きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
カテゴリー「小説」の記事一覧
- 2022.11.20 「エイリアン通り 6」成田美名子 (花とゆめCOMICS)
- 2022.11.20 「エイリアン通り 5」成田美名子 (花とゆめCOMICS)
- 2022.11.18 「風よ僕らの前髪を」弥生小夜子(東京創元社)
- 2022.11.16 「香君 下 遥かな道」上橋菜穂子(文藝春秋)
- 2022.11.13 「香君 上 西から来た少女」上橋菜穂子(文藝春秋)
- 2022.11.12 「復讐者たち~傭兵代理店」渡辺裕之 (祥伝社文庫)
- 2022.11.07 「悪魔の旅団~傭兵代理店」渡辺裕之 (祥伝社文庫)
- 2022.10.27 「傭兵代理店」渡辺裕之 (祥伝社文庫)
- 2022.10.24 「コンビニたそがれ堂 」村山早紀(ポプラ文庫ピュアフル)
- 2022.10.22 「くちびるに歌を」中田永一 (小学館文庫)
「エイリアン通り 6」成田美名子 (花とゆめCOMICS)
相当お久しぶりに再読しているわけだけど。
ジェル父の存在をすっかり忘れていた自分にびっくり。
重要なキーマンだよ?
まぁ、すべてを覚えていられるわけじゃないから
何度読んでも面白いんだよね。
そのジェル父とシャールの父の存在感が際立った6巻。
子どもはいくつになっても親に振り回されるし、
逆もまた然り。
それでも、愛情が感じられる関係性を続けられれば幸い。
いつかは必ずこの場所から離れ離れになってしまう。
だからこそ、「今」に固執したい。その気持ちもわかる。
だけど、それでも変わらないものもある。
そう思えるだけ歳を重ねたんだなぁ。
このシリーズを読んでいると、アメリカに……とうか、L.A.に行きたくなる。
まぁ、そう簡単に行ける場所ではないのだけれども。
尻込みするのは距離よりも言葉の壁の方が大きいなぁ。
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「風よ僕らの前髪を」弥生小夜子(東京創元社)
子どもを守り、育てるべき立場の大人が、一体何をしているのか。
彼らの抱えた苦しみは、筆舌に尽くしがたい。
その事件の核心に近づくほどに、子どもたちに罪はなく、
糾弾されるべきは大人たちだと思えてならない。
それでも、諦めることなく、挫けることなく。
懸命に生きてきた彼らの繊細な想いのベクトルは、想い描いた通りの方向へは進まない。
「一生終わらない初恋の物語だ」
帯のこの言葉が胸に刺さる。
身内であったからこそ、たどり着けた真実。
彼ならきっと、重荷を分け合ってくれる。
だから、
その扉が開くとき、安堵の吐息がこぼれますように、と。
切に願いながらの読了。
はじめましての作家さん。
繊細に丁寧に描かれた物語世界が読み進めるほどに胸に染み入ってきて、
気づけば夢中になって読み進めていました。
この作品がデビュー作。
今後の作品にも期待したい。
「香君 下 遥かな道」上橋菜穂子(文藝春秋)
意に沿わぬ選択を強いられた時、
その結果によっては大いなる遺恨を残す。
だから。
決定権を持つ者を集め、そうならないような場を設けた彼らの手腕は秀逸。
国の危機に瀕して己の利だけを叫んでいては何の解決にもならない。
大切なのは最善を考えること。
未来を想像すること。
その選択を納得すること。
彼らは間違わなかった。
だからこそ、存続した未来。
そこに在る彼らが善い人ばかりだったことが、私にとっては何よりもファンタジー。
そして、諦めていた彼らの想いの成就がとても嬉しい。
自分では多分買うことのなかった類の本。
だからこそ、読めてよかったお借り本。
参考文献として挙げられていた
『世界からバナナがなくなるまえに』。
この本にとっても興味津々。
そして飛んでいるバッタが終始イナゴにしか思えなかったのは何故……?
最後にイナゴを食べたのっていつだろう?←超昔。
味は嫌いじゃない。
だけど、脚や触角の食感がとても嫌。
「復讐者たち~傭兵代理店」渡辺裕之 (祥伝社文庫)
一つ難癖をつけるなら。
なんでもかんでもハッキングで片づけすぎなんじゃーい!と。
え、アナタそんな神業、さらっと使えちゃうの?
とはいえ。
ハッキング出来なければ大惨事だったわけで、物語はジ・エンド。
ん~~、仕方ないか。(ザ・エンタメ←笑)
一般人に事実を知らせる際に、
あんなふうに情報って操作されちゃうのね、と思うとなかなか恐ろしい。
そして、リアルにありそううなところが気持ち悪い。
傭兵たちは相変わらず泥臭い戦い方をしているけど、
それもこの作品の魅力なのかな?(まだよくわかっていない・笑)
引き続き次巻へ。
コードネーム「ピッカリ」で
外見(……というか頭部)が想像できてしまってね。
笑うところじゃないのに、うまいわー、と吹き出してしまった。
「悪魔の旅団~傭兵代理店」渡辺裕之 (祥伝社文庫)
面白さが加速度的にUPして一気読み。
藤堂の抱えた因縁はその真相が明らかにはなるものの、
厄介ごとは二重に三重に増していく。
必然的に周囲も巻き込まれていくことになり、
ハードなバトルが展開されていく。
傭兵たちも、少年たちも、彼女も、おじいちゃんも。
それぞれの事情で戦っている。
誰も彼もがパーフェクトマンじゃないところが、
逆に人間味があって良いんだろうなぁ。
特Aクラスの傭兵たちの中に紛れて奮闘しているBクラス傭兵「クレイジー京介」。
今後の彼の成長に何故か期待大。
ああ、そして軍艦島を破壊するってありえないよー!
シリーズ2作目を読んで、迷わず続編をある程度まとめ買い。
北方の『ブラディ・ドール』シリーズが
1巻は様子見的な感じで2巻以降でのめりこみだったことを思い出してみました。
今の時点で年始から抱えた積読を大分減らしたはずなんだけど、
一気に増やしてしまった(笑)
「傭兵代理店」渡辺裕之 (祥伝社文庫)
男を窮地に追い込んだ15年間に渡る因縁の決着の物語であり、
追いつづけた過去を清算した男の始まりの物語でもある。
一人では打開できない困難な局面も、
協力し合えば乗り切れる。
一匹狼的な傭兵たちが「傭兵代理店」を軸にして
チーム戦を展開していく、という発想がおもしろい。
警察と連携しながら犯人を追う前半は楽しく読んだものの、
アクション展開に突入した後半はなんだか失速。
とはいえ、キャラはそれぞれ魅力的で、今後の彼らの在り様がとても気になる。
シリーズを読み進めるかどうかは続刊次第かな?
本作がデビュー作。伸びしろはたくさんあるはず。
ハマれるといいなぁ。
はじめましての作家さん。
著者は俳優の渡辺裕之氏と同姓同名か……と、思ったら。
著者の渡辺裕之氏は、偶然同姓同名の俳優の渡辺裕之氏と知り合う機会があり、
彼を主人公にした作品はどうかと会話が盛り上がってのこの作品の誕生だとか。
アイディアってどこから降ってくるかわからないね。
「くちびるに歌を」中田永一 (小学館文庫)
ドキドキハラハラしたり。笑ったり。思わず涙ぐみそうになったり。
心揺さぶられる、とても楽しい読書時間だった。
15歳。
海に囲まれた美しい島で、多感な時代を共に過ごした仲間たち。
素直な思いを吐露した彼らの手紙が刺さったなぁ。
それぞれ心に悩みを抱えながらも、
一つの目標に向かって一致団結して向き合う姿の素晴らしいこと。
幾つもの困難を見事に乗り越え、ゴールにたどり着いた彼ら。
出来すぎだと思いながらも、その先にあったラストには心が震えた。
いつかはバラバラになっても。
そこで得たものは、彼らの一生の宝物になるだろう。
1985年のつくば万博の「ポストカプセル2001」という企画で、16年後の2001年の誰かにあてて当時の自分が書いた手紙を配達してくれるという企画があって。
私は自分にあてて投函していた手紙を受け取りました。
で、すごかったのは、当時の弟の担任の先生が
受け持ちの生徒ひとりひとりにあてて手紙を投函していたこと!
忘れたころのサプライズ。