きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
カテゴリー「小説」の記事一覧
- 2023.01.21 「征馬孤影: アルスラーン戦記5」田中芳樹 (光文社文庫)
- 2023.01.19 「獣はかくして交わる」沙野風結子 (ディアプラス文庫)
- 2023.01.18 「汗血公路: アルスラーン戦記4」田中芳樹 (光文社文庫)
- 2023.01.16 「落日悲歌―アルスラーン戦記〈3〉」田中芳樹 (光文社文庫)
- 2023.01.15 「王子二人―アルスラーン戦記〈2〉」田中芳樹 (光文社文庫)
- 2023.01.14 「王都炎上―アルスラーン戦記〈1〉」田中芳樹 (光文社文庫)
- 2023.01.12 「極道転生: シルバー・オクトパシー」五條瑛 (徳間文庫)
- 2023.01.09 「シルバー・オクトパシー」五條瑛(徳間書店)
- 2023.01.06 「ヨリックの饗宴」五條瑛 (文春文庫)
- 2023.01.04 「かがみの孤城」辻村深月(ポプラ社)
「獣はかくして交わる」沙野風結子 (ディアプラス文庫)
【再読】
組対の刑事と鹿倉と無国籍の男たちを束ねるゼロ。
「情報」を餌に飼うか飼われるか。
互いに探り合いながら対峙する大型の肉食獣は
いつしか飼って飼われる関係に。
……という展開にドキドキワクワクしたのは初読時。
今回は肉食獣の間を悠々と歩く変質的なカメレオン(検事)の頭に
王冠が見えたんですけど?(大丈夫か?私)
そして、そんな彼らの間でキューキュー鳴いているカワウソ(刑事)。
その二人の印象が強烈だったけど、ラストの香水の件で肉食獣に戻って安堵。
同じ香水をつけて香りを堪能しあうってなんだか淫靡。
未回収な事案も残っているので、続編が楽しみ。
そして小山田さんのイラストが素敵すぎて、ずっと眺めていられそう。
画集!画集出してください。
喜んで購入します!
「汗血公路: アルスラーン戦記4」田中芳樹 (光文社文庫)
多極化した勢力のそれぞれの視点から語られる物語。
故に、壮大な歴史絵巻を見ているようで面白い。
加えてファンタジー要素も見え隠れするからなんだか贅沢。
言葉は違えども、人と人ならわかりあえるのかな?という思いを打ち砕くのは宗教という壁。
だが、アルスラーンの陣営に民族や崇める神の異なる者たちが少しずつ加わり、
周囲と軋轢なく生活を共にしていっている。
それは彼らが人種や宗教で他者を区別しないから。
ある意味、国のあるべき姿だと思えてならない。
アルスラーンの元に依ったパルスの者たちが上げた反撃の狼煙。
だが、王都で逆転劇が起こったことを彼らはまだ知らない。
なんか展開早いな、と思ったけど。
一冊一冊発刊を待って読んでいたころに比べたら、
一気読みをしているんだから、それは早いよね。
というわけで、王子二人に王が加わって、
ややこしさ倍増しの展開に。
「落日悲歌―アルスラーン戦記〈3〉」田中芳樹 (光文社文庫)
あんなのが国王で大丈夫ですか?と思う国と。
後継者あんぽんたんだけど大丈夫なの?と思う国と。
そしてパルスの王は獄中で、王子たちの出自は行方不明。
こうなってくると、
「国」に仕えるのではなく、アルスラーンという「人」に仕えると言い切った
彼らの想いが、何より正しい気がしてくる。
より良い国を築いていくための拠り所になるのは人。
何故アルスラーンの周囲には才気溢れる者たちが集まるのか。
ヒルメスには一生わからないだろうね。
巻を重ねるごとに増える登場人物。
それぞれが個性的で面白い。
そんな彼らがだんだん減っていくのが怖いのよ。(田中さんだから)
明日会社行きたくないわー、と久々に思う。
読書していたいから。(笑)
再読なのにグイグイ読まされてしまう。
「王子二人―アルスラーン戦記〈2〉」田中芳樹 (光文社文庫)
テンポよく展開していく第二巻。
途中で長い間停滞するとは予想できなかったよね。
だけど、解説にもあるように、時間と空間を経ても輝きを失わない物語。
これには全面賛成。だって今読んでもこんなにも面白い。
仮面を被って敵国に通じ、自国に血の雨を降らした当人を、
その血筋だけで誰が歓迎するだろうか?
と言い切りたいところだけど、ひれ伏す者がいることに驚き。
正義は星の数ほどあるというけれども、
私の正義と彼らの正義もまた違う。
己の出自を突きつけられた少年は、この先、どんな選択をし、どんな道を辿るのか。
気にならないわけがない。
魔導士が七人いたことはすっかり忘却の彼方だったけど。
私にとっての『七人の魔導士』は『グイン・サーガ』なのです。
角川文庫の方のあとがきには「ちゃんと結末が決まっている」と田中さん自身のあとがきが。
ああ、これもグインと一緒。
グインはいまだ最終巻を拝めていませんが(栗本女史執筆移行の巻は私は読んでいません)
アルスラーンは簡潔してくれて本当に良かった。
「王都炎上―アルスラーン戦記〈1〉」田中芳樹 (光文社文庫)
1986年の第1巻発売から読み始め、あまりの続刊の出なささと、
度重なるレーベル変更に、2008年の13巻で一時中断。
完結したら読むよ!と決めて、めでたく完結したのが2017年。
そこからさらに時を経て、ようやく着手。
長かった……(笑)
とはいえ。
読み始めれば一気に時が撒き戻り、彼らの傍らに寄り添うことができました。
久しぶり!
戦闘シーンから始まる物語。
14歳の少年に課せられた過酷な運命。
彼の元に集った稀有の才を持つ者たちと共に、どう道を切り開いていくのか。
そして誰が最後まで生き残るのか。
ネタバレなしで完走しますよー!
読み始めると、繰り返し聴いたカセットブック(時代がわかる……笑)での音声で
物語がぶわっと脳内再現。
大木民夫氏のナレーションの重々しいこと。
収集を一度挫折した経緯は……
角川文庫で買い始めた本作品は途中でカッパノベルズに。
大きさ違うじゃん!並べたらおかしいじゃん!でも続き読みたいし!と
渋々続きを買いつづけたら、今度は光文社文庫で1巻から文庫化。
え?どういうことよ?最初から文庫で良かったじゃん!
しかも、その時はちゃんと完結するとはちっとも思えず、
これはもう、完結まで待つわ、長期戦だわ、となりました。(笑)
「極道転生: シルバー・オクトパシー」五條瑛 (徳間文庫)
「月に代わってSMよ」から「思わず撃っちゃった」の件が面白すぎて爆笑。
サオリの破壊力が半端なさ過ぎて、一瞬、それまでの話がぶっ飛んだよね。
私も気が遠くなりかけたわ。
アクの強すぎる亡八のメンツの中にあると、
殺人罪で16年の刑期を終えたヤクザが、彼らの言葉を借りれば「ウブ」に思えてくる不思議。
昔気質のヤクザが自由奔放でとんちきな彼らに振り回される様はお気の毒でもあり、微笑ましくもある。
ビジネスライクに徹しているようで、
情も見え隠れするシルバー・オクトパシーの面々。
結果的には彼等の意図する方向に事態が転がっての閉幕。
その手腕はお見事。
刑務所に収監されたことはありませんが。
以前、刑務所に入れられる夢をみて、それがまた色々リアルで
超怖かった思い出。
超豪華な中華料理を並べてもらって、
食べる直前で目が覚めてしまったという、漫画みたいな夢を見たこともあったなぁ。
せっかく見るならハッピーな夢希望。
「シルバー・オクトパシー」五條瑛(徳間書店)
世の中にはいろんな職業があるんだなーと思わず感心してしまった。
(多分そこ感心するところではない)
アクの強い8人が罵詈雑言を吐き合いながら各々好き勝手やっているようで、
実際は徹底したプロ意識の元、互いに補いあって一つの仕事が完成されていく様を追っていくのが面白い。
「揉め事解決のプロ集団」は8人でひとつ。
「オクトパシー」とは納得のネーミング。
そんな彼らの私生活が謎すぎて興味津々。
他者の手に自らの命を委ねるのではなく、
自分の運命を自分で選択して自分で切り開く。
そんな選択肢が与えられている国に生まれた幸いをしみじみと思う。
「銀ダコ」と言われると、どうしてもアツアツのたこ焼きを思い出してしまう。
たこ焼き用のプレートを処分しちゃったから
たこ焼きは外でじゃないと食べられないんだよね。
最後に銀だこを食べたのは、去年読友さんと一緒に野球観戦に行った時だった。
わー、たこ焼き、久々に食べたいな~。
「ヨリックの饗宴」五條瑛 (文春文庫)
女が自らの元に縛り付けようとした男は、翼を手に入れて飛び立っていった。
自由に、そして奔放に。
一元的に物事を見ていては、真実は見えてこない。
彼は守りたかった。
どうしても、大切なものを。
決して傷つけたくなかった者たちを。
いつしか運命の歯車は回り始め、そして時は告げられる。
彼は渦中に舞い戻り、望む望まざるに関わらず、
その秘密に巻き込まれた者たちは自らの運命と向き合うことになる。
そして課せられる決断の時。
アメリカ。日本。密約。政権交代。
読了後にふと思う。
著者の物語の中に、リアルがどれだけ埋め込まれているのだろう?と。
戦える女子。カッコいいな~。
悠子さん、素敵。
自分の人生と運命を楽しんでいる。
そう言い切る栄一もカッコいい。
迷える耀二もそう言えるようになるといいね。
「かがみの孤城」辻村深月(ポプラ社)
とても良かったけど、とても残念。
10代の頃に読めたらなーと。
そうしたら、もっと身近に彼らの存在を感じられた気がする。
もっと彼らの傷に寄り添えた気がする。
それでも。
一学期より二学期、二学期より三学期と、
読み進めるほどに作品世界にのめり込んでの読了。
息をすることすら苦しくなるような現実世界で戦い続けることが難しければ。
あんなふうに逃げ込める場所に縋ったっていい。
その場所で約一年を過ごした彼らの成長に胸が熱くなる。
期限と条件付きの居場所だったからこその気づきと成長だったんだろうなぁ。
各々の約束と願いに切なくて嬉しい涙。
単行本を積んでる間に文庫が出て、映画化にもなって。
どんだけあっためたんだよ?と思いつつ読み始めたけど。
甥っ子ちゃんや弟・義妹たちと不登校について語り合った日に読めたのは
本に呼ばれたのかな?と。(どんな内容かは知らなかった)
そしてこの作品を読みながらせとなさんの『放課後保健室』が無性に読みたくなってみました。