺麗。
漫画の感想は別アカで。

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「せつなの夜に触れる花」崎谷はるひ (角川ルビー文庫)



プラスイメージで。
18年ぶりの再会。あなたは変わっていなかった。
庇護する者と庇護される者だった関係から、
甘い愛を囁き合う関係への変化。
それは、たったひとり、と、胸に抱き続けた想いの成就。
マイナスイメージで。
好き!と言ってくれるまで帰りません!
実録、ストーカーの大迷走!
……といったところでしょうか。
江上の居場所を調べるところまでは許容範囲。
その後の京の行動が、紙一重。
江上が京に対して好意を持ってくれていたからセーフ。
じゃなかったら完全アウトだよね。
お互いのオンリーワンに出逢えたってことで、お幸せに!

まだ続きそうな気配を残しつつ、
この巻で『ブルーサウンドシリーズ』は既刊全登録。

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「波光より、はるか」崎谷はるひ (角川ルビー文庫)



短編と中編が1編ずつ+オールキャラのバレンタイン狂騒曲風。
ケネス×薙。
王子様だけど口が悪いケネスがようやくその素を解放して、私的にハイテンション。
不安は自分自身で解決しないと意味がない。
でも、ちゃんと支えるから話を聞かせて?
今読むと、ケネスの薙に対するスタンスが以前の倍増しで好ましく思えるのは、
多分私が重ねた年月のせいなんだろうなー。
山下×一葡。
仕事上の付き合いしかない人には反論しない。
スルースキルを身に着ける!
ってのは極力賛成だけど、あからさまな悪意に対して倒れるまで我慢する必要はないんだよ~。


この作品中のキングオブ攻だと思っているのは嘉悦。
だけど、一番好きなのはケネス。
この二人のツーショットイラストが拝めてこの巻は眼福☆
山下と和輝も好き。そして微妙な大智。
嫌いじゃないんだけど、なんだかなぁ、感が拭えない残念な人。
これが私的ブルーサウンドシリーズの攻様ランキング(笑)

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「ただ青くひかる音」崎谷はるひ (角川ルビー文庫)



短編3篇+中編1篇。
崎谷さんが書くベッドシーンがまったくもって好みではない上に
ヤってる最中に過剰に幼くなるのはドン引きなので、
ほぼ濡れ場の短編は必殺飛ばし読み。
中編は和輝と笙惟の話。
これは良かった。
遊んでいた時代に知り合った笙惟と志澤とのお互いに恋人ができたことによる変化の探り合い。
志澤の話を持ち出して意地の悪いことを言われた和輝の逆襲。
そのまま笙惟がグダグダに成るかと思ったところからの逆襲は良かった。
おまけの嘉悦と藤木。
嘉悦のスケールがでかくて重たいプロポーズが全く通じてなくて愉快
……ではなく、ちゃんと伝わって良かったね。

美術館で音声ガイドを借りてみたいと思いつつ、
ほぼほぼ友だちと一緒なので結果的に借りずに終わって今に至る。
最近はひっかかったことはすぐスマホで調べられるから便利。
で、展示品を見ながらあれなんでだろうね?これなんだっけ?
と話をしていると、意外な確率で近くにいる見知らぬ(一般の)方が
「あれはね」と説明をしてくれたりします。
ありがたく拝聴。(笑)
いつか借りてみよう。






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「しじまの夜に浮かぶ月」崎谷はるひ (角川ルビー文庫)



ネガティブ思考の人にプラスで考えてみよう、と言っても、
自分を卑下する人にもうちょっと自分を大事にしようよ、と言っても、
そもそもの考え方を根本的に変えることは難しい。
周りの環境や係った人との関係性から派生する出来事によってイロイロと感化され、
少しずつ前向きに変わっていく。
そういう変化を一冊かけて描いた作品。
うまいなー。
過去の傷口が疼いたままの朝倉のやけっぱちな言動がグサグサ刺さったけど、
大智の件では(再読なのに)メッチャびっくりしたよ。
深いわ。
嫉妬でほっといたのはちょっとひどいと思ったけど、
ケネスの厳しさを備えた甘さが好き。


外見は完璧な王子様なんだけど、口の悪いケネスが実は気に入っているので、
素の部分が朝倉に露呈する続編が楽しみ。

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「振り返ればかなたの海」崎谷はるひ (角川ルビー文庫)



適当な付き合いであれば、上っ面だけの取り繕った表情で事足りる。
近しい人たちは本質をちゃんと見抜いて接してくれている。
山下はそういうところ、ちゃんと気付けて良かったね、とつくづく思う。
山下に向けられる一葡のひたむきでまっすぐな好意。
何も望まず、一途に笑っているその奥底に押し込められた諦念が哀しい。
山下を追う一方だった一葡の想いをトレースしながら
山下が一葡を待つシーンにぐっとくる。
おせっかいな人たちの口出しがウザったい時もあるけど、
親身になってくれる人の存在はやっぱり心地よい。
このCP好きだなー。
そして山下が家族と和解できて本当によかった。

「すごいじゃん」と言われて「努力したから」と答えた一葡。
「できる」ことが当たり前ではなくて、
それなりのことをしたからこそできてるんだってことを
胸を張って言えることが素晴らしい。

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「耳をすませばかすかな海」崎谷はるひ (角川ルビー文庫)



和輝の株が上がって、大智の評価が失墜する巻。
そうだった。
前巻の大智はカッコよくてもこっちは最低だったんだわー、と、再読して思い出しました。
人の話聞かずに怒って勝手するのはよろしくないの。
しばらくお店の皆につつかれるといいと思うわ。
メインは和輝と笙惟の物語。
一直線に笙惟を想いつづけた和輝。
まっすぐで嘘がなくて公平な和輝のものの見方が好き。
和輝の本気をはぐらかし続けた笙惟と腹を割って話す言葉を追いつづけると、
やっぱり対話って大事なんだなーと思う。
過去の出来事から誰かに本気で気持ちを預けることが出来なくなっていた笙惟。
和輝と出会えて良かったね。

鎌倉までは何度か行っているけど、
湘南には行ったことがないんだよね。
いつか、行ってみたいな。



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「手を伸ばせばはるかな海」崎谷はるひ (角川ルビー文庫)



前半は瀬里の想いが突き刺さるように胸に流れ込んできて痛い。
自分は多分、瀬里みたいな感じ方や考え方ができない人間だと思うけど、
半端ない共感性。
これは崎谷さんの筆力。
瀬里の自己評価が低すぎるのに対して周囲の瀬里に対する評価が高いっていうのが、
そもそもの不憫さの一因。
瀬里視点での弟・和輝と和輝視点での言い分とでは随分な食い違いがあったけど、
きちんとわかりあえて良かった。
私が思っていた以上に不器用だった大地と、
「好き」を自覚してから距離を縮めていが様がとてもよかった。
「大好き」って言葉が似合う可愛らしいカップル。

前巻の藤木にまつわる出来事を瀬里目線で語られているのがとても興味深い。
そして初読の時よりも大智のことを二割増しでカッコイイと思っている自分も興味深い。
そして何故か『ブラディ・ドール』の藤木が脳内でチラチラしていて(北方キャラで一押し!)、
新装版に手を出したくてウズウズ。
だけどまだ我慢。
海辺のカフェってのも類似点だってことに今気づいたわ。

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