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きままに読書★

読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。

   

「王都奪還: アルスラーン戦記7」田中芳樹 (光文社文庫)



第一部完。
再読のはずなんだけど、見事に色々覚えていない自分にびっくり。
だから楽しい再読。フレッシュ症候群健在。
ヒルメスとアルスラーン。
二人の王子の出自が明らかになり、それぞれの進退と覚悟が問われることになる。
アルスラーンが王座を望む理由に納得。
そうだよね。そういう子だよね。
だから人々は彼についていく。
とかく、周囲が目立っていたけど、
ここにきてアルスラーンの存在感がガツンと増した気がする。
だから第二部が楽しみであり、
田中さん故に全員そろっての結末を迎えられる気がしないので、怖くもある。


「興」があれば「亡」もある。
そんななか、今の時代まで脈々と受け継がれてきた皇室は
やっぱりすごいんだなーと改めて思ってみました。
そして、渦中に置かれた人は自分の立場が把握できないというのには大納得。
東日本大震災の際、津波が押し寄せてきていることを私が知ったのは、
他県の友だちからのメールでした。
停電で、そもそも家に帰るのに必死すぎて何が起こっているのか全く分からなかった。

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「風塵乱舞: アルスラーン戦記6」田中芳樹 (光文社文庫)



戦に必要なものは人と装備と物資。
揃えるために必要なものはお金。
なるほど、そのための港町。
……と、言い切っていいかどうかは置いておいて。
ギランの町で兵を募るアルスラーンたち。
その采配に、アルスラーンの周囲に人が集まる理由が、ここでも垣間見られる。
更に、面白い二人組が一行との合流を目指す。
一方の侵略者側である王弟ギスカール。
いっそ王を置きざりにして国に帰った方が彼にとって良いのでは?と思えてならない。
まぁ、引っ込みがつかないか。
王や王弟が長期不在でルシタニアの国内はどうなってるんだろうね。
三方から王都を目指すパルス人たち。
次巻、どうなる!?

戦に必要なものは人と装備と物資。
加えて調練。
と、北方水滸伝を読んできた者としては付け加えたい。

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「征馬孤影: アルスラーン戦記5」田中芳樹 (光文社文庫)



侵略者たちを薙ぎ払い、進む距離に比例して増えていく味方の軍。
このまま順調に王都に向かうかのように思われたけれども。
まさかの出会いによって彼らは決断と選択を迫られる。
いや、アルスラーンに選択肢はなかった。
だからこそ、身一つでアルスラーンの元に集った七人と共に、
いっそ何にも縛られない自由な旅路に出てしまえれば良かったのに。
(物語の趣旨はガン無視)
王様めんどくさい。
権力めんどくさい。
田中さんと北方の作品では、何度そんな風に唸ったことか。
それでも。
彼等は王命に従って、港市を目指すのだ。

14歳の主人公……と言われて瞬発的に出てくる名前は。
碇シンジ。風見ハヤト。月野うさぎ。
ん?全部アニメだわ(笑)




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「獣はかくして交わる」沙野風結子 (ディアプラス文庫)



【再読】
組対の刑事と鹿倉と無国籍の男たちを束ねるゼロ。
「情報」を餌に飼うか飼われるか。
互いに探り合いながら対峙する大型の肉食獣は
いつしか飼って飼われる関係に。
……という展開にドキドキワクワクしたのは初読時。
今回は肉食獣の間を悠々と歩く変質的なカメレオン(検事)の頭に
王冠が見えたんですけど?(大丈夫か?私)
そして、そんな彼らの間でキューキュー鳴いているカワウソ(刑事)。
その二人の印象が強烈だったけど、ラストの香水の件で肉食獣に戻って安堵。
同じ香水をつけて香りを堪能しあうってなんだか淫靡。

未回収な事案も残っているので、続編が楽しみ。
そして小山田さんのイラストが素敵すぎて、ずっと眺めていられそう。
画集!画集出してください。
喜んで購入します!

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「汗血公路: アルスラーン戦記4」田中芳樹 (光文社文庫)



多極化した勢力のそれぞれの視点から語られる物語。
故に、壮大な歴史絵巻を見ているようで面白い。
加えてファンタジー要素も見え隠れするからなんだか贅沢。
言葉は違えども、人と人ならわかりあえるのかな?という思いを打ち砕くのは宗教という壁。
だが、アルスラーンの陣営に民族や崇める神の異なる者たちが少しずつ加わり、
周囲と軋轢なく生活を共にしていっている。
それは彼らが人種や宗教で他者を区別しないから。
ある意味、国のあるべき姿だと思えてならない。
アルスラーンの元に依ったパルスの者たちが上げた反撃の狼煙。
だが、王都で逆転劇が起こったことを彼らはまだ知らない。


なんか展開早いな、と思ったけど。
一冊一冊発刊を待って読んでいたころに比べたら、
一気読みをしているんだから、それは早いよね。
というわけで、王子二人に王が加わって、
ややこしさ倍増しの展開に。

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「落日悲歌―アルスラーン戦記〈3〉」田中芳樹 (光文社文庫)



あんなのが国王で大丈夫ですか?と思う国と。
後継者あんぽんたんだけど大丈夫なの?と思う国と。
そしてパルスの王は獄中で、王子たちの出自は行方不明。
こうなってくると、
「国」に仕えるのではなく、アルスラーンという「人」に仕えると言い切った
彼らの想いが、何より正しい気がしてくる。
より良い国を築いていくための拠り所になるのは人。
何故アルスラーンの周囲には才気溢れる者たちが集まるのか。
ヒルメスには一生わからないだろうね。
巻を重ねるごとに増える登場人物。
それぞれが個性的で面白い。
そんな彼らがだんだん減っていくのが怖いのよ。(田中さんだから)

明日会社行きたくないわー、と久々に思う。
読書していたいから。(笑)
再読なのにグイグイ読まされてしまう。

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「王子二人―アルスラーン戦記〈2〉」田中芳樹 (光文社文庫)



テンポよく展開していく第二巻。
途中で長い間停滞するとは予想できなかったよね。
だけど、解説にもあるように、時間と空間を経ても輝きを失わない物語。
これには全面賛成。だって今読んでもこんなにも面白い。
仮面を被って敵国に通じ、自国に血の雨を降らした当人を、
その血筋だけで誰が歓迎するだろうか?
と言い切りたいところだけど、ひれ伏す者がいることに驚き。
正義は星の数ほどあるというけれども、
私の正義と彼らの正義もまた違う。
己の出自を突きつけられた少年は、この先、どんな選択をし、どんな道を辿るのか。
気にならないわけがない。

魔導士が七人いたことはすっかり忘却の彼方だったけど。
私にとっての『七人の魔導士』は『グイン・サーガ』なのです。
角川文庫の方のあとがきには「ちゃんと結末が決まっている」と田中さん自身のあとがきが。
ああ、これもグインと一緒。
グインはいまだ最終巻を拝めていませんが(栗本女史執筆移行の巻は私は読んでいません)
アルスラーンは簡潔してくれて本当に良かった。

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「王都炎上―アルスラーン戦記〈1〉」田中芳樹 (光文社文庫)



1986年の第1巻発売から読み始め、あまりの続刊の出なささと、
度重なるレーベル変更に、2008年の13巻で一時中断。
完結したら読むよ!と決めて、めでたく完結したのが2017年。
そこからさらに時を経て、ようやく着手。
長かった……(笑)
とはいえ。
読み始めれば一気に時が撒き戻り、彼らの傍らに寄り添うことができました。
久しぶり!
戦闘シーンから始まる物語。
14歳の少年に課せられた過酷な運命。
彼の元に集った稀有の才を持つ者たちと共に、どう道を切り開いていくのか。
そして誰が最後まで生き残るのか。
ネタバレなしで完走しますよー!

読み始めると、繰り返し聴いたカセットブック(時代がわかる……笑)での音声で
物語がぶわっと脳内再現。
大木民夫氏のナレーションの重々しいこと。
収集を一度挫折した経緯は……
角川文庫で買い始めた本作品は途中でカッパノベルズに。
大きさ違うじゃん!並べたらおかしいじゃん!でも続き読みたいし!と
渋々続きを買いつづけたら、今度は光文社文庫で1巻から文庫化。
え?どういうことよ?最初から文庫で良かったじゃん!
しかも、その時はちゃんと完結するとはちっとも思えず、
これはもう、完結まで待つわ、長期戦だわ、となりました。(笑)

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「極道転生: シルバー・オクトパシー」五條瑛 (徳間文庫)



「月に代わってSMよ」から「思わず撃っちゃった」の件が面白すぎて爆笑。
サオリの破壊力が半端なさ過ぎて、一瞬、それまでの話がぶっ飛んだよね。
私も気が遠くなりかけたわ。
アクの強すぎる亡八のメンツの中にあると、
殺人罪で16年の刑期を終えたヤクザが、彼らの言葉を借りれば「ウブ」に思えてくる不思議。
昔気質のヤクザが自由奔放でとんちきな彼らに振り回される様はお気の毒でもあり、微笑ましくもある。
ビジネスライクに徹しているようで、
情も見え隠れするシルバー・オクトパシーの面々。
結果的には彼等の意図する方向に事態が転がっての閉幕。
その手腕はお見事。

刑務所に収監されたことはありませんが。
以前、刑務所に入れられる夢をみて、それがまた色々リアルで
超怖かった思い出。
超豪華な中華料理を並べてもらって、
食べる直前で目が覚めてしまったという、漫画みたいな夢を見たこともあったなぁ。
せっかく見るならハッピーな夢希望。

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「シルバー・オクトパシー」五條瑛(徳間書店)



世の中にはいろんな職業があるんだなーと思わず感心してしまった。
(多分そこ感心するところではない)
アクの強い8人が罵詈雑言を吐き合いながら各々好き勝手やっているようで、
実際は徹底したプロ意識の元、互いに補いあって一つの仕事が完成されていく様を追っていくのが面白い。
「揉め事解決のプロ集団」は8人でひとつ。
「オクトパシー」とは納得のネーミング。
そんな彼らの私生活が謎すぎて興味津々。
他者の手に自らの命を委ねるのではなく、
自分の運命を自分で選択して自分で切り開く。
そんな選択肢が与えられている国に生まれた幸いをしみじみと思う。

「銀ダコ」と言われると、どうしてもアツアツのたこ焼きを思い出してしまう。
たこ焼き用のプレートを処分しちゃったから
たこ焼きは外でじゃないと食べられないんだよね。
最後に銀だこを食べたのは、去年読友さんと一緒に野球観戦に行った時だった。
わー、たこ焼き、久々に食べたいな~。

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