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きままに読書★

読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。

   

「エデン」五條瑛 (文春文庫)



ストリートギャング同士の抗争で逮捕された亞宮と蔡は、
政治・思想犯専用の刑務所に収容される。
その意図がわからずに戸惑う二人だったが、
そこで過ごすうちに少しずつ不自然な作為を感じ取っていく。
彼等が感じる暑さがリアルに伝わってきて、
次第に息苦しさを覚えていく。
逸る鼓動。
狂気じみた緊迫感。焦燥。
ああ、駄目だ。止まって。
声にならない叫び。
その瞬間。
浴びせられる水。
そうだ。
世界は、貴方の思い通りになんかならない。
安堵と興奮で思わず拳に力が入る。
ヤバいね。めっちゃ面白かった。

初読の時はこのラストに納得しきれなかったんだよね。
でも今は。
こういうラストでもいいんじゃない?と楽しく読了。
こういう変化があるから、再読って楽しい。
(小説の再読はめったにしないけど。積読片付いたら色々再読していきたいとは思ってるの)
ありえないだろうけど、映像化しても絶対楽しいと思う。

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「香港警察東京分室」月村了衛(小学館)



イギリスの人たちは香港の現状をどう思っているのだろう?と。
本筋には関係ないけど、ふと思ってみた。
大元を辿れば原因はそこにあるよね。
本作は日本警察と香港警察がチームを組んで、一人の女性の行方を追うところから始まる。
互いに手の内を見せることなく、最初は牽制しあっていた彼らだけれども。
命がけの銃撃戦に巻き込まれ、うんざりする国家間の陰謀に振り回され、
事の真相が明らかになっていくにつれてチームとしてのまとまりをみせていく。
十人十色。
事情を抱えた彼らの個性が際立っていて、
まとまっていく過程を追っていくのがとても楽しかった。


日本各地に分散していた友人たちが、香港で現地集合!という日程で旅程を組んでいたことがあって。無理!と思った私です。(私は不参加)
国内で現地集合はよくやるけど、海外は勝手がわからなすぎて無理!!
香港の現状を思うと、どうしても憂慮せざるを得ないのが台湾情勢。
怖いから突っ込んで考えたくないけど。

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「空への助走 福蜂工業高校運動部」壁井ユカコ(集英社)



短編4編。
所属する部の部活動を通して描かれる、高校生たちの青春模様。
努力して、悩んで、泣いて、笑って。
かけがえのない仲間たちと切磋琢磨しながら、
或いは恋に揺れながら、時に壁にぶち当たりながらも、
共に過ごす青春時代がとても魅力的に描かれている。
みんなキラキラしていてとても素敵。
個人的には、涼佳に想いを伝えるために競技と向き合い、
見事に結果を出した柳町の『空への助走』がとても好き。
人ってああやってポテンシャルを引き出していくこともできるんだね。
シリーズ楽しく読ませてもらったお借り本。めっちゃ感謝。


知人の弟さんが自転車の盗難にあい、警察に被害届を出した後、
数週間後に放置されていた自分の自転車を発見。
いそいそと持ち帰ろうとしたところ……同じく放置自転車を見つけて張り込んでいた警察官に自転車泥棒に間違われ、警察に連れていかれてました。
(身分証を携帯していなかったため自転車の持ち主だとその場で証明できなかった)
嘘みたいな本当の話。(笑)

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「創竜伝15 <旅立つ日まで>」田中芳樹 (講談社ノベルス)



完結巻。
諦めていた時期もあっただけに、きっちり終わらせてくれたことに感謝。
大きな破綻もなく、消化不良なところもなく。
まぁ、なんで四兄弟が炎帝を追いつづけないといけないのかだけは
どうなの?と言いたいところがありつつも、
展開としてはこれ以外ないよね、と、私の中では納得しての終幕。
「旅立つ日まで」更なるレベルアップに努めつつ、
四人と茉莉ちゃんと一緒に仲良く賑やかに過ごしていくんだろうなぁ。
その一方でぶっ壊されまくった日本は復興にどれだけかかることやら……
残った三銃士に期待。
未完の作品を抱えているのは気持ち悪いので、読み切ることができたことに大満足。
お疲れさまでした。

表紙に箔押しを使っていて、え、なんか豪華!と思ってしまった。
完結記念ってことかな?そうだよね。
こういうのって初版だけなのかな?ずっとかな?
と、本編関係ないところで気になってみました(笑)


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「セクシー田中さん(6)」芦原妃名子(フラワーコミックス)



ああ、あの状況で大病かもしれないっていう母親が出てきたら、
一人息子としては揺らぐよね。
苦労してきた母親のためにって思っちゃうよね。
わからなくはない。
でも。大事なのは自分がどうしたいのか。
誰を好きなのか。
誰と一緒に生きていきたいのか。
そこは見誤らないで欲しい。
笙野父は一人で生活して笙野母のありがたみを知るがいい。
マジ最低。
田中さんのためにその年代に見合った化粧方法を模索する朱里。
彼女の一生懸命さはホントすごいなーって思う。
「一つ一つの些細なこと」に幸せを感じられる自分で在り続けたいと。
改めて思いました。


ドラマ化決定にびっくり!
ちゃんと見るよ~☆彡
どこまでやるのかな?
すい臓がんで余命宣告された奥さんに
「俺のご飯…」と言い放ち、体調の悪い奥さんに家事をやらせ続けていたクソ旦那を思い出して。
なんか腹立ってみました。
はぁ?

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「創竜伝14 <月への門>」田中芳樹 (講談社ノベルス)



16年ぶりの続刊。
空白の時間の長さを感じさせない展開。
というか。
たいして話が進んでいないから違和感を感じることもないの……かな?
逆に言うと、この流れでなんで16年も空いたんだ?とクエスチョン。
まぁ、こればっかりは作者じゃないからわからない。
作品を生み出すって大変。
始さん、そんな戦い方ができるなら、最初から本気出そうよ。
もはや彼らが日本(地球?)に留まることは不可能なんじゃない??と、
思いつつ……最終巻に突入します。




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「創竜伝(13) 噴火列島」田中芳樹 (講談社ノベルス)



楽しかった過去の中国編から、戻ってきてしまった、現代に……
いや、戻ってこないと話が進まないんだけどね。
とはいえ、一冊まるっとかけて流れた時間は一日にも満たず。
あれ?ちっとも進んでないんですけどー。
そんな中で繰り返されるめんどくさい政治的な話にうんざりしてきたところで京都幕府の開府。
何そのオモシロ展開。
でも女傑が出張りすぎて、四兄弟にスポットを当ててほしい私としては、そうじゃない感が否めず。
人外大戦争の舞台になってしまった日本。
ここで16年のお預けはキツイわ。
よく完結巻までたどり着いたよ。


始さんと続さん、終と余で行動することが括多いけど、
個人的には始さんと終、続さんと余のコンビが好き。
読み始めたころの私と彼らの年齢差から始さん、続さん、と呼んでいたけど、
彼等の年齢をとっくに追い越した今でもその呼び方って変わらないんだなぁ、と、
しみじみ思いました(笑)




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「創竜伝(12) 竜王風雲録」田中芳樹 (講談社ノベルス)



とっても気になっていた過去編。
舞台は宋と遼が決戦を迎える時代の中国。
興味の在り処の問題なんだろうけど、
時代的にも登場人物的にもめっちゃ楽しかった。
田中さん自身も書いていて楽しかったんだろうなぁ。
耶律休哥に梁山泊。
北方好きとしてはテンション上がる。
兄弟ならではの青竜王と白竜王のしょーもない会話がとても楽しい。
大きな厄介ごと…というか厄災を片づけて過去編は終了。
転じた現代では引き続いての問題山積。
残り三冊。
ちょっと名残惜しくなってきたけど、読み進めます。


先に全巻読了している友だちが(私が読み終わったら)
「言いたいことあるんだってば!!」と待ち構えているのよね。
わー、なんだろう?
高校時代から本を貸し借りしてはあーだこーだ感想を言い合ってきた友だちがいる幸せを噛みしめつつ。




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「創竜伝(11) 銀月王伝奇」田中芳樹 (講談社ノベルス)



番外編というか特別編というか。
作者による本編パロディ的な位置づけの巻。
なんで本編の通し番号をつけての発刊にしたのかは謎だけど、
田中さんが小早川奈津子女史が大好きなんだなぁ、というのは理解してみました。
展開がパターン化されているので、
特にびっくりも新鮮味もないまま読了。
主人公四人が規格外の強さを所持しているからね。
そこは盤石よね。
本音を言えば、パロではなく本編の続きが読みたかったよ。
次巻が手元にあって良かった。

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「ステップファザー・ステップ 新装版」宮部みゆき (講談社文庫)



期待していたほど面白かったわけではなく……
というより、なんかいろいろ納得しきれずに読了。
最初は楽しかったんだけどなぁ。
そもそも!
中学生の子どもふたりを置いて浮気相手と家を出て行ってしまう両親っていうのはどうよ?
一切連絡を絶つならともかく、気が向いた時に連絡をよこすこと自体が意味不明。
双子も父も母もいないことを何故言わない?
と、突っ込みまくって読了。
屋根から落ちてきた泥棒に出会わなったら、この子たちどうやって生活したんだろう?
泥棒、弱みを握られたとはいえ、二人の面倒を見続けて良い人だったなぁ。



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