きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
カテゴリー「小説」の記事一覧
- 2023.09.18 「創竜伝15 <旅立つ日まで>」田中芳樹 (講談社ノベルス)
- 2023.09.17 「セクシー田中さん(6)」芦原妃名子(フラワーコミックス)
- 2023.09.14 「創竜伝14 <月への門>」田中芳樹 (講談社ノベルス)
- 2023.09.12 「創竜伝(13) 噴火列島」田中芳樹 (講談社ノベルス)
- 2023.09.10 「創竜伝(12) 竜王風雲録」田中芳樹 (講談社ノベルス)
- 2023.09.07 「創竜伝(11) 銀月王伝奇」田中芳樹 (講談社ノベルス)
- 2023.09.05 「ステップファザー・ステップ 新装版」宮部みゆき (講談社文庫)
- 2023.09.03 「2.43 清陰高校男子バレー部 春高編」壁井ユカコ(集英社)
- 2023.08.19 「KUNIMORI」五條瑛(中央公論新社)
- 2023.08.17 「蟻の棲み家」望月諒子 (新潮文庫)
「創竜伝15 <旅立つ日まで>」田中芳樹 (講談社ノベルス)
完結巻。
諦めていた時期もあっただけに、きっちり終わらせてくれたことに感謝。
大きな破綻もなく、消化不良なところもなく。
まぁ、なんで四兄弟が炎帝を追いつづけないといけないのかだけは
どうなの?と言いたいところがありつつも、
展開としてはこれ以外ないよね、と、私の中では納得しての終幕。
「旅立つ日まで」更なるレベルアップに努めつつ、
四人と茉莉ちゃんと一緒に仲良く賑やかに過ごしていくんだろうなぁ。
その一方でぶっ壊されまくった日本は復興にどれだけかかることやら……
残った三銃士に期待。
未完の作品を抱えているのは気持ち悪いので、読み切ることができたことに大満足。
お疲れさまでした。
表紙に箔押しを使っていて、え、なんか豪華!と思ってしまった。
完結記念ってことかな?そうだよね。
こういうのって初版だけなのかな?ずっとかな?
と、本編関係ないところで気になってみました(笑)
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「セクシー田中さん(6)」芦原妃名子(フラワーコミックス)
ああ、あの状況で大病かもしれないっていう母親が出てきたら、
一人息子としては揺らぐよね。
苦労してきた母親のためにって思っちゃうよね。
わからなくはない。
でも。大事なのは自分がどうしたいのか。
誰を好きなのか。
誰と一緒に生きていきたいのか。
そこは見誤らないで欲しい。
笙野父は一人で生活して笙野母のありがたみを知るがいい。
マジ最低。
田中さんのためにその年代に見合った化粧方法を模索する朱里。
彼女の一生懸命さはホントすごいなーって思う。
「一つ一つの些細なこと」に幸せを感じられる自分で在り続けたいと。
改めて思いました。
ドラマ化決定にびっくり!
ちゃんと見るよ~☆彡
どこまでやるのかな?
すい臓がんで余命宣告された奥さんに
「俺のご飯…」と言い放ち、体調の悪い奥さんに家事をやらせ続けていたクソ旦那を思い出して。
なんか腹立ってみました。
はぁ?
「創竜伝(13) 噴火列島」田中芳樹 (講談社ノベルス)
楽しかった過去の中国編から、戻ってきてしまった、現代に……
いや、戻ってこないと話が進まないんだけどね。
とはいえ、一冊まるっとかけて流れた時間は一日にも満たず。
あれ?ちっとも進んでないんですけどー。
そんな中で繰り返されるめんどくさい政治的な話にうんざりしてきたところで京都幕府の開府。
何そのオモシロ展開。
でも女傑が出張りすぎて、四兄弟にスポットを当ててほしい私としては、そうじゃない感が否めず。
人外大戦争の舞台になってしまった日本。
ここで16年のお預けはキツイわ。
よく完結巻までたどり着いたよ。
始さんと続さん、終と余で行動することが括多いけど、
個人的には始さんと終、続さんと余のコンビが好き。
読み始めたころの私と彼らの年齢差から始さん、続さん、と呼んでいたけど、
彼等の年齢をとっくに追い越した今でもその呼び方って変わらないんだなぁ、と、
しみじみ思いました(笑)
「創竜伝(12) 竜王風雲録」田中芳樹 (講談社ノベルス)
とっても気になっていた過去編。
舞台は宋と遼が決戦を迎える時代の中国。
興味の在り処の問題なんだろうけど、
時代的にも登場人物的にもめっちゃ楽しかった。
田中さん自身も書いていて楽しかったんだろうなぁ。
耶律休哥に梁山泊。
北方好きとしてはテンション上がる。
兄弟ならではの青竜王と白竜王のしょーもない会話がとても楽しい。
大きな厄介ごと…というか厄災を片づけて過去編は終了。
転じた現代では引き続いての問題山積。
残り三冊。
ちょっと名残惜しくなってきたけど、読み進めます。
先に全巻読了している友だちが(私が読み終わったら)
「言いたいことあるんだってば!!」と待ち構えているのよね。
わー、なんだろう?
高校時代から本を貸し借りしてはあーだこーだ感想を言い合ってきた友だちがいる幸せを噛みしめつつ。
「2.43 清陰高校男子バレー部 春高編」壁井ユカコ(集英社)
伝わってくるのは、圧倒的な熱量。
いま、そのコートに立っている彼等には、
それぞれが抱えた事情があり、それぞれが抱えた思いがある。
一校、一個人だけにとどまらず、多角的な視点から描かれた世界に即座に引き摺り込まれる。
日本全国に散らばる少年たちがバレーボールというスポーツを介して結んだ絆に、
そして、同じチームで戦う彼らの結束力に胸が熱くなり、
喜びも悔しさも彼らと一緒に味わいながら駆け抜けた春後編。
試合は終わってしまったけれども。
ステップアップした彼らがいつか、日本を代表して共に戦う日を楽しみにしながらの読了。
読んでいる間中、身体中が力んでいたことを読み終わった瞬間自覚したお借り本。
バキバキいってるので、マッサージに行かねば。←どんだけ?(笑)
「KUNIMORI」五條瑛(中央公論新社)
なんとなく胸がしんみり切なくなって、
だけど、少年の出した答えに納得しかなくて。
哀しいわけじゃないのに、泣きたくなった読後。
生きるために懸命に働く彼らの姿を見ていると、
その国のイメージと、その国に住む人たちを一緒くたにして考えてはいけないと
改めて思う。
昨今の世情を顧みれば、効率よく素早く「情報」を収集することがいかに大切かよくわかる。
同じくらい、どう守るかも重要。
由江さんの生き方はとても素敵だった。
別れの告げ方まで素敵だった。
そんな彼女が選んだ耕太は、彼女が願った以上の働きをしたと思う。
何故か過ぎったナレーションは
「さらばメーテル さらば銀河鉄道999 さらば少年の日よ!」
この作品自体は少年の成長物語ではないんだけど、
納得のナレーション。
私、このナレーションホント好きで。
「今、万感の思いをこめて…」から言える。
前にもどこかで書いたけど、
幼少期の私の夢は鉄郎になることだった。←色々間違ってる(笑)
「蟻の棲み家」望月諒子 (新潮文庫)
ただ事実だけを積み上げて物事を客観的に捉えることは、
実は思ったよりも簡単じゃなくて。
そこに主観や感情、そして想像のバイアスがかかって、事実に脚色が入ってしまう。
世間に飛びつかれやすい物語の方向性を決めて事件の報道をするマスコミが在る一方で、
そういった一切を排し、ひたすら関係者の話を聴きとっていく木部の事件との向き合い方故に
引き出すことのできた真相。
親が子どもを育てる。
それすらままない社会がやるせない。
社会が抱える問題を突き詰めると心が疲弊する。
だから、見なかったことにする。
だが、それは傍観者の選択肢。
当事者は渦中に在ったまま、もがき続けるしかないのだ。
それが購入のきっかけになり得るかもしれないけど。
過剰な帯の煽り文句は私にとっては邪魔。
先入観も誘導もなしに本と向き合いたい。
読む前の変な期待や想像を抱かせる煽り文句は、
それ自体がバイアスになりかねない。
この帯はこの作品の良さを伝えきれていない……
というより、マイナス効果かもしれない。