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きままに読書★

読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。

   

「創竜伝(10) 大英帝国最後の日」田中芳樹 (講談社ノベルス)



日本・アメリカ・香港・イギリス。
場所は変われど、やることなすこと変わらず。
とはいえ、少しずつ核心には迫っているのかな?
そして、もはや面白キャラと化している小早川奈津子女史。
初読時はうんざりしていたあの高笑いが、
だんだん愉快に思えてきたのは何故だ?
時事ネタをぶっこんでくるならダラダラ引き延ばさないで一気に書き上げないと、
今更感満載になっちゃうんだよね。
そういう冷めた感じをなっちゃんの道化感が払拭してくれている気がする。
一角が崩れた四人姉妹。
次の手を投じる牛種。
再び合流した竜と人間の悪党たち。
そしてさっさと決着をつけてほしいと思っている私。


スコットランドの民族衣装にバグパイプとくれば、
私の中では丘の上の王子様一択です。
わ~、読みたくなってくる。
いつか再読してレビューをあげたいと思っている作品のひとつ。

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「ドラッグ・チェイス (1)」 還流 (モノクローム・ロマンス文庫)



【再読】
自分の抱えた傷も、過去の過ちも。
何もかもを知ったうえで、傍にいてくれる。
受け止めてくれる。
安らぎを与えてくれる。
更には、遠慮なく物が言い合えるとなれば、そりゃあ、恋に落ちるよね。
違法薬物の捜査でバディを組んだラッキーとボー。
主役はこの二人なんだけど。
再読の今回はラッキーとヴィクターの過去が何だか切なく刺さった。
犯罪組織のボスであるヴィクターを擁護することはできないんだけど、
ラッキーに誤解された愛情が切ない。
過去の延長上に現在がある。
その後の二人がとっても気になっていて、待ち続けていた続刊の翻訳がとても嬉しい。

ほぼ七年ぶりの続刊。
発刊してくれてありがとう!
価格が1.5倍でも気にしない。
レーベルで新刊を出し続けてくれることを期待しているので。

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「神の手」望月諒子 (集英社文庫)



なんで掘りに行っちゃったんだろう?と首を傾げる。 
余計なことさえしなければ発覚しない犯罪。
だけど、ドーンと構えてはいられない。
うん。後ろ暗いところがあれば落ち着かないよね。
あんな風に追い詰められると確認せざるを得ない心理になるのかな?
もしくは、諦念と覚悟。
一人の作家が生み出した作品からの抜粋を随所に散らしながら展開していく物語。
そこにあるのは狂気か、計算されつくした正気か。
地道に真実を追い求めた彼女の実直さと男の妄執とが暴きだした真実。
一緒に追い詰められていくかのような臨場感と迫力のある作品だった。

冒頭での「和歌山県 白浜の海を望む断崖」の描写に
あ、行ったばっかり!と情景がリアルに浮かびました。
絶妙なタイミングで読んだなぁ。

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「創竜伝(9) 妖世紀のドラゴン」田中芳樹 (講談社ノベルス)



あれ?この巻で月に行くんだ?と思ったということは、
ここから未読巻。
ワクワク感が増してきた。
現在の地球、仙界、そして四兄弟の転生前の過去、と、
時空を行きつ戻りつしつつの物語展開。
断片的に刺し挟まれる彼らの過去がとっても気になる。
仙人たちとの絡みもあるのかな?楽しみ。
ここまで規格外なことをやらかしてきた彼らが
わざわざパスポートを作る意味あるのか?と思ったら、案の定の展開。
四人姉妹に組する敵がグロテスクで気持ち悪いので、
何故か小早川奈津子がコミカルで愉快に見えてくる不思議。←気のせいです。


耶律休哥の名前にテンションが上がる。
北方~~←違。
私の日本の戦国時代は桑原さんの『炎の蜃気楼』で構築されていますが
私の中国史は北方の『大水滸伝』シリーズで構築されています。
そしてむき出しの腑と言われるとどうしてもRADWIMPSの『五月の蠅』が……
インパクト半端ない歌だよね。

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創竜伝8仙境のドラゴン



仙界に辿り着いた四兄弟は、時空をも超える。
最終的には月を訪れることになる布石もここで垣間見られ、
物語は壮大さを増していく。
作中で描かれる歴史的事象のリアルとノンフィクション、そして作者の見解のバランスが絶妙。地震の描写は東日本大震災を体験しているだけに
リアルに想像できて痛ましい。
地球で暮らす身としては、得体のしれない者たちの意志によって滅ぼされるのは勘弁してほしいので、竜堂兄弟には存分に頑張っていただきたい。
小早川奈津子が強烈すぎて、他の印象が霞む悪影響。
やってることはいただけないけど、
自分が最前線に出て
戦いを他人任せにしないところだけは認めてあげる。←何目線。


「藍采和」
この仙人、他の作品で読んで知っているはずなんだけど、
その作品が何だったのかが思い出せない……わーー、なんだったかしら?

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「創竜伝(7) 黄土のドラゴン」田中芳樹 (講談社ノベルス)



出たよ、小早川奈津子。
と、フルネームで言えてしまう程、強烈な女怪の登場巻。
今まで数えきれないくらいの冊数の本を読んできたけど、
好きキャラでも推しキャラでもないのにこんなに鮮明に覚えている人も珍しい。
もちろん「をーっほほほほほ」の効果音付き。
食糧問題は政府に本当に真剣に考えてほしい。
外国人労働者の問題だって……と思い至って、
この本の発刊が1991年であることに慄く。
つまり、根本的な問題は変わってないってこと?
そして彼らは竜泉郷へ。
そこで何を見、何を知るのか。
そして私は一体何巻まで読了しているのか?
気になる!

初読の時の私がわからなくて、今の私がわかること。
そういうのがあると、自分もそれなりに知識を積み重ねてきたんだな、と思う。
明確な名前を出されなくても、それが杉原千畝のことを指すのだと、
学生の頃の私はわからなかったけど、今ならわかる。
「ナルサスの絵」は初読の私でもわかった。(笑)

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「七丁目まで空が象色」似鳥鶏 (文春文庫)



一言でいえば、動物園を脱走した象がまっすぐに歩き続ける話。
そこから広がる枝葉のようにちりばめられた様々な事象が 物語を一気に読ませる。
まぁ、リアルにこんな事件はあり得ないよね?
と思いつつ……ではあるんだけど。
満載な突っ込みどころはもはやお約束。
動物の考えていることは推測することはできても 理解はできない。
だけど、ちょっと夢を見ていたいな、と思う。
象が脱走した理由に。
それが真実だとしたらロマンだよ~!
含みを残しつつのエンド。
まだ続くのかな?
事件なしの動物園日記的な内容でも楽しそうだよね。


水族館にはここ1~2年で何度か行っているけれど、
久しぶりに動物園に行ってみたくなりました。
地元動物園がリニューアルされてから、まだ行ってないんだよね。
あ、でも私今年、地元を飛び越えてアドベンチャーワールドに行くんだわ。
念願のパンダに会いってくるのです♡

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「焦土の鷲 イエロー・イーグル 」五條瑛(徳間文庫)



第二次世界大戦敗戦後の日本。
GHQの占領統治。
日本古来からの文化・歌舞伎の継承。
天皇という存在。
原爆の悲劇。
水面下で進行する諜報活動。
役者として生きる男たちの絆。
一冊の本に様々な事象を凝縮して構築された物語。
世界史(日本史?)を学び直しているような気持になりつつ
作品世界に没入。
世界中を巻き込んだ戦争の最中にあって願うのは、
身近な者が生きて帰ってくること。自分が生き延びること。
辰三郎の無事をひたすら願った香也の想いが伝わってくるからこそ、
彼の辿った運命が辛い。
世界中を巻き込む戦争が二度と起こることがありませんように。

序章から一章半ばまで読み切るのに
想定外の時間がかかったけど、
五條さんだからおもしろくなるはず!と読み続けて正解。
読了後に改めて読み返すと、状況がわかるだけに読みづらさは皆無だった。
初読の作家さんだったら最初にもたついた時点で一度本を置いたかも。
読み手の興味を左右する書き出しって大事。

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「警視庁アウトサイダー The second act 3」加藤実秋 (角川文庫)



暴力団の経営する老人ホーム。
或いは。
終活ビジネス。
いやいやいや。
色々搾り取られそうで怖いから。
日々の事件の捜査をしつつ、水面下で進行している謀の真相を追う。
その描写のバランスが絶妙。
ここにきて事態は一気に動き、とうとう明るみに出た真実。
その顛末にはのめり込んで一気読み。とてもおもしろかった。
この巻でシーズン2完結。
と同時に、間違いなくシーズン3あるね、という布石。
スルーするのかな?向き合うのかな?と思っていた問題と向き合うことになることが必須の展開。
次巻の発売いつだろう?早く読みたい!

積読消化!と言いつつ、シリーズ1冊目がおもしろくて、
結局既刊全部一気買いしてしまった(笑)
嬉しい出会い。
本は読むのはもちろん楽しいんだけど、
集めるのも楽しかったりします。

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「警視庁アウトサイダー The second act 2」加藤実秋 (角川文庫)



自分たちの目的のためなら、人の命も軽んじられる。
そんな者たちが国を動かせるポジションにいるってこと自体が恐怖だわ。
収められた2話はタイトル通りの中編。
「時効五日前」
鑑識スキルを知るにつれ、すごいわー、と唸る。
20年前は解明できなかったことも、今の技術だったら余裕でできちゃうよね。
それにしても……雉も鳴かずば撃たれまい。浅はかすぎる。
「裏の裏」
光輔が追ってきた事案の核心に迫りつつあり、
それと同時に彼らの周囲も一気にきな臭くなる。
残りあと一冊。
一気に読むしかないよね。気になる~~!

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