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きままに読書★

読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。

   

「創竜伝(5) 蜃気楼都市」田中芳樹 (講談社ノベルス)



ぐったり疲れて読了。
なんかねー。
日本の政治家の皆さんを擁護したくなる。
こんな変なのばっかり集まっているわけじゃありませんよー、と。
こんなんばっかだったら国滅びてるから。
本編から離れての特別編。
いや、何がどうしてこうなった?
目には目を、歯には歯をだったとしても。
竜堂兄弟の戦い方だって褒められたものじゃないし、
そもそも、女子の扱いがひどすぎる。
面白さが全く理解できなかった。
次巻から第二部。
私、どこまで既読だったかしら?
そもそも、大昔の私はこの巻を楽しく読んでいたのだろうか?

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「沖晴くんの涙を殺して」額賀澪(双葉社)



絶望のどん底に突き落とされてもなお、生きていかないといけないのならば。
あらゆる感情を削ぎ落してしまった方が、楽に前に進むことができるだろう。
けれども。
抱えていることがどんなに苦しくても、それらすべては失くしてしまってよいものではなく、
この先を誰かと時間を共有しながら生きていくために必要なもの。
「乗り越えるのではなく、溶けていく」という言葉にはものすごい説得力がある。
どんなに話がしたいと思っても、死者は問いかけには答えてはくれない。
それでも。
話したい、と思える誰かに出会えたことは哀しみ以上の幸いがある。


一度きりの人生だからこそ、QOLは大事にしたい。
……って、これ『ライオンのおやつ』を読んだ時も書いたな。
ま、意見は変わらないってことで(笑)
余命宣告されてからの強烈な副作用のある薬は、
私も京香と同じく選択はしない。したくない。
登録2222冊目。
胸に染み入る良い作品と出会えました。

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「創竜伝(4) 四兄弟脱出行」田中芳樹 (講談社ノベルス)



舞台は日本を飛び出し、一気にワールドワイドへ。
四兄弟に日本が狭すぎた……わけではなく。
平穏に暮らしていた彼らに、良からぬことを企む輩が干渉しすぎた結果、
竜は海を越えてしまった、と。
それにしたって、四兄弟無双。人間界に敵なし。
天界での様子が妙にしっくりくるのは、やっぱり彼らが竜種だからかな。
現世と天界での姿が違和感なくリンクして、
彼等の来し方が知れるのが嬉しい。
四兄弟が竜として覚醒したのは、人界以外からの働きかけがあったことも伺えて、
今後の展開がどうなっていくのか。とても気になる。


私の中国の神話や歴史物語の知識は
田中さんと北方で構築されているなーと、しみじみ思うのでした。

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「後宮の烏 2」白川紺子 (集英社オレンジ文庫)



死者と向き合う話が続くと、ちょっと飽きるかな?と思っていたけれども。
(基本的に現世がすべてだと思っているので私の中で死後は無なのです)
リアルに生きる人たちが抱える問題が詳らかになってきて、
気持ちが引き寄せられる。
「烏妃」に課せられた哀しき宿命。
孤独であるべき「烏」の周りに人が集まることによってそれが破られ、付随するように「梟」が動く。
寿雪と高峻。
二人が出会ったこの時代が、分岐となるんだろうね。
現世に生きる人間が過去に縛られることは本当に理不尽。
だからこそ、過去の柵はここで断ち切ってほしい。
未来の自分たちのために。

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「後宮の烏」白川紺子 (集英社オレンジ文庫)



全巻手元にあるので勝手に長編だと思って読み始め、短編連作であったことにちょっと戸惑った……のも一瞬。
引き込まれて一気に読んでしまったけど、一日一話ずつ、じっくり読み進めるのもありだなぁ。
孤独に生きてきた雪寿を気遣う高峻もまた、孤独と傷を抱えて生きてきた。
孤独であるということは、身分も立場も関係なく、等しく寂しいものなんだと思う。
重い宿命を背負った二人ではあるけれども。
反発したり、不器用に思いやり合ったり、憤ったり、歩み寄ったりと、
次第に距離を縮める雪寿と高峻。
物語はまだ序章。
この先ぐっと深みを増して面白くなることを期待しての読了。

鶏(正確には化鳥)生意気~~!
全力で攻撃的してくる凶暴な鶏に追いかけまわされたことがあるので軽くトラウマ。
でも鶏、飼ってたこともあるんだよね。
手作りで小屋まで作ってたけど、懐いてくれなかった(笑)
友だちが全巻まとめてプレゼントしてくれた作品。

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「霧のむこうのふしぎな町 (新装版)」柏葉幸子 (講談社青い鳥文庫)



何とも微笑ましいひと夏の体験。
心あたたまる出来事を彼女は繰り返し思い出し、大人になっていく。
年を経るごとにその出来事の詳細はぼんやりと霞んでしまったとしても、
楽しかったことはずっとずっと心に残っていくんだろうなぁ、と思える読後。
僅かな滞在期間の間に、はたらくことを通じてふしぎな町の住人たちから
様々なことを学んだリナ。
と同時に、彼等もリナから与えてもらったものがたくさんあったのだろう。
滞在を終え、自宅へと帰るリナへ町の人たちが託した贈り物が本当にやさしい。
口の悪いオウムからのプレゼントになんかホロッとしてしまった。

お友だちからのお勧め本。
未読の作品だったので、下の姪っ子ちゃんに渡す前にまず自分が楽しく読了。
誰にプレゼントをするにしても、自分が読んで面白いと思った本をあげたい派。
なので未読の児童書に関してはいちいち古本で買って
読んで面白かったら新品を買って渡してと非効率的なことをやっていました。
一般書はお勧めしたい作品が膨大にあるので、色々渡せるよ!とはりきっていたのですが。
上の姪っ子ちゃんは最近はもっぱら読書時間よりスマホ時間。
まぁ、仕方ないんだろうけどね。
このまま読書離れはしてほしくないなーと密かに思うのでありました。

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「天国より野蛮」かわい有美子 (リンクスロマンス)



悪魔、天使、堕天、天使九階級。
誰もが知るモチーフが見事にかわいさん色に仕上げられた作品。
特にオスカー。かっこいいなぁ。
かわいさん、めっちゃ楽しく書いていたんだろうなぁ、と思ったら、
案の定のあとがきでした。
うん。私も楽しかった。
そのワードに胸がときめくのは、いつか通ってきた道だから。(笑)
そして本編にぐっと深みを持たせる書き下ろしが秀逸。
それを踏まえて改めて本編を読むと色々深い。
悠久の時を越えて成就した恋物語。
今までの分を補って余りある幸せをかみしめてほしい。


あとがきでテンション爆上がりしたのはまさかのオスカー・フォン・ロイエンタールの名前が出てきたから!
オッド・アイの持ち主の名前がオスカーだったことは、彼に由来していたんですね。
ああ、かわいさんハグしたい!←大迷惑(笑)
ロイエンタール様、今でも変わらず大好きです♡


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「涙 下巻」乃南アサ(新潮文庫)



理不尽な暴力によって人生を壊された人たちの涙は、
やるせなくてやりきれない。
警察も韮山も、そして萄子も。
三者三様のやり方で真実を追い求め、それぞれが核心に迫っていく。
真実が知りたい。
ただその一心で日本全国を渡り歩いた萄子の想いが引き出した事件の真相は
理不尽極まりないものだった。
警察よりも早く真実に辿り着いた彼女の決意と行動力は称賛に値する。
時間は巻き戻らない。
壊されてしまったものは元には戻らない。
理不尽に屈しないためには、そこから新しく築くしかないのだ。
やるせなさを噛みしめる読後。
淳の告白に泣きそうになった。作中で感じた唯一の感動の涙。

駅の「伝言板」にロマンを感じてしまった。
今はもうないよね。
沖縄の食文化は私大好きで。
特にゴーヤは好きな野菜トップスリーに入ります。
トップスリーの内訳は、ゴーヤ、レンコンは不動であと一枠は流動的。
ちなみに好きな果物トップスリーは葡萄、デコポンが不動であと一枠が流動的。



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「涙(上)」乃南アサ(新潮文庫)



結婚を間近に控えた恋人にかけられた殺人の嫌疑。
電話で告げられた別れの言葉。そして失踪。
幸せな花嫁になるはずだった萄子の絶望と苦悩。
だけど、彼女は諦めなかった。
高度経済成長の波に乗る世情の熱気と勢いを感じさせる情景描写には、
人々のざわめきが聞こえてきそうな臨場感がある。
一方、失踪した恋人を懸命に探す萄子の固い決意と悲壮な覚悟は
そんな世情とはかけ離れていて、切実な思いが伝わってくる。
娘を殺された韮山との情報共有は今後どう展開するのか。
プロローグの位置づけが絶妙だなーと思いつつ。
謎だらけのまま次巻へ。

『飢餓海峡』長らく積んでる~!
いつかの読書のために、もうしばらくあっためておきます。
コツコツ積読を減らしてきた今年ですが。
最近地味に積読を増やしてしまった……
買うときは複数冊まとめて買っちゃうから一気に読了数<購入数になっちゃうんだよね。
お楽しみがいっぱいってことで(笑)

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「創竜伝(3) 逆襲の四兄弟」田中芳樹 (講談社ノベルス)



日本の若者を、そして未来を皮肉る著者の言葉が痛烈。
反論したい部分と、納得してしまう部分と。
そして、この頃はまだ「ソ連」だったんだなぁ、としみじみと思いつつ、
匿名で他者を叩く行為や集団心理の怖さはこの頃から変わってないのね、と慄く。
それにしたってよ、ここまで大騒ぎになっていて、
色々隠蔽できるわけないでしょ!と言いたい。
まぁ、そこはスルーしないと話が進まないんだけど、
もやっとするのは日本国民、そこまで愚昧じゃないよ!
という思いがあるからだろうなぁ。
何も考えずに楽しく読めていた10代の自分が懐かしい。(笑)


この巻からからようやく本文の挿絵も天野さんに。
表紙の絵と中身の絵が違うと、脳が混乱します。


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